Japan. J. Math. 5, 1--71 (2010)

ラングランズ・プログラムの数論的応用

M. Harris

Abstract:
この解説論文は,ラングランズの関手性予想と,その代数体の ガロワ表現の数論への応用への入門である. 非常に多くの数学者たちの業績により,安定跡公式はエンドスコピー に対してラングランズ関手性を証明できる形に,現在ほぼ確立されている. はじめの2節でこれらの進展を解説する.最終節では, 志村多様体によって保形形式に結びつく$ \ell$進ガロワ表現の整合系を扱う. ラングランズ関手性の数論への関わりを描写するため,論文の終わりでは, 最近バーネット・ラム,ゲラーティ,テイラーと著者によって証明された 楕円保形形式の佐藤テイト予想について紹介する.


第7回高木レクチャー招待講演.