\magnification=\magstep1
\documentstyle{amsppt}

\baselineskip 14pt
\nopagenumbers

\define\R{\bold R}
\define\Q{\bold Q}
\define\Z{\bold Z}
\define\N{\bold N}
\newsymbol\varnothing 203F

\centerline{解析学IV 小テストNo\. 7}
\medskip
\rightline{1997年6月2日}
\rightline{河東泰之}
\rightline{{\tt e-mail: yasuyuki\@ms.u-tokyo.ac.jp}}
\rightline{{\tt http://kyokan.ms.u-tokyo.ac.jp/\~{}yasuyuki/}}
\bigskip
自分のノートを参照してよい.(ただし,本は見ないこと.)

\bigskip [1]
集合$X$上の完全加法族$\Cal B$と測度$\mu$について考える.
$X$上の実数値関数$f(x)$が可積分であると仮定する.このとき,
$E(f\neq0)=\dsize\bigcup_{n=1}^\infty X_n$, $\mu(X_n) < \infty$
となるような$\{X_n\}_{n=1,2,\dots}$が$\Cal B$
内に取れることを示せ.

\bigskip [2]
$f(x)$を$\R$上の実数値Lebesgue可積分関数,$E$を
$\R$のLebesgue可測集合とする.$t\in\R$について,
$E+t=\{r+t\mid r\in E\}$として,
$g(t)=\dsize\int_{E_t} f(x)\;dx$とおく.(ただし
この積分はLebesgue測度についての積分を表す.)
このとき,$g(t)$は$\R$上の連続関数であることを示せ.

\bigskip [3]
$f(x)$を$[0,\infty)$上のLebesgue可測関数で,
$f(x)\ge0$を満たすものとする.
$$\dsize\lim_{t\to\infty}\int_{[0,t]} f(x)\;dx=
\int_{[0,\infty)}f(x)\;dx$$
であることを示せ.(ただし
この積分はLebesgue測度についての積分を表す.)

\bigskip [4]
$\R$上のすべての部分集合からなる完全加法族を$\Cal B$
とし,$A\in\Cal B$について,
$$\mu(A)=\cases \infty,&\text{$A$が無限集合のとき,}\\
n,&\text{$A$の元の数が$n$のとき,}\endcases$$
と測度$\mu$を定める.
$\R$上の関数$f(x)$で,$f(x)\ge0$を満たすものに対して,
$f(x)$がこの測度$\mu$について
可積分になるための必要十分条件を求めよ.

\bigskip\bigskip
解答は別紙に書いて下さい.解答用紙の裏面を使用してもけっこうです.

\bye