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\def\lan{\langle}
\def\ran{\rangle}
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\centerline{解析学VI期末テスト}
\rightline{2007年2月5日 13:00--16:00}
\rightline{河東泰之(かわひがしやすゆき)}
\rightline{数理科学研究科棟323号室(電話 5465-7078)}
\rightline{e-mail yasuyuki\@ms.u-tokyo.ac.jp}
\rightline{{\tt https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/\~{}yasuyuki/}}
\bigskip

この試験はノート持ち込み可で行います.
解答は解答用紙に書いてください.

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[1] $\R$ 上の超関数 $T$ で,$(x-1)^2(x-2)T=0$ となるものをすべて求めよ.

\medskip
[2] $\R$ 上の可測関数 $f$ について次の2条件が同値であることを示せ.

(1) $f=g*h$ となる $g,h\in L^2(\R)$ が存在する.

(2) $f=g*g$ となる $g\in L^2(\R)$ が存在する.

\medskip
[3] $\R$ 上の関数 $f, g \in L^2(\R)$ に対し,
$\hat f \hat g\in L^2(\R)$ であったとする.
このとき,$f*g \in L^2(\R)$ であって,$\widehat{f*g}(\xi)
=\hat f(\xi) \hat g(\xi)$
がほとんどいたるところ成り立つことを示せ.

\medskip
[4] $\R$ 上の関数 $f(x)=\dfrac{\sin 2x \sin x}{\pi x^2}$ に対し,
$f_k=f*f*\cdots*f$ とおく.ただし,右辺に $f$ の現れる回数は $k$ である.
このとき $L^2(\R)$ における極限
$\lim_{k\to\infty} f_k$ を求めよ.

\medskip
[5] $s\ge 0$ に対し,Sobolev 空間 $H^s(\R)$ を考える.
$f\in L^1(\R)$, $g\in H^s(\R)$ に対し,$f*g\in H^s(\R)$ と
$\|f*g\|_{H^s}\le \|f\|_1 \|g\|_{H^s}$ が成り立つことを示せ.

\medskip
[6] $x\in\R$ に対し,
$f(x)=[x]$ とおく.(ただし,実数 $x$ に対し,$[x]$ は
$x$ を超えない最大の整数を表す.)

(1) $f$ は緩増加超関数とみなせることを示せ.

(2) 超関数としての微分 $f'$ を求めよ.

(3) $f$ の緩増加超関数としての Fourier 変換を求めよ.

\bye