\magnification=\magstep1
\documentstyle{amsppt}

\define\R{\bold R}
\define\Q{\bold Q}
\define\Z{\bold Z}
\define\T{\bold T}
\define\e{\varepsilon}
\def\lan{\langle}
\def\ran{\rangle}
\def\supp{\text{supp}}

\centerline{解析学VI・解析学特別演習IIの内容について}
\rightline{1999年10月5日}
\rightline{河東泰之(かわひがしやすゆき)}
\rightline{数理科学研究棟323号室(電話 5465-7078)}
\rightline{{\tt e-mail: yasuyuki\@ms.u-tokyo.ac.jp}}
\rightline{{\tt http://kyokan.ms.u-tokyo.ac.jp/\~{}yasuyuki/}}
\bigskip

この授業の内容は,Fourier変換・級数と,超関数,
関数解析の初歩です.具体的には次のような内容をカバーします.

(1) $L^p(\R)$などの関数空間の性質.

(2) $\R^n$上のFourier変換とその基本性質,例.

(3) $\T^n$上のFourier級数とその基本性質,例.

(4) 超関数の定義と基本的性質.

(5) 関数解析の初歩.(Banach空間,Hilbert空間と,
その共役空間,その上の線型作用素.)

私は4年前に同じ授業を教えましたがその時と比べ,
時間が2/3に短くなっているので内容が減っています.

特に教科書はありません.(ぴったりこの授業に対応するような
本はないと思います.)
授業だけ聞いていればわかるようにやるつもりですが,
参考書をあげてくれという声が常に多くあるので,いくつか有名な
本をあげておきます.括弧の中の章数はこの授業に直接
対応する章です.

\noindent
藤田宏・伊藤清三・黒田成俊,「関数解析」,岩波講座基礎数学,
岩波書店.(1,2,3章.)

\noindent
熊ノ郷準,「偏微分方程式」,共立数学講座14,共立出版.(4章.)

\noindent
伊藤清三,「ルベーグ積分入門」,数学選書4,裳華房.(V, VI章.)

\noindent
黒田成俊,「関数解析」,共立数学講座15,共立出版.
(1, 2, 3, 4, 5, 6章.)

\noindent
W. Rudin, ``Real and Complex Analysis'', Tata McGraw Hill.
(Chapters 3, 4, 5, 9.)

\noindent
W. Rudin, ``Functional Analysis'', Tata McGraw Hill.
(Chapters 6, 7.)


演習は解析学Vの方と隔週で行います.私の方の番の週は
毎回小テストを行い,採点して返します.
そしてその小テストのうち,
一番悪い1回分を除いた平均点によって,演習の成績を
つけます.欠席の回は0点として扱います.期末試験の成績が
著しくよければこれにプラスアルファを考慮しますが,
そうでなければこれがそのまま成績になります.逆に,小テストの
成績が良いのに期末試験が悪い人には,期末テストの方に
プラスアルファをつけます.ただし,今までの例だとプラスアルファが
つく人は2--3人程度でしょう.
試験は,小テスト,期末テストとも自筆ノート持ち込み可で行います.

\bye