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\nologo

\rightline{10/15/1993}
\centerline{複素解析学I講義予定}
\rightline{河東泰之(かわひがしやすゆき)}
\bigskip

 この講義では,基礎的な(一変数複素)関数論を扱います.
主な内容は,次のように予定しています.

\roster
\item 正則関数の定義と基本性質
\item 線積分と,Cauchyの積分定理/公式
\item べき級数と収束半径
\item 最大値の原理
\item Schwarzのlemma
\item 留数による積分計算
\item 偏角の原理,Rouch\'eの定理
\item 等角写像
\item 調和関数
\item 鏡像の原理
\item 解析接続
\item 正則関数列の一様収束
\item 基本乗積
\endroster


11月5日は福島に学会出張のため,講義はせず,小テスト(2時間)
を行う予定です.また,12月17日に,中間テストを行います.
成績は,中間テストの点を$x_1$,期末テストの点を
$x_2$(それぞれ100点満点)とし,総合点を
$0.3\max(x_1,x_2)+0.7x_2$としてつけます.
また,可と不可のボーダーラインの人については,演習で前で
解いた回数によって,救済することがあります.
テストはいずれも自筆ノートのみ持ち込み可で行います.
また,いずれの試験も問題は,多め(約200点分)出し,
選択して解いてもらいます.
出題範囲については試験前に詳しく発表します.

2月4日が最後の講義予定日ですが,この日は出張のため,
講義は行わず,演習に振り替えます.(つまり,この日は
演習が3コマ続くことになります.)その代わり,演習担当の
河澄さんが学会出張の週の演習を講義に振り替えます.
今のところ決まっているのは,10月29日,11月12日の2回で,
1月21日もおそらくそうなります.

演習の成績は,講義とは独立につきます.11月5日の
小テストの成績は,演習の成績のプラスアルファとして使われます.

特にこの講義用の教科書はありません.
ほぼ,どの複素関数論の
教科書にも出ているような内容を扱いますが,一応,有名な本を
3つほどあげておきます.

L. V. Ahlfors, \lq\lq Complex Analysis'', (McGraw Hill) (の前半).

W. Rudin, \lq\lq Real \& Complex Analysis'', (McGraw Hill) (の10章
〜16章).

小平邦彦「複素解析」(岩波書店)(の1章〜5章).

私の,オフィスアワーは,月曜日14:00〜14:30,部屋は
本郷理学部5号館605号室です.

\bye