河東泰之の2012年度研究概要

Carpi, Longo と共に境界共形場理論を作用素環論の立場から 研究した.具体的には,2次元 Minkowski 空間上の A⊗A の形の完全有理的 CFT ネットに対し,それと局所的に同型な 境界共形ネットを作り出す一般的方法を与えた.

Suthichitranont と共に,正則局所共形枠付きネットの構成を 行った.これは c=1/2 の Virasoro ネット有限個のテンソル積を, ある条件を満たす binary code の組 (C,D) を用いて延長するもので, Lam-山内の頂点作用素の結果の作用素環版にあたる.

緒方,Størmer と共に III 型因子環 M, その有限次元 C*部分環 A,M上の正規状態 φi, i=0,1,...,n, (φ0は忠実) に対し,Mの unitary uがあって,A上 Ad u φi0, i=1,2,...,n, となることを示した.

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