有限群に対するマッキーの $\tau$ 共役表現の理論
T. Ceccherini-Silberstein, F. Scarabotti, F. Tolli
Abstract:
この論文の目的は,バンプとギンズバーグによって一般化された,対合的反自己
同型(たとえば $g\mapsto g^{-1}$)を持つ有限群の表現論についてのマッキーの
二つの貢献を,川中と松山のもっと新しい結果と共に解説することである.
マッキーの第一の貢献は,弱対称ゲルファント・ペアのいわゆるゲルファント判定
条件の詳しいものである.マッキーの第二の貢献は(ウィグナーによって導入され
た概念である)単純可約群の特徴づけである.もう一つの結果は,フロベニウ
ス・シューアの定理のひねったバージョンであり,ここでひねったというのは上
述の対合的反自己同型のことを言っている.