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\define\Q{\bold Q}
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\define\N{\bold N}

\centerline{解析学IV 小テストNo\. 6}
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\rightline{2000年5月23日}
\rightline{河東泰之(かわひがしやすゆき)}
\rightline{{\tt e-mail: yasuyuki\@ms.u-tokyo.ac.jp}}
\rightline{{\tt http://kyokan.ms.u-tokyo.ac.jp/\~{}yasuyuki/}}

\bigskip

解答は別紙に書いてください.学生証番号,氏名を一番上に
書いてください.解答用紙の裏面を使用してもけっこうです.
自分のノートを参照してかまいませんが,本は見ないでください.

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[1] 次の極限を求めよ.
$$\lim_{n\to\infty}\int_0^\infty
\left(1+\frac{x}{n}\right)^{-n} x^{-1/n}\;dx.$$

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[2]
自然数の集合の上に適当な測度を入れることにより,無限級数の
理論はLebesgue積分の理論の特別な場合とみなすことができる.

(1) これによって,Lebesgueの収束定理を無限級数の場合に
適用したらどのようなステートメントになるか.

(2) 上のステートメントを,Lebesgue積分の理論を使わずに
直接証明せよ.

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[3] $(X, \Cal B, \mu)$を測度空間とし,$f(x)$をその上の
複素数値可測関数で$\dsize\int_X |f(x)|^2\;d\mu < \infty$を
満たすものとする.このとき任意の$\varepsilon >0$
に対し,$X$上の有界可測関数$g(x)$で,
$$\align
&\int_X |g(x)|^2 \;d\mu < \infty,\\
&\int_X |f(x)-g(x)|^2 \;d\mu < \varepsilon
\endalign$$
を満たすものが存在することを示せ.

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[4]
$f(x)$を$\R$上の可積分関数で,$0\le f(x) < \infty$を
満たすものとする.次の2条件を満たす数列$\{a_n\}_n$と
$\R$上の可積分関数$g(x)$が存在することを示せ.

(a) $a_1 > a_ 2 > a_3 > \cdots \to 0$.

(b) すべての$n$について,ほとんどいたるところ
$f(x-a_n) \le g(x)$がなりたつ.

ただし考えている測度は$\R$上のLebesgue測度である.

\bye