数学II・数学II演習 (理II・III 8〜10組)
木曜1限, 2限(演習),2009年冬,東京大学
TA: 大島芳樹(講義), 松田能文助教(演習)
- 授業期間 10月8日(木)−12月17日(木)、1月14日(木)−21日(木)
- 学期末試験期間 2月1日(月)−2月12日(金)
- 教養学部の日程により、1月7日(木)は月曜日の時間割、1月28日(木)−1月28日(金)は補講期間になります
この講義は出席は学生の自由意思に任せています。
冬の早朝から出席するのは辛いと思いますが、
講義を聴き落した場合は十分に自習されることを勧めます。
なお、講義では、単に本に書いてある内容だけでなく、
教科書からは簡単には得られないこと、
特に、将来、数理的な問題に出くわした場合に、ひょっとしたら
役に立つかもしれないようなヒントや眼力につながるような
話題をできるだけ盛り込む予定です。
講義のまとめ:
- 第1回の講義 10月8日(木)
抽象的な線形空間を考える意義について
座標系は先にあるものか、あるいは後から見つけるべきものか?
線形空間の公理系
一次独立と一次従属
有限次元と無限次元
[ 講義中の問題と解答例 ]
- 第2回の講義 10月15日(木)
線形空間の公理から導かれる基礎的な事項の論証
基底の定義
基底の存在定理
一次独立なベクトルの拡張
- 第3回の講義 10月22日(木)
線形写像,(線形)同型写像の定義
(線形)同型写像 = 線形空間の公理を保つ数ベクトル空間の基底
- 第4回の講義 10月29日(木)
基底を構成するベクトルの個数
抽象線型空間を一つ固定したとき,基底を構成するベクトルの個数は一定だろうか?
次元(dimension)の定義
線形部分空間の定義
部分空間の共通部分はやはり部分空間になることについて
- 第5回の講義 11月5日(木)
線形写像の像と核
次元公式 dim Ker T + dim Image T = dim V
- 第6回の講義 11月12日(木)
線形写像の行列表示
可換図式による記法
基底の変換行列
- 第7回の講義 11月19日(木)
基底の変換行列と正則行列の対応
線型写像の行列表示と基底の変換行列の関係を調べる
- 第8回の講義 11月26日(木)
基底の変換と線型写像の行列表示
線型写像の階数(ランク)の定義
線型写像のランクと行列表示のランク
- 第9回 12月3日(木) 中間試験(一限目)
出題範囲: 11月26日(木)までの講義と演習問題の内容(講義での定義や論証を、表面的な知識ではなく、正確に理解しておいてください)
[ 中間試験の問題 ]
[ 解答例と講評 ]
[ コメント ]
- 第10回 12月10日(木)
線型写像 V -> W の標準形の復習(実数上、複素数上で同じ結果)
線型写像 V -> V の標準形の考え方(実数上、複素数上で異なる例)
線型写像の不変部分空間、
固有値、固有ベクトル、固有空間
- 第11回 12月17日(木)
ベクトル空間も線型写像も予め与えられていない所で、その構造を見抜く眼力について
固有空間と不変部分空間
3つ以上のベクトル空間の直和
相異なる固有値に対する固有空間
線形写像の対角化
- 第12回 1月14日(木)
—行列の対角化の応用—
線型漸化式の一般項(例:フィボナッチ数列)
線型微分方程式の一般解
- 第13回 1月21日(木)
計量線型空間と内積
正規直交基底
シュミットの直交化法
- 定期試験 2月9日(火)4限 (集合 14:50) 15:05-16:35 1108教室
[ 定期試験の問題 と 解答 ]
演習開講日:
- 10月15日(木)
[ 問題 と 解答 ]
- 10月29日(木)
[ 問題 と 解答 ]
- 11月12日(木)
[ 問題 と 解答 ]
- 11月26日(木)
[ 問題 と 解答 ]
- 12月10日(木)
[ 問題 と 解答 ]
- 1月14日(木)
[ 問題 と 解答 ]
(参考) 前期の演習
講義:森田茂之教授 演習:松田能文助教
© Toshiyuki Kobayashi