Canonical Hilbert Spaces of Ultrahyperbolic Solutions,
colloquium, the University of Tokyo, Japan, 21 June 2002.

東京大学数理科学研究科 談話会

Rn=Rp+q で超双曲型偏微分方程式

(2/∂x12 + ・ ・ ・ + ∂2/∂xp2 _ ∂2/∂xp+12 _ ・ ・ ・ _ ∂2/∂xp+q2 ) f = 0

の大域解の空間を考える.Rp+q を符号 (p,q) の平坦な擬リーマン多様体とみたとき,その等長変換群は明らかに解空間を不変にする.実は,もっと大きな不変性がある.すなわち,(有理型)共形変換群も解空間を“不変”にするのである.そこで,今日の主テーマとして
「解空間に共形不変な内積が存在するか?」
を議論する.そのような内積は,存在すればほぼ一意的であることが示せるので,もとの偏微分方程式に内在的なものと考えられる.談話会では内積の具体的な公式についてもふれたい.

上の話はユニタリ表現論の立場からは,最近,活発に研究されている極小表現(無限次元)の幾何的構成と関連している.(なお,q=1 の場合は,もとの方程式は波動方程式であり,得られた表現は古くからよく知られている最高ウェイト表現である.)

[ abstract | announcement ]

Home EnHome Jp

© Toshiyuki Kobayashi