\magnification=\magstep1
\documentstyle{amsppt}

\baselineskip 14pt
\nopagenumbers

\define\R{\bold R}
\define\Q{\bold Q}
\define\Z{\bold Z}
\define\N{\bold N}

\centerline{解析学IV 小テストNo\. 3 略解・解説}
\medskip
\rightline{2000年5月2日}
\rightline{河東泰之(かわひがしやすゆき)}
\rightline{{\tt e-mail: yasuyuki\@ms.u-tokyo.ac.jp}}
\rightline{{\tt http://kyokan.ms.u-tokyo.ac.jp/\~{}yasuyuki/}}

\bigskip

今回の配点は[1]から順に30, 30, 40点です.
平均は42.5点,最高は100点(4人)でした.
簡単な解説をつけます.

\bigskip [1]
もちろん,ある列$\{a_n\}_n$, $a_n\in[0,\infty]$に対して
$$m(A)=\sum_{n\in A} a_n,\quad \forall A\in\Cal F$$
と書けるようなものです.「この形ならO.K.」という方向しか
示していない人がけっこういました.
問題で「$\N$のすべての部分集合」に
しなかったのは,単なるめくらましです.

\bigskip [2]
簡単にわかるように,
$$m(A)=\sum_{p_n \in A} \frac{1}{2^n},\quad \forall A\in\Cal F$$
です.「この表示から完全加法性がわかる」と言ってもいいし,
「$f(x)$が右連続関数の一様収束極限として右連続だから$m$は完全
加法的」でもO.K.です.

\bigskip [3]
これは,$E_j \setminus E_{j+1}$を見るだけです.$m(X) < \infty$
という仮定がなければ不成立なんですから,これを使っているところは
明示してほしいところです.

\bye