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\centerline{解析学IV 小テストNo\. 10}
\medskip
\rightline{2000年6月20日}
\rightline{河東泰之(かわひがしやすゆき)}
\rightline{{\tt e-mail: yasuyuki\@ms.u-tokyo.ac.jp}}
\rightline{{\tt https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/\~{}yasuyuki/}}

\bigskip
時間は午後1時から午後2時半までの90分です.

\bigskip
解答は別紙に書いてください.学生証番号,氏名を一番上に
書いてください.解答用紙の裏面を使用してもけっこうです.
自分のノートを参照してかまいませんが,本は見ないでください.

\bigskip [1]
$x > 0$に対して
$$\frac{1}{x}=\int_0^\infty e^{-xt}\;dt$$
であることとFubiniの定理を使って
$$\lim_{A\to\infty} \int_0^A \frac{\sin x}{x}\;dx$$
を求めよ.

\bigskip [2]
$$\int_0^\infty e^{-x^2}\cos ax\;dx$$を求めよ.
ただし$a$は実数の定数である.

ヒント: この値を$a$の関数と思って微分する.
(ほかの方法でできれば別にヒントに従う必要はない.)

\bigskip [3]
$X=Y=[0,1]$, ${\Cal B}_X={\Cal B}_Y$を$[0,1]$上のLebesgue可測
集合全体のなす完全加法族とし,$\mu_X$を$[0,1]$上のLebesgue
測度,$\mu_Y(E)$を$E\in {\Cal B}_Y$の元の個数とする.$\mu_Y$は
$\sigma$-finiteではないが,授業でやったのと同じ方法で,
$X\times Y$上の直積完全加法族${\Cal B}_{X\times Y}$を作る
ことができる.このとき次の問いに答えよ.

(1) $D=\{(x,x)\mid x\in[0,1]\}\subset X\times Y$とおくとこれは
${\Cal B}_{X\times Y}$の元になることを示せ.

(2) $\dsize\int_X \mu_Y(D_x)\;d\mu_X$と
$\dsize\int_Y \mu_X(D_y)\;d\mu_Y$を比較せよ.

\bye