TA: 粕谷直彦・田中雄一郎
復習:ランクの定義
行基本変形の標準形
行と列の基本変形に関する標準形
例1 未知数1つ 方程式1つの場合
例2 未知数3つ 方程式1つの場合
例3 未知数3つ 方程式2つの場合
空間図形による自由度の解釈
仕組み(からくり)
入力 ―――――> 出力
問: 仕組みと出力から入力を求めることは可能か?
問: 入力と出力から仕組みを求めることは可能か?
(axb,c)式は3次正方行列(a b c)の行列式と一致する.
(関孝和の斜乗之法「解伏題之法」関孝和(1683))
(同じ公式はSarrusの公式(フランス, 19世紀)とも呼ばれる)
※行列式の一般論は来年扱う
=定理1と2を
A:図形の立場
B:3次正方行列の立場
から理解しよう=
A 3次元ベクトルの外積を座標を用いないで、図形的に特徴付ける
B 外積の基本的性質と逆行列
A^{-1}= 1/x (b×c c×a a×b)の転置行列
が成り立つ.
問2: (行基本変形の定義と連立方程式における役割):正答率 40 % (平均点2.0点/満
点5点)
問3: (ランクが0,1,2,...の行列の例示):正答率 92% (平均点4.6点/満点5点)
問4(ランク1の行列):正答率 70 % (平均点5.6点/満点8点)
問5(パラメータつきの連立方程式の解構造):正答率 59 % (平均点5.9点/満点10点)
問6(固有値・固有ベクトルの定義):正答率 34 % (平均点1.7点/満点5点)
問7(内積・外積・面積):正答率 80 % (平均点5.7点/満点7点)
定理0 det(I_n)=1 (I_nは単位行列)
定理1 det (AB) = det(A) det (B)
(行列の積の行列式=行列式の掛け算)
定理2 行列の行を入れ替えると,行列式は -1 倍になる.
定理 正方行列 A に逆行列が存在するための必要十分条件は,det A ≠ 0
必要条件であることは定理0と定理1からわかる。
十分条件であることは行列の余因子展開からわかる。
余因子行列の定義
余因子展開,Laplace の展開公式
これらの性質はひもの符号 sgn の性質に帰着される。
(先週: 置換 sigma をひもで表して,その交点数が m のときsigma の符号は
(-1)^m となる.)
●今学期のまとめ
行列の積
連立一次方程式の考え方---解の構造(解そのもの、解の存在や自由度)を変えない
方程式の変形を徹底的に考える ⇒ 行列の行基本変形 ⇒ ランクの概念
(行)基本変形に関する標準形の理論
掃き出し法
線形写像、固有値、固有ベクトル
空間図形と線形代数:外積と平行六面体の体積
置換と符号
行列式のその諸性質
[ 問題 と
解答 ]
© Toshiyuki Kobayashi