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\define\R{\bold R}
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\define\T{\bold T}
\define\e{\varepsilon}
\def\lan{\langle}
\def\ran{\rangle}
\def\supp{\text{supp}}

\centerline{解析学特別演習II・小テスト (7)}
\rightline{2007年1月29日 10:00--12:15}
\rightline{河東泰之(かわひがしやすゆき)}
\rightline{数理科学研究科棟323号室(電話 5465-7078)}
\rightline{e-mail yasuyuki\@ms.u-tokyo.ac.jp}
\rightline{{\tt https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/\~{}yasuyuki/}}
\bigskip

この試験はノート持ち込み可で行います.
解答は別紙に書いてください.学生証番号,氏名を一番上に
書いてください.

\bigskip
[1] $\R$ 上の関数 $f(x)$ を次のように定める.
$$f(x)=\cases 0,&\text{$|x|\ge1$の時,}\\
x+1,&\text{$-1 < x \le 0$の時,}\\
-x+1,&\text{$0 < x< 1$の時.}\endcases$$
この時 $f(x)$ は,どの
範囲の$s$に対しSobolev空間$H^s(\R)$の元となるか.(ただし,
$s\ge 0$とする.)

\medskip
[2] $T$ を $\R$ 上の超関数でコンパクト台を持つものとする.
このとき次の各問に答えよ.

(1) $\xi\in\R$ に対し,
$f(\xi)=\langle T, e^{-ix\xi}\rangle$ とおく.
このとき $f(\xi)$ は $C^\infty$-級関数であることを示せ.

(2) (1) の $f(\xi)$ について,ある $\xi$ の多項式 $p(\xi)$ が
存在して,すべての $\xi$ について
$|f(\xi)|\le|p(\xi)|$ となることを示せ.

(3) (1)の $f$ を緩増加超関数とみなしたものは,
$T$ の緩増加超関数としての Fourier 変換 $\hat T$ に等しいことを
示せ.

\medskip
[3] $T, S$ を $\R$ 上の超関数でコンパクト台を持つものとする.
このとき,$T, S$ の緩増加超関数としての Fourier 変換
$\hat T, \hat S$ は [2] によりそれぞれ
$C^\infty$-級関数とみなすことができ,それらをかけたもの
$\hat T \hat S$ が考えられる.一方,$T*S$ もコンパクト台を
持つ超関数なので,その緩増加超関数としての Fourier 変換
$\widehat{T*S}$ が考えられる.これらについて,
$\hat T \hat S=\widehat{T*S}$ が成り立つことを示せ.

\bye