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\centerline{解析学IV 小テストNo\. 2 略解・解説}
\medskip
\rightline{2000年4月25日}
\rightline{河東泰之(かわひがしやすゆき)}
\rightline{{\tt e-mail: yasuyuki\@ms.u-tokyo.ac.jp}}
\rightline{{\tt http://kyokan.ms.u-tokyo.ac.jp/\~{}yasuyuki/}}

\bigskip
5月2日(火)と,さらに6月6日(火)は演習はなしで,午前,午後ともに講義
を行います.(午前2時間,午後90分です.)そのかわり,最初に言ったように,
6月20日(火)と27日(火)は,午前2時間,午後90分すべてを演習(小テスト)に
します.

今回の配点は[1]から順に30, 40, 30点です.
採点はTeaching Assistantの岸本君です.
平均は50.3点,最高は100点(2人)でした.
簡単な解説をつけます.

\bigskip [1]
これは定義どおりにゆっくり考えれば問題はないでしょう.
答えは,
$$\align
&\{ \varnothing, X\},\\
&\{ \varnothing, \{1\}, \{2,3\}, X\},\\
&\{ \varnothing, \{2\}, \{1,3\}, X\},\\
&\{ \varnothing, \{3\}, \{1,2\}, X\},\\
&\{ \varnothing, \{1\}, \{2\}, \{3\},
\{1,2\}, \{2,3\}, \{1,3\}, X\},
\endalign$$
の5つです.

\bigskip [2]
まず明らかに,この位相では開集合であることと
閉集合であることが同値になっています.(ここで終わりにしたの
では,「具体的にあげよ」という指示に従っているとは認められ
ません.) 連結成分を考えることにより,$\N = \bigcup_i N_i$
(disjoint union)と分解され,$\N$の開集合は,$N_i$たちのいく
つかの和で表される集合となります.
($N_i$たちの数は有限でも可算でもかまいません.)

\bigskip [3]
例はいろいろありますがたとえば,
$$m(A)=\cases
\dsize \sum_{n\in A} \frac{1}{2^n},&\text{$A$が有限集合のとき},\\
\infty,&\text{$A$が無限集合のとき},
\endcases$$
とすればよいでしょう.

\bye