目次

dviout for Windows

Ver.3.06, August 10, 1998

Copyright(c) 1990-1998 SHIMA

インストール
仕様
プレビュー
移動
印刷
文字列サーチ
文字列コピー
HyperTeX
ユーザインタフェース
プロパティーシート(Property Sheets)
パラメータ
情報表示
他のプログラムとの連携
起動と終了
アンインストール
知られている不都合箇所
Q&A
配布
dviout User's 倶楽部
補記
用語集

なお、dviout for Windowsは、Borland C++ 4.5/5.0/5.01 または Visual C++ 4.0/5.0 により、このヘルプは、Make Helpを使って、作成されています。


仕様

dviout for Windowsは、Windows95 および、WindowsNT 用の TeX の device driver です。従来のMS-DOS版の dviout と dviprt の機能を持っています。

1. 使用可能なTeX: 通常の欧文のTeX(含NTTjTeX)、アスキーの日本語pTeX

2. 拡張機能:
tpic specialscolor specials、PostScript specials(カラー対応)、 EPS/PS/PBM/GIF/BMPを含む各種形式(GIF/JPEG/PCDなども可)画像データファイル読み込み、BMP(or PBM, G3FAX, EPSF)ファイル形式画像出力
HyperTeX specials文字列サーチ文字列コピー他のプログラムとの連携

3. プレビュー機能: gray scale(カラーの文字の場合は、アンチエリアシング)表示、ルーペ(cf.[Loupe])機能。

4. 印刷機能: Windows95/NT のドライバがサポートしているプリンタでの印刷(カラー対応)やFAX送信、内蔵の独自のドライバによる印刷、および、dviout以外の印刷プログラムの制御機能の3種をサポート。袋綴じ印刷縮小/拡大印刷機能

5. 欧文フォント、および、NTTjTeXの和文フォント:PK, PXL1001, PXL1002, PXL1003 フォーマット(GFは非対応)のフォント、TrueType font、Virtual font、独自のPKDフォントディレクトリファイル、METAFONTによる不足フォントの自動生成機能

6. フォントライブラリ:FARフォントライブラリGTHフォントライブラリFLIフォントライブラリ

7. アスキーpTeX および NTTjTeX の和文フォント: JXL4フォント、固定サイズのビットマップ和文フォントおよびそれを独自の形式に圧縮したもの、「書体倶楽部」形式のフォント、 Windows 3.1 や Windows95 のTrueType和文フォント


dviout, dviprt はフリーソフトウエアーであり、原則的に、実行ファイルと共にdvioutのソースファイルも公開されます。これらのパッケージは、自由に配布することが出来ます。これを書いている時点では、以下から最新版やその情報を得ることが出来ます。

http://akagi.ms.u-tokyo.ac.jp/ftp-j.html#TeX

フリーソフトとしてではなくて、商品に組み込むときは、開発者(oshima@ms.u-tokyo.ac.jp)までご連絡下さい。

なお、開発途中の版は、配布に制限がつく場合もあります。その場合は、付属のドキュメントをご覧ください。そちらの記述が優先されます。


dviout User's 倶楽部

dviout User's 倶楽部は、ユーザの間で以下の情報を交換するために maling list の形で開設されました。

1. ユーザが、dviout/dviprt の使用に関して起きた問題点、そのほか、仕様、バグ、工夫や改良、パッチなど

2. より広く、TeX や 関連するソフトウエアー、あるいは、dviout mailing list 参加者にとって有益な情報

アドレスは

dviout@akagi.ms.u-tokyo.ac.jp

です。自由に参加および脱会ができ、その手続きは、自動化されています。

subscribe

の1行のみの中身からなる mail を、上記アドレスに送れば、差し出し人のアドレスで、メンバーに自動登録されます。参加メンバーが上記アドレスに出した mail は、登録メンバー全員に配送されます。脱会するには、subscribe の代わりに

#bye
#quit


の2行のみの中身のmailを、上記アドレスに送ります。より詳しい情報やmailのSubjectの一覧(mailの頻度)などは、

http://akagi.ms.u-tokyo.ac.jp/dvioutML.html

から得ることができます。

これらは、dviout開発者により運営されています。なお、開発者宛(cf.
配布)のmailは、個別に対応しきれませんので、返事を期待されないようお願いいたします。

注意:ここの内容は、1996年12月の時点での状況です。将来変更される可能性があります。


知られている不都合箇所

・エラー表示やそれに対応する処理が不適切な部分がある。

・1ページのみからなるdviファイルに対し、印刷ダイアログでのコピー枚数指定が無効になることがある(一度 [Setup...] を押して、[プリンタの設定]に入り、[OK]で抜け出すと、枚数指定が可能になるようです)。

・マウスカーソルが手の形のとき、ALT+<key> (メニューを選択するときなどに使うキー)が無効になる。他の著名なプログラムでも同様な症状なので、Windows側の問題でしょう(メニューから選ぶことのできる機能で頻繁に使うものは、キー機能定義を使って、登録しておくと良い)。

・Microsoft の IntelliMouse のホイールボタンを押し下げた状態のまま、マウスカーソルをdviout外部まで運んで、そこでホイールボタンを開放すると、dvioutでのホイールの操作が、ホイールボタンを押したままの状態と同じになる、など若干動作がおかしくなる。
dvioutの中で再度ホイールボタンをクリックすれば、これは解消される。

・サービスパック3のパッチを当てたWindows NTには、TrueTypeフォントの読み出しに関して致命的なバグがあり、dvioutでも不都合が生じます。Microsoftから修正パッチが提供されています。

・高解像度で、カラー画像を扱えない、または、極端に処理速度が落ちる。これは、Windows側の問題のようですが、600
dpi以上の解像度で起こりやすいようです。


Make Help Ver.1.01c 1996/Ver.1.02 1997
Copyright (c) 1996-1997, Yama-BBS の山本

を使って、このHelpは作成されました。


補記

dviout は、多くの方の協力を得て成長した MS-DOS版を経て、現在の Windows95 版になりました。

dviout の以下の機能に関しては、次の方々の多大な協力を得ており、ここに感謝いたします。そのほかにも、数々の点で多くの方のサポートを受けてきたことを、合わせて感謝いたします(SHIMA)。

マニュアル Y.Kusimi, 千秋, とがし
Ver.2.34における統合化 sempa
PC-9801 ハイレゾモード OkI
DOS/V SOLITON, hero.h
AX Akiii
J-3100 sempa, hero.h, 千秋
HP100LX HARUYA
ESC/Page 冨家, OkI
LIPS III ESC/Page 統合 OkI
tpic specials Oh-Yeah?
新サイズオプション 吉澤
pTeX Naochan!
NTTJTeX 八雲
書体倶楽部フォント 吉田秀樹, Minagawa, 向内
JG Font Naochan!
TrueType Font 松田
FLI形式フォント 吉崎栄泰
システムフォントの縮小/拡大 Naochan!, 吉澤, 松田
不足フォント自動生成機能 八雲
PostScript 内山孝憲
PBM画像データ 八雲
GIF画像データ 淺山
ページ記述言語埋め込み 岩井貞之
プリンタ定義ファイルの拡張書式 淺山
Windows95版 乙部
Windowsでのrawモードプリンタ出力 松田
Virtual Font 松田
VC++への対応 頼本賢治
英語版Help Scientific Software Department, Application Software Division, NEC Corporation, 奥村晴彦, 本郷廣生

その他、多くの一般のユーザの方からの報告が、より良いものへの成長の原動力でした。今後も、dvioutのバグやHelpの記述ミスなどにお気付きの場合は、
dviout User's 倶楽部、あるいは、開発者(cf.配布)に連絡してくださるようお願いいたします。


アンインストール

dviout の
インストール前の状態に戻すには、以下のようにします。

1. Option->Uninstall を実行し(これにより、dvioutが書き込んだ Registry の内容がすべて削除され、スタートメニューからdvioutがはずされます)、dviout を抜け出ます。

2. dviout をインストールしたときのファイル dviout.exe, dviout.hlp, dviout.cnt および、関連して追加したファイルがあればそれも(dviout.par, dviout.vfn やドキュメント類)Windowsのエクスプローラを使って、ごみ箱に捨てます。

注意1. dviout は、Windowsのシステムディレクトリには、特別のファイルを何もインストールしません。また、その中のファイルを変更しません。システムに関連するのは Registry のみです。インストール時には、dviout 関連のファイルは、まとめて一つのディレクトリに入れておくとよいでしょう。

注意2. dviout のバージョンを上げる場合は、通常 dviout.exe, dviout(e).hlp, dviout(e).cnt を新しいものと入れ替えるだけです。それ以外の場合は、ドキュメントに記載があるはずなので、それをご覧ください。Option->Uninstall は、必要ありません。これを行うと、設定していたパラメータの値が引き継がれませんのでご注意ください。

注意3. Option->Uninstall で、dviout 関連の Registry を削除した後、dviout を起動すると、再び Registry に書き込みが行われますので、ご注意ください。

注意4. Option->Install で、設定をやり直す場合は上書きで以前の設定が消されます。その前にアンインストールする必要はありません。


プレビュー

dviout for Windowsは、
印刷の時と同じ解像度(dpi)のフォントを、(gray scaleを用いて、縮小し)より低い解像度の画面に出力して、Window画面でプレビューすることができます。

同じ解像度の画面の場合、一般には gray scale の方が、高品質に見えます。

より高速に表示したい場合や、gray scaleを用いない場合は、従来の118dpi程度のフォントを用いるとよいでしょう(このときは、Property Sheets->[Display]で、当倍scaleを指定して、gray scaleでないのをデフォルトにするとよいでしょう)。

また、マウスの右ボタンのクリックにより、ルーペ機能を使って、ページの一部分を拡大/縮小表示することができます(ルーペの調整は、Property Sheets->[Loupe])。

画面の、Status Barなど、幾つかのものは取り外し可能です(View-> ...)。取り外すことにより、プレビュー画面をより広く使うことができます。


パラメータのリスト

dviout for Windowsには、以下のような
パラメータがあります。パラメータの設定例も参照してください。
フォント関連
-TEXROOT: -TEXPK: -TEXFONTS: -L: -F: -FB:
フォント関連(その2)
-A: -c: -gen: -TEXPKD: -TEXFLI: -ttf: -Fkeep: -virtual:
和文フォント関連
-TEXKNJ: -ntt: -nttF: -S: -J: -JC: -vfn:
印字位置/範囲関連
-area: -LM: -TM: -RM: -BM: -OX: -OY: -HC: -VC: -HS: -VS: -dviprt:
サイズ/解像度関連
-y: -dpi: -dpiv: -mag: -e: -varf: -gsize:
表示関連
-BMP: -scale: -t: -bright: -base: -box: -sdpi:
グラフィック関連:
-tpic: -GS: -gsx: -GIF: -gdat: -gfit: -gow: -gclip: -spi:
HyperTeX関連
-hyper: -hyperoff: -href: -hname: -hbuf: -sdpi: -Browser:
Search関連
-search: -sdpi: -sFont:
システム関連
-br: -bb: -bf: -multi: -log: -renew: -button: -Wshow: -file: -mode:


パラメータの設定例

300
dpiのLBPプリンタ(LIPS III)で、Windowsのプリンタドライバでなくてdvioutのドライバを使って印刷を行う場合の例です。

次は、起動後に Option -> Non-default Parameters で表示されたものですので、以下にあるパラメータ以外はデフォルトのまま、ということになります。

button=+
GIF=4
gsx=c:\tex\gstools\gs5.03\gswin32c.exe
gdat=.;c:\tex\gstools\gs5.03
gen="`MakeTeXPK ^s ^d ^D ^d/^D cx"
TM=10.3mm
BM-5.0mm
LM=5.0mm
RM=5.0mm
dviprt=+`l
TEXROOT=c:\usr\local\share\texmf\fonts
TEXPK=^r\pk\\^s.^dpk;^r\tfm\\ptex\^s.tfm;^r\vf\\^s.vf
TEXFONTS=^r\tfm\\

なお、Option -> All parameters で、すべて書き出すと、以下のようになります。

mag=-1
half=-
br=0x64000
bf=0x64000
bb=0x3e8000
multi=2
renew=+
button=+
dpi=300
dpiv=0
e=0
t=16
tpic=1
GS=1
GIF=4
gsx=c:\tex\gstools\gs5.03\gswin32c.exe
gdat=.;c:\tex\gstools\gs5.03
gbox=-
gfit=+
gsize=-
color=+
spi=^$
cmode=0
search=192
sFont="cmex*lasy*lcircle*line*logo*msam*euex*ascgrp* cmsy*cmbsy*msbm*eusm*eusb*"
sdpi=150
hyper=64
hyperoff=0
href=0x1000
hname=0x800
hbuf=0x20000
Browser=^$
L=2
c=-
Fkeep=+
F=^$
FB=0
A=0
K=^$
G=goth
g=+
varf=-
base=-
box=-
gen="`MakeTeXPK ^s ^d ^D ^d/^D cx"
vfn='
%version=2
%vfont_list
1,"MS 明朝"
2,"MS ゴシック"
3,"@MS 明朝"
4,"@MS ゴシック"
5,"cmr10"
%jfm_list
min,1,a,a,n,0;0;0,,1,0
goth,2,a,a,n,0;0;0,,1,0
tmin,3,a,a,n,0;0;0,,1,1
tgoth,4,a,a,n,0;0;0,,1,1
default,1,a,b,n,0;0;0,,1,0
tdefault,3,a,b,n,0;0;0,,1,1
edefault,5,a,a,n,0;0;0,,1,0
'
ttf=1
virtual=+
nttF=^$
ntt=-
S=1000
J=0
y=A4P
PW=210.0mm
PH=297.0mm
area=+
TM=10.3mm
BM=5.0mm
LM=5.0mm
RM=5.0mm
MW=0.0mm
MH=0.0mm
OX=0.0mm
OY=0.0mm
HC=-
VC=-
HS=0.0mm
VS=0.0mm
log=^$
Wshow=-
BMP=4:4:800
scale=4:4:800:2:2:800:6:6:800:1:1:800
bright=255
dviprt=+`l
TEXROOT=c:\usr\local\share\texmf\fonts
TEXPK=^r\pk\\^s.^dpk;^r\tfm\\ptex\^s.tfm;^r\vf\\^s.vf
TEXPKD=^$
TEXKNJ=^$
TEXFLI=^$
TEXFONTS=^r\tfm\\
file=
key=$$:JB=^B:DC=^C:JG=^G:HI=^I:JH=^J:FN=^N:FO=^O:FP=^P:SU=^R:SD=^S:JT=^T:JX=^X:JI=/
key=D1=1:D2=2:D3=3:D4=4:DF=5:DL=6:JF=<:JL=>:JF=F:JL=L:JM=M:JN=N:JP=P:JQ=Q:JR=R:JL=l
key=JM=m:JN=n:JP=p:JQ=q:JR=r:HH=\80:SD=\82:SU=\8e


プロパティーシート

[CONTENTS], [Display], [Resolution], [Font], [Font2],
[WinJFont], [JFont2], [Key], [Search], [HyperTeX],
[Loupe], [Graphic], [Printer], [Paper], [System], [REGISTRY]


HyperTeX

HyperTeXは、TeXに HTML(Hyper Text Markup Language)の Hyper Jumpの機能(他の資源へのリンク情報とリンクのターゲットとしての情報)を付加したもので、
HyperTeX specialsによって実現されます。

dviout は HyperTeX specialsを解し、ホットスポットでマウスの左ボタンが押されたとき、その文書内でのジャンプや、ローカルな他のdviファイルへのジャンプを実行するとともに、それ以外の資源へのリンクを、拡張子によるWindowsの関連付け機能を使ったり、WWW browserを呼ぶことにより、実現しています。

URL(Universal Resource Locator)が指定された文字列を、どのような色付けで表示するか(デフォルトは水色の箱で表示)、またリンクを解決するための情報のキャッシュバッファをどの程度とるか、などを指定できます(Property Sheets->[HyperTeX])。

また、foo.dvi という HyperTeX speiclas を含む dviファイルのアンカー(HTML文書や、HyperTeXの文書からリンクを張るときの目印)のラベル名に、Chapter1 というものがあるとすると

dviout foo #Chapter1

と起動することにより、foo.dvi の表示をそのアンカーが打たれた場所から始めることができます。

dviファイルのdvioutへの関連付けをしておけば、WWW browserが .dvi という拡張子をもつファイルを読むと、自動的に dviout で表示がなされます(cf. no more dviout)。

dviout で、付属のサンプル hyperdvi.dvi をご覧ください。


文字列サーチ

dvioutでは、文字列サーチができます。アスキーpTeXにおいては、2バイト文字(ひらがなや漢字など)もサポートしています。

探す文字列は、Search -> Find... あるいは、ツールボックスのコンボボックスから入力できます。以前に探したのと同じ文字列を使う場合は、コンボボックスの矢印を押して、リストから選択できます。

単語単位で探す: 英字のアルファベットのみからなる文字列のときのみ有効です。入力した文字列の前後に空白があるかどうかがチェックされます。ただし、途中の空白は無視され、"this is" と "thisis" は同じものと解釈されます。

大文字と小文字を区別する: これのチェックをはずすと、1バイト文字の通常のアルファベットの大文字と小文字を区別しないでサーチを行います。

見つかった文字列をどのように表示するかは、
Property Sheets->[Search]で設定できます(デフォルトでは、文字列が赤く表示される)。


文字列コピー

マウスカーソルが
プレビュー画面の文字列の上にあるとき、SHIFTキーを押しながら、マウスの左ボタンをクリックすると、ダイアログボックスが開いて、その文字列が取得できます。

最初の[Clipboard]ボタンがデフォルトなので、そのままSpaceかEnterキーを押せば、そのままコピーされます。

一方[Add]ボタンを押すことにより、続く文字列が取得できます。逆に、[Delete]ボタンで追加した部分を順に削ることができます。通常の英文の場合は、ほぼ単語単位で追加と削除がなされます。

[Full]で取得した文字列全体を表示します(3000字程度まで)。ここでさらに[Add]ボタンを押すと、最初の状態に戻ります。

文字列は、編集可能です。また[Clipboard]ボタンやマウスの右ボタンを使って、クリップボードにコピーできます。

[Execute]ボタンは、エディットボックス内の文字列が、HTMLの飛び先(たとえば、http://akagi.ms.u-tokyo.ac.jp/)であるか、拡張子が関連づけられたDISK上のファイルであるとき、それを実行します。

注意: 記号の部分やNTTjTeXの和文の部分は、正しくない文字列が取得されてしまいます。必要なら、このような文字列は、適当に編集して除いてください。

注意: CTRLキーとSHIFTキーを同時に押して、さらにマウスの左ボタンをクリックすると、ポイントされた文字の情報を表示します。


移動

表示箇所の移動には、以下のようなものがあります。

・ページ内移動
1. スクロールバー

2. 手の形のマウスカーソルでの左ボタンによるドラッグ

3. 矢印キー

4. [Home], [End]などのキー

5. Microsoft IntelliMouse のホイールをまわす。

・ページジャンプ
1. Jump-> からの各種ページ移動があり、幾つかのキーに割り振られています。よく使うものは、
Property Sheets->[Key] で再定義しておくとよいでしょう。ツールバーのボタンに定義することもできます。

2. ページヒストリー(Jump -> History または、ツールボタン)からの移動。

3. あるページにマークを付け、あとからそこへ移動する。

4. Page Sliderの(上または下を)クリック、または、そのスライダーをドラッグ & ドロップ

5. ツールバーのスピンコントロールを使うか、それについたエディットボックス(Jump->Input Page Number)で、ページ番号を入力する、あるいはそこで矢印キーを使う。

6. Microsoft IntelliMouse のホイールボタンを押しながら、ホイールをまわす。

7. 外部のプログラムからDDE通信によって、ページ移動を指示する。

他のファイル

・そのほか
文字列サーチHyperTeXによる移動

注意: 各種の機能のキーへの割り当てについては、キー機能一覧を参照するとよいでしょう。


他のファイル

dviファイルの選択方法には、以下のものがあります

1. dviout の中から、File, File->Open または File->History 、あるいは、対応するツールボタンを選んで指定。

2. 起動時のコマンドラインで指定

3. dviファイルをドラッグして、dviout のアイコン、あるいは、起動している dviout にドロップする。

4. 拡張子 .dvi をもつ
dviファイルのdvioutへの関連付けを設定する。こうしておくと、dviファイルのアイコンをマウスの左ボタンでダブルクリックすると、dvioutが起動する(cf. no more dviout)。

5. DDEを使う(cf.他のプログラムとの連携

6. 表示中のdviファイルが更新されたときに、自動更新する機能を指定する(cf. -renew:

7. HyperTeXを使ったジャンプ(インターネット上のdviファイルへの移動も可能)


ページ番号

ツールバーのページ入力ボックスでの指定は。

<number>: <number>ページに移動

+<number>: 後方に<number>ページ相対移動

-<number>: 前方に<number>ページ相対移動

.<number>: 最後のページから(文頭に向かって)数えて<number>ページ目に移動。<number>を指定しない場合は、最終ページに移動

終了時に SHIFT または CTRL を押しながら ENTER を入力
: nombre のページの指定
上の .<number>のときは、nombre が最大のページから文頭に向かって数えたページになる。

注意: デフォルトでは、/ がページ番号入力に割り当てられているので、/20[Enter]/.[SHIFT]+[Enter]などのキー入力でページジャンプできます。


dviout の起動方法には以下のものがあります。

1. dviout のアイコンをクリックする。

2. 拡張子 .dvi を持つ
dviファイルのdvioutへの関連付けを設定する。
設定後は、dvi ファイルのアイコンをダブルクリックすれば、dviout が起動して、クリックしたファイルが表示される(cf. no more dviout)。

3. コマンドラインからの起動

dviout [parameters] [foo [option]]

parameters : -mag=2 -BMP=3 のようにスペースで区切って指定する。-NULL というパラメータは、Registryからのパラメータの読み込みを行わない、という特別の指定を意味する。

ただし、パラメータの最初を
-NULL=(<x0>,<y0>)-(<x1>,<y1>))
とすると、dviout のWindowsサイズの指定(左上と右下のピクセル単位での座標)と解釈される。View Menuで各種バーを消して、-NULL=(0,-40)-(1024,768)などと指定することにより、画面全体がプレビュー画面になる。

foo : dviファイルの指定で、拡張子の .dvi は省略可能。なお、foo がディレクトリ名のときは、そのディレクトリ中のdviファイルを選択するダイアログが開く。

option : 数字 のときは、最初に表示するページを表す。
h とすると、以前に foo.dvi を表示した記録が残っていれば、それを抜け出たときのページを表示する。
#name とすると、HyperTeX のとび先のラベル名が name の箇所を含むページを表示する。

注意: dviout は、複数個起動できます。その最大個数は、-multi: で変更できます。それ以上の dviout を起動して新たなdviファイルをプレビューしようとすると、デフォルトでは、最後に起動した dviout が、そのdviファイルを表示します(cf. no more dviout)。


dviout の終了時には、以下の状態が保存され、次回の起動時に引き継がれます。

Tool Bar, Scroll Bar, Status Bar, Page Slider の表示/非表示 および、Tool Bar のボタン
(CTRLボタンなしの)Loupeのサイズ、拡大率、形、移動速度
マウスカーソルの形

ただし、File -> Quit で終了した場合や、複数個のdvioutを同時起動した場合の最初のdviout以外の状態の保存はされません。


no more dviout

Option->No more dviout をチェックし、外部のプログラム、または、コマンドラインから

dviout foo

を実行すると、チェックした dviout(デフォルトでは、新たな dviout または
-multi: で設定された限度の個数まで起動したときは最後の dviout)が、(表示中の dviファイルを閉じて) foo.dvi を表示します。

dviファイルの関連づけで、dviファイルのアイコンをダブルクリックした場合も同様です。

この設定は、より新しいものが有効ですが、すべての dviout を終了させると、設定はキャンセルされ、デフォルトに戻ります。


他のプログラムとの連携

他のプログラムからの dviout の呼び出し
既にdvioutが起動している状態で、dviファイルをパラメータとして更にdvioutを呼び出したとき、もう一つdvioutを起動するかどうか制御できます(cf.
no more dviout)。

DDE における以下のサービスのサポート
サービス名
dviout または WinDVI
トピック名
dviout または WinDVI のみ(ファイル名不可)
これでdvioutをDDEサーバとして接続ができます(複数個の dviout が起動されているときは、最初の dviout)。
接続後、以下のXTYP_EXECUTEトランザクション、および、XTYP_REQUESTトランザクションを指示することができます。

--- XTYP_EXECUTEトランザクション ---
[WinNormal]
dvioutのウィンドウをアクティブにします。
[FileOpen(filename)]
filenameを開きます。たとえば [FileOpen(c:\document\foo.dvi)] または [FileOpen("c:\document\foo.dvi")] のような文字列を送信してください。filenameがフルパスでない場合、動作は保証できません。
filenameがディレクトリ名のときは、そのディレクトリ中のdviファイルを選択するダイアログが開かれます。
[FileReopen]
dvioutに現在開いているファイルを再度開いて表示し直すように指示します。
[FilePrint]
dvioutに現在開いているファイルを印字するよう指示します。メニューでプリントを選んだときと動作は同じで、ダイアログが開きます。
[FileExit]
dvioutに現在のDDE接続が終了したときに、自動的に終了するように指示します。
[PageMove(page)]
指定したページに移動します。[PageMove(10)][FileReopen] のように使います。
[PageOpen(page)]
次に[FileOpen(filename)]で開くファイルの最初に表示するページを指定します。コマンドラインと同様、ヒストリ(cf.File Menu)を使う場合は、pageは、数字でなくhとします。このときは、filenameはフルパスでなくても、ヒストリからサーチされます。
HyperTeXの場合は#nameのように#で始めて、表示箇所を指定できます。
[ValueSet(parameter=value)]
パラメータを設定します。たとえば、[ValueSet(dpi=600 y=B5)] のように、変更したいパラメータとその値の文字列を送信します。
[Function(key)]
定められた機能(約70種類ある)を実行します。keyは、Help->Key tableのキー機能一覧の表示において[ ]で囲んで示される2文字、あるいはそれを並べたものです。並べて書けば、続いて実行されます。
たとえば、[Function(FN)]は、[FileReopen]と、[Function(FPFX)]は、[FilePrint][FileExit]と同じです。
--- XTYP_REQUESTトランザクション ---
TEXPKyのような任意のパラメータをアイテムとして渡すことにより、その値を得ることができます。結果は、Option->All Parametersの = 以下で示されるような文字列で返されます。

通常のパラメータの他に、以下のものが指定できます。

versiondviout のバージョン番号、3.03.2のような文字列が得られる。
dvifile表示しているdviファイルのフルパス名。表示していない場合は、ヌルストリング。
current_page表示しているページ番号。10(6)のように、物理ページ(論理ページ)の形で得られる。
total_pagedviファイルの最後のページ番号で、current_pageの場合と同様の形で得られる。
time_stampdviファイルのタイムスタンプ。

--------------------------------------------
WinDvi, WinDviPROと上位互換と思われます。

なおこれらの機能はすべて独立にインプリメントされているので、今後の機能拡張に関してDDEを気にする必要はありません。

複数のXTYP_EXECUTEトランザクションコマンドを順に送信する代わりに、空白を置かず[.....][.....]のようにして、並べて一度に送信してもかまいません。コマンド列の長さは、最大1024byteです。

 DDE使用例を参照してください。


DDE使用例

たとえば、秀丸のマクロ言語では以下のように記述します。
ddeinitiate "dviout", "dviout";
ddeexecute "[FileExit]";
ddeexecute "[FileOpen(c:\\document\\foo.dvi)]";
ddeexecute "[FilePrint]";
message "Total Page:"+dderequest("total_page");
ddeterminate;

これによって、c:\document\foo.dviファイルをオープンし、
印刷ダイアログを表示します。印刷が終了すると、全ページ数を示すメッセージボックスが表示され、それを閉じるとDDE接続も終了し、dvioutが終了します。


インストール

dviout for Windows の側で必要なファイルは、dviout.exe dviout.hlp , dviout.cntのみです。これらは同じディレクトリ(パス名に空白文字を含むものはさけるのが望ましい)に入れる必要があります。

dviout for Windowsを用いて、TeX の dviファイルを表示したり、
印刷するためにはフォントファイルが必要です。その解像度(dpi)がプリンタの解像度に合致していなければ、正しく印刷できません。

dviout は、フォントの解像度とフォントの所在を知る必要があります。これらは、dvioutの -dpi: -TEXROOT: -TEXPK: というパラメータで設定します(必要なら、さらに -F: -L: など)。

フォントファイルを用意し、これらのパラメータを正しく設定すれば(-TEXROOT: -TEXPK: -F:自動設定する[Guess]ボタンがあります)、dviファイルをWindowsの画面で表示することができます。

なお、以上の設定、dviファイルのdvioutへの関連付け、および、スタートメニューへの登録などは、Option -> Install を選んで行うことができます。

表示サイズの調整、あるいは、コントラストの調節を行ってそれをデフォルトに設定するには、-BMP: というパラメータを用います。

Windowsの画面で表示できていれば、印刷も可能ですが、印刷位置が正しくない場合は、その調整を行う必要があります。それは、-LM: -TM: というパラメータで調整します。

従来の MS-DOS版の dviout.par のようにファイルにパラメータを書いて設定することが可能ですが(dviout.exe の存在するディレクトリにおける dviout.par というファイルで設定)、以下にあるように dviout の中から設定する方がより多様な設定が可能なので、それをお薦めします(たとえば、印刷するときに自動的にパラメータを変更するなど)。

さらに、dviファイルのdvioutへの関連付けをしておくと便利です。

最もよく使われている環境で必要なフォントファイルは、

1. cmr10.300pk などのファイル名の欧文PKフォントグリフファイル(印刷には、プリンタの解像度に合致したdpiのもので、300がdpiの値になっています。その1.2倍や1.2^2倍の cmr10.360pk, cmr10.432pk なども必要とされます。)

2. アスキーの日本語TeXを使う場合は、さらに min10.tfm などというファイル名の和文フォントメトリックファイルjfmファイル)が必要で、cmr10.tfm などという欧文フォントメトリックファイルとは別のディレクトリに入っていることが必要です。
なお、欧文PKフォントファイルが存在しない場合でも、フォントの自動生成機能によって必要なPKフォントを作成していくdvioutの機能を利用することも可能です(MakeTeXPK がサポートされている場合は、Q_F6を参照)。

1. 解像度の設定
2. フォントのパスの設定
3. 表示スケールの調整
4. 印字位置の調整
5. dviファイルのdvioutへの関連付け

注意:WindowsNTなどの共有マシンで、共通のデフォルト設定+各個人別の設定、が可能です(Q_S6)。

注意:そのほか、画像データファイルからの画像取り込みの設定や、LBP内蔵の和文フォントを用いた印刷の設定など、Q&A目次などから探せば、必要な情報が得られるでしょう。


解像度の設定

0. デフォルトは 300
dpi となっているので、それに等しい場合は、設定不要です。

1. Option -> Setup Parameters Property Sheets を表示させ、[Resolution]のシートを選びます(そこの[Help]参照)。

2. resolution -dpi: の値を、フォントの解像度(dpi)に合わせます(キー入力、あるいは、矢印キーを押します)。

通常この値は、プリンタの解像度に合わせ、画面表示はより低解像度なので、縮小してgray scaleにします(縮小しないで表示する場合は 、118dpiを用いることが多いようです)。

3. [Save]を押し、Registryに記録し、次回のdvioutの起動時に参照されるようにします(cf. Q_S1)。

3. [Apply]を押し、設定値を現在の dviout に反映させます。


これで設定は完了です。

注意: 普通は、-dpiv: の設定は不要です。


フォントのパスの設定

dvioutが使用するフォントの存在するパスは、
-TEXPK: で設定します。また、-TEXROOT: を用いると -TEXPK: の記述が短くなります。-L: の設定が必要なこともあります。

1. Option -> Setup Parameters -> [Font] を選びます([Help]参照)。

2. -TEXPK: の設定をします。複数のパスを指定する必要があって、共通部分が多いときは、それを -TEXROOT: に設定すると、-TEXPK: のその部分は、^r と書いておくことができます。

-TEXPK の設定例を参照するとよいでしょう。

参考:[Guess]のボタンを押すと、-TEXROOT: -TEXPK: -L: の(場合によっては、さらに -F: の)設定をフォントファイルをサーチして推測することにより、上の2を自動的に実行します。質問が表示された場合は、注意して正しくYesまたはNoで答えてください。
解像度が正しく設定され、基本的なフォントがインストールされていることが条件です。欧文PKフォントファイル、和文jxl4フォント、和文jfmファイルGTHフォントライブラリのみに対応しています。

3. フォントのチェック: [Check] を使って、フォントのパスの設定が正しいかどうかチェックしてみましょう。

4. [Save]を押し、Registryに記録し、次回のdvioutの起動時に参照されるようにします(cf. Q_S1)。

5. [Apply]を押し、設定したパスを現在の dviout に反映させます。

これで設定は完了です。


-TEXPK の設定例

1. すべての欧文フォントが c:\tex\texmf\fonts\pk の下にあり、cmbx10 300
dpi のものが、
c:\tex\texmf\fonts\pk\cmbx10.300pk
というような形式で存在する。
和文フォントの jfmファイルは、min8 の場合は
c:\tex\texmf\fonts\public\ptex\tfm\min8.tfm
というように c:\tex\texmf\fonts\public\ptex\tfm の下にある場合

-TEXROOT:c:\tex\texmf\fonts
-TEXPK:^r\pk\^s.^dpk;^r\public\ptex\tfm\^s.tfm

このとき、360dpiのフォントlcircle10は、c:\tex\texmf\fonts\pk\lcircle10.360pk というファイルになる。

2. 欧文のPKフォントが、
c:\tex\fonts\cm\300\cmbx10.pk
c:\tex\fonts\latex\360\lcircle1.pk
cmbx100 の 300dpi と、lcirclie10 の 360dpi)のようなファイルで、和文のjfmファイルは最初の例1と同じ場合

-TEXROOT:c:\tex\fonts
-TEXPK:^r\cm\^d\^s.pk;^r\latex\^d\^s.pk;c:\tex\texmf\fonts\public\ptex\tfm\^s.tfm
cut long name: last part(-L: 0)

注意: 上の -TEXPK:

-TEXPK:^r\\^d\^s.pk;c:\tex\texmf\fonts\public\ptex\tfm\^s.tfm

とすることもできる(\\ は、任意の長さのディレクトリ名の列で置き換えられる)。ただし、\\ を使うと(特に、ルートディレクトリに近いところから使うと)、フォントの検索に時間がかかり、dviout の起動が遅くなることがある(cf.-Fkeep:

3. 欧文TrueTypeフォント
cmr10, cmr8などの欧文TrueTypeフォントと欧文PKフォント
c:\tex\fonts\pk\msbm10.300pk
などとを用いる。使用する欧文TrueTypeフォントは、Property Sheets->[WinJFont]で指定し、-TEXPK:には対応するtfmファイルの存在する場所を書く。ただし、TrueTypeフォントが存在しない欧文フォントのtfmファイルが、-TEXPK:の指定に該当しないようにする。
そこで、欧文TrueTypeを用いるフォントのtfmをたとえば、c:\tex\fonts\ttf\tfmにコピーして、それを指定すればよい。さらに、和文jfmファイル
c:\tex\fonts\jfm\min8.tfm
のような形式で、欧文tfmファイルc:\tex\fonts\tfmに存在する場合。

-TEXROOT:c:\tex\fonts
-TEXPK:c:^r\pk\^s.^dpk;^r\ttf\tfm\^s.tfm;^r\jfm\^s.tfm

注意: 上の -TEXPK: の最後は ^r\\^s.tfm と置き換えないように(c:\tex\fonts\pk\msbm10.300pk の他に、c:\tex\fonts\tfm\msbm10.tfm もマッチする)。

4. 欧文PKフォントは、解像度毎にGTHフォントライブラリにまとめられ、たとえば 300dpicmbx10 が、GTHフォントライブラリc:\tex\fonts\dpi300.gth に cmbx10.pk というファイル名で入っている。また、和文jfmファイルc:\tex\fonts\jfm.gth というGTHフォントライブラリにまとめて入っている、という場合。

-TEXROOT:c:\tex\fonts
-TEXPK:^r\dpi^d^g^s.pk;^r\jfm^g^s.tfm


表示スケールの調整

プレビュー画面の解像度やコントラストなどが適当でない場合は、Option -> Setup Parameters -> [Display] で調整します。

1. [Display]Start: の項を調整します。

H-scaleを4とすると、横方向を 1/4 に縮めることを意味します。dpi-dpi: で設定したもの)が、360 であったとすると、表示の時は横方向が実質 360/4 = 90dpi になります。70dpi から 120dpi程度の値になるようにするのが適当でしょう。
V-scaleで、縦方向の縮小を設定します。
明暗を反転した画面にするには、reverse の項をチェックします。
縮小を行ったときは、gray scaleを用いたコントラストの調整が可能です。

注意: 実際には、dviファイルを表示して、Display -> Magnify, Reduce (ツールバーのボタンでも可能)でスケールを調整し、Display -> Blacker, Whiter でコントラストを調節してから、Option -> Setup Parameters -> [Display] を選ぶと、Start: は、現在の値になっています。それを用いて、以下の 2. を行うのがよいでしょう。

2. [Save]を押し、Registryに記録します(cf. Q_S1)。

3. [Apply]を押し、設定値を現在の dviout に反映させます。

これで設定は完了です。


印字位置の調整

0. 印字位置調整用の付属の dviファイル(たとえば、test_a4.dvi)を
印刷して、水平/垂直位置を補正すべきであれば、以下のようにします。

1. Option -> Setup Parameters -> [Printer]を選びます([Help]参照)。

2. Use default area for system drive のチェックをはずして[OK]を押し、印字位置調整用の付属の dviファイルを再度印刷して、補正すべき長さを測ります。

3. 再び、Option -> Setup Parameters -> [Printer]を選んで、-LM: に補正すべき水平位置の長さを、-TM: に補正すべき垂直位置の長さを、1/100 cm 単位で設定します(51 は、5.1mm を示す)。

最初は共に 0 になっており、印字位置は右下にずれているはずです。そのずれ幅を入力します。-LM: を増やせば左に、-TM: を増やせば上に、印刷位置が移動します。

Landscapeでの印刷も行う場合は、たとえば、test_org.dvi をLandscapeで印刷して(印刷のダイアログで、[Setup]ボタンを押して、印刷の向きを横にする)、垂直方向の補正すべき長さを -RM: に設定します。

4. [Save]を押し、Registryに記録し、次回のdvioutの起動時に参照されるようにします(cf. Q_S1)。

5. [Apply]を押し、設定値を現在の dviout に反映させます。

これで設定は完了です。

注意: 通常の一時的な印字位置補正は、-OX: -OY: で行います。-OX: -OY: の変更は、プレビューにも影響を及ぼします。


dviファイルのdvioutへの関連付け

Option -> Install で自動的に設定されますが、以下のように手動で設定することも出来ます。

Windowsのエクスプローラを起動し(Windowsのスタートメニュー -> プログラム -> エクスプローラ とマウスでクリック)、そのメニューバーから 表示 -> オプション -> ファイルタイプ -> 追加 を選び、新しいファイルタイプの追加のシートに移動します。

dviファイルに dviout を関連付けます。
関連付けられた拡張子 dvi を定義し、タイプの説明 には、DVIファイル などと書きます。
さらに、追加 を選んで、新しいアクション のシートに移り、アクション open を定義し、参照 で、dviout.exe を選択すると(マウスの左ボタンでダブルクリック)、アクションを実行するアプリケーションに dviout が定義されます。
dviファイルにアイコンを設定します。
OK を押して、新しいファイルの追加 のシートに戻り、アイコンの変更 を選びます。
アイコンの変更 のシートで、参照 を押し、dviout.exeを選んで(たとえば、マウスの左ボタンのダブルクリック)さらに、好みのアイコンを選択し、新しいファイルタイプの追加 に戻って 終了 を押し、最後にエクスプローラの オプション のシートで、OK を押して、設定終了です。

以上によって、dviファイルのアイコンをマウスでダブルクリックすると、それが dviout で
プレビューできるようになります(cf.no more dviout, -multi:)。


パラメータの自動インストール機能

1. TeXのコンパイラーなどと合わせたインストールでは、フォントの所在やそれの作成方法などが分かっている場合があります。このような場合、dviout の以下の機能を使うと、dvioutの
インストールが容易に出来ます。

dvioutが起動されて初期設定が終わった時点で、modeが 0 のままで変更されておらず、しかも-TEXPK:が定義されていない、という場合は、起動した dviout の存在するディレクトリのinstall.parというファイルを探し、存在すればそれをパラメータファイルとみなして読み込んで、Registry にも書き込みます。

install.par-TEXPK: などを書いておけば、このパラメータファイルは、インストール時のみに読み込まれ、設定に使われることになります。インストールプログラムを作成する際の参考にしてください。

2. dviout は Option->Read Paramaters によって、ファイルに書かれたパラメータを読み込むことができます。このファイルの名前の先頭が$_myown.parというように$_で始まっていると、読み込んだ後Registryへの書き込みが自動的になされます。


印刷

File->Print により、印刷のオプション指定のダイアログボックスが開き、現在表示中のdviファイルを印刷することができます。

ページのSelection
コピー部数指定
袋綴じ印刷
印刷のページの順番
縮小/拡大印刷機能
dviprtによる印刷機能
ファイルへの出力
ページ毎のポーズ機能
ジョブの統一/分割

印刷データ出力中でのキャンセル
・各種の印刷方式の違い(Q_P7)

注意: Windowsでサポートされているカラープリンタを用いると(dviprtによる印刷機能を用いないで、Windowsのプリンタドライバを使った場合)、PostScript speicalsで取り込んだカラー画像などのカラー印刷が可能です。

注意: プレビューをしている現在のモードと、プリンタの設定とが合致していないと、正しい印刷ができません(ダイアログボックスの、[Setup...] のボタンで、プリンタ側の設定ができます)。解像度(dpi)、用紙サイズとその向き に注意してください。

ただし、Property Sheets->[REGISTRY]で、印刷の際に異なるパラメータを用いるように設定することができます。

注意: プリンタドライバに設定した用紙サイズや向きとdviout側のそれらの設定が合致していない場合(5%以内の誤差は無視しています)、および、プリンタ側の解像度とdviout側の解像度が合致していない場合、Warning のダイアログボックスが表示されます(dviprtによる印刷を除く)。

前者では、無視するかどうかを尋ねられ

  OK: 用紙サイズの違いを無視して実行
  NO: 再設定

が選択できます。後者ではプリンタ側の解像度に変更して印刷するかどうか尋ねられ、以下が選択できます。

  OK: 変更して印刷する
  NO: dviout側の解像度で出力
  Ignore: 再設定 or 中止


ページのSelection

<-
印刷ダイアログ
このボタンを押すと、
マークした範囲
マークした範囲の最終ページのみ
マークした範囲の最初のページのみ
現在のページのみ
が、印刷するページ範囲として設定されます。押す毎に上の4つが順に設定されます(ただし、マークしたページがないときは現在のページのみが設定されます)が、そのあと表示を修正して変更することもできます。

範囲をマークしていなければ、マークしたページと現在のページとの間が範囲とみなされます。マークしたページがなければ、現在のページのみが範囲となります。


コピー部数指定

<-
印刷ダイアログ
Copies: が有効なとき、印刷のコピー部数を指定できます。

1ページのみのファイルの場合やdviprtのチェックをONからOFFに切り替えたとき、Copies: が無効になっていることがあります。この場合は、[Setup...]を押して、プリンタの設定のダイアログで[OK]を押してください。

Collate copies をチェックすると、一部ずつ別々に出力されます(サポートされない場合もあります)。

なお、プリンタドライバが複数部印刷をサポートしていない場合は、Copies: は無効です。


袋綴じ印刷

左右のページの幅が調整できます。関連するラジオボタンを押して変更したときに表示されるのは、縮小/拡大を考慮したページの横幅で、これをもとに変更できます。その値を 0 にすると、2ページが重なった印刷となります。(cf.
印刷オプションの使用例

なお、袋綴じなどでは、[Setup ...] で、用紙サイズや縦横の向きなどを正しく設定するとともに、実際のプリンタ側の用紙と適合していなければ正しい印刷はできないので注意。
dviprtを用いる印刷では、用紙サイズと向きとは、推測を行って、それがデフォルトとなることがある。


印刷オプションの使用例

A4 紙面を A5 に縮小して、A4用紙に
袋綴じ印刷
File -> Print で、A4 -> A5 と、unite 2 pages をチェックし、
[Setup...] でのプリンタの設定で、A4 の横置きを選択すればよい。

袋綴じで、1ページから7ページまでの印刷では
[Reverse][Topが空白][右から左]
(1,2) -> (3,4) -> (5,6) -> (7, )
X(7, ) -> (5,6) -> (3,4) -> (1,2)
X( ,1) -> (2,3) -> (4,5) -> (6,7)
X(2,1) -> (4,3) -> (6,5) -> ( ,7)
XX(6,7) -> (4,5) -> (2,3) -> ( ,1)
XX( ,7) -> (6,5) -> (4,3) -> (2,1)
XX(1, ) -> (3,2) -> (5,4) -> (7,6)


印刷のページの順番

偶数/奇数ページのみ、逆順、袋綴じ、袋綴じページの順が右ページから左ページに進む、袋綴じの最初のページを空白にする、などのオプションが指定できます。


縮小/拡大印刷機能

可変サイズのフォント(例えば和文TrueTypeフォント)以外(例えばPKフォント)の文字品質は悪くなります。

Adjust origin のチェックで、dvi原点の位置を、縮小/拡大に応じた位置へ移動して調整するかどうかの指定ができます。


dviprtによる印刷

印刷のダイアログで、dviprtの項をチェックすると、Windowsのドライバに任せずに、dviout内蔵のプリンタドライバで印刷したり、コンソール版のdviprtやdvipsなどを呼び出して、印刷することができます。

前者では、ESC/P, PC-PR, NM系、および、LIPS III/IV, ESC/Pageの
LBP用ドライバの他、CFGファイル([CFG file]ボタンで選択可)を用いて、各種プリンタに対応可能です。特に、LIPS III/IV, ESC/Pageの場合は、十分な最適化がなされているので、高速な印刷が期待できます。
ただし、カラー印刷はサポートしていません。

コンソール版dviprtを使うには、あらかじめ

dviprt foo.dvi

foo.dviが印刷できるよう、dviprtのマニュアルを参照し、環境変数やパラメータファイル(デフォルトのファイル名は、dviprt.par)を設定しておくことが必要です。

この状態で、印刷のためのダイアログでdviprtの項をチェックして[OK]を押すと、dviprtでの印刷が実行されます。

[OK]を押す前に[Setup...]を押すと、dviprtを呼び出すときのパラメータなどを一時的に変更することができます。

また、dviprt以外のプログラムを使うなど、各種の処理の設定も可能です(cf. -dviprt の設定例、Property sheets -> [Printer] -> -dviprt:)。

注意: LIPS III/IVあるいはESC/Page以外では、dviprtでの袋綴じ印刷機能はサポートされていません。


-dviprt の設定例

デフォルト(Property sheetの
[Printer]で、-dviprt:の項が空、あるいは、+ のみのとき)は、

echo^-O=^t^>>^^f;dviprt^-=^f^^q^^p;copy^^t^sprn^/b;del^^t

です(印刷前のダイアログの[Setup]で示される)。

環境変数TMPが設定してあって、それが c:\tmp のときで、1から5ページまで foo.dvi を印刷するときは、

echo -O=c:\tmp\dvitmp.$$$ >> c:\tmp\dvitmp.par
dviprt -=c:\tmp\dvitmp.par foo.dvi 1-5
copy c:\tmp\dvitmp.$$$ prn /b
del c:\tmp\dvitmp.$$$

というバッチファイルが作成され、実行されます。
c:\tmp\dvitmp.par には、たとえば -y=A4P などというパラメータが書かれます。

Windowsのコンソール版dviprt.exeを用いる場合は、それが c:\dviout にあるときは

+c:\dviout\^P

と指定すればよいでしょう。この場合、バッチファイルを経由せずに、直接実行されます。

dviout内蔵のLIPS III対応ドライバを使う場合には

+`l

LIPS IV対応ドライバでは

+`lD600

とし、LP-9000の場合のように600dpiのESC/Page対応ドライバを使うには以下のようにします。

+`mD600

これらのLBP用ドライバの場合は、さらにサブパラメータを続けて指定できます。


CFGファイル

dviout for Windows内蔵の汎用ドライバを使うには、デフォルトの

ESC/P, PC-PR, NM系、および、LIPS III, LIPS IV, ESC/Page

以外の場合、各プリンタに合わせたプリンタ定義ファイルを用います。

必要な情報を定義したソースファイル(通常 .src という拡張子のファイルになっている)を、optcfg.exe によって、dviout for Windowsが読み込み可能なバイナリファイル(通常 .cfg という拡張子のファイル)に変換したものが用いられます。

ソースファイルの書き方は、別のドキュメントをご覧ください。付属の多くの例が参考になるでしょう。また、付属しているプリンタ定義ファイルによって PBM, G3FAX, EPSF形式の出力もできます。


LBP用ドライバ

-dviprt:オプションのパラメータの指定 `l または`L によってCanonのLIPS III/IVを使用するLBP(レーザービームプリンタをLBPと呼ぶことにする)に、`m または`M によってEPSONのESC/Pageを使用するLBPにそれぞれ対応します。
この場合、フォントのダウンロード機能とプリンタ内蔵の和文スケーラブルフォントを使うことができます。
`L, `M のように大文字で指定すると、使用する解像度がプリンタの解像度と異なっていた場合、プリンタの解像度に自動的に変更します。
スケーラブルフォントは、デフォルトでは、「明朝体」と「角ゴシック体」を用いますが、LIPS IIIの場合には「角ゴシック体」が使用できる状態にない場合もあり、このときには和文フォントは全て「明朝体」となります。

注意: JXL4以外の和文フォントの優先順位は、LBP内蔵の和文フォント、WindowsのTrueType和文フォント、それ以外の和文フォントの順です。
WindowsのTrueType和文フォントを使う場合は、以下のサブパラメータの v, f を指定する必要があります。さらに、k も指定するのがよいでしょう。

LIPSIII/IVでは、Outline fontなどの文字装飾を指定した場合、プリンタの仕様上からLBP内蔵和文フォントにおける制限が存在します。

-dviprt: で、LIPS III/IVまたは、ESC/Pageのドライバを指定した場合、さらに以下のようなサブパラメータを ; または : で区切って指定することができます。

サブパラメータ v: 和文フォントの縦横の比率調整、あるいは、プリンタの和文フォントを用いない
サブパラメータ d: フォントのダウンロードの許可と許容容量
サブパラメータ r: フォントのダウンロードの許容容量の計算法
サブパラメータ k: 和文フォントのダウンロード
サブパラメータ m: ダウンロード範囲の調整
サブパラメータ f: 和文フォントの対応付け
サブパラメータ D: プリンタの解像度
サブパラメータ o: パラメータファイル読み込み
サブパラメータ j: 和文フォントのベースライン調整
サブパラメータ s: 和文フォントの拡大・縮小
サブパラメータ u: データ転送ブロックの変更
サブパラメータ c: LIPS III/IVにおけるデータ圧縮
サブパラメータ E: 用紙の印字限界付近の文字の処理

LIPS IIIの場合のデフォルトは、

-dpi:300
-dviprt:`lv1000;m2;d512;j79;s1047;D300

です。LIPS IVの場合は、-dviprt:+`lD600 の指定で、次のデフォルトになります。

-dpi:600
-dviprt:`lv1000;m2;d512;j79;s1047;D600

ESC/Page対応のLBP(LP-9000/7000/3000/2000など)の場合は

-dpi:300
-dviprt:+`Mv1000;m2;d512;j90;s1000;D300

ですが、-dviprt:+`MD600 を指定すると、上記のデフォルトのD300D600に変わって、LP-9000(600dpi)に適合します。

ただし、-dviprt:+`MD240を指定したときのみ、デフォルトj90も変わって

-dpi:240
-dviprt:+`mv1000;m2;d512;j200;s1000;D240

がデフォルトとなり、LP-7000(240dpi)に適合します。


サブパラメータ v

サブパラメータvに続く数字で、和文スケーラブルフォントの縦横の比率を変えることができます。与えた数字の1000分の1倍に縦のサイズを拡大または縮小します。

デフォルトは1000ですが、200以上5000までのみ許され、それ以外では1000と解釈されます。
ただし、0のみは特別でLBP内蔵のスケーラブルフォントを用いないことを意味します。


サブパラメータ d

サブパラメータdに続く数字で、フォントのダウンロードの許容容量をKbyte単位で指定します。デフォルトは512です。0はフォントのダウンロードを行なわないことを意味します。

サブパラメータ kを指定しない場合、フォントのダウンロードは、1バイト系の文字に対してのみ行なわれます(NTTjTeXの和文フォントは1バイト系なので、オプション-ntt:で2バイト系に変換しない限りはダウンロードの対象となります)。

ダウンロードは、指定された印字対象範囲での使用総数が多いフォントから優先して、指定回数以上使用された文字に対し、許容容量内で行なわれます。

ただし、ダウンロードされた欧文フォントセットの総数が、「32から使用するスケーラブルフォントの総数を引いた数」に達すると、それ以上のダウンロードは行なわれません(このとき、コードが128以上の文字を含むフォントは2と数えます)。


サブパラメータ r

サブパラメータ dで用いられるダウンロードサイズの計算は、デフォルトでは各フォントのセルサイズ(そのフォントに含まれるダウンロード文字の最大の横のドットサイズと最大の縦のドットサイズ)を基準に行ないます。

rを指定すると、実際の転送データ量(各文字毎のサイズを基準とする)に変更されます。セルサイズ基準の方が、大きな値となります。


サブパラメータ D

サブパラメータDでプリンタの解像度を
dpi単位で指定します。-dpi:は、使用するフォントの解像度なので、例えば、-dpi:240, -dviprt:+`lD300 とすると、80%に縮小された印刷となります。


サブパラメータ o

サブパラメータoでパラメータファイルを指定できます。
これを指定するときは、
-dviprt:`lのサブパラメータの最後に書きます。
optcfg.exeで作成したものを指定できます。

これを用いる場合、dviprtは通常のプリンタ初期化を行なった後に(この時、-y:で指定された用紙選択も行なって)指定されたパラメータファイルに記述された初期化コードをプリンタに出力しますので、-y:による用紙選択が無効になることがあるので注意してください。


サブパラメータ j

オプション
-J:はLBP内蔵フォントにも影響しますが、サブパラメータ j は、LBP専用のベースライン調整パラメータです。

あるベースライン上に普通にLBP内蔵漢字フォントをおいた時、そのフォントの高さのnum%がベースラインより下に来るようにLBPが設計されている場合、jnum*10をサブパラメータに指定すれば、LBP内蔵フォントはベースライン上に乗るようになります。

LIPS III/IVでは79がデフォルトです。


サブパラメータ k

プリンタ内蔵の和文フォント以外の和文フォントを使う場合(cf.
サブパラメータ vサブパラメータ f)に、それを1バイト系の欧文フォントに混ぜてダウンロードすることを指定します。例えばWindowsのTrueType和文ゴシックフォントを使用する場合などに有効です。
プリンタ内蔵以外の和文フォントを使わない場合は指定しても無意味です。
また、kに続く2つの数字で和文フォントのダウンロードをコントロールできます。

k[=max_char[;skip]]

これらは、max_char(デフォルトは63)より多くの文字をダウンロードした欧文フォント、および使用頻度の多いほうから数えてskip(デフォルトは4)番目またはそれ未満の欧文フォントには、和文フォントを混ぜないことを意します。
後者、または、前者と後者の数字を省略すると、それぞれデフォルトの値となります。
特に、max_charに0、あるいはskipに十分大きな数字を指定すると、欧文フォントをダウンロードした後、欧文フォントに埋めこまないで和文フォントのみをダウンロードすることになります。


サブパラメータ m

サブパラメータmでは、指定した印字対象範囲でmに続けて指定した数以上出現した1バイト系の文字をダウンロードすることを意味します。

この数のデフォルトは2です。

ただしその文字の属するフォントセットの文字の出現総数が4未満の場合あるいは、縦または横のドットサイズが128を越える文字はダウンロードしません。


サブパラメータ f

サブパラメータfでプリンタ内蔵のスケーラブルフォントの指定を行ないます。これは、複数指定可能で順に解釈されます。指定されなかったものはデフォルトの指定を使います。指定のフォーマットは以下のとおりです。

fname=shotai[G][H][F][S][O][;vh_ratio[;weight[;dots;dots;...]]]

name
TeXにおけるフォント名(^sに代入されるもの)から(後ろに数字-通常ポイント数-があるときは)後ろの数字を取り去ったもので、min, gothなど

shotai
LIPS III/IVにおける書体番号で、明朝体80、角ゴシック体81、丸ゴシック体82、教科書体83、楷書体84など

ESC/Pageのときは、角ゴシック体漢字9、明朝体漢字10、丸ゴシック体漢字66、教科書体漢字67、楷書体漢字68、行書体漢字69です。

さらに、オプションとして、
G 擬似ゴシックを指定するとき指定(LIPS III/IVでは、1 dot 幅を増やす。ESC/Pageでは線幅設定値1)
H 擬似ゴシックを指定するとき指定(2 dot 幅を増やす。ESC/Pageでは、線幅設定値3)
F LIPS III/IVでは、Fill patternを指定、ESC/Pageでは、20%スクリーンパターンを指定
O Outline fontを指定するとき指定
S Shadow 印字を指定するとき指定

G, Hは同時に指定できませんが、他は重複して指定できます。

vh_ratio
字体の縦横比の1000倍を指定。

ただし、0は、そこで指定されているフォントに対しプリンタ内蔵スケーラブルフォントを割り当てないことを意味します。さらに、dotsが指定されていれば、それに該当するものはデフォルトとなり、該当しないものは、次以下にfの指定が続けばそれで判断され、なければデフォルトになります。
また、1の指定は、dotsに該当するものに関して、プリンタ内蔵スケーラブルフォントを用いないことを意味します。

weight
デフォルト22(明朝22, 角ゴシック22, 丸ゴシック2)

dots
ここでの指定をスキップし次の指定を見る境界となるドットサイズを指定。
dots-dotsのように範囲による指定を含めることができます。

このプリンタ内蔵フォントの指定において、shotaiの後の任意の;以降を省略することができます(デフォルトが用いられる)。例えば、

fgoth=82;1000;2;fmin=80;1000;22;16-24;32
fgoth=80H;1000;22;44;fgoth=80OS;2000


サブパラメータ s

サブパラメータsは、LBP専用の文字拡大縮小調整パラメータです。
LIPS IIIの和文フォントはデザインの関係上10ptの幅を要求しても、実際に印刷される文字の幅はその95.5%程度であるため、これを補正するものです。

1000で拡大縮小なし、2000で2倍の大きさになります。サイズが変わっても文字の左右中心線の位置は変わらないように印字位置を補正するようになっています。デフォルトは1047です。

これはオプション
-S:による拡大縮小の影響も受けます。例えば-S:500, -dviprt:+`ls2000 とすれば、LBP内蔵フォントは拡大縮小されないことになります。


サブパラメータ u

CanonのLBPでは、EPSFやTPIC、Windowsの和文TrueTypeフォントなどを多用した文書を印刷する場合、印刷結果に横方向に白すじが入ったり、サービスマン・コールを起こしてLBPがダウンする場合がまれにあります。
こういう場合にこのオプションを指定すると問題なく印刷できる場合が有ります。

引数には整数を指定しますが、これは具体的にはプリンタ
CFGファイルminimal unitpinsに当たる部分を変更します。

デフォルトはminimal unit=1, pins=8ですが、引数にnを指定した場合nの絶対値をminimal unitに、nが負であればpinsを24に変更します。

問題が起きた場合にu10u-10等を行なうと効果的があると思われます。サブパラメータ cも参照してください。


サブパラメータ c

これはLIPS III/IVでのラスタイメージデータ転送で、データ圧縮を行なうためのフラグです。

通常はほとんど効果がありませんが、サブパラメータuを指定した場合に役に立ちます。たとえば、
-dviprt:`lc;u-10等と指定します。

ESC/Pageプリンタの場合は、この指定は無視されます。


サブパラメータ E

LIPS IIIでは「内蔵スケーラブルフォントやダウンロードフォントの文字が、用紙の境界にかかると印字できない」という仕様のようです(ESC/Pageでは、印字可能ですが、dviout側の対応が不十分なので、境界で分割される文字を印字する場合は、このオプションを使ってください)。
例えばposter.texなどを使って、1ページを複数枚の用紙に分けて印字する場合にこのような問題が生じます。
サブパラメータEを指定した場合、用紙の境界にかかる可能性のある文字に対して、LBP内蔵和文スケーラブルフォントの印字にはベクトルモードに移ることにより、そのほかのフォントでは用紙に入る部分をビットマップで転送することにより、対応します。
ベクトルモードでは文字修飾などに一部制限が出るうえ印刷コードも冗長になるので通常は使用しない方が賢明です。


LBP内蔵和文フォントにおける制限

・フォントサイズが420x420 dot(LIPS IIIのとき、約3.5cm)以上の場合
・拡張
tpic specialsrtによって、90度単位以外の回転を行なった場合
・用紙の端で切れる文字をサブパラメータEを使って印字した場合

この時、サブパラメータ fで指定された、書体指定での Fill pattern(F), Shadow(S)やweight等の指定は無効となります。


プリンタの制御コードの取り込み

内蔵のプリンタドライバによる
印刷(印刷ダイアログでのdviprtのチェック)では、プリンタ制御コードなどを書いたファイルを直接読み込んで、プリンタに出力することができます。

TeX中で、以下のspecialsで指定しますが、LBPのページ記述言語で画像を描いたものを取り込む場合に用いると便利です。

\special{lipsfile=name}
\special{escpagefile=
name}
\special{pdlfile=
name}

これは順に LIPS III/IVの場合、 ESC/Pageの場合、内蔵ドライバを使ったすべての場合に、name(拡張子が無いときは、順に name.lp3、name.epg、name.pdl)というファイルの中身をそのままプリンタに出力します。該当しない場合や、プレビューの際は無視されます。

LIPS III/IVおよびESC/Pageの場合は、このspecialが書かれたTeXにおける現在のページ位置で出力がなされます。

詳しくは、添付のドキュメントをご覧ください。


ファイルへの出力

<-
印刷ダイアログ
Print to File をチェックすると、プリンタへの出力データがプリンタでなくファイルに出力できます。

dviprtをチェックして外部のプログラムでの印刷を行う場合は無効です。


ページ毎のポーズ機能

各ページの印字に先立って、ページ毎にポーズしてユーザの指示を待ちます。

(dviprtをチェックして)内蔵のドライバを使う場合は、無効です。


ジョブの統一/分割

<-
印刷ダイアログ複数ページの印刷で、Windowsの一つのジョブとするか、別々のジョブとするかが、印刷ダイアログの[Unite job]で選択できます。一つのジョブにすると、印刷のキャンセルが容易になります。dviprtがチェックされていないときのみ有効です。

FAX送信のときは、一つのジョブにしないと、1ページずつ送信して複数回電話を掛けてしまいます。

PostScriptプリンタ用のWindowsドライバなどでは、データ変換に時間がかかる場合があり、ジョブをページ毎に分割するとすぐに印刷が始まるので印刷が高速になることが期待できます。

印刷のためのデータ量に比べてハードディスクの空きが十分にあるかどうかによって、一つのジョブとするかどうかのデフォルトが決まります。

印刷ページ範囲を変更すると、デフォルトに再設定されますので、デフォルトと逆にする場合は、印刷範囲を決定してから変更してください。

データ量をバイナリのビットマップデータとみなし、2倍の余裕をみてディスクの空きと比較していますが、PostScriptプリンタなどでデータ量がこの推定と異なる可能性もありますのでご注意ください。


印刷データ出力中でのキャンセル

印刷データ出力中には、途中でキャンセルすることが可能なように、そのためのダイアログが表示されます。

ただし、dviprtをチェックした
印刷の場合は、表示されません。


ユーザインタフェース

1. dvioutのWindowは、
プレビューのためのmain window(Preview window)の周りに、以下のようなものがついています。そのうちのタイトルバーとメニューバー以外は消すことができます(メニューバーのView Menu)。

1.1. タイトルバー: 最上段にあり、表示しているDVIファイル名がフルパス名で示されます。dvioutからフォーカスが他に移ると、ファイル名の部分のみが示されます。

1.2. メニューバー: タイトルバーの下にあり File, Jump, Display, View, Option, Help からさまざまなサブメニューに分岐します。

1.3. ツールバー: メニューバーの下のもので、各種ツールボタンの他、文字列サーチのための文字列リストのWindowとページ番号のWindowがあります。右の6つのツールボタンは、別の6つと入れ替えられます(2nd tool butttons, cf.View Menu)。
2nd tool buttonsには、自由に機能が再定義できます(Q_V10,Q_O4) 。

1.4. ステータスバー: 最下部にあり、ページ番号、解像度(dpi)、ガンマ補正値、ページサイズなどの情報が表示されます。

1.5. スクロールバー: Windowsではおなじみのもので、表示された紙面を上下左右にスクロール(移動)します。必要な場合のみ、右や下に現れます。

1.6. ページスライダー: 右端にあり、表示されたページを移動するのに使われます。その最右部分は、範囲指定(cf.Jump Menu)した場合の領域を示します。

2. 上記のそれぞれについてマウスでの操作が可能です(Q_V12)。IntelliMouseにも対応しています。

3. キーボードで各種操作ができます。キーボードの各キーに対する機能は、自由に定義できます(Property Sheets->[Key], Q_O10)。


メニューバー

File Menu
History, Open, reNew, Print, Save as image, Open Log File, eXit+Save, Quit
Jump Menu
Next page, NExt page Top, Previous page, PreVious page Bottom,
Top page, Bottom page, Input page number,
More
-50, -20, -10, -5, -2, +2, +5, +10, +20, +50 (page)
History, Former history, Latter history, Quit history,
Enable Hyper Jump,
Mark Page, -> Goto mark, <-> Exchange mark, Mark Range
Search Menu
Find, Upward, Downward
Display Menu
Size
Magnify, Reduce, Fit, Full
Contrast
Blacker, Whiter, Reverse
View
View 1, View 2, View 3, View 4
Loupe
magnify, reduce, bigger, smaller
Mouse shape
Graphics, Color special, Color replace
View Menu
Tool Bar, Status Bar, Page Slider, Scroll Bar, Warning, Change Tool Buttons, Small Editor
Option Menu
Mode, No more dviout
Setup Parameters, All Parameters, Non-default Parameters, Read Parameters
Install, Uninstall
Help Menu
Help Topics, How to Use Help, Information, Font Info, Buffer Info, Key table, Parameters, About dviout

File Menu

<-
メニューバー
History: 過去に読み込んだdviファイルから選ぶ
Open: Windowsのファイルメニューからdviファイルを選ぶ
reNew: 現在のdviファイルの再読み込み
Print: 印刷
Save as image: 表示中のページをBMPファイルとしてセーブする(cf. Q_O7
Open Log File: ログファイルをオープン/クローズする(オープンの状態のとき、チェックマークがつくトグルスイッチ)。
 エラー情報や、Option Menu におけるパラメータの設定状況、Help Menu における各種情報などが記録できる。

eXit+Save: dvioutのWindowサイズや位置、ルーペの状況、マウスカーソルの形などの情報を保存して、dviout を終了する。この情報は、次回の起動のときのデフォルトとなる。
Quit: 上記の情報の保存をせずに、dviout を終了する。


Jump Menu

<-
メニューバー
Next page: 次のページに移動
NExt page Top: 次のページの先頭に移動
Previous page: 前のページに移動
PreVious page Bottom: 前のページの末尾に移動
Input page number: ページ番号をキー入力して移動

History: 過去にプレビューしたページのヒストリーから選んで移動
Former history: プレビューしたページのヒストリーを一つ遡る
Latter history: プレビューしたページのヒストリーから一つ新しい方に移動
Quit history: 上記ヒストリーの移動から抜け出す

Enable Hyper Jump: HyperTeX specials を有効/無効にする。トグルスイッチで、有効になっているときチェックマークがつく。

Mark Page: 現在のページにマークをつける。すでにマークのついたページが別にあった場合は、それはキャンセルされ、現在のページのみにマークがつく。
-> Goto mark: マークのついたページに移動
<-> Exchange mark: 現在のページにマークをつけ、マークのついていたページに移動
Mark Range: マークのついたページと現在のページと、その間のページを範囲指定する(ページスライダーに表示される)。

More(ページ相対移動): -50, -20, -10, -5, -2, +2, +5, +10, +20, +50

よく使う機能があれば、それをキーに登録しておくとよいでしょう([Key])。


Search Menu

<-
メニューバー
Find: 文字列サーチのダイアログボックスを開く。
Upward: 表示中のページの末尾(ただし、表示中のページで直前にサーチが行われていた場合は、その位置)から文書の先頭に向かって文字列サーチを行う。
Downward: 表示中のページの先頭(ただし、表示中のページで直前にサーチが行われていた場合は、その位置)から文書の末尾に向かって文字列サーチを行う。


Display Menu

<-
メニューバー
Size
  Magnify: 1段階拡大したプレビューを行う
  Reduce: 1段階縮小したプレビューを行う
  Fit: スクロールせずにプレビュー可能な最大サイズで表示する
  Full: 縦、または横の一方のみのスクロールでプレビュー可能な最大サイズで表示する

Contrast
  Blacker: 文字のコントラストを上げる(gray scale の調整)
  Whiter: 文字のコントラストを下げる
  Reverse: 白黒を反転する

View
  View 1, View 2, View 3, View 4: Property Sheet の [Display] で設定した画面(4種)の設定に変更する。選んだものにチェックマークがつく。

Loupe
  magnify: ルーペの倍率を上げる
  reduce: ルーペの倍率を下げる
  bigger: ルーペのサイズを大きくする
  smaller: ルーペのサイズを小さくする

Mouse shape: マウスの形を変更する(手の形のとき、左ボタンを使ったスクロールが可能)

Graphics: グラフィックファイル読み込みの ON/OFF(ONのときは、-GS:の設定に従う)
Color special: special による文字の色付けの ON/OFF
Color replace: 色の上塗りの AND演算 <-> REPLACE の切り替えをする。ただし、Whiteは常に REPLACE となる。


View Menu

<-
メニューバー
Tool Bar: ツールバーの表示/非表示
Status Bar: ステータスバーの表示/非表示
Page Slider: ページスライダーの表示/非表示
Scroll Bar: スクロールバーの表示/非表示

Warning: Waningメッセージの表示/非表示

Change Tool Buttons: ツールバーの右側のボタンを別のものに変更する。(右の6つのUserボタンは、ユーザが機能を定義できる。cf. Q_O4

Small Editor: 小さなエディターが開く。編集内容は、クリップボードとの間でコピーできる。


Option Menu

<-
メニューバー
Mode: モードの変更を行う

No more dviout: no more dviout の設定/解除

Setup Parameters: dvioutの各種パラメータの表示/設定/変更

All Parameters: すべてのdvioutのパラメータの設定値の出力(dviout.par などで読み込み可能な形式)
Non-default Parameters: デフォルトと異なるdvioutのパラメータの設定値の出力(dviout.par などで読み込み可能な形式)

Read Parameters: パラメータを書いたファイル(デフォルトは、dvioutの存在するディレクトリで、拡張子は .par)を選択して読み込み、パラメータを変更する(cf. Q_S7)。

Install: インストールするときに最低限必要なパラメータの設定を行う。
Uninstall: dviout をアンインストールするため、dvioutがregistryに書き込んだ変更を、すべて元に戻す。


Help Menu

<-
メニューバー
Help Topics: dvioutのHelp
How to Use Help: WindowsのHelpの使い方

Information: ファイルと表示に関する情報
Font Info: フォント情報
Buffer Info: バッファ情報
Key table: キー機能一覧
Parameters: パラメータ一覧

About dviout: dvioutのバージョン番号などの表示


情報表示

メニューバーのヘルプ、あるいは、ツールボタンから以下の情報が得られます。

バージョン情報以外は、表示されたものを編集したり、ログファイルやクリップボードへのコピーすることが可能で、前の情報表示にさかのぼることもできます。

ファイルと表示に関する情報(Information)
フォント情報(Font Info)
バッファ情報(Buffer Info)
キー機能一覧(Key Table)
パラメータ一覧(Parameters)
パラメータの設定値の出力
バージョン情報(About dviout)


ファイルと表示に関する情報

Help->Information
以下のものが表示されます


フォント情報

Help->Font Info
dviの表示に使われているフォントの情報が表示されます。

ABCDEF
95cmcsc10(240)*c:\tex\fonts\pk\dpi300.gth cmcsc10.pkPK
53min8(300)c:\wintex\jfms\min8.tfm MS 明朝(30x29)WinAPI

A:dviファイルに書かれているフォント番号(通常 1 から 255 までの値)
B:フォント名
C:要求されたdpiの値
D: *  代替フォントをそのまま用いる
!  代替フォントにより空白を空ける
#  代替フォントにより黒い箱を描く
+  代替フォントをスケール変換して用いる
t  tfm ファイルを用いて空白を空ける
^  代替でないが、フォントの所在の記録にない
E:実際に使われるフォントのパス名
F:フォントの種類(これが、? の場合はまだ使っていないので未定ということを表す

バッファ情報

Help->Buffer Info
次のバッファに関する情報が表示されます。

Bit map buffer(
-bb:)
Font file buffer(-bf:)
Expanded font buffer(-br:) 最後の # のあとの数字は異なる文字数
HyperTeX buffer(-href: -hname: -hbuf:)
Color BMP buffer(カラー画像とcolor specials)


キー機能一覧

Help->Key table
各種の機能と、その機能がどのキーに割り当てられているかが表示されます。

Next Page : PgDn, ALT+J N [JN], N, n

とあると、次のページへの
移動が、[Page Down]、ALT+J N, N, n の4つのキーに割り当てられていることを示します。

[JN] は、コマンドライン、あるいは、dviout.par でキー割り当てをこの機能に関して定義するとき、あるいは他のプログラムとの連携でDDE通信によってこの機能を用いるとき、に用いる2文字をあらわします。この表示の後に書かれたキーは、再定義により変更可能(Property Sheets->[Key])なキーへの割り当てを示します。


パラメータ一覧

Help->Papameters
dviout で用いられる
パラメータの一覧が表示されます。

-gbox : draw frame for picture [OFF]

とあると、f2 -gbox が、パラメータを示す文字列で、コマンドラインや dviout.par、あるいは、Property Sheets->[REGISTRY] で用いられるものです。"draw frame for picture" が、機能を表します。これはON/OFF のトグルスイッチタイプのパラメータで、次の[OFF]は、現在の値を表しています。


パラメータの設定値の出力

Option->All Parametres ですべての設定値を、Option->Non-default Parameters でデフォルトと異なるすべてのパラメータの設定値を、読み込み可能な dviout.par の書式で出力します。

[Clipboard]ボタンかマウスの右ボタンを使ってクリップボードにコピーする、あるいは、ログファイルに出力する、などの方法によりファイルに落とすことができます。

ファイルに落としたものは、Option->Read Parametrsで読み込むことが出来ます。特に dviout.par というファイル名で dviout.exe の存在するディレクトリに入れておくと、dviout はそれを起動時に自動的に読み込み、パラメータの値が設定されます。

ある時点でのパラメータを保存したり、パラメータの設定値の検討、コンピュータ間でパラメータをコピーする場合、共有のマシンで共通のデフォルトの
パラメータの設定、などに用いることが出来ます。


メニューバーからOption->Setup Parametersを選択するか、Change Settingsと表示されるツールボタンを押すと、Property Sheetsが現れます。dvioutの各種パラメータの変更や、起動時のパラメータの状態の設定を行うことができます。
以下のものがあります。

[CONTENTS], [Display], [Resolution], [Font], [Font2],
[WinJFont], [JFont2], [Key], [Search], [HyperTeX],
[Loupe], [Graphic], [Printer], [Paper], [System], [REGISTRY]


[CONTENTS]

<-
Property Sheets
 dvioutのプロパティー(Property Sheets)の各シートでは、dvioutの各種パラメータの値が表示されています。各シート上でこれらの値を編集できます。

1. 下部に [OK], [Cancel], [Apply] のボタンがあります。これらを使って、各シート上で編集したパラメータの値を、実行中のdvioutに反映させることができます。[Help]ボタンで、表示されているシートのパラメータの説明が得られます。

2. 各シート上の [Save], [Restore] のボタンにより、そのシート上のパラメータの値をディスク上のRegistryへ保存したり、保存した値をシート上へ読み込むことができます。保存と読み込みは、Registryのcurrent modeに関して行われます。

3. Registryに書き込んだパラメータを、dvioutの起動時に自動的に取り込むようにする設定は、[REGISTRY]のシートで行います(ただし、デフォルトでは、書き込んだパラメータは、すべて起動時に取り込まれます)。

4. [Default]のボタンがあるシートでは、これによってそのシートのパラメータの値を、dvioutのデフォルトの状態に変えることができます。

5. プロパティーシートの上のタイトルバーにある ? をマウスの左ボタンでクリックし、更に欲しい情報の場所に移動して、再びマウスの左ボタンをクリックすると、ヘルプメッセージが現れることがあります。

注意1. 各シートでの文字列入力ではエディット機能が使え、マウスの右ボタンのクリックにより、Notepadやdviout内のエディトボックスとの間で文字列をコピーするなどができます。

注意2. 一般的な解説や、インストール時の初期設定については、ヘルプの目次からご覧ください。


[Save]

<-
Property Sheets
表示中のプロパティーシートのすべてのパラメータの値をRegistrycurrent modeに保存します(既に設定されていた値に上書きされます)。ほかのシートについてはそのシートの[Save]で保存します。

ただし、[Key], [Loupe]の内容はcurrent modeでなく、各mode共通のところに保存されます。


[Restore]

<-
Property Sheets
Registrycurrent modeに保存した値を、表示中のシートのパラメータのすべてに設定します。ほかのシートのパラメータの値は変わりません。

実行中のdvioutに反映させるには、さらに[Apply]ボタンを押します。


[OK]

<-
Property Sheets
表示中のシートのパラメータの値を、現在のdvioutに反映させ([Apply]の機能)、プロパティーシートを抜け出ます。

ほかのシートでも編集が行われていた場合は、そのシートに移動し、そのページの変更も反映させるか(Apply)、スキップするか(Skip)、既に行った変更以外をキャンセルするか(Cancel)、が選択できます。

キャンセルを選択すると、プロパティーシートを抜け出ずに、表示中のページで止まります。


[Cancel]

<-
Property Sheets
プロパティシート上の変更を現在のdvioutに反映させずに、抜け出ます。

ただし、[Apply]ボタンを押していた場合は、最後に[Apply]ボタンを押したとき以降に行われた変更のみがキャンセルされます。


[Apply]

<-
Property Sheets
表示中のシートのパラメータの値を、現在のdvioutに反映させます。

ほかのシートでも編集が行われていた場合は、そのシートに移動し、そのページの変更も反映させるか(Yes)、スキップするか(No)、既に行った変更以外をキャンセルするか(Cancel)、が選択できます。

キャンセルを選択すると、表示中のページで止まります。

[Apply]ボタンは、何れのシートでもパラメータの値が変更されていない場合は、無効です。

[Apply]ボタンは、日本語版では[更新(A)]となっています。


[Help]ボタンを押すと、その場面で適切な解説が表示されます。


[Default]

<-
Property Sheets
[Default]のボタンにより、そのページのパラメータの値をdvioutのデフォルト(初期状態)に変えます。その値を実際に適用するかどうかは、そのあと[Save], [OK], [Cancel]などのどのボタンを押すかで決まります。


current mode

dvioutは、その
パラメータをディスクのRegistryに保存しておくことができます。その場所は10箇所に分かれて存在し、mode0,...,mode9と名付けられています。

現在のdvioutが対象としているmodeが、current modeで、Property Sheetsでの[Save], [Restore]はそこに対してなされます。

current modeは、Property Sheetsの[CONTENTS]のシート、および、[REGISTRY]のシートに表示されており、[REGISTRY]のシートで変更ができます(現在のパラメータは、変更されません)。

メニューバーOption->Mode... でcurrent modeを設定すると、そのモードで[Auto Load]を定義したパラメータの値が読み込まれ、変更されます。また、起動時のコマンドパラメータ -mode: やDDE通信でもcurrent modeの変更が可能です。

起動するときのmodeは、[REGISTRY]のシートで設定でき(デフォルトは mode0)、そのパラメータの値を自動で読み込むことができます。これが起動直後のcurrent modeとなります。


[Display]

<-
Property Sheets
このSheetでは、プレビュー画面の設定を行います。

Start: は起動当初、および、現在の画面(パラメータ -BMP: に対応)、1: 2: 3: 4: Display -> View1, 2, 3, 4 に対応する画面(パラメータ -scale: に対応)を設定します。

H-scale, V-scale は、横方向、縦方向を -dpi: をもとに、何分の1に縮小するかの設定です。

reverse は反転画面の設定で、これをチェックすると、紙面が黒で、文字が白になります。

contrast は、ガンマ補正による gray scaleの調整で、この値を小さくするほど文字が濃くなります。表示装置の特性に合わせて、見易いように調整するとよいでしょう。

-t: では、一度に何ドットずつスクロールするかを設定し、これによりスクロールスピードの調整をします。

-bright: により、明るさの調整をします。最も明るい255がデフォルトです。


ガンマ補正

gray scaleの多階調の調子を補正します。

黒を0, 白を1とすると、中間の階調は0と1の間の数 x で表わせます。ガンマ補正の値がy であるとすると、x は、x^y に補正されます。よって、補正値が 0 に近い程、より黒っぽくなります。


gray scale

白黒の画像を縮小するとき、何階調かの中間の明るさ(灰色)を用いて、縮小しても見易くする方法です。

たとえば、縦横共に半分のサイズに縮小するとすれば、4ドットが1ドットに変換されますが、4ドットのうちの何ドットが ON であったかで、0 から 4 までの5段階の階調にします。

dvioutでは、最大16階調のgray scaleに変換されます。


H-scale, V-scale は、プレビューにおいて、横方向、縦方向を何分の1に縮小するかの設定です。

Start: は起動当初、および、現在の画面、1: 2: 3: 4: Display -> View1, 2, 3, 4 に対応する画面に対応します。


reverse Display

プレビュー画面の明暗を反転します。色がついている部分は、補色に変わります。

カラー画像を取り込んで表示する場合は、補色では不自然ですので、ご注意ください。

Start: は起動当初、および、現在の画面、1: 2: 3: 4: Display -> View1, 2, 3, 4 に対応する画面に対応します。


[Resolution]

<-
Property Sheets
-dpi: 使用するフォントの解像度を指定します。印刷の時は、プリンタの解像度に一致していなければ、正しい印刷はできません。
最も重要なパラメータで、デフォルト(300dpi)と異なるときは、必ず設定しなければなりません。プレビューでは、より小さな解像度に gray scale を用いて縮小して表示することができます(cf.[Display])。

-mag: 通常は、dviファイルに書かれた \magstep を元に、表示・印刷を行いますが(default)、それと異なる \magstep を用いる場合に指定します。

-dpiv: 縦方向の解像度を dpi の値で指定します。横方向と解像度が同じ通常の場合は、指定する必要はありません。異なる場合のみ、その項目をチェックして、指定してください。

-e: 縦横のサイズの拡大/縮小を行います。WindowsのTrueTypeフォントのような可変サイズのフォントは、それに応じて拡大/縮小が行われます。指定した値の1000分の1倍に縦横のサイズが変換されます。

-varf: -e: によってサイズの変換が行われたとき、固定サイズのフォントに対しても、dviout 内部でスケール変換を行って、正しいサイズに変換するよう指定することができます。この場合、ある程度のスムージングは行いますが、文字品質は悪くなります。


1インチあたりのドット数(dots per inch)のことで、解像度を表わす。


[Font]

<-
Property Sheetsフォントに関する基本設定を行います。

[Save]で設定値をRegistryに保存し、[Apply]で現在のセッションに適応します。Registryにセーブしたものを起動時のデフォルトにするには、[REGISTRY]のシートで、対応するすべてのオプションを[Auto Load]でチェックして、[REGISTRY]のシートで[Save]します。

-TEXROOT: TEXPK や TEXFONTSで^r という文字列に代入される文字列を指定します。

-TEXPK: 欧文のPKフォント、欧文TrueTypeフォント、和文のJX4フォーマットのフォントや和文のjfmファイルの所在を示す最も基本的なdvioutのパラメータで、必ず設定が必要です。

注意:TrueTypeフォントを使用しない欧文のtfmファイルがこの指定に該当しないようにしてください。
具体的には、和文のjfmファイルの指定に使われたディレクトリに、欧文のtfmファイルが存在しないようにしてください。そうなっていない場合は、新たに別のディレクトリを作って、そこに和文のjfmファイルのみをコピーして、そこを -TEXPK: で指定してください。

-TEXPK の設定例を参照してください。また、[Guess]によるフォントの所在の推測設定の機能を用いると、-TEXROOT: -TEXPK: -L:(さらに、場合によっては -F:)の設定がほぼ自動的になされます。

-TEXFONTS: PKフォントは存在しないがtfmファイルが存在する場合にそこを正しい大きさの空白で置き換える、などを行う場合、-TEXFONTS:によってtfmファイルの存在するディレクトリ名を指定します。

和文フォントについても同様な空白での置き換えをするときは、jfmファイルの所在も合わせて指定します。

-TEXROOT:c:\usr\local\texmf\fonts
-TEXPK:^r\pk\^s.^dpk;^r\public\pk\^s.^dpk;^r\ptex\jfm\^s.tfm

-TEXFONTS:^r\\tmf;^r\\jfm


-F の指定では -TEXPK: に基づいてフォントを探しても見つからない場合の代替の対処法を個々に定めます(存在しないフォントへの対処)。

-FB:(substitution) -F:とあわせて用いて、代替のやり方を定めます。
replace-F:で代替されたフォントを用いる。

adjust sizereplaceと同じであるが、代替したフォントのdpiが異なっていれば、サイズの調整を行う。dpiのみ異なるフォントならば、正しいサイズとなる。

blank-F:で代替されたフォントのメトリック情報を元に空白を空ける。dpiのみ異なる代替フォントならば、空きは正しいサイズとなる。

black box-F:で代替されたフォントのメトリック情報を元に、黒の箱を置く。

ただし、フォントメトリックファイル(tfmファイル、または、jfmファイル)に代替された場合は、-FB: の如何にかかわらす空白を空ける(black boxが指定された場合のみ黒の箱を置く)。

-F:.300

-FB: adjust size

300dpiの解像度のフォントのみを揃え、それを拡大・縮小して用いる場合の設定。

-L:(cut longname)8文字以上のフォント名の切り詰め方法を定める(cf. Q_F4: lcircle10の場合)。
no part切り詰めない(lcircle10
last part最後をカット(lcircle1
middle part中央をカット(lcirle10

フォントのチェック:右下のコンボボックスでフォントを選んで[Check]ボタンを押すことにより、-TEXROOT: -TEXPK: などの設定が正しいかどうかチェックできます。


存在しないフォントへの対処

dvioutがフォントを見つけられないのでなくて、必要なフォントが存在しない場合、METAFONTで作成するのが正しい方法ですが(cf.
フォントの自動生成)、dvioutでは幾つかの方法で切り抜けることができます。典型的な方法を述べます。

1. 存在しない文字の部分を空白にする 。
次の設定では、-dpi:で設定した解像度(デフォルトは300dpi)のフォント、あるいは、フォントメトリックファイルが存在する場合には、正しいサイズの空きが取られ、それらが見つからない場合は、必ずしも正しくないサイズの空白になります。

-F:.!=.;.t=.;cmr10.!
-FB:blank

さらに、-TEXFONTS: には、フォントメトリックファイルの存在するディレクトリを設定します。

注意:-FB:black box を設定すると、存在しない部分の文字は、黒の箱で示されます。

注意:上で、! は、-dpi: で設定した解像度を表しますが、直接解像度を指定することもできます。

2. できるだけ本来のものに近くする 。
-dpi:で設定した解像度のフォントが存在する場合、それを拡大/縮小して正しいサイズに置き換えて使い、それが存在しない場合は、探していたフォントと同じ解像度の cmr10 のフォントで代替し、それも存在しない場合は、-dpi:で設定した解像度の cmr10 のフォントをスケール変換して用いる。

-F:.!=.;cmr10.=.;cmr10.!
-FB:adjust size

3. 個々のフォントに対して個別に対処する。
-F:および -FB:の項を参照してください([Font])。


フォントグリフファイル

各文字のビットマップデータを納めたファイル。

dvioutが扱うことのできる欧文フォントのグリフファイルの形式は、PK, PXL1001, PXL1002, PXL1003 です(GFを除く)。これらは次の文字との標準の空きのメトリック情報を持っているため、これらのフォントに対して dvioutは、欧文の
フォントメトリックファイルを必要としません。

これらのうち、PKフォントファイルが広く用いられていて、通常cmr10.300pkなどというファイル名になっています。cmr10がフォント名で、300が解像度(dpi)の値です。MS-DOSでは、ファイル名の長さの制限から、300というサブディレクトリを作って、cmr10.pkというファイル名にする、などという方法をとることが多いようです。

そのほか欧文TrueTypeフォントも使用可能です。CMフォントなどもTeX用の欧文TrueTypeフォントで代替できますが、各種存在しますので品質や互換性の点に注意してください。

アスキーのpTeXの和文フォントに対しては、dvioutでは標準のJXL4フォントのほか、MS Windowsの和文TrueTypeフォントや、独自の形式のビットマップファイルが使用できます。JXL4フォント以外の和文フォントを使用する場合は、和文のフォントメトリックファイル(jfmファイル)が必要です。


フォントメトリックファイル

各文字の大きさや次の文字との標準の空きの情報などの文字を配置する情報が書かれたファイル。

文字のビットマップデータは含まず、解像度(
dpi)に依存しない。

欧文の場合はtfmファイル、アスキーのpTeXの和文フォントでは、jfmファイルと呼ばれるが、拡張子は共に tfm である。


tfmファイル

欧文の
フォントメトリックファイルのことで、文字の配置や大きさの情報が書かれている。cmr10.tfm, lcirlcle10.tfm などのファイルがそれである。

欧文のPKフォントにはこのような配置や大きさの情報が書かれているので、dvioutは通常tfmファイルを必要としない。欧文のTrueType Fontを使うときは必要なので、そのときは -TEXFONTS: に指定する。

欧文TrueTypeフォントを使うため[WinJFont]で対応を定義したものを除いて、欧文のtfmファイルは -TEXPK:で指定しないように。

アスキーのpTeXで使われる和文のjfmファイルmin10.tfm, goth10.tfm)も拡張子がtfm となっているので注意(こちらは、-TEXPK: に指定する)。


jfmファイル

アスキーのpTeXで使われる和文の
フォントメトリックファイル

min10.tfm, goth10.tfm などが横書き用、tmin10.tfm. tgoth10.tfmなどが縦書き用のjfmファイル。これらに対応するフォントをWindows95のTrueType Fontsで代用する場合は、これらのjfmファイルを-TEXPK:で指定する(Property Sheets->[Font])。


FLIフォントライブラリ

dvioutは、emTeXのFLI形式のフォントライブラリに対応しています。

FLI形式のフォントライブラリは j_0.fli, lj_h.fli,...,lj_5b.fli,lj_sli.fli などの名前になっています。

-TEXPK: ではこの可変部分を ^f で表現し、^f を置換する文字列を -TEXFLI: に列挙して指定します。

例えば上記のフォントライブラリファイルがC:\font というディレクトリ上にあるときには、
次のように設定します。

-TEXPK:c:\font\lj_^f.fli^g^s;...
(その他の検索パス)
-TEXFLI:0;h;1;2;3;4;5a;5b;sli


^f の含まれるフォント指定だけをFLI形式のライブラリと見なしますので、必ず1個だけ ^f が含まれるように設定してください。

なお、-L: オプションは、2(フォント名をカットしない)を設定し、フォント名の省略を行わないようにしてください。


欧文TrueTypeフォント

-TEXPK: で欧文TrueTypeフォントを使用するTeXのフォントのtfmファイルを指定し、Property Sheets->[WinJFont]でTrueTypeフォントとの対応を指定することにより、CM-TrueType Fontなどの欧文のTrueTypeフォントが使用できます。

統一的な指定には、TeXのフォント名の欄([WinJFont]のjfm/tfm)に edefaultと書きます。対応する欧文TrueTypeフォントには、任意のものを定義します。
このとき、TeXのフォント名とTrueTypeのフォント名は同じであるとみなされます。

なお、-TEXPK: は、欧文TrueTypeフォントとの対応が定義されていないTeXの欧文フォントには該当しないようにしてください(ただし、edefaultが定義されていれば、Windowsに認識されている欧文TrueTypeフォントは、対応が定義されているとみなします)。

よって、欧文TrueTypeを使うTeXのフォントのtfmファイルのみを特別のディレクトリーを作成してコピーし、その中のtfmファイルを-TEXPK:で指定するとよいでしょう。

TeX用のTrueTypeフォントが幾つか存在しますが、互いにコードの互換性がないものが存在しています。[WinJFont]code typeでコード変換を定義しますが、正常に使えない場合はVirtual fontで対応してください。
---
なお、旧来のように -TEXPK: で欧文TrueTypeフォント(拡張子が、ttf となっている)を直接指定することにより、CM-TrueType Fontなどの欧文のTrueTypeフォントが使用できますが、正常に使えない場合もあります。文字品質の点からもこちらのやり方は避けた方がよいでしょう。

旧来の方法で欧文のTrueTypeフォントを使う場合、文字送り幅を得るためにパラメータ-TEXFONTS:または、環境変数 TEXFONTS をもとに、対応するtfmファイルを探します。

該当するtfmファイルが見つからないと警告を発して TrueTypeフォントのメトリック情報のみを使って出力を続けますが、この場合、TrueTypeフォントのメトリック情報の精度の問題から文字の位置などがずれてしまうことがあります。

旧来の方法の場合、-ttf: によって、欧文TrueTypeフォントの使用の許可/禁止などをコントロールします。

-TEXPK:c:\windows\fonts\^s.ttf;c:\fonts\pk\^s.^dpk;c:\fonts\jfm\^s.tfm

-TEXFONTS:c:\fonts\tfm;c:\fonts\jfm

-ttf:1000




1 inch = 25.4 mm


GTHフォントライブラリ

MS-DOS版 dviout/dviprt で用いられたフォントライブラリで、多くのPKフォントなどを一つのファイルにまとめたもの。拡張子には、普通gth が用いられます。

たとえば、c:\tex\fonts\pk300.gth というGTHファイルに、300
dpicmr10.pk というPKフォントが入っていて、それを -TEXPK: で指定するには、以下のようにします。

-TEXPK:c:\tex\fonts\pk^d.gth^g^s.pk

ただし、上記の指定で .gthは、デフォルトとして自動的に補われますので、省略可能です。

通常どおり、; で区切って他のフォント指定と併用できます。前から見ていって、最初に見つかったものが採用されます。


FARフォントライブラリ

アスキーの日本語MicroTeXで用いられたフォントライブラリ。複数のPKフォントやPXLフォントをまとめて一つのファイルにしたもので、拡張子は far となっています。


フォントのチェック

-TEXROOT:, -TEXPK: などの設定が正しいかどうかのチェックを行います(Property Sheets->[Font])。

コンボボックスには、cmr10, line10, lcircle10, msam10, eufm10, min10, tmin10 のフォントのリストがあります。それを選択することにより、(あるいは、直接入力することにより、任意のフォントが)正しく指定されているかのチェックができます。
チェックするフォントの解像度(dpi)の指定も可能です。また、フォントを選択せずにチェックボタンを押すと、誤って欧文フォントの tfmファイル-TEXPK: に指定されていないかのチェックがなされます。

-TEXPK: の設定ミスで「フォントが見つからない」というエラーが起き、dviファイルが表示できない場合に利用すると便利です。


cmr10

Computer Modern Font Roman 10 point
TeXで、従来からもっとも普通に用いられるフォント


line10

LaTeXのフォントで、斜めの線を描くのに使われる。


msam10

AMSTeX および AMSLaTeX において標準的に用いられる記号の追加フォント


lcircle10

LaTeXのフォント。円などの曲線を描くのに使う。
フォント名が8文字を越えるので、
-L: の設定に注意。


eufm10

Euler Fraktur Medium 10 point
AMSTeX や AMSLaTeX で標準で用いられるFraktur(ドイツ文字)フォント


min10

アスキーpTeXの横書き用の明朝10 pointの和文フォント(最もよく用いられる日本語のフォント)。


tmin10

アスキーpTeXの縦書き用の明朝10 pointの和文フォント(縦書で、最もよく用いられる日本語のフォント)。


-F の指定

指定は、<ss>.<ds>=<so>.<do> の形式で、 ^s <so> ^d <do> にマッチすると、それぞれ <ss> <ds> に変更されて
-TEXPK:に基づいて再度サーチします。これは ; で区切って複数個指定でき、見つかるまで先頭から順にこの操作がなされます。

<ss>, <so> にはフォント名、<ds>, <do> には解像度(dpi)を指定しますが、次の文字列を用いた場合は特別の意味を持ちます。

<so>=空 すべてのフォント名にマッチ
<do>=空 すべての解像度にマッチ
<ss>=空 元のフォント名(^s)を表わす
<ds>=空 元の解像度(^d)を表わす
<ds>=! デフォルトの解像度を表わす
<ds>=t 拡張子をtfmに変えたフォントメトリックファイルを示す。この場合は、-TEXPK:でなくて-TEXFONTS:に基づいてフォントメトリックファイルを探す。

-F:cmr10.=. ^scmr10に置き換える(^dは元のまま)

-F:.t=. 元のフォントに対応するフォントメトリックファイルを -TEXFONTS: で指定されたディレクトリから探す(単に .tとしても同じ)。

F:.!=.;cmr10.=.;cmr10.! ^s cmcsc10 ^d 320 であり、デフォルトの解像度が 300 であったとします。このとき、(cmcsc10, 320)は、(cmcsc10,300)(cmr10,320)(cmr10.300)と順に変更されて検索されます。
最後の部分のみ一部省略できて、上記では =. が補われて解釈されます。(cf.存在しないフォントへの対処


[Font]のProperty Sheetで[Guess]ボタンを押すと、-TEXROOT:, -TEXPK: の推測が行われ、Property Sheet上に設定されます。推測なので、さらに修正が必要なことがあります。[OK], [Apply], [Save]などのボタンを押すことにより、この推測を適応することができます。

欧文PKフォント、和文jxl4フォント、和文jfmファイルGTHフォントライブラリのみに対応しています。フォントが存在しない場合は、推測はできません。また、ネットワークドライブは、無視されます。

解像度(cf.-dpi:)が正しく設定されている必要があります。

複数箇所にフォントが見つかった場合は、どれを使うか尋ねられます。

詳しくは、[Guess]の仕様を参照してください。


[Guess]の仕様

-TEXPK: -TEXROOT: などの設定のためのフォントの所在の推定は、以下のようになされます。

1. 探すべきディスクドライブまたはディレクトリ(ルートディレクトリからの適当なディレクトリまでのパス)、欧文フォント名、和文フォント名、解像度の4つの情報を元に推定します。これらのデフォルトは、順に以下のようになっています(変更については、最後を部分をご覧ください)。

・リムーバブルでない全てのルートドライブ(例 C: D: など)

cmr10, lcircle10, dcr10, ecr10, msam10, eufm10

min10, tmin10

・設定されている -dpi: の値

2. 欧文フォントは、探すべきディレクトリ、およびそれ以下の全てのサブディレクトリで、与えた解像度、およびその1.2倍の解像度のものを検索します。
たとえば、cmr10 で解像度が300dpiのときは、cmr10.pk, cmr10.300pk, cmr10.360pk を探します。ただし、cmr10.pk の場合は、パス名に 300 あるいは 360 という文字列(その前後の文字は、数字であってはなりません)が含まれていなければなりません。

ただし、lcircle10, lcirclew10 のときは、フォント名をそれぞれ lcircle1, lcirle10 あるいは、lcirclew, lcirew10 に変えたものも探します。

3. 和文フォントも同様にして、対応するJXL4フォント、および、jfmファイルを探します。
min10で300dpiのときは、min10.pxl(このときは、パス名に1500または1800が含まれている必要があります), min10.1500pxl, min10.1800pxl, min10.tfmを探します。

注意:同じ解像度のフォントが2ヶ所で見つかったときは、どちらを使うか、ダイアログが表示されてユーザの判断が求められます。ただし、和文のフォントファイルで、JXL4フォントとjfmファイルの両方が見つかったときは、前者が優先されます。

4. 拡張子gthをもつファイルで、ファイル名に解像度の数字が含まれるものは見つかったGTHフォントライブラリファイルとして記録しておきます。

5. 見つかったフォントのパスのフォント名の部分を全て ^s で置き換えます。

6. 与えられた解像度とその1.2倍の解像度のものが共に見つかったフォント(GTH、jfmファイルは除く)に対しては、探されたパスを先頭から比較して、異なっている部分が解像度を表す文字列に対応していて、それより前の部分が一致していれば、その文字列を ^d (jxl4フォントのときは、^l)に置き換えます。
これは、可能な限り繰り返して行われます。たとえば、

C:\tex\pk300\cmr10.300pk -> C:\tex\pk300\^s,^dpk
C:\tex\pk300\cmr10.360pk -> C:\tex\pk300\^s.^dpk

あるいは

C:\tex\pk300\cmr10.300pk -> C:\tex\pk^d\^s.^dpk
C:\tex\pk360\cmr10.360pk -> C:\tex\pk^d\^s.^dpk

7. 上記6で一度も変換が行われなかった欧文フォントのパス、あるいは、和文のJXL4フォントのパスに対し、解像度の文字列を ^d (または、^l)で置き換えます。
ただし、パス名中に2ヶ所以上に解像度の文字列が含まれていれば、最後に合致する部分のみを置き換えます。

たとえば、C:\tex\pk300\cmr10.300pk が探され、360dpiのcmr10のフォントが見つからなかった場合は、C:\tex\pk300\^s.^dpkとなります。

なお、この段階では、フォント名は既に ^s で置き換えられているので、フォント名中に解像度の文字列と合致するものが含まれていても、正常に処理されます。

8. 以上の処理を行って同一のパス名が生じれば、重複したものを消去します。

9. 最初の欧文フォントの与えられた解像度に対して検索されたパス名に注目し、その先頭部分を他の求まったパス名の全ての先頭部分と比較し、どこまでを共通部分にすれば、-TEXROOT:-TEXPK: に定義する文字列の長さの和が最小になるかを調べて、共通部分の設定を決めます。
その共通部分を -TEXROOT: に設定し、それを先頭に含むパス名は、その部分を ^rで置き換えます。

10. 次に再び、*.^dpk に合致するファイル(^dを、解像度にあたる文字列に置き換えたファイル)が、探すべきディレクトリ以下のディレクトリに存在するかどうか調べます。
存在するディレクトリがあれば、そのディレクトリ名に^s.^dpkを付加し、可能なら先頭部分の ^r による置き換えを行います。
この結果、9で得られているもの以外のものが見つかれば、探されたフォントファイルのパス名を表示して、上のように置き換えたものもサーチパスに含めるかどうか、ダイアログでユーザの判断を求めます。含めない場合は、次のディレクトリを探します。
ここでは、6において2ヶ所以上 ^d の置き換えを行って、同じパス名に到達したものがあれば、それとの比較も正しく行って、重複を避けます。 

11. 上記 9, 10で得られたパス名を、順に -TEXPK: に設定します。さらに、GTHファイルに対応するパス名があれば、それも設定します。

12. lcircle1(あるいは、lcirclew)が見つかれば -F:
lcircle1.=lcircle10.;lcirclew.=lcirclew10.
が、lcirle10(あるいは、lcirew10)が見つかれば、-F:
lcirle10.=lcircle10.;lcirew10.=lcirclew10.
が設定されます。両方見つかれば、合わせたものが設定されます。
GTHファイルが -TEXPK: に設定された場合は、両者が見つかった、とみなします。

13. -TEXPK:のなかで、\\ に置き換えて間違いないと判断できる部分があれば、その置き換えをします。

14. -TEXPK:jfmファイルが設定された場合(ファイル名は ^s.tfm)、それに欧文のtfmファイルが該当しないかどうか、チェックを行います。また、-L: は、長いフォント名をそのまま用いるように設定されます。

注意: 推測に使われるデフォルトの、解像度以外の部分は、dviout.exe の存在するディレクトリの dviout.gss というファイルで以下のように指定できます(それが存在しなければデフォルト)。

3つの設定を順に書きます。複数の指定は、; で区切ります。
各項目は省略可能ですが、欧文フォントの指定を省略する場合は、その後の和文フォントの指定も省略しなければなりません(省略すると、デフォルトになる)。
# で始まる行は無視されます。

たとえば、

#drive
C:\ptex;D:
#pk fonts
cmr10;lcircle10;ecr10
#jxl4/jfm fonts
min10;goth10

あるいは、

cmr10;msam10;eufm10

あるいは、

C:\tex;C:\ptex

なお、最初の欧文フォントは特別の意味をもつことに注意してください(cf. 9

注意:MS-DOSでは8文字以上の名前のフォントは、切り詰めて8文字にしたファイルにしていました。Windows95/NT では、長いファイル名が使えますので、それを用いることが望まれます。
よって、推測機能では、-F:を用いて、よく使われるLaTeXのlcircle10, lcirclew10 のみのサポートとしています。-L:の設定はデフォルトとします。


[Font2]

<-
Property Sheets
-gen:
dviout が(-F:による代替も含めて)フォントを見つけられなかったとき、METAFONTを起動して不足しているフォントを作成し、格納して使用することが可能です。これらの方法を記述したテンプレートファイルを-gen:で指定します。指定がない場合、フォントの自動生成は行いません。

-TEXPKD: PKフォントファイルの代わりに、それのインデックスファイルを作成してそれを-TEXPK: で指定した場合、実際のPKフォントの所在を示すルートからのディレクトリを記述します。
大きなサイズのPKフォント、あるいは、それを多数扱う場合(たとえば、NTTjTeX)に、MS-DOS で用いられました。

-TEXFLI: emTeX のFLIフォントライブラリを用いるとき、フォントライブラリの名前の可変部を -TEXPK:^f で表わし、この可変部を置換する文字列を -TEXFLI: に列挙して指定します。

-A: dvioutがフォントファイルを探すときの解像度の許容範囲を指定します。

-ttf: 欧文TrueTypeフォントの使用に関し、その許可/禁止、あるいは、ある解像度未満は欧文TrueTypeフォントを使わないことを指定します。これの変更を全てのフォントに対して有効にするには、[Flush]を押して過去使用したフォントの記録を削除する必要があります。

-c: dviファイルを作成した際、使用した tfmファイルのチェックサムidがdviファイルに記録されますが、それと実際にdvioutで使用するPKフォントのidとが一致しているかどうかチェックします。

-Fkeep: よく使うフォントの所在の記録を残し、dvioutの起動を高速化します。

[Flush]: よく使うフォントの所在の記録を消去します。

-virtual: Virtual font使用の ON/OFF。


フォントの自動生成

基本的なフォント作成手順/環境は、あらかじめ
フォント作成のテンプレートファイルに設定し、それを -gen: で指定する必要があります。dvioutは、テンプレートファイルの設定に従って必要なフォントの名前やサイズなどのデータを挿入したバッチファイルを作成し、実行します。

当然、メタフォントが既にインストールされていて、正常に動作している環境が必要です(cf. Q_F6)。

また、METAFONTソースが見つからない、あるいは設定パラメータにミスがあった場合など、自動生成できなかったフォントについては、必要なルーチンをまとめて別のバッチファイルに出力して手作業で必要なフォントの生成ができるようにしています。

template というテンプレートファイルのサンプルを付けてありますので、それを参照してください。書式は以下の通りです。

ただし、%2ndに属する1行のみのテンプレートファイルに対応する場合は、-gen: にテンプレートファイル名でなく、先頭に ` を付けて直接内容を書くことができます。

1文字目が # で始まる行はコメント文であり、バッチファイルには出力されません。ただし、1つだけ例外があります。2文字目が ! の場合は、そのまま出力されます。

# この文は出力されない
#! この行は出力される。

テンプレートファイルは、4つの領域からなります。各領域は、各々1文字目が % で始まる、3種類の行

%1st
%2nd
%3rd

で区切られます。

%1st 行より前は、特殊なパラメータを設定する領域です。この領域で設定できるパラメータは4つあります。

auto=no
: 子プロセスで自動的にフォント生成を行なうのを禁止し、gen_font で指定した名前のバッチファイルのみ生成します。

extra_size=300 : dvioutの実行で足りないフォントが見つかった時に、別の解像度のフォントも作りたい場合に、作成したいdpi値を設定します。この値は、^e の計算に使用されます。

gen_tmp= : 子プロセスに用いるバッチファイルの名前をフルパス名で指定します。環境変数 TMP あるいは TEMP が示すディレクトリ(それが存在しなければ、カレントディレクトリ)の gen_tmp.bat がデフォルトです。

gen_font= : 子プロセスでは生成できなかったフォントを作成するためのバッチファイル名をフルパス名で設定します。デフォルトは、gen_font.bat です。

mode_name= : dpi値とMETAFONTのmode名の対応関係を設定します。書式は、

mode_name=<dpi値>:<mode名>

です。例えば、mode_name=300:CanonCX は、300dpiの場合は CanonCX というmode名を対応させることを表わします。
このmode_name の行は、テンプレートファイルの中に何回でも書けますが、extra_size= の行よりは後に書いてください。

2番目の %1st %2nd の間には、echo offのようなバッチファイルの前処理コマンドを入れておきます。また、4番目の %3rd 以降には、エラー処理などの後処理コマンドを入れておきます。

3番目の、%2nd %3rd の間の領域が、実際にフォントを作成するためのルーチンです。この領域では、^ + 英小文字(例 ^s )を使うことで、必要な情報を挿入することができます。
^s
見つからなかったフォント名に置換されます。
^m
そのフォントの倍率に置換されます。
^d
そのフォントのサイズ(dpi値x倍率)に置換されます。
^D
dpi値 に置換されます。
^n
dpi値に対応したmode名に置換されます。
^N
extra_size= で設定されたdpi値に対応するmode名に置換されます。
^e
1番目の領域で設定された dpi値x倍率に置換されます。
例えば、dvioutの実行で、足りないフォントが見つかった時に、ついでに別の解像度用のフォントも作ってしまいたい場合に、1番目の領域で extra_size=360 のように書いて作成したいdpi値を設定しておくわけです。

^ を含む文字列をバッチファイルに出力したい場合は、^^ と2つ続けてください。例えば、^^s とすれば、置換は行なわれず、^s という文字列が出力されます。

フォント作成のテンプレートの簡単な例を挙げておきます。


フォント作成のテンプレート

例1:kpathsea の mktexpk または MakeTeXPK を使用した例
%1st
%2nd
mktexpk ^s ^d ^D ^d/^D
%3rd

これは、mode名は、texmf.cnfに定義されているMAKETEXPK_MODE_...を用いる場合で、mktexpkにパスが通っている必要があります。 mktexpkによっては
mktexpk --dpi ^d --bdpi ^D --mag ^d/^D ^s

とする必要があります。
mktexpk の代わりに MakeTeXPK を用いる場合は、上の mktexpk を MakeTeXPK に書き直してください。
mode名を定義して用いる場合は、例2のように書いて、%2ndの後を
mktexpk ^s ^d ^D ^d/^D ^n
または
mktexpk --dpi ^d --bdpi ^D --mag ^d/^D --mfmode ^n ^s
とするか、^nのところに、直接mode名を書きます(cf. 付属の utility\template.kp0, utility\template.kps)。
フォント生成コマンドが%2ndに属する1行のみの場合は、テンプレートファイルを用いなくても、
-gen: に例えば

`mktexpk ^s ^d ^D ^d/^D cx

のように先頭に ` をつけ、直接コマンドを書くことができます。

例2
###########################################
mode_name=118:bitgraph
mode_name=300:CanonCX
#
%1st
#
echo off
rem
#
%2nd
#
virmf &cmplain \mode:=^n; mag:=^m; input ^s
gftopk ^s.^dgf ^s.pk
rem
#
%3rd
#
echo Done!
############################################

cmr10 scaled 5000 というフォントが見つからなかった場合、次のような内容の gen_tmp.bat が出力され、子プロセスで実行されます。

echo off
rem
virmf &cmplain \mode:=bitgraph; mag:=5.000000; input cmr10
gftopk cmr10.590gf cmr10.pk
rem
echo Done!


子プロセスで cmr10 scaled 5000 というフォントの生成に失敗した場合には、次のような内容 gen_font.bat が出力されます。

echo off
rem
virmf &cmplain \mode:=bitgraph; mag:=5.000000; input cmr10
gftopk cmr10.590gf cmr10.pk
rem
echo Done!


[Flush]

よく使うフォントの所在の記録(dvioutの起動を高速化するために用いる)を消去します(cf.
-Fkeep:)。

注意: -TEXPK:-TEXROOT: を変更した場合、記録のフォーマットのバージョンが異なる場合、フォントファイルを移動した場合などは、自動的に記録が消去されます。よって、[Flush]ボタンを押す必要は少ないでしょう。-ttf: [WinJFont]での欧文フォントの設定を変えた場合は、[Flush]を使う必要があることがあります。


Virtual font

PSフォントをはじめとする様々な形式のフォントを、TeXの標準的なフォントと同等に扱えるようにするため仮想的に用いられるフォント。
通常、デバイスドライバ(dviware)は、VFファイル(拡張子vf)の情報に従ってvirtual fontの各文字(グリフ)を実際のフォントに置き換えます。

dvioutでvirtual fontを使用する際は、
-virtual:Property Sheets->[Font2])をONにした上で、-TEXPK:Property Sheets->[Font])にVFファイル(^s.vf)およびVFファイルから参照されるフォントの在処を指定しておきます。

VFファイルから参照されるフォントは、フォント情報(Help->Font Info)の中でインデント付きで表示されます。

これらのフォントを、フォントの自動生成機能(-gen:)を使って自動生成することも可能です。PSNFSS(LaTeXでPSフォントを標準的に使えるようにするパッケージ)を利用する際は、-gen:ps2pk, gsftopkに対応したmktexpkコマンドを登録しておくと良いでしょう。


[WinJFont]

<-
Property Sheets
-TEXPK: で拡張子 tfm のファイルが検索されたTeXのフォントに対して、WindowsのどのTrueTypeフォントを用いるかを設定します。

まず下の jfm/tfm で TeX で使われるフォント名を指定し、次に上の TrueTypeフォント を選んで[Define]を押す、という順序で行います。

TrueTypeフォント: 用いるフォントがコンボボックスに表示されます(最大256個)。

Japanese TT: 追加するTrueTypeフォントが和文かそれ以外かを指定します。

[Add Font] ボタンを押したときに表示されるTrueTypeフォントから選んで、用いるフォントのリストに追加します。

[Change Font] TrueTypeフォントのコンボボックスに表示されているフォントを、ボタンを押したとき表示されるフォントから選択して交換します。

H scale: TrueTypeフォントの横方向の大きさです(1000がデフォルト)。

V scale: TrueTypeフォントの縦方向の大きさです(1000がデフォルト)。

code type: 欧文TrueTypeフォントを用いるときに、文字コードの変換方法を選択します。

jfm/tfm: TeXで用いるフォント名を指定します。ただし、和文フォントのときは、フォント名から最後の数字を除いたもの(min, tmin, goth, tgothなど)を書きます。直接入力して[Define]を押すことにより、追加できます(最大256個)。
なお、defaultという名前で設定したものがあると、定義してない横書き和文フォントが現れた場合に(Warningメッセージが出ますが)、その設定を用います。縦書きの場合は、tdefaultという名前で設定します。
また、edefaultという名前で設定したものがあると、定義していない欧文フォントが現れた場合に、それと同じ名前のTrueTypeフォントを用います。この場合、対応するTeXのフォントには何を設定しても同じなので、適当に設定しておきます。ただし、スケール変換などの設定は有効です。

平体/長体, 斜体, 向き:  選択したTeXの和文フォントに対して設定します。向きは、横書き用のフォントであるか、縦書き用のフォントであるかを指定します。

H position: 選択したTeXのフォントの横方向の位置調整です(1000がほぼ一文字の横サイズです)。

V position: 選択したTeXのフォントの縦方向の位置調整です(1000がほぼ一文字の縦サイズです)。

[Define] 現在表示されているTeXのフォントに、表示されているTrueTypeフォントを割り当てます。

[Remove] 現在表示されているTeXのフォントを、登録から削ります(表示されているTrueTypeフォントがそれに対応している場合)。表示されているTrueTypeフォントに対応するTeXのフォントが存在しない場合は、TrueTypeフォントが、リストから削除されます。実際に削除を行う前に確認のためのダイアログボックスが出ますので、どちらであるか分かります。

注意: サイズの調整の H scale: V scale: は、TrueTypeフォントのリストの一項目につき一種類のみです。同じTrueTypeフォントでサイズ調整の異なったものを用いるときは、[Add Font] で、同じTrueTypeフォントを複数項目作成します。

注意: ここで定義したものを起動時に自動設定するには、[Save]ボタンを押します。
-vfn: の自動読み込みが解除されていなければ、このままで OK ですが、解除されている場合は、さらに[REGISTRY]のシートに移って、-vfn: の項を自動読み込みに追加します([REGISTRY] のシートで、-vfn:+ を設定して[Save]を押す)。


WindowsがサポートしているTrueTypeフォントのリストです。変更や追加は、[Change Font]や、[Add Font]で行います。256個まで設定できます。


リストから選んで表示されているTrueTypeの横方向の大きさの調整をします。1000がデフォルトの値です。
同じTrueTypeフォントでこれの値が異なるものを用いるときは、
[Add Font]で、そのフォントを複数個リストに用意します。


リストから選んで表示されているTrueTypeの縦方向の大きさの調整をします。1000がデフォルトの値です。
同じTrueTypeフォントでこれの値が異なるものを用いるときは、
[Add Font]で、そのフォントを複数個リストに用意します。


TeXで使われるフォントと、それに用いるWindowsのTrueTypeの対応(の一つ)を、表示されているように定義します。
複数個のフォントに対し新たに対応を定義するときは、複数回[Define]を押すことになります。


表示されているTeXのフォント(jfm/tfm)が、表示されているWindowsのTrueTypeフォントに対応づけられているるとき、[Remove]によって、この対応が削除され、表示されているTeXのフォントがリストから消えます。

表示されているTrueTypeフォントが、TeXのフォント(jfm/tfm)のいずれにも対応していない場合、[Remove]によってTrueTypeフォントがリストから消えます。

上のいずれの場合も、リストから消すものが表示され、消してよいかどうか尋ねられます。上のいずれでもないときは、対応は変わりませんが、表示は対応しているフォントに変わります。


[Change Font]により、WindowsがサポートしているTrueTypeフォントを選択するダイアログが現れます。Japanse TTをチェックすると和文TrueTypeフォントとなります。
Sheet上に表示されているTrueTypeを、選択したフォントで置き換えることができます。


[Add Font]により、WindowsがサポートしているTrueTypeフォントを選択するダイアログが現れます。Japanese TTをチェックすると和文TrueTypeフォントとなります。
シート上のTrueTypeのリストの最後に、選択したフォントを付け加えることができます。最大256個まで登録できます。


TeXで使われるフォント名のリストです。ただし和文フォント名の末尾に数字があるときは、その部分を除いたものです。たとえば、min は、min10, min8 などに対応します。

新たなフォントをキー入力し、[Define]を押すとにより、フォントの追加とそれに使うTrueTypeフォントの定義ができます(最大256個)。

リストから選択すると、それに対して定義されている対応や設定値が表示されます。

なお、defaultという名前で設定したものがあると、定義してない横書き和文フォントが現れた場合に、その設定を用います。縦書きの場合は、tdefaultという名前で設定します。欧文の場合は edefaultという名前を定義しておけば、対応が定義されたいない欧文フォント対し、それと同じ名前のTrueTypeフォントを用います。


TeXのフォントに対し、平体/長体の字体を定義します。
平体は、縦の長さを縮小して、長体は、縦の長さを拡大して定義されます。


TeXのフォントに対し、斜体の字体を定義します。


TeXのフォントの向きを定義します。通常は、横書きか縦書き([Change Font]で表示させると、文字が90度回転して、文字の上が左になっているもの)の何れかです。


TeXのフォントに対し、水平方向の位置補正をします。1000が大体1文字の幅です。0がデフォルトで、正の値で右にずれます。斜体を用いたときは、これによる補正が必要かもしれません。


TeXのフォントに対し、縦方向の位置補正をします。1000が大体1文字の幅です。0がデフォルトで、正の値で下にずれます。斜体を用いたときは、これによる補正が必要かもしれません。


和文のTrueTypeフォントを定義するときにチェックします。


code type

欧文TrueTypeフォントを使う場合に、TeXの文字コードとTrueTypeの文字コードの不一致を修正するためのコード変換を定義します。

BaKoMa: 多くのTeX用の欧文TrueTypeフォントで用いられているコードに対応します。以下のようなコード変換を行います。

0x00 - 0x09 -> 0xa1 - 0xaa
0x0a - 0x20 -> 0xad - 0xc3
0x7f -> 0xc4

WinTeX: ImpressのWinTeXのTrueTypeフォントに適合します。

direct: コード変換は行いません。コードの不一致は、Virtual fontsを使って対応することができます。


[JFont2]

<-
Property Sheets
WindowsのTrueType和文フォントに限らない和文フォントに関する設定を行います。

-TEXKNJ: 固定サイズのビットマップ和文フォントファイル(dviout独自の形式)を指定します。

-JC: 和文フォントの幾つかの文字のコードの変換を指定します。

-vfn: WindowsのTrueTypeフォント、書体倶楽部形式のフォントなどを用いるとき、それのコンフィギュレーションファイル(デフォルトのファイル名は dviout.vfn)をフルパス名で指定します。[WinJFont]での指定と併用はできませんので、Windowsの和文TrueTypeフォント以外の書体倶楽部形式フォントなどを使用するときのみ指定してください。

-S: アスキーpTeXにおける和文フォントの文字サイズを調整します。すべての和文フォントに対し、共通に調整が行われます。[WinJFont]などの調整と併用することもできます。

-J: アスキーpTeXにおける和文フォントのベースライン位置を調整します。

-ntt の指定で、NTTjTeXにおける和文フォントをアスキーpTeXにおける和文フォントで代替します。これにより、たとえばWindowsの和文TrueTypeフォントを用いることができます。

-nttF: NTTjTeXにおいて、\jfont であらたに和文フォントを追加した場合でアスキーpTeXの和文フォントによる代替を行うとき、追加したフォントに対してアスキーpTeXのどのようなフォントを用いるかを定義します。

-g: 縦書き用の和文フォントを横書き用の和文フォントで代用する場合にチェックします。


-ntt の指定

-ntt:の指定で、dvioutがサポートするアスキーpTeX用の和文フォントを、NTTjTeXでタイプセットされたdviファイルからも利用できるようになります(Property Sheets->[JFont2])。

この場合、通常のアスキーpTeXの場合のようにjfmファイルを欧文のtfmファイルと別の所において、それを -TEXPK:^s.tfm で指定します。

また、NTTjTeXやezjTeXではフォント名が8文字を越えるため、-L:の設定にも注意してください(カットしない、または、中央のカットのみが可能)。

NTTjTeXの和文フォントでは、明朝に dmj* 、ゴシックに dgj* というファイル名が、JaWaTeXでは、明朝に mj* 、ゴシックに bj* が使われています。

オプション -ntt: をONに指定すると、dvioutは dmj* あるいは mj* という名前のフォントをアスキーpTeXの min10 というフォントに、 dgj* または bj* を、アスキーpTeXの goth10 というフォントに置き換えた上で、
アスキーpTeXを使用している場合と同じように -TEXPK:-TEXKNJ: を参照して、使用する和文フォントを決定します。

従って、dmj* あるいは mj* のようなフォントを用意しなくても、アスキーpTeXを使用している場合と同様に、JXL4フォントやWindows95の和文TrueTypeフォントなどを使うことができます。

NTTjTeXにおいて、\jfont によって新たに和文フォントを追加定義した場合は、-nttF: で設定します。


dvioutは、以下の3種類の独自形式の固定サイズビットマップ和文フォントを、-TEXKNJ:で指定することによって扱うことが出来ます。

1. 縦横が同一のサイズの和文フォントのビットマップのデータをJISコード順にそのまま並べたもの。

2. JISコード順に並んだ同一サイズの和文フォントのビットマップのデータを、knjtopk.exeによって圧縮したもの(PK和文フォント)。2種類の圧縮形式が選択できる。

3. 幾つかのコードの固定サイズの和文フォントのビットマップデータのみを集めたもの(KG和文フォント)。特殊な外字などに使用可能。

ビットマップ和文フォントのフォーマットについては、詳しくはMS-DOS版に付属のマニュアルを参照してください。


ビットマップ和文フォントのフォーマット

1. 固定サイズの非圧縮和文ビットマップフォントのフォーマットは以下のような簡単な構造です。

和文フォントの1文字のサイズを n x n(ドット単位)とします。m を、(n+7)/8 を越えない最大の整数とします。1文字のデータは、文字のビットマップの最上位列の左から右へ、各列 m バイトで、順に下の行へと m x n バイトの通常の形式です。

横幅のドット数が8で割り切れないときは、各列の最後のバイトの余った下位ビットには0を入れておきます。上位ビットが左側になります。

フォントファイルには、これがJISコード順に並んでいます。JISコードが J の文字のデータは、J = (H, L)(H は上位、L は下位バイト)とすると、ファイルの先頭から

((H-33)x94 + L - 33) x m x n

バイトをスキップした後になければなりません。

2. 上記の和文フォント(あるいは、上記と同様であるが縦と横のサイズが異なっていてもよい)をdviout独自の knjtopk.exe によって圧縮フォントファイルを扱うことができます。

knjtopk c:\font\jfont\kanji.24 temp.24 24 24 H

のようにします。c:\font\jfont\kanji.24 がオリジナルのフォントで、tmp.24というのが圧縮されたフォントです。パラメータの2つの数字のうち最初の 24 は横のドット数で、後の 24 は縦のドット数です。

PKフォントの標準圧縮、あるいは、JXL4フォントで用いられる拡張圧縮と同様な方式で圧縮されます。上記の最後のパラメータ H で、この拡張圧縮を指定しています。

3. KG和文フォントのフォーマットは、少数の文字を登録して扱うのに適しています。文字のビットマップデータが圧縮されないで格納されています。ファイルの先頭は、圧縮された上記和文フォントと同様

0, 0, 247, id[1], width[2], height[2], byte_width[2], dummy[22]

となっています。ただし id は「G」となって、他の形式のフォントと区別されます。dummyは使われていませんが、0 になっています。そのあとに続くのは入っている文字のJISコードのリストで

total[2], code[total][2]

totalは入っている文字数、code[0],...,code[total-1]は、収録順にJISコードが書かれています(width[2]などと同じ2バイト整数)。その後に続けて隙間無く圧縮していない文字データ(1で述べた形式)が最後まで並んでいます。

1文字のデータサイズは、(width+7)/8 x height です。また、JISコードが J の文字は、code[n-1]が、J に等しいとすると J 番目に収められているので、先頭から (width+7)/8 x height x j + 2 x code + 34 byteのところからデータが存在することになります。


[Key]

<-
Property Sheets
キーに関する機能の割り当てを行います。割り当て可能なキーは、

通常のキー(アスキーコード 0x21 - 0x7f)
CTRL + アルファベット(アスキーコード 0x00 - 0x1f)
ファンクションキー(Fn1 - Fn12)
SHIFT + ファンクションキー(SFn1 - SFn12)
オプションのツールバーの右の6つのUserボタン(User1 - User5, Button)

ですが、0x20(Space), 0x08(CTRL + H) を除きます。

[Define] 機能(Function: )とキー(Key: )を選択して[Define]キーを押すと、そのキーに(他の機能が既に割り当てられていた場合は、それをキャンセルして)指定した機能が割り当てられます。複数のキーに同じ機能を割り当てることができます。

[Clear] 選択したキーに割り当てられている機能をクリアーします。

[Search] 選択したキーに割り当てられている機能をサーチして、左側のコンボボックスに表示します。

[All Clear] キーに割り当てられた機能をすべてクリアーします。

[Save] Property Sheetで定義したキー機能割り当てをRegistryにセーブします。セーブされる場所は、current modeでなくて、各mode共通の場所です。[REGISTRY]で、セーブしたキー機能割り当てを起動時にロードするかどうかは、各mode毎に独立に指定できます。

[Restore] Registryにセーブしたキー機能割り当てを、Property Sheetにロードします。


Function: のリストボックスで選んだ機能を、Key: のコンボボックスで選んだキーに定義します。
以前にそのキーに定義されていた機能は解消されます。


Key: のリストボックスで選んだキーに割り当てられていた機能をクリアーします。


Key: のリストボックスで選択したキーに割り当てられている機能をサーチして、左側の Function: のコンボボックスに表示します。


Key: のリストボックスにあるすべてのキーに対する機能の定義を解消します。


Function: 各種の機能と、その機能がどのキーに割り当てられているかが表示されます。

[JN] のような表示は、dviout.par や コマンドラインからキーに機能を定義するときに、あるいは
他のプログラムとの連携でのDDE通信に、機能を表すために使われます。これのさらに右側にあるのが、変更可能なキーです。


次のようにキーを表わします。

通常のキー(アスキーコード 0x21 - 0x7f)
CTRL + アルファベット(アスキーコード 0x00 - 0x1f)
ファンクションキー(Fn1 - Fn12)
SHIFT + ファンクションキー(SFn1 - SFn12)
オプションツールバー右端の6つのUserボタン(User1 - User5, Button)


[Search]

<-
Property Sheets
文字列サーチに関するコンフィギュレーションです。
見つけられた文字列をどのように表示するかを指定できます。

normal mode, reverse mode プレビュー画面が反転画面かどうか、通常使う方に指定してください(直前のmodeになっていますので、通常は変更不要でしょう)。逆にすると、色が補色になります。

merging, replacing は、他のHyperTeXなどによる色付けと併用したとき、両方が指定された文字列に対し、色を混ぜるか、置き換えるかを指定します。

Color: では、character(文字の色を変える)、box fill(文字の背景色を変える)、box frame(文字を枠で囲む)、line(線を引く)、のいずれかが選択できます。色は8色の中から選択するか、補色を選びます。
線を引く場合、横書き文書では、アンダーライン(base lineか、boxの底辺か、位置が2通り選べます)か、オーバーラインが選択でき、縦書きでは、線を左右どちらにつけるか選べます。

これらの指定は、パラメータ-search:に対応しています。

up to(-sdpi:) で、どの解像度(dpi)のときまで色付けを行うかを指定します。
これはgray scaleによる縮小込みの値で、dpi=300として4分の1に縮小したgray scaleの場合、75と見なしています。たとえば、dpi=300のとき150と設定すると、当倍でgray scale表示を行わないときのみ色付けされません。
dvioutは、各ページをBMPファイルの形式の画像ファイルに展開しますが、色付けではより大きなファイルサイズとなるため(メモリーに余裕がない場合に)、色付けを制限する目的でこの指定が用いられます。

Coloring: では、Searchで見つかった文字列のみを色付けするか、そのページで該当するすべての文字列を色付けするか、の選択ができます。

Cursor: では、見つかった文字列の位置にマウスカーソルを動かすかどうかを指定します。白黒ディスプレイなどで、色付け表示ができないとき、このオプションを指定するとよいかもしれません。

sFont: で、文字列サーチから除く(記号やグラフィックなどの)フォントを指定します。


[HyperTeX]

<-
Property Sheets
 HyperJumpが指定された文字列は色付け表示され、そこをマウスの左ボタンでクリックするとHyperJumpが実行されます。HyperJumpは、HyperTeX specialsによって実現されます。

 色付けの指定(パラメータ-hyper:に対応)は、[Search]の場合と同様ですので、そちらを参照してください。また、[Search]で指定した up to: の値は、HyperTeXにおける色付けでも意味を持ちます。

disable hyperJump(-hyperoff:) HyperTeX specials を無視します。
direct outerJump(-hyperoff:) 外部への HyperJump のとき、実行してよいかどうかを尋ねるダイアログボックスを表示しません。

dvioutでは、HyperJumpやジャンプ先が指定されたラベルとその位置は、dviファイルを変更しない限り、スキャンした部分をキャッシュとしてメモリーに保存しておきます。そのためのバッファのサイズを指定できます。
これを越えると、キャッシュはクリアーされてしまいますが、1ページでその制限を越える場合は、正しく処理がなされません。また、HyperJumpを含むdviファイルを扱わない限り、メモリーにこのバッファは確保されません。

注意:デフォルトでは、表示中のdviファイルへの HyperJump は、マウスの左ボタンのクリックで直ちに実行されますが、外部へのジャンプに関しては、ダイアログボックスの表示を経由しています。
ただし、CTRLボタンを押しながらマウスの左ボタンをクリックした場合は、常にダイアログボックスを表示します。

URL(-href:) HyperJumpの数
Name(-hname:) ジャンプ先のラベルの数
String buf(-hbuf:) ジャンプ先やラベル名を保存しておくための文字列バッファのサイズ

non-default Browser(-Browser:) システムがデフォルトでサポートしているWWWブラウザ以外のものを使うときに、ここをチェックし、そのパス名を指定します。


HyperTeX specials

HyperTeX は、TeXにおいてHTMLの言語を取り入れ、TeXで作成された文書内部、ローカルマシン内部の他のファイル、あるいは、インターネットを通じた外部へのHyper Jumpを実現するものです。

HTMLにおける <a href=#"...">, <a name="...">に対応するものは、HyperTeX specialsとして実現されます。そのためのLaTeX用のスタイルファイル(奥村氏による)を以下に載せます。
------------------- myhyper.sty --------------
\def\href{\leavevmode\begingroup \@sanitize \@href}
\def\@href#1{\special{html:<a href=#"#1">}\endgroup \@@href}
\def\@@href#1{#1\special{html:</a>}}

\def\base{\leavevmode\begingroup \@sanitize \@base}
\def\@base#1{\special{html:<base url="#1">}\endgroup}

\def\img{\leavevmode\begingroup \@sanitize \@img}
\def\@img#1{\special{html:<img src="#1">}\endgroup}

\def\name{\leavevmode\begingroup \@sanitize \@name}
\def\@name#1{\special{html:<a name="#1">}\endgroup \@@name}
\def\@@name#1{#1\special{html:</a>}}
-------------------------------------------
HTMLで使われる # が、TeXでは特殊な意味を持ってしまうので、上のようなスタイルファイルを用意します。
ただ、最後の \name だけは単なる文字列しか引数にとらないはずなので,

\def\name#1#2{\leavevmode\special{html:<a name="#1">}#2\special{html:</a>}}

でもよかったかもしれません。

ちなみに,HyperTeX の仕様は上の4個のマクロに尽きてしまいます。

dviout for Windowsは、<a href=#...>, <a name=...>, </a>のHyperTeX specialsをサポートしています。

\href{#foo}{
ここ
}をクリックすると
......
\name{foo}{
ここ
}に飛びます。

\href{http://akagi.ms.u-tokyo.ac.jp/ftp-j.html#TeX}{
こちら
}から
dviout for Windowsの最新版が得られます。


dvioutでは、表示している文書の存在するディレクトリを基準として

\href{file:.\hypertex\hyper2.dvi#jump}{
他のdviファイル
}への移動や
\href{file:\index.html}{
HTMLファイル
}の表示、他の資源、たとえば
\href{file:MyMovie.avi}{
AVIファイル
}のアクセスに対応しています。

のような具合です。


[Loupe]

<-
Property Sheets
マウスの右ボタンを押したときに表示されるルーペを設定します。ここでの設定の、Registryへの[Save]は、各mode共通の場所です。

CTTLキーを押しながらマウスの右ボタンを押したときは、別のスケールとサイズのルーペとなりますが、これはOption(+CTRL)の枠で囲んだ部分で設定できます。

Size: ピクセル(ドット)単位の大きさで、ルーペの一辺の長さ、または、ルーペが円形の場合は直径を指定します。

Scale: オリジナルのdpiを何分の一に縮小するかを指定します。たとえば、オリジナルのdpiを6分の1に縮小したgray scaleで表示していて、Scale: を2と設定すると、通常の3倍に拡大したものが、ルーペで表示されます。

Speed: ルーペの残像が残って見難いときは、この数を増やします。少ないほど滑らかに動きます。

Shape: ルーペの形を円にするか正方形にするかを選択します。正方形の方が、高速に表示されます。

Back: 背景色を指定します。通常は白、反転のときは黒とすると、ルーペを移動したときのちらつきが少なくなります。


[Graphic]

<-
Property Sheets
-tpic: tpic specialsのコマンドを有効にするかどうか、また、有効にした場合、曲線描画についてBezier曲線を用いる(これがデフォルト)か、spline曲線を用いるかの指定します。

-GS: PostScript specialsや、PS/EPSファイル、PBMファイル、GIFファイルなどの画像データファイルに対する処理を指定します。

-gbox: 取込画像の外枠を表示することができます。このオプションは、-GS: で画像ファイル取り込み機能をOFFにしても有効です。

-gfit: gray sacleを使った縮小表示で、PostScriptのカラー画像を扱う場合、中間のカラーBMPファイルを縮小したサイズのものにするかどうかを指定します。

-gsize: dviファイルのmagnificationの値が1000でない場合に、PostScript specials に指定された EPS/PS画像の取り込みのサイズは、magnificationを行ったあとと解釈するかどうかを指定します。

-GIF: Ghostscriptを用いて生成する画像ファイルの形式を選択します。デフォルトはraw PBMですが、BMP(256 color)などにすると、カラー画像が扱えます。

PostScriptファイルから作成する画像データのファイル名は、元のファイルの拡張子のみを .pbm ,.gifまたは、.bmp に変更したものとなります。

-gdat: dvioutが扱うPBM, GIFまたはBMPファイルが置かれるディレクトリは、デフォルトではカレントディレクトリですが、これを-gdat: で設定することができます。

-gsx: Ghostscriptは、gswin32.exe というファイル名で、パスの通ったディレクトリに存在すると仮定されますが、パスを含む起動コマンド名を-gsx: により変更できます。
また、これを用いると起動にパラメータを付加することができ、それには、スペースの代わりに ^ を区切りに使って

-gsx:c:\bin\gswin.exe^-dNOKANJI

のように指定します(Ghostscriptのパス名に空白が含まれるときは、[gsx]ボタンで取得できるような短いパス名を用いてください)。

-gow: 取り込み画像が文字やほかの画像と重なったときのモードを定めます。

-gclip: EPSFからの画像の取り込みで、BoundingBoxでクリップします。

-spi: Susie plug-in の存在するディレクトリを設定します。Suise plug-inを用いれば、dvioutは各種のフォーマットの画像ファイルを扱うことができます。

-color: \special による文字や線の色付けを有効にします。

-cmode: color specials による色付けが重なった場合のモード(auto, merge, replace, patch)を定めます。


tpic specials

tpic は、Brian KernighanのTroff用図形プリプロセッサtpicを元にして、Tim Morganが作り上げたTeX用図形プリプロセッサ、およびそれが出力するspecialコマンドセットの名称です。LaTeX用のマクロとして、eepicなどがあります(詳しくは、添付のドキュメントをご覧ください)。

dvioutでは、通常の
tpic specialsのコマンド(tpic 2.2)をサポートしています:

pn, pa, fp, ip, da, dt, sp, ar, ia, sh, wh, bk

dvioutでは、da コマンドの拡張のほか、新たに rt, Bz コマンドを設け、独自のtpic specialsの拡張がなされています。

注意: dvioutは、ページ毎に処理を行なうのでページをスキップして表示/印刷すると以前のページの線幅が生かされずデフォルトの線幅になることがあります。デフォルト以外の線幅を複数ページにわたって用いるときは、各ページの最初か一連のtpic specialsの直前に pn コマンドを書くのが無難です。

注意: シェーディングによる白での塗りつぶしによる消去は、カラー画像についてはサポートされていません。
また、内蔵ドライバによるLBPでの印刷の場合は、LBPの内蔵和文フォントやダウンロードフォントについても、消去がサポートされていません。

注意: dviout 独自の機能として、ファイルからのspecilasの読み込みがあります。複雑なtpic specialsを扱う場合の校正時などに用いると便利でしょう。


tpic specialsのコマンド

個々のグラフィック要素の位置の原点は、TeXが保持している「ページ上の位置」で、右方向がX軸、下方向がY軸の正の向きとなり、座標はミリインチ(0.254mm)単位の整数で表します。

角度は、X軸の正の方向から時計周りのラジアン単位で、0から2πまでの値を取ります。弧の描画では、開始角度を0とし、終了角度を2π以上にとることにより、完全な円または楕円を表します。
\special{pn s}%
線幅をsミリインチにします。
\special{pa x y}%
点(x,y)をpath(経路)に加えます。
\special{fp}%
それまでに定義されたpathを、現在の線幅で描きます。シェーディングが設定されていて、パスが閉じていれば、path内部を実際に塗りつぶします。path内の点の数は、0にリセットされます。
\special{ip}%
\special{fp}と同じですが、pathを描きません。条件が満たされれば、シェーディングを行います。
\special{da f}%
\special{fp}と同じですが、pathは破線で描きます。fは実数で、ダッシュあたりの長さをインチ単位で指定します(cf. tpic specialsの拡張)。
\special{dt f}%
\special{fp}と同じですが、pathは点線で描きます。fは実数で、点の間隔をインチ単位で指定します。
\special{sp d}%
\special{fp}と同じですが、pathはspline曲線で描かれます。dは実数で、曲線の種類を指定します。
d=0かdが省略された場合、実線で描きます。
d>0の場合、破線で描きます。dはダッシュの長さです。
d<0の場合、点線で描きます。-dは点間隔です。
\special{ar x y u v s e}%
中心(x,y)の弧を描きます。sは開始角度、eは終了角度で、ラジアン単位の実数です。
完全な円か楕円であるばあいは、u, vは、それぞれx, y半径を表します。そうでない場合は、u=vであり、sからeへ弧が描かれます。条件が満たされれば、シェーディングも行います。
\special{ia x y u v s e}%
これは、\special{ar x y u v s e}と同じですが、弧は描かず、条件が満たされればシェーディングを行います。
\special{sh s}%
シェーディングを指定します。このコマンドの次に定義される閉じた図形(3つ以上のpaとそれに続くfpip、もしくは、aria)の内部を塗りつぶします。
sは、0以上1以下の実数です。0は白で塗りつぶすことを意味し、図形の下にあったものはテキストも含め、全て消去します。0以外の値は灰色を意味し、図形の下にあったものを消去せずに灰色を塗り加えます。
0.5がデフォルトの値で、通常の灰色にあたり、1は黒を意味します。sが指定されていなければ0.5の値を用います。シェーディングは図形の内部のみに対して行い、境界線はそれとは独立に、現在の線巾を用いて行います。
\special{wh}%
\special{sh 0}と同じ。
\special{bk}%
\special{sh 1}と同じ。


tpic specialsの拡張

dvioutの
tpic specialsは、本来のtpic specialsと比べて、以下のような拡張が行なわれています。これらは、一般にdviout以外ではサポートされていないので、これらを使用して作成したdviファイルは、互換性の点で問題がある ことにご注意ください。

daコマンドの拡張
gnuplotなどで関数グラフを描くのに便利なように、da コマンドを拡張し、複数の引き数を取れるようにしました。

引き数は交互に実線部分、空白部分の長さをインチ単位の実数で指定します。この場合、破線はこの指定パターンのくり返しで描かれ、パスの各点を「連続に」通過します。すなわち、各点上に実線部分が乗るとは限りません。例えば

\special{da 0.1}% o___ ___ ___o___ ___
\special{da 0.1 0.1}% o___ ___ ___ o ___ ___
\special{da 0.1 0.01 0.01 0.01} % 一点鎖線
\special{da 0.1 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01}% 二点鎖線


rt コマンドの増設
回転や拡大、鏡映などの線形変換を施した描画を行います。パラメータの個数により、意味が異なります。

rt p で、p は以下の整数です。
・1のときは現在の線形変換の状態をスタックに積み、-1のときはそれを(スタックが空なら、恒等変換を)戻します。スタックの深さは、16段までです。ページが変わるとスタックは空にリセットされます。
・2のとき、取り込み画像の描画を、下絵を消さずに色を混ぜるモードにし(-gow:-)、3のときは、下絵を消すモードにします(-gow:+)。また、4のときは、直前の rt 2 または、rt 3の実行前のモードに(-gow:を)戻します。
rt 0 は、rt 0 0 0 と同じです。

rt h v で、カレントポイントを原点として、以後の全てのテキストおよびグラフィックス出力を、横方向に h 倍、縦方向にv 倍にスケール変換します。負の値も可能です。

rt x y f で、以後の全てのテキストおよびグラフィックス出力を(x,y)の回りに角度 f だけ回転させます。
他のtpicコマンドの場合と同様、x, y はミリインチ単位の整数、f は時計回りが正のラジアン単位。

例えば

\begin{picture}(500,500)
\put(100,250){\special{rt 0 0 4.71239}\makebox(0,0){Leftside}%
\special{rt 0 0 0}}
\put(250,250){\special{rt 0 0 3.14159}\makebox(0,0){Upsidedown}%
\special{rt 0 0 0}}
\put(400,250){\special{rt 0 0 1.57080}\makebox(0,0){Rightside}%
\special{rt 0 0 0}}
\end{picture}


rt h v w z で、以後の全てのテキストおよびグラフィックス出力を、カレントポイントを中心に次のように一次変換します。
(X, Y) -> (h*X + w*Y, z*X + v*Y)

上記の変換は、\special{rt 1 1}, \special{rt x y 0}, \special{rt 1 1 0 0} で、リセットされます(どれも同等です)。

実際は、これらとスタックのトップにあるもの(空の場合は、恒等変換)と合成された結果の変換となります。したがって、スタックが空なら、以前のものは無視され、置き換えとなります。たとえば

\special{rt 0 0 -.5236}%
\special{rt 1}%
\special{rt 1 2}%
text
\special{rt -1}%
\special{rt -1}%

は、「text」という文字列を、縦方向のみ2倍に拡大し、さらにそれを反時計回りに15度回転したものが出力されます。

注意: スタックの積み戻しは、LaTeX2eのgraphics packageのdvips用出力で、回転やスケール変換を行った場合も使われます。この場合は、graphics packageのこれらの変換のネスティングの状態が同じレベルで、積むのと戻すのが必ず対になるようにしてください。

Bzコマンドの増設
これは、sp コンドで描画する曲線をspline曲線からBezier曲線へ、あるいはその逆へ切り替えるコマンドです。

\special{Bz 1}で以降の \special{sp} をベジェに
\special{Bz 0}で以降の \special{sp} をスプラインに

となります。
デフォルトは、Bezier曲線を用いますが、オプション -tpic=2 でspline曲線に変えることもできます。


ファイルからのspecialsの読み込み

tpic specialなど、任意の複数個の連続した \special をファイルに書いておき、それを読み込むことができます。TeXでの書式は

\special{file=file_name}

とします。file_name に \special を書きます。

ファイルのサーチパスは、
BMPファイルなどと同じで、カレントディレクトリ-gdat: で示されたディレクトリ、が探されます。

ファイル中に % があると、 0x0a の改行コードまで無私されます。

ファイル中の \special{...} の、{...} の中の部分のみ解釈され、それ以外の部分は無視されます。

この {...}の中に、{ } のネストがあっても、正しく処理されます。また、{...}の中の 0x20 以下の文字コードは、全て空白に置き換えられます。

一つの、{...} の中は、最大 4000 byteまで許されます。




BMPファイル

MS Windowsが標準としてサポートしている画像ファイルがBMPファイルです(dvioutが
画像データファイルとして取り込むことや、表示画面をBMPファイルとしてセーブすることが可能)。

dvioutでは、各ページをBMPファイルに展開し、それを用いて表示または、印刷を行います。カラー画像ファイルのデータとは、表示/印刷のときに合成します。

・拡大・縮小がない場合、あるいは印刷の場合には、2色(白黒)のBMPファイル
gray scale表示には、16色のBMPファイル
・SearchやHyperTeXによる色付けでは、256色のBMPファイル

が通常用いられます。そのほか 6万色、1677万色の非圧縮BMPファイルなどを読み込むことができます。

A4での1ページで、dpi=300のときのBMPファイルサイズの目安は以下の通りです(dpi=600ならば以下の4倍)。

等倍の2色BMP: 約1M byte
等倍の256色BMP: 約8M byte
等倍のフルカラーBMP: 約24M byte
4分の1に縮小(75dpi)のgray scaleの16色BMP: 約256K byte
4分の1に縮小(75dpi)の256色BMP: 約500K byte


画像データファイル

dviout は、PS/EPS, monochrome GIF, raw PBM, BMP(monochrome, 16色, 256色, 6万色, フルカラー), その他各種の画像データファイルを読み込むことができます(ファイルは、dviファイルの存在するディレクトリ、あるいは、
-gdat:で指定したディレクトリのいずれかに置きます)。

画像データファイルのspecialsを参照してください。

dvioutの側では、通常は、Property Sheets->[Graphic]Ghostscriptの項でOnをチェックしておきます(-GS:)。

PostScriptを扱う場合は、-GIF:で指定したraw PBM, monochrome GIFまたは(多色カラーの場合は、対応する)BMP出力をサポートしたGhostscriptが必要で、通常、そのフルパス名を-gsx:に書きます(あるいは、ボタンを押して実行ファイルを開く)。


画像データファイルのspecials

dviout は、PS/EPS, monochrome GIF, raw PBM, 白黒およびカラーBMP の
画像データファイルを読み込むことができます。Susieのplug_inを使うと(cf. -spi:)各種画像データを読み込めます(GIF/JPEG/TIFF/PCD/PPM etc.)。またファイルに書いたプリンタの制御コードの取り込みによる画像印刷も可能です。

EPSF(Encapsulated PostScript File)の場合、Ghostscriptを使って画像を取り込むことができますが、dvioutがサポートしている \special は、(ecl)epsf.sty や epsfig.sty などで使われる

epsfile=epsf_file [parameters]

または、LaTeX2e の graphic package(cf.Q_O18) の graphics.sty や graphicx.sty などが dvips への出力に用いる

PSfile=epsf_file [parameters]

で、epsf_file は、EPSファイルの名前を表します。名前は、"foo.ps" のように、" " で囲っても、foo.ps のように囲わなくてもかまいません。勿論これらは直接 \special{...} としてTeXのテキストに書いて指定できます。

そのほか、epsbox.sty の出力する

postscriptbox{widthpt}{heightpt}{epsf_file}

もサポートしています。

この [parameters] については、PostScript specialのパラメータや、PostScript specialの使用例を参照してください。

%%BoundingBox: のないPostScriptファイル、raw PBMファイル(拡張子 .pbm は省略可能)、monochrome GIF(拡張子 .gif は省略可能)、monochrome または color BMP(拡張子 .bmp は省略可能)Susie plug_inで扱える画像のときは、それぞれ

psfile=ps_file [parameters]
pbmfile=pbm_file [parameters]
giffile=gif_file [parameters]
bmpfile=bmp_file [patameters]

という \special をサポートしています(raw PBM用の pbmf.sty というスタイルファイルが付属しています)。[parameters] は、hsize, vsize, hscale, vscale, scale, truesize, reverse が使えます(cf. PostScript specialのパラメータ)。

ps: PS code

あるいは

" PS code

によって(後者では、" の後に1文字の空白が必要)直接 \special に埋めこまれたPostScriptのコードが完結した画像描画であった場合、それを処理することができます。

なお、LaTeX2eのグラフィックパッケージのgraphicx.styをデフォルトのdvips用出力で用いた場合、以下の制限がありますが、grfguide.texに解説されている全てのキーワードが使えます。

1. PostScript画像は、90度の整数倍の回転ができますが、それ以外のカラー画像の回転や90度の整数倍以外の回転はできません(多色形式のBMPファイルであっても、実際に白と黒の2色しか使われていなければ、カラー画像とはみなしません。灰色は別の色とみなします)。ただし、

2. PostScript以外のカラー画像は、スケール変換できません。

3. \DeclareGraphicRules の最後の引数にコマンドを指定することはできません。

4. \pagecolor は、宣言したページのみ有効です。

5. PostScript画像をdvioutが扱うとき、dviout独自のBMC画像ファイルが生成されますが、これはBMPファイルと同等に扱えます(dviout は、foo.bmp を探す必要があるとき、まず foo.bmc を探し、それが存在すれば、foo.bmc を取り込みます)。

次のような例が使用できます。

\includegraphics[<key val list>]{file}
\includegraphics*[
<key val list>]{file}
\rotatebox[
<key val list>]{angle}{text}
\scalebox{
<h scale>}[<v scale>]{text}
\textcolor{
<name>}{text}


PostScript specialのパラメータ

hsize=
width vsize=height : 取り込む画像の幅と高さを表す。EPSファイル中の %%BoundingBox: を読んで、それが指定したサイズになる(hsize vsize の一方のみを指定した場合は、縦横比を保つ)ようにスケール変換される。
width, heightは長さを表し、単位(cm, inch, mm などが可能)を付けない場合は、PostScriptでの単位でのptの値(72pt=1
inch)とみなされる。

hscale=w vscale=h : 縦と横を何倍にスケール変換するかを実数(負の値も可)で指定する。一方のみを指定したときは、相似変換される。

scale=s : s 倍に相似変換される。負の値でもよい。

llx=x1 lly=y1 urx=x2 ury=y2 : EPSファイルでの %%BoundingBox: の指定と同じ意味で、(x1,y1)-(x2,y2)を対角線の頂点とする矩形の部分の画像の切り出しを意味する。単位は、PostScriptでのptで、スケール変換する前の値である。

rwi=ww rhi=hh : hsize=, vsize= の指定と同じ意味であるが(一方のみの指定も可)、ww, hh は、PostScriptでのptを10倍した値。

hoffset=h_off voffset=v_off : EPSファイルから取り出すときの位置を、水平/垂直方向にずらす。width の場合と同様に、h_off, v_off で長さを与える。

truesize : サイズは、dviファイルにある magnification の値や、-mag: -e: などの影響を受けない。

clip : EPSから取り出した場合、その周りにはみ出した画像があってもカットする。デフォルトでは、周囲を 1 inch 幅で取り込んでいる。

reverse : 白黒反転(ただし、画像をカラーで扱うときは、無視されます)。


PostScript specialの使用例

LaTeX2e の graphics package の graphicx.sty を使用
\usepackage{graphicx, color}
\includegraphics*[width=8cm, height=12cm, keepaspectratio]{golfer.ps}
\includegraphics[width=8cm,height=5cm]{figure.bmp}
\rotatebox[origin=c]{180}{...Like This...}
\scalebox{1}[2]{High}
{\color{red}This is red.}

このときは、付属のdviout.def, graphics.cfg, graphicx.cfg, color.cfg の4つのファイル、あるいは、以下の一行のみを中身とする graphics.cfg と color.cfg とを、graphics package と同じディレクトリに入れておきます。
\ExecuteOption{dvips}

なお、graphics.sty を用いた場合は
\includegraphics[8cm,5cm]{figure.bmp}
のように書き、keepaspectratio などのオプションは指定できません。

Susie plug_in(cf.
-spi:)を用いてその他の画像ファイルを扱うときは、上のfigure.bmpfigure.jpgのように変えます。このときは、付属のdviout.defを用いる必要があります。

LaTeX 2.09 で、epsf.sty を使用
\documentstyle[epsf]{article}
\begin{center}
\leavevmode
\epsfsize=87mm
\epsfbox{golfer.ps}
\end{center}


直接の指定例
\special{epsfile=golfer.ps hsize=5.2cm vsize=7.5cm}
\vspace{9cm}
\special{pbmfle=tiger vsize=5cm}
\vspace{6cm}
\special{epsfile=golfer.ps scale=0.5}


-GS: で、画像データファイルの取り込みに関する \special の処理方法を指定します(詳しくは、Property Sheets->[Graphic]


Ghostscript

dvioutが、PostScriptのコードを解釈するのに必要なプログラムです。これを書いている時点で、Windows95上でWindows95のTrueType和文フォントが使用可能な

gswin32.exe/gswin32c.exe Ver.5.03

が存在します。これは、monochrome gif形式をサポートしていませんのでご注意下さい(cf.
Q_E4)。


カレントディレクトリ

dviout for Windowsは、現在表示中のdviファイルが存在するドライブとディレクトリが、カレントドライブとそのカレントディレクトリになります。

ただし、ネットワーク上のdviファイルの場合や、dviファイルを表示していない場合は、この限りではありません。

カレントディレクトリは、specials による取り込み画像ファイルの最初のサーチパスになります。


[Printer]

<-
Property Sheets
このSheetでは、プリンタあるいはそのドライバに固有の性質にかかわる調整を行います。

調整値は[Save]Registryに保存し、[Apply]で現在のセッションに適応します。
Registryにセーブしたものを起動時のデフォルトにするには、[REGISTRY]のシートで、対応するすべてのオプションを[Auto Load]でチェックして、[REGISTRY]のシートで[Save]します(デフォルトでは、セーブされたすべてのオプションが起動時にデフォルトとしてロードされます)。

-area:(Use default area for system driver) Windowsのプリンタドライバを使う場合、印字不能領域の幅に以下の設定を用いずに、そのドライバのデフォルトにします。

-LM: 紙面左端の印字不能領域の幅

-TM: 紙面上端の印字不能領域の幅

TeXのdviファイルの原点は、紙面の左上端から右に 1 inch、下に 1 inch入ったところにあります。プリンタは通常、紙面の左上端から印字できないため、調整を行わないと、この原点が、より紙面の右下にずれて印字されてしまいます。

Windowsのデフォルトでうまくいかない場合は-area:のチェックをはずし、付属のdviファイルを印刷して、dviファイルの原点が正しい位置に来るよう、-LM:, -TM: を調整してください(cf.印字位置の調整)。
それぞれの値を増やすと、紙面に対する印字位置が左、あるいは、上にずれます(プレビューしたときの紙面上の位置と、実際に印刷した結果との位置補正のパラメータです)。

注意:dvioutの内蔵ドライバを用いる場合は、-area:の如何にかかわらず、-LM:, -TM: の設定値が常に有効です。

注意:一時的に印字の位置を(TeXの標準から)ずらしたい場合は、-LM:, -TM: でなくて、-OX:, -OY: を用います。

-RM: 紙面右端の印字不能領域の幅

-BM: 紙面下端の印字不能領域の幅

注意1: -RM:, -BM: は、Windows95(のプリンタドライバ)が処理しますので、通常は指定する必要はありません。また、これらの値は印字される位置に影響を及ぼしません。

注意2: [Paper]でLandscapeを選んだ場合は、90度時計廻りに回転した像で印字されるので、TeXのdvi原点は、-TM:, -RM: で調整されることになります。
(紙を90度反時計廻りに回転して)正しい向きに戻すと(すなわち、TeXのdvi原点を紙面の左上にすると)、-TM:を増やすことが原点の左移動、-RM:を増やすことが、原点の上移動ということになります)。
ただし、dviout内蔵のLIPS III/IV, ESC/Page用ドライバの場合のみは、LandscapeでもPortraitのときと変わらず、-LM: -TM: で調整されます。

--- Windowsのプリンタドライバを用いない印刷(-dviprt:の設定)---

dviprt is default: 印刷のダイアログで、Windowsのプリンタドライバを使用せずに、-dviprt:の指定に従うことをデフォルトにします(印刷のダイアログのdviprtのチェックに対応)。

follow default dpi: 設定されたdviout内蔵のプリンタドライバを使うとき、dvioutで設定してあるdpiでなくて、内蔵のドライバのデフォルトのdpiを用います。

[CFG file]:dviout内蔵のプリンタドライバで、外部のプリンタコンフィギュレーションファイルを使った印刷を行うときに、コンフィギュレーションファイルを指定するのに用いるボタン。

-dviprt: Windowsのプリンタドライバを使用せずに、dviout内蔵のドライバを使って印刷したり、コンソール版dviprtを呼び出して印刷する場合の方法とパラメータを指定します。


[Paper]

<-
Property Sheets
Paper size: ページの紙面サイズを指定します。Defined by User を選択した場合は、縦横のサイズを指定します。
dvioutはこのサイズに基づいて各ページの画像イメージのBMPファイルを作成します。

Orientation: 紙面をPortrait(縦置き、default)にするかLandscape(横置き)にするかを指定します。

注意:Paper size: Orientation: の指定は、印刷の際のプリンタおよびそのドライバへの指定とは独立です。通常、印刷の際も同様の指定をする必要があります。

-OX: 横方向の出力位置の補正の設定
-OY: 縦方向の出力位置の補正の設定

注意:dviファイルでは、用紙左上を基準として(1inch, 1inch) = (25.4mm, 25.4mm)の位置に原点があります。
基本的には、(-LM:,-TM:が正しく設定してあれば)この原点が実際の用紙の上でも(1inch, 1inch)の場所に来るように印字されます。しかし、何らかの理由で原点をずらしたい時に、-OX: -OY: のオプションを指定します。
-OX: -OY:を変化させると、プレビューしたときの紙面上における文書の位置も変化します(-LM: -TM:は、この位置に影響を及ぼしません)。

-HC: dviファイルから読み取ったテキスト幅を文書の横幅と考え、設定してある紙面の横幅を基準に文書の横方向のセンタリングを指定することができます。
-VC: dviファイルから読み取ったテキストの高さを文書の縦幅と考え、設定してある紙面の縦幅を基準に文書の縦方向のセンタリングを指定することができます。
-HS: 横方向のセンタリングを指定したとき、そのセンタリング後に行う横方向の移動を定義することができます。
-VS: 縦方向のセンタリングを指定したとき、そのセンタリング後に行う縦方向の移動を定義することができます。

注意:dviファイルに書かれているテキストサイズは実際の用紙サイズと無関係のこともあります。通常は、-HC: -VC: などのオプションをはずしておきます。


[System]

<-
Property Sheets
-br: 各文字のビットマップデータなどを保存しておくキャッシュバッファのサイズを指定します。

-bf: PKフォントなどのフォントファイルのキャッシュ用のバッファのサイズを指定します。少なくともPKフォントの最大サイズの大きさが必要です。

-bb: ページのイメージを展開するためのバッファの許容最大サイズを指定します。実際に確保するのは、必要なサイズのみであるので、十分大きなサイズを指定しておきます(A4サイズで、dpi=300のときは、約1M byteのバッファが必要。dpiが2倍になると4倍の約4M byteのバッファが必要となります)。

-multi: 同時に起動可能なdvioutの最大数を設定します。

-log: dvioutのエラーやWarningなどの情報を記録するログファイルのパス名を指定します。単に + とすると、dviout.exe の存在するディレクトリに dviout.log というファイル名でログファイルが作成されます。一方、- とすると、ログファイルは作成されません。メニューバーからもこの設定は変更可能です。

-renew: dviout以外のWindowに移動し、再度dvioutのWindowに戻ってきたとき、表示中のdviファイルが書き変えられていないかどうかチェックし、書き換えられていれば、表示を自動更新する機能を設定します。

-button: Backward/Forward history などのツールボタンのセットをデフォルトに変更します。

-base: 各文字のbase lineを表示します。これは、校正などのチェック用。

-box: 文字の代わりにその文字の閉める範囲を「箱」に変えて組版します。校正などのチェック用。

-Wshow: 不足欧文フォントの自動生成Ghostscript起動の際に、Windowsを開きます。

Reverse page_up/down ツールバーのページ番号入力ボックスでのページジャンプの矢印による増減を逆にします([OK], [Apply] で適応され、次回にも有効になります。mode による区別はありません)。

-file: 読み込むパラメータファイルを指定します。


Property Sheets->[System]Reverse page_up/down

ツールーバーのページ番号入力ボックスでのページジャンプの矢印による増減を逆にします([OK], [Apply] で適応され、次回にも有効になります。mode による区別はありません)。


[REGISTRY]

<-
Property Sheets
起動の時などにおけるRegistryからのパラメータの自動読み込み、あるいは、それの解消を設定します。

プロパティシートに入って、最初にこのシートを選択したとき、リストボックスに + がついているパラメータが、現在のモードで自動読み込みされるものです(デフォルトでは、すべてのパラメータが自動読み込みとなります)。

[Auto Load] [REGISTRY]のリストボックスで選択したパラメータに、自動読み込み指定の目印 + をつけます。

[Ignore]リストボックスで選択したパラメータから、自動読み込み指定の目印 + を消します。

[REGISTRY]での[All Set]リストボックスのすべてのパラメータに、 + の目印をつけます。

[REGISTRY]での[All Clear]リストボックスのすべてのパラメータから、 + の目印を消します。

注意: ここで設定したパラメータの自動読み込みは、このシートの[Save]ボタンを押して初めて有効になります。このシートの[Restore]ボタンにより、自動読み込みが設定されているパラメータがわかります。

[REGISTRY]での[Save] 設定をRegistrycurrent modeの場所に保存します。+ をつけたパラメータは、起動時の mode がcurrent modeのときに、その値が自動的に読み込まれます。

[REGISTRY]での[Restore] Registryのcurrent modeから、起動時に読み込みを設定したパラメータのリストを得て、リストボックスで表示されているパラメータに + をつけて表わします。
現在の設定を変更するときは、最初にこのボタンで現在の設定を得、それに修正を加えて保存するとよいでしょう。

注意: [Apply], [OK]のボタンは[REGISTRY]のシートでの設定に関しては無関係です。

-------- Selected mode ----------
Default mode:起動時のmodeを指定します。このmodeに対して自動読み込みを指定したパラメータとその値とがRegistryから起動時に読み込まれます(実際は、[Save]ボタンを押して初めて、設定が行われます)。

Current mode:current modeを変更します。これは([Apply][OK]のボタンを押さなくても)現在のdvioutに反映されます。Property Sheetsの各ページでのパラメータの値のRegistryへの[Save], [Restore]は、この mode に対するRegistryになされ
ます。

Current Print: dvioutが上で設定したcurrent modeにあるとき、印刷を行う際にここで設定したmodeに変わります(これも、[Save]ボタンを押さないと有効にはなりません)。
たとえば、previewと印刷とでdpiを変更したり(cf. Q_P6)、印刷のときのみPostScript \specialをGhostscriptによって解釈する、などということが可能になります。ただし、コンソール版dviprtなどの外部プログラムを使う印刷のときは、この設定は無視されます。

Current Name: current modeにラベル名をつけて目印とします。これは、Option -> Mode での mode変更のダイアログで表示されます。


Registry

Registryは、Win32のシステムやプログラムにおける各種パラメータ情報を保存するため、Win32によってサポートされているもので、実際にはディスク上にデータベースのような形式でその情報が記録されます。

dvioutは、Registryの HKEY_CURRENT_USER\Software\SHIMA\dvioutの下に情報を保存します。多くの
パラメータは、各modeに対応して、10箇所の異なった場所に保存されますが、それはさらに ...\SHIMA\dviout の下のpara0,...,para9 という場所に対応しています。

para0,...,para9 : mode0,...,mode9の各パラメータが、パラメータ名のキーとその値で(整数型あるいは、文字型データとして)格納されている。
FILE : ファイル名のヒストリ。0,...,15の16個までのキーで、最も古いものが 0。
Fontのキーに、よく使われるフォントと対応するディスク上のフォントファイルのデータがパックして入っている。
Freqのキーは、各フォントの使われた頻度のデータが入っている。最初の1byteがバージョン番号、次の1byteがFontキーの非更新回数、次の2byteがFontキーの値のサイズ、その次の2byteがデータの個数。
FIND : 文字列サーチに使われた文字列のヒストリ。0,...で、0 が最新のもの。
KeyTable : キー機能の定義がbinaryの形で入っている。
Settings : dvioutのWindowのサイズや位置、Loupeのプロパティーなどを格納したキーがある。


Selected mode

起動時のmode,
current mode, 印刷時のmode の変更と current modeの名前付け、を行います。

より詳しくは、Property Sheets->[REGISTRY] を参照してください。


Current Name:

Property Sheets[REGISTRY] において、Current mode: にラベル名をつけて目印とします。これは、Option -> Mode での mode変更のダイアログで表示されます。


Current mode:

Property Sheets[REGISTRY] で、current modeを変更します。これは直ちに現在のdvioutに反映されます(パラメータの設定値の読み込みはされません)。
Property Sheetsの各ページでのパラメータの値のRegistryへの[Save], [Restore]は、この mode に対するRegistryになされます。


Default mode:

Property Sheets[REGISTRY] で、起動時のmodeを指定します。このmodeに対して自動読み込みを指定したパラメータとその値とがRegistryから起動時に読み込まれます(実際は、[REGISTRY]での[Save]ボタンを押して初めて、設定が行われます)。

コマンドラインパラメータ-mode:

dviout -mode=2

のように指定することにより、Default mode:での設定の後、指定したmodeで上書きされます。


Current Print:

Property Sheets の [REGISTRY] において、dvioutがCurrent mode: にあるとき、印刷を行う際にここで設定したmodeに変わります([REGISTRY]での[Save]ボタンを押さないと有効にはなりません)。
たとえば、previewと印刷とでdpiを変更したり(cf. Q_P6)、印刷のときのみPostScript \specialをGhostscriptによって解釈する、などということが可能になります。


[Auto Load]

Property Sheets[REGISTRY]のシートで、リストボックスで選択したパラメータに、自動読み込み指定の目印 + をつけます。


[Ignore]

Property Sheets[REGISTRY]のシートで、リストボックスで選択したパラメータから、自動読み込み指定の目印 + を消します。


[REGISTRY]での[Save]

Property Sheets[REGISTRY]での設定をRegistrycurrent modeの場所に保存します。+ をつけたパラメータは、起動時の mode がcurrent modeのときに、その値を自動的に読み込むように設定されます。


[REGISTRY]での[Restore]

Property Sheets[REGISTRY]で、Registrycurrent modeから、起動時に読み込みを設定したパラメータを調べて、リストボックスで表示されているパラメータに + をつけて表わします。


[REGISTRY]での[All Set]

Property Sheets[REGISTRY]のリストボックスのすべてのパラメータに、 + の目印をつけます。


[REGISTRY]での[All Clear]

Property Sheets[REGISTRY]のリストボックスのすべてのパラメータから、 + の目印を消します。


[REGISTRY]のリストボックス

[REGISTRY]のリストボックスのパラメータのリストで、 + のついているものは、[REGISTRY]での[Save] ボタンを押すことにより、起動時のデフォルトに設定できます。

・現在の設定状況は、[REGISTRY]での[Restore]で取得されます。
+ の削除/付加は [REGISTRY]での[All Clear], [REGISTRY]での[All Set], [Ignore], [Auto Load] で行います。
・起動時のmodeなどは、Selected mode で設定します。


・プレビュー画面(Q_V)

・フォント(Q_F)

・印刷(Q_P)

・パラメータ(Q_S)

・画像データ(Q_G)

・エラーメッセージ(Q_E)

・Windows95/NT上での操作(Q_W)

・そのほかのトラブル(Q_T)

・そのほかの疑問(Q_O)


・最初のページの表示が遅い(Q_V1)。
・ページの移動が遅い(Q_V2)。
・ツールバーの矢印によるページ移動の向きを逆にしたい(Rev_arrow)。
・ツールバーのボタンでページ移動を行いたい(Q_V10)。
・表示のスケールが大き過ぎる、あるいは、小さすぎる(Q_V3)。
・プレビュー画面で文字がぼける、あるいは、薄い(Q_V4)。
・できるだけ大きくプレビュー画面を確保したい(Q_V5)。
・dviファイルの更新をチェックし、プレビューもそれに合わせて更新する(Q_V6)。
・ルーペを移動すると残像が残ったり、ちらつきが目立つ(Q_V7)。
・表示の紙面が明るすぎる(-bright:)。
・Landscapeの文書なのに、Portrait紙面が表示される(Q_O22)。
・拡大すると、Searchで見つかった文字列に色がつかない(-sdpi:)。
・Searchで見つかった文字列の色が不明確、変わらない(Q_V8)。
文字列コピーで、記号などが文字に化けて切り取られる(-sFont:)。
・色付けされた文字の輪郭に薄い色が入る、位置がずれる(Q_V9)。
・ページ全体のアウトラインを表示したい(Q_V11)。
・プレビュー画面でのマウスボタン(Q_V12)。


dviout では、最初の表示を行う前に、そのdviファイルで使われているすべてのフォントに対し(-TEXPK: などを読んで)、ディスク上のどのフォントファイルを使うかを決め、また、ページとdviファイル上での位置の対応を作ります。
よって、大きなdviファイルほど、最初のページの表示まで時間がかかりますが、ページの移動に比べて、最初のページの表示が特に遅い場合は、フォントのサーチに時間がかかっている可能性があります。
-Fkeep:をOFFにして、-TEXPK: などにおいて kpathsea の // \\ を使うと、フォントのサーチに時間がかかりますので、ご注意ください。また、// \\ は、root に近い部分は避けてください。
フォントを解像度毎にディレクトリに分けて、^d\^s.^dpk のように格納するとか、-TEXPK: で複数の指定を行っているときは、最初によく使うフォントを持ってくるようにするのがよいでしょう。

また、デフォルトでは、Registryにセーブされたすべてのパラメータを、起動時にロードするようになっています。[REGISTRY]のProperty Sheetで、必要なもののみロードするように変更するのも有効かもしれません。


ページ間の移動が遅い、特に、1ページ -> 2ページ -> 1ページ、としたとき、最後の 2ページ -> 1ページも遅い場合。
ページの展開に時間がかかるのが原因と思われます。解像度の大きなフォントを用いるほど、データ量が大きく、時間がかかります。gray scale 表示をするにしても、400dpi 以下のフォントが望ましいでしょう。特に遅い機種の場合は、118dpi のフォントなどを用いて、gray scale を使わない、という方法もあります。
また、フォントのキャッシュのバッファが小さすぎて頻繁にフラッシュが起こると遅くなります。これは、Help->Buffer info(バッファ情報)を見ると分かります。これは、-bf:などを増やすことで対処します。


表示の拡大/縮小のスケールは、Display->Magnify, Reduce あるいは、Property Sheets->[Display] の H-scale, V-scale で変更できます。

[Display] で [Save] を押すと、現在の状態がデフォルトになります(場合によっては、[REGISTRY]でのチェックと[Save]も必要です)。


これは gray scale 表示を行っているためと思われます。Property Sheet->[Display]で、contrast を調整してください。High の側にすると、より文字が濃くなります。


View -> Tool Bar, Status Bar, Page Slider, Scroll Bar で、ツールバー、ステータスバー、ページスライダー、スクロールバーを消すことができます。
これにより、dvioutのWindowに対し、そのプレビュー画面の部分が若干広くなります。

なお、起動時のコマンドライン
パラメータ -NULL= の指定で、ディスプレイ画面全体をプレビュー画面にすることができます(cf.起動と終了)。


プレビューを行いながらTeX のソースファイルを作成/修正している場合に、dviファイルが更新されると、dviout画面に移ったときに、プレビュー画面を自動的に更新することができます(-renew:)。
dvioutの主Windowがアクティブに変更されたときのみ、この更新がチェックされます。


画面の書き換えが遅い機種では、気になる状態のことがあります。特にルーペが丸型のときやカラー画像データを含む場合は、書き換えが遅くなります。
ルーペを矩形にし、Speed: の値を大きくすれば、状況が改善されます。また、背景色を紙面と同じ、あるいは、近いものにすれば、ちらつきは改善されます(
Property Sheets->[Loupe])。


デフォルトではサーチされた文字列は、赤で表示されます。gray scale表示では、赤の16階調で文字列が表示されますが、Windowsの画面が256色モード、あるいは、それ以下では、色が正確に表現できません。
画面をHigh color または Full color にする、色づけを箱の形などに変える(Property Sheets->[Search])、gray scaleを変更する、などの対処が考えられます。

また、color specials によって既に色付けされた文字は、見つかっても色が変わりません。この時は、アンダーラインや箱、あるいは、カーソル移動で示すようにするとよいでしょう。


-color: を ON にすると \special による文字や線の色付けが可能になります。

この場合、縮小するときにgray scaleの代わりにアンチエリアシングを用いますが、REPLACEによる重ね塗りにより輪郭に薄い色が入ることがあります(cf.-cmode:)。

また、各文字毎にアンチエリアシングを行ってから表示しているので、位置が最大1ドット未満でずれます。

ルーペなどで等倍に表示すれば、正常に見ることが出来ます。


Second Tool Buttons(cf.View->View Menu)の右側6つのボタン(左や右向きの矢印やニコニコマークのボタン)は、Property Sheet->[Key] でユーザが自由に機能を再定義できます。

たとえば、<- の印のボタンに、前ページに移動の機能を定義するには、次のようにします。
Option->Setup Parameters->[Key]のFunction:でPrevious Pageを、Key:でUser2を選択し、[Define]キーを押します。必要なら、さらに他の定義を行った後、[Save]を押し、[OK]で抜け出ます。ツールチップも適切なものに置き換わります。

このボタンが表示されていない場合は、View->Change Tool Buttonsで切り替えてください。


ページ全体を表示するには、

・ツールバーのDisplay->Fit(デフォルトでは、5のキー)を使う
・Display->View4(デフォルトでは、4のキー)などに適当なscaleを設定しておく
・Optionのルーペ(CTRL+マウスの右ボタン)に適当なscaleを設定しておく

などの方法があります。


プレビューで表示されているページに対し、マウスボタンは以下のような機能があります。

1. 左ボタンのクリックは、HypetTeXのジャンプを意味します。
CTRLキーを押しながらのクリックでは、ジャンプの前にジャンプ先を表示し、ジャンプするかどうか選択できます。

2. 手の形のマウスカーソルのとき、HyperTeXのホットスポットでない場所では、マウスの左ボタンを押したままマウスを動かすことで、紙面を押さえたままずらすスクロールができます。

3. SHIFTキーを押しながら、マウスの左ボタンをクリックすると、マウスカーソルの位置の文字列が取得できます(さらにCTRLキーも押していると、マウスでクリックした文字の情報が表示されます)。

4. マウスの右ボタンを押すと、Loupe機能が動作します。さらにCTRLキーを押しながらの場合は、別のLoupeが動作します。押しながらマウスを移動すると、Loupeも移動します。

5. IntelliMouseでは、中央のホイールを回すと上下スクロールし、押しながら(あるいは、SHIFTキーを押しながら)回すと、ページを移動する。押しながら回すとき、SHFTキーを押していると5ページ飛び、CTRLキーを押していると10ページ飛びに移動する。
また、CTRLキーを押したままホイールを押さずに回すと、画面の拡大/縮小が行われる。


フォントメトリックファイルフォントグリフファイル
・フォントの所在の自動設定([Guess])
・和文フォントのサイズの調整(Q_F1)。
・欧文フォントと和文フォントのベースライン位置の調整(Q_F2)。
・和文フォントの優先順位は?(Q_F11)
・斜体、平体、長体などの和文フォントを用いる(Q_F3)。
color specialsによってカラーの文字を使うには?
lcircle10, lcirclew10 などの長い名前のフォントが見つからない(Q_F4)。
・存在しない欧文フォントの自動生成をするには(Q_F6)。
存在しないフォントへの対処
・NTTjTeXでWindowsの和文フォントを使う(Q_O3)。
・Windowsの和文TrueTypeフォントの設定が消えてしまった(Q_F9)。
・和文TrueTypeフォントと書体倶楽部形式のフォントを併用したい(Q_F10)。
・日本語版でないWindowsで和文TrueTypeフォントを使うには?(Q_F12)
・欧文TrueTypeの表示がおかしい(Q_F5)。
・高解像度で大きなフォントを使う(Q_F8)。
・回転した文字列を用いたい(Q_F7)。


和文フォントのサイズは、-S: により一斉に調整できます。Windowsの和文TrueTypeフォントのサイズの個別の調整は、[WinJFont] で行います。


和文フォントのベースライン位置の調整には、-J: を用います。横書きの場合、和文の文字をより上あるいは下方向にずらしたい場合に用います。

WinAPIによるTrueTypeフォントの場合は、Property Sheets->[WinJFont]の V position, H position により、各フォント毎に調整が可能です。


WindowsのTrueType和文フォントの場合、[WinJFont]で設定できます。大幅な変形を行った場合は、サイズや水平/垂直位置の調整も行わないと、他の文字とのバランスが悪くなる可能性があります。これらの設定も、[WinJFont]でできまが、jfmに合わせた文字の縦横比の自動調整はされません。。

印刷でLBP内蔵和文フォントを使う場合は、-dviprt:パラメータで長体、平体が指定できます。また、jfmに合わせた長体、平体の調整が自動的になされます。


MS-DOSでは、ファイル名の長さの制限から、lcircle10, lcirclew10 などの8文字を越える長いフォント名は、8文字に切り詰め、PKフォントファイルに lcircle1.pk, lcirclew.pk, フォントメトリックファイルに lcircle1.tfm, lcirclew.tfm という名前を用いる、という方法が取られていました(中央を切り詰めて、lcirle10, lcirew10, とするやり方もあります)。

注意: これは、フォントのファイル名のみの話で、dviファイルには lcircle10, lcirclew10 と書かれており、UNIX上などで生成されるdviファイルと変わりありません。

Windows95/NTでは、長いファイル名が使えるので、切り詰めない正しい名前を用いることが出来ます。
MS-DOS用に提供されたフォントファイルや、各種ユーティリティーは、8文字で切り詰められているのが普通なので、それを流用する場合には注意が必要です(フォントファイル名を正しいものに変更するか、あるいは、-L:または -F: で対応する)。


-TEXPK:欧文TrueTypeフォントを指定する旧来の方法でなく、Property Sheets->[WinJFont]でTeXのフォントとの対応を、そして-TEXPK:tfmファイルを指定する方法を用いてください。

コード変換方法を[WinJFont]code typeで正しく定義してください。それでも異なる文字に置き換わる場合はVirtual fontで対応してください。


mktexpkまたはMakeTeXPKがサポートされている場合は、付属のtemplate.pksを利用して欧文フォントの自動生成(<- 詳しくはこちらを参照)が可能でしょう。具体的には、

1. mktexpkまたはMakeTeXPK にパスを通しておく。

2. mktexpkまたはMakeTeXPKが正常に動作することをコマンドラインから実行して確かめておく。
MakeTeXPK の生成するフォントの所在を調べ、それ(たとえば、c:\ptex\texmf\fonts\pk\^s.^dpk) が、-TEXPK: に書かれていなければ追加する。
あるいは、-TEXPK: に書かれている場所にフォントが生成されるように mktexpkまたはMakeTeXPK の設定を行う。

3. template.pksの mode_name= に書かれているプリンタが、実際に使用するものにあっていなければ、それを書き直す。またmktexpk.exeを用いる場合は、template.pksの中にMakeTeXPKと書かれてあるのをmktexpkに修正する。

4. template.pksをフルパス名で、Option -> Setup Parameters -> Font2 の -gen: に設定する。たとえば

-gen:c:\dviout\utility\template.pks

のようにし、[Save][Apply]ボタンを押す。

なお、` を先頭に付けて、以下の例のように直接コマンドを指定することも出来ます(cxの部分は、プリンタにより変わります。指定しなければデフォルトのものになります)。

-gen:`mktexpk ^s ^d ^D ^d/^D

-gen:`c:\ptex\bin\MakeTeXPK ^s ^d ^D ^d/^D cx

注意: mktexpkまたはMakeTeXPKで作成されるフォントの所在-TEXPK: で示されていなければ、dvioutは作成されたフォントを見つけることができず、エラーになります。


tpic specialsの拡張コマンド rt を使うことにより、文字列や白黒画像を回転して描画することができます。

\special{rt 0 0 1.57080}
RightSide
\special{rt 0 0 0}

のようにします。

また、LaTeX2eのgraphicx.styをdvips用出力とした場合、以下のように回転して描画することが可能です。

\rotatebox[origin=c]{270}{
RightSide
}


高解像度で大きなサイズのフォントを多く使う場合は、フォントのキャッシュバッファを十分大きく取っておくとよいでしょう(-br:の指定)。

ディスク上の大きなサイズのフォントファイルからデータを読み込むときには、フォントファイルのためのキャッシュバッファも十分大きく取りましょう(-bf:の指定)。

Help->Buffer Info.のバッファ情報で、これらのバッファの使用状況が分かります。


Property Sheetの[JFont2]で、たとえばNTTjTeXの和文フォントをWindowsのフォントで代替する(Q_O3)などの設定を行って[Save]した場合、このシートには-vfn:の設定があり、それが空白になっていないと、それもRegistryに記録されます。

上記の-vfn:は、和文フォントの設定を書いた外部ファイルを読み込むためのもので、[WinJFont]での和文TrueTypeの設定(これも-vfn:に対応)とのどちらか一方のみ選択できます。

誤ったものをRegistryにおける-vfn:に設定してしまった場合、和文フォントの設定がおかしくなります。

消えた設定をもとに戻すには、[JFont2]-vfn:の項が空白になっていなければ、空白に変えて[Save]します。また、[WinJFont]で、[Default]ボタンを押せば、デフォルトの設定になります。必要ならさらに、[Save]などを行います。


Windowsの和文TrueTypeフォントと書体倶楽部形式の和文フォントの併用などの複雑な和文フォントの設定は、ファイルに書いて指定する必要があります。

付属の utility\dviout.vf0 を参照し、それを書き換えて設定ファイルを作成し、それを Property Sheetの
[JFont2]-vfn:で指定します。この場合は、[WinJFont]の指定は無効になります。


pTeXにおける和文フォントに対し、dvioutが実際に用いる和文フォントの優先順位は以下の通りになっています。それぞれの段階で、みつからない場合は、より下位のものが探されますので、pTeXが用いる和文フォントの種類を混在させることができます。

1.
-TEXPK: によってjxl4形式のフォントが指定されていた場合、それを用いる。jfmファイルが指定されていた場合は、以下になる。

2. 内蔵プリンタドライバによるLIPS III/IV, ESC/Pageでの印刷の場合は(-dviprt:サブパラメータ f の指定に従って)プリンタ内蔵のフォントを用いる。

3. Property Sheet の[JFont2]-vfn: が指定されていたら、それに従ってスケーラブルフォントを用い、そうでなければ、[WinJFont]の設定に従って、WindowsのTrueTypeフォントを用いる。

4. -TEXKNJ: によって指定された固定サイズのビットマップフォントを用いる。


color specials

Property sheet の
[Graphic]-color: が チェックされていると、文字や線に色をつけるための special 命令(cf.-color:)に対応します。

Windowsのドライバを使った印刷では、カラーに対応しますが、内蔵のドライバの場合は、白黒になります。


68色

Black, White, Gray, Red, Green, Blue, Cyan, Magenta, Yellow,
Orange, Brown, Purple, Violet, Sepia, Tan,
RedViolet, VioletRed, YellowGreen, Goldenrod,
Dandelion, Apricot, Peach, Melon, YellowOrange,
BurntOrange, Bittersweet, RedOrange, Mahogany,
BlueGreen, BrickRed, OrangeRed, RubineRed,
WildStrawberry, Salmon, CarnationPink, Rhodamine,
Mulberry, Fuchsia, Lavender, Thistle, Orchid,
DarkOrchid, Plum, RoyalPurple, BlueViolet,
Periwinkle, CadetBlue, CornflowerBlue, MidnightBlue,
NavyBlue, RoyalBlue, Cerulean, ProcessBlue,
SkyBlue, Turquoise, TealBlue, Aquamarine,
Emerald, Maroon, JungleGreen, SeaGreen,
ForestGreen, PineGreen, LimeGreen, GreenYellow,
SpringGreen, OliveGreen, RawSienna


dviout for Windowsは、和文TrueTypeフォントの展開機能を持っているので、それを使うことにより、例えば英語版Windowsで、ASCIIの日本語TeXを和文TrueTypeフォントを用いて扱うことができます。そのためには、

1. ttindex.exe を用いて、使用する和文TrueTypeフォントのインデックスファイルを作成します。

2.
[WinJFont]でなく、[JFont2]-vfn: で和文フォント定義ファイルを指定し、その和文フォント定義ファイルでどの和文フォントをどのように使うかを定義します。

注意:dviout for WindowsのTrueTypeフォント展開ルーチンは、Windowsのシステムのものと比べて、特に小さな文字でその品質が劣ります。


・印刷位置がおかしい、位置を調整したい([Printer])
・印刷のサイズがおかしい(Q_P1)。
・印刷に時間がかかる(Q_P2)。
・印刷の際はプレビューの際と異なるパラメータを用いたい(Q_P6)。
プレビューで確認したページ、あるいは、範囲を印刷したい(Q_P4)。
・印刷のダイアログでコピー部数指定のCopies:が無効になっている。
・可能な印刷方式の種類とその違いは?(Q_P7)
・コンソール版dviprtによる印刷、あるいは、ほかのプログラムによる印刷をしたい。
・dvioutのLBP用ドライバでの印刷で、和文TrueTypeフォントを使いたい(Q_P5)。
・拡大/縮小をしてLBPで印刷するときの用紙サイズは?(Q_P8)
・内蔵ドライバによるプリンタの制御コードの取り込み
・dviout内蔵ドライバでの印刷がうまくいかない(Q_P9)。
・dviファイルの文書をFAXで送るには(Q_P3)。
・FAX送信したら、ページ毎に複数回に分けて転送された(ジョブの統一/分割)。


たとえば、A4サイズで印刷するためには、以下のようになっていなければなりません。

1. TeXの原稿がA4サイズとして作成されている

2.
[Paper]のProperty Sheetで、Paper sizeとして A4 が設定されている

3. 印刷のダイアログの[Setup...]の用紙サイズが A4 に設定されている

印刷する文字のサイズがおかしい、あるいは、A4に設定しても、そのサイズにならない、などときは、dvioutで使用しているdpiとプリンタの解像度が一致していない可能性があります(cf. 解像度の設定)。


MS-DOSのdviprtの場合、LIPS3やESC/PageなどのLBPには、フォントのダウンロード機能を使うなど、最適化したデータ転送を行っていました。Windows95/NT用dvioutで、Windowsのシステムドライバに任せた印刷のとき、このような最適化は行われず、遅くなることがあります。

Windows95/NT用のプリンタドライバは、プリンタのメーカー側で改良され、新しいものが提供されていることが多いようです。ドライバの設定を変えたり、ドライバを更新すると効果があるかもしれません。

Property Sheets->[Graphic]-cmode:をpatchとすると、印刷がより高速になる可能性があります。これは表示には適さないので、印刷時のmodeの自動変更機能を使うとよいでしょう(cf.Current mode:)。ただしこれは、dviprt機能には対応していません。

注意: たとえば、内部メモリーを十分持っていない600dpi対応のLBPに対し、dviout for Windowsで、600dpiの印刷データを送ったとき、データを300dpiへ変換してから印刷する、などということがあるようで、極端にスピードが落ちることがあります。

必要なら、dviout for Windows内蔵のドライバを使うか、従来のDOS版のdviprt、あるいは、32bit版のdviprtをお使いください。この場合は、-LM: -TM: などの調整が必要でしょう。外部の印刷プログラムもdviout for Windowsから使用できます(dviprtによる印刷)。


FAXモデムが、Windowsのプリンタとして登録されている場合、印刷ダイアログの[Setup...]で、FAXモデムを選択することにより、文書をFAXで送信できます。

複数ページを一回の電話接続で送るためには、印刷ダイアログの[Unite job] の項がチェックされていることを確かめてください。


印刷ダイアログに入る直前にプレビューしていたページのみを印刷するには、印刷ダイアログで、[Selection]ボタンを押します。

ページにマークをつけておいて、そのページを印刷する、あるいは、プレビューの際に範囲を指定しておいたページを印刷することができます。後者の場合は、ページスライダーが表示されていれば、範囲がそこにマークされます。

ページのSelectionの項を参照してください。


-dviprt:の設定によるdviout内蔵のLBP用ドライバでの印刷では、デフォルトではLBP内蔵の和文フォントが用いられますが、たとえば、LIPS IIIの場合は以下のようにすると、ゴチックのフォントにWindowsのTrueType和文フォントを用いることができます。

-dviprt:`lfgoth=81;0;k

上記の f以下の0で、goth*にLBP内蔵フォントを用いないことを指定しています。81はダミーです。ゴチックにどのようなフォントを用いるかは、Property Sheetの[WinJFont]での設定に従います。

k は、和文TrueTypeフォントもダウンロードして用いることを意味します。

プリンタ内蔵の和文フォントを全く用いない場合は

-dviprt:`lv0

のようにします。

より詳しくは、LBP用ドライバサブパラメータ f, サブパラメータ kなどの項を見てください。


Property Sheetの[REGISTRY]を開きます。Default mode: Current mode:が共に 0 となっていて、印刷のときの mode に 2 を使用することにします。プレビューでは300dpi、印刷に600dpiを使う場合の設定例です。

まず([Resolution]のシートで[Save]を押したことがなかったら、それを実行して戻り)、Current Name:が空白になっていたら Default などと書き、Current Print:に 2 を設定して、Save を押します(mode 0 における設定)。

次に、Current mode:とCurrent Print:の両方に 2 と書き、Current Name: に Default Printerなどと書きます。[All Clear]を押し、変更するもの(-dpi: のみのときは、-dpi:)を選択して[Auto Load]を押して + の印を付け、Saveを押します(mode 2 における設定)。

次に、[Resolution]のシートに移り、-dpi: に 600 を設定して[Save]を押し(mode 2 における設定)ます。600dpiのフォントの所在が300ddpiの時と異なっているなら、[Font]のシートでも設定を行って[Save]を押します。

最後に、[REGISTRY]に戻って、Current mode:に 0 を設定して(mode 0 に戻す)、[OK]または[Cancel]で抜け出ます。

通常の mode 0 の状態で、Windowsのプリンタドライバで印刷すると、300dpiから自動的に 600dpi(mode 2)に変わって出力され、印刷後は 300dpiに戻ります。

メニューバーの Option -> Mode で、mode 2 の Default Printerを選んで、600dpiにすることも出来ます。


1. Windowsのプリンタドライバを用いた印刷
印刷ダイアログのdviprtのチェックをはずしたデフォルトの状態
color specials、カラー画像(Q_O2)、FAX送信(Q_P3)に対応
ページ毎のポーズ機能
印刷データ出力中でのキャンセルが可能
・プリンタメーカのドライバを使うことにより、各種プリンタに対応

2. dviout内蔵のドライバを用いた印刷
-dviprt:の先頭が +` , または ` となっていて、印刷ダイアログのdviprtがチェックされた場合に対応
・出力コードが最適化され、特に LIPS III/IV, ESC/Page などのLBPでは高速に印刷でき、プリンタ内蔵の和文フォントを使用可能
プリンタの制御コードの取り込みが可能
・プリンタのコンフィギュレーションファイル(CFGファイル)を定義可能。これにより、各種プリンタに対応でき、PBM, EPSFなどの画像形式など自由な形式での出力が可能

3. 外部のプリンタドライバを呼び出すことによる印刷
-dviprt:に外部プログラムの呼び出し方が記されており、印刷ダイアログのdviprtがチェックされた場合に対応
・コンソール版dvioutや、PostScript用プリンタに対するdvipsなどによる印刷が可能


印刷のダイアログで拡大/縮小を行った場合は、印刷のダイアログの[Setup...]ボタンを押して、用紙サイズと向きを設定、または、確認してください。
Windowsのドライバを使うか、dviout内蔵のドライバを使うかの如何にかかわらず、[Setup...]で表示されたダイアログに示されたものになります。

[Setup...]ボタンを押さなかった(あるいは、押しても[Cancel]で抜けた)場合
・Windowsのドライバの場合は、プリンタドライバに設定されているデフォルトに従います。実際に出力する紙面サイズとの誤差が大きい(縦または横の誤差が5%を越える)ときは、確認のメッセージが出ます。

・dviout内蔵のプリンタドライバを用いるときは、拡大/縮小を加味して用紙サイズを推定し、その用紙を用いた印刷をするよう、LBPにコマンドを送ります。
たとえば B4 サイズで
プレビューしていて、印刷のダイアログで B4 -> A4 の縮小(81.6%)をチェックした場合には、A4 用紙を使え、というコマンドを LBP に送ります(実際には、誤差も考えて、77.6% から 85.6% までの縮小のとき、このようになります。)用紙が推測できないときは、プレビュの際の紙面サイズに従います。


印刷ダイアログで、dviprtをチェックした場合、dviout内部のドライバにより、ページの画像データをプリンタの制御コードに変換して印刷を行います。

プリンタの機種の違いや、プリンタ側のバグのためプリンタが仕様通りに機能しない、などの理由により正常に印刷できない場合があるようです。

パラメータを変更して試してください。たとえば、LIPS IVの場合

+`lD600;d0
+`lD600;v0
+`lD600;d0;c;u-10

などを試してみます。

どうしてもうまくいかない場合は、Windowsのドライバを用いた印刷に切り替えるか、プリンタのコンフィギュレーションファイルを作成して対応してください。


・Property Sheetで変更したパラメータをデフォルトにする(Q_S1)。
・印刷の際はプレビューの際と異なるパラメータを用いたい([REGISTRY])。
パラメータの設定値の出力
パラメータの設定例
Registryに書き込まれた設定値を読み込まずに起動したい(cf. 起動と終了)
・起動時のデフォルトのmodeを使い分けたい(cf.-mode:)
Registryの内容を消去して、再インストールしたい(Q_S8)。
・パラメータの設定値を他のコンピュータにもコピーしたい(Q_S2)。
・読み込み可能なパラメータの設定の書式は(Q_S3)。
・ファイルに落としたパラメータを読み込みたい(Q_S4)。
・パラメータの設定や保存の際のエディット機能は(Q_S5)。
・共有のマシンでパラメータを設定するには(Q_S6)。
・複数のパラメータ設定値を使い分けたい(Q_S7)。
・パラメータを変更したが、思い通りにいかない(Q_S9)。
・デフォルトのパラ メータファイルに書いても設定されない(Q_S10)。
パラメータの自動インストール機能


Property Sheetでパラメータを変更し、それを次回の起動時にも有効にするには、そのSheetで [Save] を押してRegistryにセーブします。
このパラメータを起動時に読み込まないように変更していなければ、これでOKですが、そうでなければ、[REGISTRY]のSheetで、起動時に読み込むように設定を戻す必要があります([REGISTRY]のSheetの左のリストボックスで選んで、[Auto Load]を押して追加し、さらに[REGISTRY]での[Save]を押して、実際に設定します)。

[REGISTRY]のSheetの左側のリストボックスで、+ がついているパラメータのみ起動時に読み込まれます。
上部のボタンなど([REGISTRY]での[All Set]は、すべてのパラメータに + をつける)を使って[Save]を押すと、起動時に読み込まれるパラメータの種類が変更できます。すべてを起動時に読み込むように設定しても、Registryに設定値がSaveされていないパラメータは無視されますので、問題ありません。
[REGISTRY]での[Restore]を押すことにより、現在の状況を知ることができます。


パラメータの設定値の出力を用いて、設定値をdviout.par というファイルにし、それを dviout.exe のディレクトリに入れて dviout を起動すると、パラメータの設定値が取り込まれます。
ここで、-NULL というコマンドライン・パラメータを付けて dviout を起動すると、Registryの設定値を読みこんで上書きされないようにできます。
さらに、各Property Sheetで[Save]を押すと、取り込まれた設定値がRegistryに保存されます。


Option->All papametersで出力する形式が、dvioutが直接読み込み可能なパラメータの設定の書式です。

<parameter>=<設定値>の形で書き、複数の指定は、空白や改行で区切ります。<parameter>の前に- を付けてもかまいません。また、= の代わりに、: を用いることもできます。順に解釈され、同じパラメータの設定があれば、上書きされます。

1. -dpi: -br: のように整数を指定するもの
2. -LM: -OX: のように長さを指定するもの
3. -TEXPK: -gsx: のように文字列を指定するもの
4. -gbox: -varf: のようにON/OFFを指定するもの

という4種類があります。詳しくは、パラメータのリスト、あるいは、各Property Sheetの ? ボタンを
利用して、それぞれのパラメータを調べてください。

注意: いくつかの場合を整数で指定するパラメータは、Propert Sheet上では、数字でなく、意味を記したボタンを選択するようになっている場合があります。

整数を指定する場合、10進数のほか、8進数、16進数が使えます。たとえば、

dpi=300
ttf=1000
br=0x64000


長さで指定する場合、単位は mm, cm, in (インチ, 1in=25.4mm), pt(ポイント, 1in=72.27pt), dot/<number>dpi が使えます。たとえば

LM=4.56mm
RM=54dot/300dpi


文字列で指定する場合、それに空白や改行などの特殊文字が含まれるときは、「 '」や「 "」で囲います(ただし、「 '」または「 "」が文字列に含まれていないとする)。また、^$という文字列は、ヌル文字列を表わします。

ON/OFFを表わすパラメータのときは、「+」でONを「-」でOFFを指定します。設定値を書かない場合は、ONとOFFを反転します(トグルスイッチ)。


Option->All parameters などで出力される形式でパラメータの設定を書いたファイルを読み込むには、以下の方法があります。

1. dviout -=<parameter_file>

として、起動時に読み込む(さらに -NULL をつけると、registryからのパラメータの読み込みはスキップする)。

注意:この-= は、-file= としても同等です。また、読み込むパラメータファイルから、さらに別のパラメータファイルが読み込めますが、そのネスティングは7段までです。

2. メニューバーの Option->Read Parameters からパラメータファイルを選ぶ。

3. Property Sheets->[System]で、-file: に直接そのファイル名を書いて[OK]を押します([Save]を押すと、自動的に起動時に読み込むように設定されます)。


Property Sheetsの入力ボックス、Help->Information や Option->All Parametersで開かれるウインドウは、Notepadなどにおけるとほぼ同様の編集機能があります。

特に、範囲を指定してからマウスの右ボタンのクリックを使うことにより、このウインドウと他のエディタ(メニューバーView Menuから開かれるSmall Editorでもよい)との間でのコピーが可能です。


WindowsNTなどで、1台のマシンを共有して複数の人が使う場合は

1. dviout の存在するディレクトリ(または、Windowsのディレクトリ)に dviout.par というファイルを作成し、デフォルトの
パラメータを書いておきます(Property Sheet を用いて設定し、Option->Non-default parametersによって、編集、および、パラメータの設定値の出力をして用いるとよいでしょう)。

2. 各人がデフォルトから変更したいパラメータがあれば、各人が Option->Setup parametersで、変更して Registry に Save し、更に[REGISTRY]のシートに移って、変更したいパラメータのみに+記号をつけて(最初はすべて+がついているので、All Clearボタンを押してから、必要なもののみ+をつけるとよい)、Saveのボタンを押します。

dvioutは、パラメータファイルの方を先に読み、その後、Registryの設定を読んで上書きされます。


パラメータの値を、幾つかのあらかじめ設定したものに切り替えるには、以下の方法があります。

1. Property Sheets[REGISTRY]を使って、異なるmodeでパラメータを設定し、メニューバーの Option->Mode で切り替えて使う。

2. 幾つかのパラメータファイルを用意し、メニューバーの Option->Read Parameters から選択する(パラメータファイルは、dviout.exe の存在するディレクトリに、拡張子 par をもつ分かり易いファイル名で作成するとよい。パラメータの設定値の出力が参考になります)。


Option -> Uninstall で、dviout関連の Registry の内容が全て消去されます。

Version Up などに関連してこれを行う場合、新しい dviout の Uninstall は、より古い dviout にも有効ですので、新しい dviout.exe, dviout.hlp, dviout.cnf を上書きインストールして、Uninstall を行い、そのまま、インストールの手順を踏めばよいでしょう。

アンインストールの項も参照してください。


Property Sheetで、? を押し、対応するパラメータのところでマウスの左ボタンを押すと、多くの場合、そのパラメータの説明が表示されますので、それを参照してください。

また、対応するパラメータのあるProperty Sheetの[Help]ボタンを押したときに表示される説明も参考になるでしょう。


dviout.parというファイル名で、dvioutの存在するディレクトリにパラメータファイルを置いておくと、起動時に自動的に読み込まれます。

この読み込みの後、Property Sheet->
[REGISTRY]で、対応するパラメータが読み込み設定されていると(+ の印がついている)、レジストリに設定したパラメータの値を読んで上書きされます(設定値が空の文字列なら、空に上書きされます)。

パラメータファイルに書いたものを優先させるには、対応するパラメータのレジストリからの読み込み設定を解除するか、レジストリからの読み込みの後で、上書きするようにProperty Sheet->[System]-file:でパラメータファイルを指定します。


画像データファイルを取り込む。
・画像データファイルの取り込みサイズがおかしい(Q_O1)。
画像データファイルのspecials
・Postscriptを使った画像表示に失敗する(Q_O9)。
・カラー画像データを扱う(Q_O2)。
・カラー画像データの表示の色がおかしい(Q_O17)。
・カラー画像の表示が極端に遅い(cf.-gfit:)。
・ルーペでのカラー画像拡大ができない、画像が荒い(cf.-gfit:)。
プレビューで画像の線の一部が消える(Q_O16)。
・PoststScriptのカラー画像を白黒でも用いたい(Q_O14)。
・LaTeX2eのgraphic packagesを使う(Q_O18)。
tpic specialsを使う。
・表示中のページをBMPファイルとしてセーブする(Q_O7)。


magstepや -mag: による拡大の影響を受けるかどうかのオプション -gsize: や、PostScript \special のときのパラメータ clip などに注意してください。

また、取り込み画像の大きさをLaTeX2eのgraphic packagesのgraphics.styを用いて指定した場合は、うまくいかないことがあるので、graphicx.styを用いるようにしてください。

PostScriptファイルではあっても、正しいフォーマットのEPSF(Encapsulated PostScript File, %%BoundingBox: の指定がファイルの初めに存在)ではないことがあります。
この時は、PostScript \special のサイズ指定は正しく動作しません。


PostScriptのカラー画像ファイルの場合、プロパティーシート[Graphic](の -GIF:)で16色以上のBMP形式を指定すれば、カラーでプレビュー出来ます。ただし、表示やスクロールは遅くなります。

プレビューには256色BMP形式程度が適当と思われますが、Windows側の設定は、出来るだけ6万色以上のモードを選んでください。画像以外の部分にgray scale表示で多色を使っているので(cf.Q_V8)、両方の表示には多色が必要です。

カラーのBMPファイルのサイズは、大変大きくなります。メモリーやハードディスクの空きが十分なければなりません。関連して、600dpiなどの高解像度のフォントを使うプレビューの場合は、-gfit: を ON にチェックしてください。

Windowsに対応したカラープリンタを使うと、Windowsのドライバによって(印刷のダイアログで、dviprtのチェックをはずす)、上記の画像がカラーで印刷されます。

-GIF: を monochrome に設定すると、色の違いは適当な模様の違いで表現され、白黒プリンタでは、濃淡の違いとなって表現されます。一方、カラー画像のままでWindowsのドライバによって白黒プリンタに印刷した場合の結果は、ドライバ(のオプション設定)次第で画調がことなります。

カラーの非圧縮BMP画像ファイルにも対応しています。


メニューバーFile MenuのSave as imageを選ぶと、現在表示中のページの画像イメージが、BMP形式でファイルにセーブできます。gray scale で表示されている場合や、HyperTeXやSearchで色が付けられている場合も、そのままそれが保存されます。

ただし、dvioutが取り込んだ2色白黒でないカラーの画像ファイルや、LaTeX2eのgraphic packagesによって色づけられた文字、白黒反転文字などは出力されません。


1. Property Sheets->[Graphic]Ghostscript のところで On がチェックされていますか?

2. Unknown special:...の表示が出る場合
dviout でサポートしている \special を用いてください(cf. 画像データファイル

3. unable to open foo.ps(PS)の表示が出る場合
読み込むべきPostScriptファイルが見つかりません(-gdat: の設定に注意)。

4. Cannot execute gswin32(2)のように、Ghostscriptが実行できない、という表示が出る場合
-gsx: の指定をチェックしてください。

5. Failed to make foo.pbm ... または foo.bmp ... の表示が出る場合。
Ghostscriptを使って、PostScriptファイルから、画像のデータファイルが作成できなかったことを示しています。Ghostscript側の設定に問題がある可能性が大ですが、原因は...

Ghostscript用のライブラリのパスが正しく設定されていなかった(Ghostscriptのマニュアルを参照し、環境変数の設定などに注意してください)。
・Ghostscriptが処理できないパラメータ、あるいはPostScriptファイルであった(多くの画像ソフトやWindowsのPostScriptドライバーは正しくないEPSFファイルを出力します)。
-GIF:で指定したraw PBMファイル(または、BMPファイル)の出力をサポートしていないGhostscriptを用いた(Q_E4)か、そのファイルの書き込みに失敗した(カレントディレクトリ、または-gdat: の設定に注意)。
-gsx: でのGhostscriptのパスの指定は、空白を含んではいけません。

Ghostscriptが正常に実行されるか、コマンドラインから、付属のファイルepsfdoc.dviも含めてテストしてみてください。

たとえば、parameter file:がtmp$.@@@ で、c:\gstools\gs4.03\gswin32c.exeが実行ファイルであった場合、エラーで中断した状態からMS-DOS Windowを開き、dviファイルの存在するディレクトリに移って以下を実行してみて下さい。表示されるメッセージは、エラーの原因解明に役立つでしょう。

c:\gstools\gs4.03\gswin32c @tmp$.@@@


Property Sheets[Graphic]-GIF:で、monochrome BMP、または、monochrome PBMを指定すると、PostScriptのカラー画像でも、gray scaleを使った白黒画像になります。

このときmonochrom BMPでなくて、monochrome PBM を指定すると、Ghostscript で作成されるファイル名がカラーのときと異なるので、上書きせずに両方のファイルを残すことができます。

これは、ハードディスクの消費量は増えますが、両者を場合によって使い分けたいときに便利です。


プレビューのときに、取り込んだPostScript画像の線の一部が消えてしまうことがあります。これは、Ghostscriptで作成したカラーBMP画像を、Windowsに備わった機能を使って縮小表示しているためです(Windowsの仕様のようです)。

ルーペなどで当倍に拡大して表示した画像は、このような問題は生じないでしょう。また、白黒画像はWindowsに任せずにdviout側でgray scaleの縮小表示を行っているので、縮小しても線が消えてしまうことはないでしょう。

-gfit: をONにしてみてください。


プロパティーシート[Graphic]で、256色以上のBMPを指定する必要があります。

ただし、Windowsの画面設定でディスプレイを256色モードにして、dvioutで256色のカラー画像を表示しようとしても、普通は正しい色に表示できません。

Windowsのシステムが既に何色か使っており、dvioutは表示に7色16段階のグレースケールで(1677万色中の)最大112色を使い、さらに256色のカラー画像を取り込もうとすると、全体では256色では不足していることが考えられます。

画像データが256色であっても、Windowsの画面設定では6万色以上を設定しておくことが望まれます。


LaTeX2eのgraphics packageの graphics.sty または graphicx.sty、あるいは color.sty を用いた場合、dvips用のdviファイルに最も良く対応し、文字列の色付け、文字列や画像の回転、拡大縮小、EPSファイルによるカラー画像データ取り込みなどが可能です。

ただし、カラー画像は90度の整数倍以外の回転に対応していません。また、dviprt機能による
印刷では、プリンタ内臓和文フォントやダウンロードフォントの拡大縮小は、サポートされません。

付属のgraphics package用のドライバ dviout.def を用いれば、PBM, BMP, monochrome GIF(Susie plug-in を併用すればその他多種)の画像取り込みにも対応できます。なお、画像ファイルとしてPostScriptファイルのみを用いるときは、デフォルトの dvips.def と互換性があります。

PostScript specialの使用例(より詳しくは、graphic packageのgrfguide.texや、付属のdviout.dtxをLaTeX2eで処理したドキュメント)を参照してください。

なお、dvioutではLaTeX2eのgraphics packageによる回転、および、PostScript以外の画像や文字列の拡大縮小で、スムージング処理を行っていません。

これらに対し、より完全で良質の出力を期待する場合は、PostScriptプリンタを用いて、PostScript専用のdviドライバを用いるのが良いでしょう。


・dvioutをデスクトップに登録する(Q_O5)。
・複数のdvioutが起動しないようにしたい(-multi:)。
・dviファイルに適当なアイコンを設定し、それのダブルクリックでdvioutを起動させる(dviファイルのdvioutへの関連付け)。
・エディタなどの他のプログラムとの連携でdvioutを用いる。
・dvioutが参照する外部ファイルや環境変数は(Q_O19)?
・dviout for Windowsにとってのカレントディレクトリは?
・各種ファイルの指定で、dvioutの場所を基準として指定したい(Q_O21)。
・dviout for Windowsのディレクトリ(フォールダ)を変更したい(Q_O26)。


エクスプローラで、dviout.exeの存在するディレクトリを開き、dviout.exeのアイコンの上でマウスの右ボタンを押して、そのままデスクトップの置きたい位置までドラッグして放します。そのあと、「ショートカットをここに作成」をクリックします。

「dviout.exeへのショートカット」が出来ますが、そのコメントはマウスの左ボタンのクリックで編集して変更できます。


dviout.hlp : dvioutのオンラインヘルプファイル。
dviout.cnt : dvioutのオンラインヘルプ用のコンテンツファイル。
dviout.par : dvioutのあるディレクトリ、あるいは、Windowsのシステムディレクトリに存在すると、
パラメータファイルと解釈されて読み込まれます。dviout.iniという名前にすることも可能です。
dviout.vfn : デフォルトの和文フォント定義ファイル名です。WindowsのTrueType和文フォントのみを使用する通常の場合は、不要です。
dviout.gss : これがdvioutのあるディレクトリに存在すると[Guess]によるフォントの所在の推測の際に参照されます。
***.cfg : プリンタ定義ファイル(通常は使いません)。
template : フォントの生成方法を定義したファイル。ファイル名は自由で、-gen: によって指定することで有効になります。

パラメータTEXPK, TEXFONTS, TEXKNJ, TEXFLIは、環境変数によっても定義できます。
また、環境変数TEXCFGがあれば、そのディレクトリにおいても dviout.parが探されます。環境変数TEMPまたはTMPがあれば、それはテンポラリファイルを作成するためのディレクトリと解釈します。


-vfn:-TEXPK: などでファイルを指定する場合に、dvioutをインストールしたディレクトリを基準に指定することができます。

パス名の先頭に ^x を付けると、それが dviout のインストールディレクトリに置き換わります。例えば、c:\dviout に dviout.exe をインストールした場合

-gen:^x\utility\template

という設定は

-gen:c:\dviout\utility\template

という設定と同等です。


dviout for Windowsの入っているディレクトリ(フォルダー)は、名前を変更したり、別の場所に移しても特に問題は生じません。

ただし、フォントファイルなどdvioutが参照しているファイルを移動した場合は、その所在の設定をし直す必要があります(Property sheetsに示されるものがすべてです)。

dvioutと共に移したものでも、それがdviout.exeのディレクトリからの相対パスで指定してあれば、変更不要です(
Q_O21)。


・NO_FONT: *** (Q_E1)
・Unpack_Error: Illegal font ID: c:/font/pk/300/cmr10.tfm(..) (Q_E2)
・Warning: Cannot find cmr10.tfm for TT Font (Q_E3)
Ghostscriptが起動されるが、Unknown Device などという表示が出て、PostScriptファイルの画像を取り込めない(Q_E4)。
・TEXPK corresponds..., which is not a jfm file! TEXPK maybe wrong(Q_E5).
・Not enough memory(Q_E8).
・このプログラムは不正な処理を行ったので、強制終了されます(Q_E7)。
・Warningのメッセージウインドウがわずらわしい(Q_E9)。


dviファイルで使用されているフォントが見つかりません。
探されたフォントの情報が表示されるたはずなので、
-TEXPK: などの設定を確認してください。

本当に存在していないフォントが使用されている場合は、-F: 代替フォントを指定することで、取り敢えず表示/印刷を行なうことができます(存在しないフォントへの対処)。

フォントを作成する、-TEXPK: を修正する、などを行います。欧文フォントの場合は、存在しないフォントの自動生成機能(-gen: により設定された手続きで、METAFONTを起動し、生成したフォントを格納)を使うこともできます。

注意: 表示されるパス名は -TEXPK: に基づいて dviout が探したパス名であって、必要なファイルの名前とは限りません。

Help->Font Infoでフォント情報をチェックするとよいでしょう。


-TEXPK: では、和文フォントのjfmファイルを指定できますが、欧文フォントのtfmファイルがあると、エラーになります。
表示メッセージの cmr10.tfm の部分が、他の欧文のtfmファイルである場合も同じです。


欧文TrueType Fontを使用しましたが、(この例の場合には cmr10 に)対応するtfmファイルが見つかりませんでした。

この時は、文字を並べるための情報を *.ttf から得ていますので、文字位置に「ずれ」が生じている可能性があります。tfmファイル *.tfm のあるディレクトリ(-TEXPK: と異なり、フォント名は含めない)を -TEXFONTS: に正しく設定してください。


Ghostscript で pbmraw, gifmono, bmpraw, bmp16, bmp256, bmp16m などの出力形式(Device)がサポートされていて、これと -GIF:の設定が対応していなければなりません。

なお、特許との絡みで、Ghostscript の Ver.2.6.2 の頃以降は、gif 形式の出力はサポートされていませんのでご注意下さい。


-TEXPK: では、和文フォントのjfmファイルを指定できますが、欧文フォントのtfmファイルも指定されているとエラーになります。

和文フォントのjfmファイルのみ存在するディレクトリを(必要なら作成して)-TEXPK: で指定してください。\\ を用いる場合は、特に注意してください。


文字列サーチは、dviファイルを調べるだけであり、100%の正確さを期することは不可能で、間違った結果になることがあります。

英単語では、Word単位のサーチにし、あまり短いものは避けた方が、間違ったものがサーチされる可能性は減ります。

NTTjTeXにおいて、和文の文字列のサーチには対応していません。


このエラーは、dviout for Windows側に問題がある可能性が高いです。

dvioutに問題がありそうなときは、起きたときの状況など、再現可能な情報を開発者、または、
dviout User's 倶楽部にお知らせ下さい。


dvioutが作業するために必要なメモリーを確保できません。使用フォントの解像度、ページサイズなどが、必要なメモリーサイズに大きく影響します。

たとえば、用紙サイズA3で 600
dpi プリンタに印刷するときは、ページの展開バッファに8M byte強、転送用の BMP 形式データに 8M byte強のメモリーが必要となります。

コンピュータが使用可能なメモリーが十分あることが基本ですが、dviout 以外のもののメモリー使用も影響します。


ツールバーの View->Warning を選択してチェックをはずすと、以下Warningのときにメッセージ表示のためのウインドウが開くことがなくなります。

メッセージは記録されているので、Help->Information などでこのウインドウを開くと、遡ってメッセージを見ることができます。上記チェックがはずれていても、このウインドウを開いたままにしておけば、そのときのメッセージが表示されます。

このチェックのON/OFFの状態は、dvioutを終了すると、次回のdvioutには引き継がれません。


文字列サーチの結果が正しくない(Q_E6)。
・Help Topics の表示がキーワードのみで、目次の項が出てこない(Q_O13)。
フォントの自動生成Ghostscriptの起動で、止まってしまう(Q_O23)
・dvioutの立ち上げ時にエラーが生じて、起動が正常にできない(Q_O25)
知られている不都合箇所
・説明に書かれているように設定したが、うまくいかない(Q_O11)。


dvioutで表示や印刷が出来る状態になっているとします(インストール)。
インプレスのTeX for Windowsで使われているデバイスドライバは、windvi.exe, windvi32.exe, wdvipro.exe, wdvip32.exe などという名前の実行ファイルになっています。それと同じ名前にして dviout.exe で置き換えてしまうと、TeX for Windowsの総合環境でdvioutを使うことができます。

たとえば、wdvipro.exe が使われている場合は、(上書きして消してしまわないように wdvipro.exe を wdvipold.exe など他の名前にし)dviout.exe のファイル名を wdvipro.exe と変更して、wdvipro.exe が存在していたディレクトリにコピーするだけです。
このとき dviout.hlp, dviout.cnt も wdvipro.hlp, wdvipro.cnt と名前を変更して同じディレクトリに入れておけば、ヘルプも使えます。

TeX for Windows用に開発された各種エディタのマクロなども使用可能と思われます。


関連するヘルプなどの説明と異なる結果になったり、エラーが起こる原因の可能性として、以下のようなものが挙げられます。

1. 説明などの読み違い
2. 説明の間違い
3. dvioutのバグ
4. Windows95/NT のバグ

3, 4については、dvioutでの設定や、Windows95/NTにおける環境が特別な場合でのみ起こる、ということも有り得ます。

上記の2. 3, 4と判断できる場合は、開発者側で再現可能な詳しい状況を
dviout User's 倶楽部、または、開発者にお知らせ下さると、どこに原因があるかを突き止め易く、短期間で対処される可能性が大です。

dvioutは、Windowsのシステムがサポートしている様々な低レベルの処理機能を使っていますが、開発途中で幾つかのバグや不都合な点に出会い、多くはdviout側で対処しています。

3と判断できる場合は、dvioutのソースファイルが公開されていますので、ソースレベルでの修正箇所をお知らせいただけると大変助かります。


Help -> Help Topics で、キーワードの項のみで目次の項が現れない場合、dviout.cnt ファイルをWindowsのヘルプシステムが見つけられない可能性があります。

dviout.exe の存在するディレクトリ中の dviout.gid という不可視ファイル(Windows側が自動的に作成したファイル)の情報が間違っているとこのようになるようです。

そのディレクトリが、c:\dviout であったとすると、DOS窓から

attrib c:\dviout\dviout.*

とすると、そのファイルの存在を確かめられます。

attrib -H c:\dviout\dviout.gid
del c:\dviout\dviout.gid

として、それを削除することによって対処できるようです。

また、エクスプーローラを起動し、メニューバーの表示(V)->オプション(O)の表示タグから すべてのファイルを表示(S) のラジオボタンを On にすることにより、エクスプローラからも上記の削除が可能です。


Windowsのシステムや、それを動かす機種によっては、METAFONTやGhostscriptを起動したまま、dvioutが止まってしまう、という現象が生じることがあるようです。

これは、dvioutがハングアップしたのではなく、呼び出したプログラムが終了するのをdvioutが待っているだけです。

Windowsのシステムに問題があるようですが、以下の何れかの方法で、解消できるようです。

1. 止まった状態のとき、タスクバーにあるMETAFONTやGhostscriptのアイコンをクリックして、そのWindowを開く。

2. -Wshow: を ON にしておく。

3. mktexpk または MakeTeXPK を -gen: に指定している場合は、それを ` に続けてフルパス名で拡張子 .exe をつけて指定し、そのあとに必要なパラメータを指定するようにする。

3. 何らかの方法で、起動したプログラム(タスクバーにあるので分かります)を終了させる。


Registryの内容が何らかの理由で壊れてしまうと、dvioutの起動時にエラーとなり、パラメータの修正などができなくなる可能性があります。このときは、コマンドラインから直接

dviout -NULL

として、dvioutを立ち上げてください。Regstryからパラメータを読み込むことなく、dvioutを起動させることができます。なお、dviout にパス通っていないときは、プログラム名をフルパス名で指定してください。


キーにページジャンプなどの機能を定義したい
ツールバーのUserと表示されるボタンは
過去に扱ったファイルのリストから特定のものを消したい
インプレスのTeX for Windowsでdvioutをプレビューや印刷に用いる
HyperTeXとは?
インターネット上のdviファイルをdvioutで表示する
プレビュー画面中の単語を辞書で調べたり、URLを実行する)。
パラメータの調整などのため、より多くの情報を表示させたい
Option->Installを重複実行してもよい
A4, B5などの紙面サイズをdvioutが自動認識してほしい
機能を拡張したい
dvioutのソースファイル


Option->Install を既に行った後、再度 Option->Installでパラメータの初期設定や、スタートアップメニューへのdvioutの登録などを実行しても何ら差し支えありません。

異なる設定を行うと、以前の設定が書き換えられるだけです。Option->Uninstallの必要はありません。

dviout for Windowsの入っているディレクトリ(フォルダー)を変更した場合などは、Option->Installを再実行するとよいでしょう。


NTTjTeXでの日本語のフォントを、WindowsのTrueTypeフォントで代用するには、min10.tfm などのアスキーpTeXの日本語フォントのフォントメトリックファイル-TEXPK: で指定し、-ntt: を ON にします。このとき、-L: の設定は、フォント名をカットしない、または、中央をカット、になっている必要があ
ります。

NTTjTeX で新たな日本語フォントを定義した場合は、-nttF: オプションを用います。


ツールバーのニコニコマークのボタンは、Userが機能を再定義できます。Property Sheets->[Key]の Key: の最後の方にあるButtonがそれに対応しているので、左の Function: から選んで機能を定義できます。

その左の5つのツールバーのボタン(User1,...,User5)も再定義可能で、合計6つのボタンに機能が設定できます(cf.Q_V10)。

[Save]Registry に記録し、[REGISTRY]で -key: を [Auto Load] に加えて起動時のデフォルトになるように[REGISTRY]での[Save]で設定できます(cf. Q_S1)。


dviファイルのdvioutへの関連付けをしておくと、インターネットエクスプローラが拡張子dviをもつdviファイルを読み込んだとき、自動的に dviout が起動され、プレビュー印刷を行うことができます。

dvioutで表示されているHyperTeXでの飛び先が、インターネット上のdviファイルであった場合は、マウスの左ボタンのクリックにより、それが自動的にdvioutで表示されることになります。


たとえば、「B」のキーを押したとき、前のページに戻るようにするのは、以下のようにします。

1. Option -> Setup Parameters... -> Key を選択します。

2. Function: のボックスで、Previous Page を選択し、Key: のボックスで B を選択し、[Define] を押します。

3.
[Apply]を押すと、現在のセッションに適応されます。

4. [Save]を押すと、Registryにセーブされ、次回からも、定義したものがデフォルトになります。
[REGISTRY]のシートで、リストボックスの key の項の先頭に + が付いているのを確認しておいてください(ついていなければ、[Auto Load]キーを使って、+ を付加して、[REGISTRY]での[Save]キーを押してください)。

注意:キーは、大文字と小文字が区別されますので、「b」にも同様の機能を持たせるには、上記の2に続いて、Key: のボックスで「b」も選択して、[Define]を押します。

上記の3, 4は、すべてのキー機能の定義や変更を行ったあとで、1度実行するだけでOKです。


\special については、ユーザ側でかなり自由に定義して使えるような機能を計画中です。

そのほか、様々な機能の要望が有り得ます。
dvioutのソースファイルは完全に公開されており、それを基に、ユーザ側で自由に機能を付け加えることができます。

有用な機能を付加したり、改良を行って、dvioutの公開版に含めると良いと思われる場合は、是非、開発者 あるいは dviout User's 倶楽部に連絡してください。


dvioutのソースファイルは、実行ファイルと共に公開されています。

現バージョンのdviout for Windowsの実行ファイルdviout.exe の作成には、Borland C 5.01J を用いました。この C コンパイラが正しくインストールされている状態のとき、以下のようにしてdviout.exeが作成できます(なお、VC++ でもコンパイル可能)。

1. 適当なディレクトリにdvioutのソースファイルを展開します。

2. 展開されたファイル makefile の先頭の部分に

BC5=C:\BC5

という行がありますが、Borland C のインストールされているディレクトリが、これ(DOS/Vの場合の標準)と異なる場合は、修正します。

3. MS-DOS プロンプトのWindowで、ソースの展開されたディレクトリをカレントディレクトリにして、make と実行すると、dviout.exe が作成されます。

HELPファイルは、
Make Helpを使って作成されています。そのソースは、dviout.mhp です。hcw.exeが必要です(hc31.exe ではエラーが出ます)。

注意1. なお、dviout.cnt は、Make Help が出力したものを修正して用いています。Make Help を実行すると、dviout.cnt が上書きされてしまうので、ご注意ください。

注意2. 変更を加えた dviout.exe を配布する場合は、オリジナルと異なることが分かるようにしてください。
なお、version.h の VERSION_NO, ABOUT_VERSION の定義を書き換えれば、Help -> About dviout などでの表示も変更されます。

注意3. VC++ Ver.4.0, Ver.5.0でもコンパイル可能です。Makefileとして、makefile.vc を用いてください。


dviout for Windowsをコマンドラインから -wait=0 というオプションを付けて起動すると、以下のようになるので、パラメータの調整などに便利です。

・不都合箇所などについてのWarningがより多く表示されます。

Ghostscript起動時に渡されるテンポラリなパラメータファイルが消されずに残ります。


TeXが処理したdviファイルには、LaTeXのソースファイルなどで指定する A4, B5などの紙面サイズや、Landscapeなどの紙面の向きの情報は記録されていません。

また、dviファイルに書かれている紙面サイズは、実際の値と異なる場合があり(たとえば、0となっていることもある)、dvioutではdviファイルに依存した紙面サイズの自動変更はサポートしていません。Property Sheet->
[Paper]で紙面サイズや向きを指定してください。


メニューバーのFileあるいはFile->Historyに表示されるdviファイルを表示から消すには、File->Historyでそのファイルを選択して、[Hide]ボタンを押します。

さらに、そのdviファイルがメニューバーのFileに表示されていた場合は、そのdviファイルを扱わずにdvioutを終了すると、次回のdvioutでは表示に現れません。

なお、File->Quitでdvioutを抜け出すと、dvioutが扱ったdviファイルの記録を更新しません。

dvioutがフロッピーディスクなどから一時的に読んだdviファイルの記録を消したいときに用いるとよいでしょう。


プレビュー画面でSHIFTキーを押しながらマウスの左ボタンをクリックすると、カーソルのある位置の単語や文を取り出すことができます。

現れたエディットボックスで[Clipboard]を押すと、切り出された部分がWindowsのクリップボードにコピーされるので、辞書プログラムを用いて意味を調べたり、他のエディターにコピーすることができます。

また、URLのアドレスや実行プログラム名、あるいは画像ファイル名などであった場合は、[Execute]を押すことにより、Windowsに定義されている適切な処理を行います。たとえば

http://akagi.ms.u-tokyo.ac.jp/ftp-j.html/#TeX

であれば、WWW Browserを開いてそこにアクセスし

mailto:dviout-admin@akagi.ms.u-tokyo.ac.jp

であれば、そのアドレスにmailを出すためメールプログラムが開かれ、また

c:\\temp\\picture.jpg

であって対応する画像ファイルが存在すれば、その画像を表示することができます。


パラメータ

dvioutの起動時の各種パラメータは、以下の順に読み込まれ、矛盾する設定があれば、より後のものが優先されます。

1. dviout.exe のディレクトリに入れた dviout.par というパラメータファイル
これが見つからないと、Windowsのディレクトリも探されます。
2.
Registryに書かれ、自動読み込みが設定されたもの
3. 環境変数に設定されたもの
4. コマンドラインで指定したもの

また、パラメータ中に -file: でパラメータファイル名を具体的に書くと、それが解釈された時点で、そのパラメータファイルが読み込まれます。

パラメータファイルの書式については、Q_S3 をご覧ください。

コマンドラインで -NULL というオプションパラメータを指定すると、Registryからの読み込みがスキップできます。

パラメータのリストで全パラメータが一覧できます。


-A:

必要な解像度に対応するフォントのサーチ範囲を拡大します(cf.
Property Sheets->[Font2])。0または正の整数を指定します。

dvioutが計算したフォントの解像度は、フォント名とあわせて -TEXPK: の指定に基づいて必要なフォントを得るために用いられます。解像度の値は整数に丸められて -TEXPK: の中の ^d ^l に代入されますが、誤差の問題があるので、その上下の合計3つの値について近いものからサーチされます。このサーチ範囲を -A: で指定した数だけ拡大します。

-A:4

とすると、上下合計7つの値までサーチ範囲を拡大します。


-area:

Windowsのプリンタドライバを使った
印刷を行う場合、印刷不能領域の幅について、そのドライバのデフォルトの値を用います(Property Sheets->[Printer])。これによる印刷位置の調整が正しくない場合は、チェックをOFFにして -LM: -TM: などで調整します。

dviout内蔵のドライバを用いるときは、このパラメータは無視され、-LM: -TM: などの設定値に従います。

ON/OFFを指定するパラメータです。


-base:

各文字のbase lineを表示します(
Property Sheets->[System])。ON/OFFを指定するパラメータです。
これは、校正などのチェック用。


-bb:

ページのイメージを展開するためのバッファの許容最大サイズ(
Property Sheets->[System])。正の整数を指定します。


-bf:

PKフォントなどのフォントファイルのキャッシュ用のバッファのサイズ(
Property Sheets->[System])。正の整数を指定します。


-BM:

紙面下端の印字不能領域の幅を表わします。長さで指定する
パラメータです。

通常は設定不要です(Property Sheets->[Printer])。


-BMP:

-BMP: は、コマンドラインや
パラメータファイルで指定するときのオプションで、Property Sheets では、[Display]で設定します。

-BMP:<x>:<y>:<z> とすると、横方向に、1/<x>、縦方向に 1/<y>に縮小した gray scale 表示を行い、<z>/1000 という値でガンマ補正を行います。
<z>の代わりに -<z>とすると、反転画面表示になります。

:<z> を省略すると、<z>=800 と解釈され、:<y>:<z>を省略すると、<y>=<x>と解釈されます。デフォルトは

-BMP:4:4:800

です。


-box:

文字の代わりにその文字の占める範囲を「箱」に変えて組版します(
Property Sheets->[System])。ON/OFFで指定するパラメータです。
校正などのチェック用。


-br:

各文字のビットマップデータなどを保存しておくキャッシュバッファのサイズ(
Property Sheets->[System])。正の整数を指定します。


-bright:

プレビュー画面の紙面の明るさを調整します。最も明るい255がデフォルトです(Property Sheets->[Display])。255以下の正の整数を指定します。


-Browser:

HyperTeXでの外部参照のときに、Windowsのシステムがデフォルトでサポートしているブラウザ以外のものを用いるときに、(Property Sheets->[HyperTeX]->nod-default Browserをチェックし)そのパス名を指定します。


-button:

ツールバーのボタンのデフォルトを Forward/Backward History などのジャンプに関連したものにします(
Property Sheets->[System])。ON/OFFで指定するパラメータです。


-c:

オプション-c: をONにすると、dviファイルに書かれているフォントと、実際にロードしたフォントとの整合性を、チェックサムのデータを用いて調べます(
Property Sheets->[Font2])。ON/OFFを指定するパラメータです。

不整合があると

check sum doesn't match in Font 35:

のような表示が出ます。

Fontの後の数字は、dviファイルの中でのフォント番号です(cf.情報表示->フォント情報)。

このエラーは、TeXが使用したtfmファイルと、ロードした実際のフォントのデータとがマッチしていないことを意味します。その2つのファイルのバージョンが異なっているとき発生するエラーです。


-cmode:

文字や線の色付けが重なった場合の処理を定めます。整数型のパラメータで、0, 1, 2, 3の値をとります(
Property Sheets->[Graphic])。erty Sheets->[Graphic])。画像については、-gow:で設定します。

0(auto mode): 原則はREPLACE(重ね塗りのときは、下の色が隠れる)ですが、下の色を消すことが不要と推測される場合は、消さずに塗られます。

1(merge) : 重ね塗りのときは、(color specials で r サブオプションが付いていない場合)色を混ぜます。混ぜていくと通常の文字の色(反転画面でないときは黒)に近くなります。

2(replace(def)): 常にREPLACEで処理します。デフォルトの紙面との間で、アンチエリアシングを行います。

3(replace(bak)): 常にREPLACEで処理します。push の一つ前の色を背景色と考えて、アンチエリアシングを行います。

4(patch) : WindowsのシステムによるREPLACE。表示では遅いが、Windowsのドライバによる印刷では速くなる場合もある。dviprt機能は使えない。

注意: 色付けされた文字に対してアンチエリアシング(白黒のときの gray scaleに対応するもの)がなされ、縮小して表示するプレビュー画面でのカラーの文字のかすれを無くします。REPLACEのときの対応には不十分な点があるので、文字の輪郭が薄い色になることがあります。

印刷のときは、auto mode のときも常にREPLACEとして処理します。


-color:

-color: を ON にすると、以下の \special による文字や線の色付けが可能になります(
Property Sheets->[Graphic])。

color push gray x
color push rgb x y z
color push cmyk x y z n
color push hsb x y z
color push color
color pop
background
<col>

がサポートされます。x, y, z, nは 0 と 1 の間の実数で、colorは、Black, White, Red, Green, Blue, Cyan, Magenta, Yellow などの68色の何れかです。<col> には、その上のpush 以下の色指定を使います。色指定の区切りには、空白や「,」が使えます。

色の重ね塗りをAND演算で行うと、例えば、Greenの上にYellowで書いても見えず、Redで書くと黒になりますが、各specialの最後に r サブオプションを付加すると、REPLACEとなって置き換えになります。ただし、Whiteは常に置き換えです(cf.-cmode:)。

LaTeX2e の graphicx.sty での dvips 用の色付け指定に対応しています。ツールバーの Display -> Color replace をチェックすると、デフォルトがREPLACEになります。

注意:これらの定義は、各ページ毎に独立しているとみなされます。


-dpi:

使用するフォントの横方向の解像度の
dpi の値を設定します(Property Sheets->[Resolution])。正の整数を指定します。

縦方向の解像度(-dpiv:)を指定しなければ、縦方向も同じ解像度とみなされます。


-dpiv:

縦方向の解像度を指定します。指定しなければ、
-dpi: で設定した横の解像度が縦の解像度に等しいとみなされます(Property Sheets->[Resolution])。


-dviprt:

Windowsのドライバを使わずにdviout側のドライバを使って印刷する、あるいは、コンソール版dviprtなどの、ほかのプログラムを呼び出して
印刷などを行うやり方を定義します。

デフォルトの変更
+
Property Sheets[Printer]での-dviprt:の先頭に + をつけると、dviprt の設定による印刷がデフォルトになります.
印刷ダイアログから[Setup...]を読んだときの表示には、先頭の + 削られているので、付加しないようにしてください。ここでも変更可能ですが、それは一回限りの一時的な変更とみなされ、記録はされません。

dviout内蔵のプリンタドライバを使用
`
先頭が `、あるいは、+` の場合は、内蔵のドライバによる印刷を行います。それに続く文字で機能が決まります(MS-DOS版の -p= に続く指定に準じます)。
`e
ESC/P対応の出力(デフォルト 180dpi)。
`p
PC-PR対応の出力(デフォルト 160dpi)。
`n
NM対応の出力(デフォルト 300dpi)。
`l
LIPS III対応の出力(デフォルト 300dpi)、続けてサブオプション指定できる。
`lD600
LIPS IV対応の出力(デフォルト 600dpi)、; をはさんでその後サブオプションを指定できる。
`m
ESC/Page対応の出力(デフォルト 300dpi)、続けてサブオプション指定が出来る。
`o
外部コンフィギュレーションファイルを続けて指定する。
さらに、上のe,p,n,l,m,oを大文字にすると、dviout側の設定でなく、それぞれに定義されたデフォルトの解像度(dpi)を用います。
LIPS III/IVやESC/PageのLBP用ドライバに関しては、サブオプションが指定できます。

外部のプログラムを制御
`
先頭が ` あるいは +` でない場合は、実行コマンドを表します。具体的には、バッチファイルを作成して、それに処理を任せます。
ただし、マルチステートメントなしで1行のみであって、コマンドパラメータを除いた最初のコマンドの最後が .exe の時は、バッチファイルを作成せずに直接実行します。
以下のキーワードを使うことができます。
;
マルチステートメントでの改行を表します。
^t
自由に使用可能なテンポラリファイルのフルパス名(環境変数TMP またはTEMPが設定されていれば、そのディレクトリ、それが存在しなければ、dvioutの存在するディレクトリのdvitmp.$$$)。
^q
対象のdviファイルのフルパス名
^p
dviprtの書式での印刷する範囲(袋綴じのときは、マクロが含まれることもある)
^P
これは dviout.exe^-=^f^^q^^p を表す。
^f
オプションパラメータ(-harf: -mag: -lc: -Z: -OX: -OY: -varf: -e: -o: -y: -nf: のうちでdvioutが必要と判断したもの。たとえば、-OX: は、0でない場合に必要と判断されます。ただし、-y: を常に含む)を書き出したファイル。
具体的には、^tと同じディレクトリのdvitmp.parというファイル。
^s
空白を表す。続く文字がアルファベットでなければ、sは、省略してもよい。
^A
開始ページ(論理ページ)
^B
終了ページ(論理ページ)
^a
開始ページ(物理ページ)
^b
終了ページ(物理ページ)
^c
コピー部数(-lc: に対応)
^e
縮小/拡大率(-e:に対応)
^m
Printのダイアログでの Option for Paging で選択したものを示す(0から5までの数字)
^n
袋綴じのときの右のページの位置を示す(printのダイアログの W: に対応。14.85cm などという cmで示した幅)
^y
用紙サイズと向き(-y:に対応、A4Pなど)
^h
横位置調整(-OX:に対応し、1.25cmなどのようなcmの形式。)
^v
縦位置調整(-OY:に対応し、cmの形式)
^o
印刷するページの順など(-o: に対応し、r, o, e, re, roまたは、空の6種のうちの何れか)
^x
起動されているdvioutの存在するディレクトリ
-dviprt: が空のとき、あるいは、+ のみの場合は、デフォルトの設定になります。-dviprt の設定例、および、使用するdviprtのマニュアルを参照してください。


-e:

縦横のサイズの拡大/縮小を行います。WindowsのTrueTypeフォントのような可変サイズのフォントは、それに応じて拡大/縮小が行われます。指定した値の1000分の1倍に縦横のサイズが変換されます(
Property Sheets->[Resolution])。正の整数を指定します。

すべてのフォントに対し、-e: に合わせて拡大/縮小を行うには、-varf: を指定します。


-F:

-F の指定は、(-TEXPK:に基づいた検索で)必要なフォントが存在しないとき、どのように代替を行うか、あるいは空白を開けてスキップするか、などを定めます(Property Sheets->[Font])。文字列で指定します。


-FB:

-F:でのフォントの代替に関連し、代わりのフォントを用いるか、その場合大きさが異なっていれば大きさの修正を行うか、あるいは、空白や黒の箱で置き換えてしまうか、を指定します(Property Sheets->[Font])。

整数型の変数なので、パラメータファイルでは数字で指定します。

0(replace): -Fで指定した代替フォントを用いる
1(blank): -Fで指定した代替フォントを元に空白を空ける
2(black box): -Fで指定した代替フォントを元に黒の箱を描く
3(adjust size): -Fで指定した代替フォントを用いるが、解像度(dpi)が異なるとき拡大/縮小を行ってサイズを調節する


-file:

dviout が読み込むパラメータファイルを指定します(cf.
Q_S3)。
Property Sheets[System]で指定して、起動時に読み込むように設定した場合は、Registryからパラメータを読み込んだ後に、このパラメータファイルからの読み込みがなされて、上書きされます。

パス名の先頭に ^x をつけると、それはdvioutのインストールされたディレクトリが代入されます。一方、^w には、Windows のシステムディレクトリが代入されます。

起動時には、起動したdviout.exeの存在するディレクトリのdviout.par, dviout.ini が探され、次にWindowsディレクトリのdviout.par, dviout.ini が探されます(見つかると、それ以上探さない)。

ネスティング7段までが可能です。


-Fkeep:

よく使うフォントの所在の記録を自動保存することにより、dvioutの立ち上げを高速化するか(ON)どうかを指定します(
Property Sheets->[Font2])。

特に -TEXPK: で、\\//を用いている場合に有効です。
記録を強制的に消去するには、[Flush]ボタンを押します。

次のようなフォントの所在は記録されません。

1. \\//が2つ以上含まれている-TEXPK:の指定にマッチした場合(-TEXPK:の全体には2つ以上含まれていてもかまいません)

2. 起動時と異なる -TEXROOT: あるいは -TEXPK: の場合

3. -F:によって代替を受けたフォント

フォント名とその解像度の組に対し、よく使うかどうかの評価関数の値は、255以下の非負整数で、値の大きなものから最大250個のフォントファイルの所在が記録されます。ただし、使われたかどうかは、dviout終了時に表示していたdviファイルで判断されます。
同じ値の場合、過去に溯って差があれば、差のある一番近い過去で判断されます。

1. 記録になくて使われた場合 64

2. 記録にあって使われた場合、前回の終了時の値 x 15/16 + 16 の整数部分

3. 記録にあって使われなかった場合、前回の終了時の値 x 15/16 の整数部分


-g:

横書用の和文フォントを縦書き用にも代用する(
Property Sheets->[JFont2])。ON/OFFで指定。

Windows の縦書用の和文TrueTypeフォントをAPIを使って得ている場合(デフォルトの[WinJfont]における設定)は、チェック不要。


-gbox:

グラフィック画像の取込において、その画像の外枠を表示することができます(
Property Sheets->[Graphic])。ON/OFFを指定するパラメータです。


-gclip:

EPSF画像の取り込みの際、BoundingBoxでクリップします。ON/OFFで指定します。ただし、-gow: が ON のときはこのオプ\b0 ションの如何にかかわらず、クッリッピングが常になされます。


-gdat:

Ghostscriptの出力としてdvioutが扱うPBMまたはGIFファイルが置かれるディレクトリは、デフォルトではカレントディレクトリ(dviファイルの存在するディレクトリ)ですが、これを-gdat: で設定することができます(Property Sheets->[Graphic])。

dvioutが読み込む EPSF/PS/PBM/GIF/BMP などのファイルのサーチパスとしても、参照されます。複数指定する場合は、; で区切ります。このときは最初のものは、dvioutが一時的に作成するPBM, GIFまたはBMPファイルが置かれるディレクトリにもなります。


-gen:

gen=<template_file> というオプションで、フォントの作成と格納の方法を書いた
フォント作成のテンプレートファイルを指定すると、dvioutがフォントを見つけられなかった場合に、METAFONTを起動して、不足しているフォントの自動生成を行うことができます(cf. Q_F6, Property Sheets->[Font2]
)。

基本的なフォント作成手順/環境は、あらかじめテンプレートファイルに設定しておく必要があります。dvioutは、テンプレートファイルの設定に従って必要なフォントの名前やサイズなどのデータを挿入したバッチファイルを作成し、実行します。当然、メタフォントが既にインストールされていて、正常に動作している環境が必要です。

MakeTeXPKを使う場合のように、1つのコマンドでフォントの生成が可能なときは、テンプレートファイルを用意しなくても、` を先頭に着けてコマンドを直接指定できます。

また、METAFONTソースが見つからない、あるいは設定パラメータにミスがあった場合など、自動生成できなかったフォントについては、必要なルーチンをまとめて別のバッチファイルに出力して手作業で必要なフォントの生成ができるようにしています。


-gfit:

PostScriptのカラー画像は、
GhostscriptによりBMPファイルに変換されますが、gray scaleを使う縮小サイズにおけるプレビューで、縮小したサイズで生成する(ON)かどうかを指定します(Property Sheets->[Graphic])。

ON/OFFで指定するパラメータです。

OFFの欠点: 使用するフォントのdpiが大きい場合、カラーBMPファイルのサイズが大きくなり、ある限界を越えると、表示に極端な時間がかかることがあります(Windowsの仕様のようです)。

表示の際の縮小は、Windowsが行うので、線などが消えたりかすれたりすることがあります。

メモリーやディスクのワークスペースが多く使用されます。

ONの欠点: ルーペで見た画像は、本当に拡大するので、奇麗ではありません。またdpiが大きい場合、このカラー画像の拡大に失敗することがあります(多分Windowsの仕様)。

プレビューのスケールを変換したときや、印刷のときは、対応する解像度のcolor BMPファイルが再度作成されます。


-GIF:

Ghostscriptを用いdvioutが生成し、利用する画像ファイルの形式を指定します(Property Sheets->[Graphic])。整数型の変数なので、パラメータファイルでは、0 から 5 までの整数で指定します。

0(raw PBM) : 白黒画像のみの場合や、カラーでないプリンタ出力に適します。
1(monochrome GIF): 最近の Ghostscriptではサポートされていません。
2(monochrome BMP)
3(16 color BMP)
4(256 color BMP): カラーや白黒画像を共に扱うプレビューに適します。
5(full color BMP): 微妙な色を使うカラー印刷に適します。

上記は、Gostscript で -sDEVICE= のオプションに、それぞれ pbmraw, gifmono, bmpmono, bmp16, bmp256, bmp16m として起動します。

使用する Ghostscript でサポートされているもののみが設定できます(-help オプションをつけて Ghostscriptを起動すると、サポートされている画像フォーマットが分かる)。

注意:多色BMPを用いてカラー画像を扱う場合、(特に画像が大きいほど)多くのメモリーやハードデスクの空きが必要となります。

注意:-sDEVICE=bmp16オプションをつけて、Ghostscriptを起動した場合、16色BMPのフォーマットでなくて、256色BMPのフォーマットで16色のみを使った出力になる(あるいは、そのようなものがある)ようです。
このような場合、16色モードから256色モードに切り替えても、dvioutはBMPファイルの更新を行わず、16色BMPをそのまま使います
16色BMPモードから256色BMPモードに変更する場合は、16色BMPファイルを削除するか、あるいは、16 color BMP -> monochrome BMP -> 256 color BMP と変更してください。


-gow:

画像の描画は、通常下にある文字や画像を残してその上に描かれますが、これをONにすると、下のものを消してから描画されます(
Property Sheets->[Graphic])。

この場合、EPSF画像の取り込みに関しては、常によるクリッピングが指定されているとみなします(cf.PostScript specialのパラメータ)。

文字については -cmode: で、replace を設定するのに対応します。


-GS:

PostScript specialsや、PS/EPSファイル、PBMファイル、GIFファイル、
BMPファイルなどに対する処理を指定します(Property Sheets->[Graphic])。

以下の指定が可能です(整数型パラメータなので、パラメータファイルでは以下の数字で指定します)。

0(Off): 無視する

1(On): EPS/PSファイル、PSコード、PBMファイル、GIFファイル、PBMファイルに関連した special命令に対応します。Ghostscriptを呼び出す必要があって、それが見つからないときは終了します。

2(verbose): EPS/PSファイル、PSコード、PBMファイル、GIFファイル、PBMファイルに関連した special命令に対応します。

3(PBM): Ghostscriptは起動しません。
対応するPBM(または、GIF)ファイルが存在していればそれを用い、存在しなければスキップします。
この場合、必要な画像データファイルとドットサイズが異なっていても、適当に拡大/縮小のスケール変換をします。
横のサイズは、バイト幅(8ドット単位)に切り上げで直したときに同じならば等しいと見なします。

4(exact PBM): Ghostscriptは起動しません。
サイズも含めて対応するPBM(または、GIF)ファイルが存在していればそれを用い、存在しなければ、スキップします。

5(gssub): Ghostscriptは起動しません。
前項4と同様ですが、必要な画像データファイルが存在しないときそれに対してEPS/PSファイルから(dvioutが取り込む)PBMまたはGIFファイルへの変換を行なうバッチファイルgs_exec.batとPSファイルgs_exec$.psを作成します。付属のgssub.exeが必要です。

既にgs_exec.batgs_exec$.psが存在する場合には、以前の内容の末尾に追加しますので、必要に応じて起動前にgs_exec.batgs_exec$.psとを消去しておいてください。

作成されるバッチファイルは、必要なPBMファイル(またはGIFファイル)のうち存在しないものだけを変換しますので、このバッチファイルを起動すれば、次回からdvioutはPBMファイル(GIFファイル)を直接読むことができます。
ただし、同じEPSファイルから複数回異なるサイズで画像を生成していたり、直接PostScriptのコードが\specialに書かれている場合は、生成されたバッチファイルでは対応できません。


-gsize:

EPS/PS画像の取り込みのサイズは、PostScript specialsのパラメータで指定されます。dviファイルのmagnificationの値が1000でない場合(例えば、TeXのソースに

\mag=\magstep1

などと書かれていた場合)、PostScript specialsに書かれた取り込みサイズをこのmagnificationを行った後のサイズとする場合には、-gsize: のスイッチをONにします(
Property Sheets->[Graphic]にあるON/OFFを指定するパラメータです)。

特に、magnificationが1000以外のdviファイルでepsbox.styなどを用いた画像取り込みを行なうときは、-gsize:を指定してください。

epsbox.styを使うと、magnificationに応じてスケール変換した PostScript specialsが生成されます。これとdvioutにおけるスケール変換とで、二重にスケール変換されて正しいサイズでなくなることを防ぐことができます。


-gsx:

dvioutがPostScriptを解釈するとき用いる
Ghostscriptは、gswin32.exe というファイル名で、パスの通ったディレクトリに存在するというのがデフォルトですが、パスを含む起動コマンド名を-gsx: により変更できます(Property Sheets->[Graphic])。

Ghostscriptのパス名に空白が含まれるときは、短いパス名を用いてください。

また、Ghostscriptの起動にパラメータを付加することができ、それには、スペースの代わりに ^ を区切りに使って指定します。たとえば

-gsx:c:\gstools\gs4.03\gswin32c.exe^-dNOKANJI


-hbuf:

HyperTeXを扱うときのキャッシュのうち、ジャンプ先やラベル名を保存しておくための文字列バッファのサイズ(Property Sheets->[HyperTeX])。正の整数を指定します。


-HC:

dviファイルから読み取ったテキスト幅を文書の横幅と考え、設定してある紙面の横幅を基準に文書の横方向のセンタリングを指定することができます(
Property Sheets->[Paper])。長さで指定するパラメータです。


-hname:

HyperTeXを扱うときのキャッシュのサイズで、ジャンプ先のラベルの数(Property Sheets->[HyperTeX])。正の整数を指定します。


-href:

HyperTeXを扱うときのキャッシュのサイズで、HyperJumpの数(Property Sheets->[HyperTeX])。正の整数を指定します。


-HS:

横方向のセンタリング
-HC: を指定したとき、そのセンタリング後に行う横方向の移動を定義することができます(Property Sheets->[Paper])。ON/OFFを指定するパラメータです。


-hyper:

HyperTeXで、HyperJumpを示す文字列の表示形式を指定します([HyperTeX])。パラメータファイルでは整数で指定します(16進数での指定が便利)。

-hyper:modeとしたときの表示形式は、-search: のときと同じなので、そちらを参照してください。ただし、mode & 0xf00 の値は無視されます。


-hyperoff:

HyperTeX specialsの取り扱いを指定します(Property Sheets->[HyperTeX])。

0: デフォルト
1: HyperTeX specialsを無視する(Disable hyperjump)。
2: 外部へのHyperJumpに対しても、ダイアログボックスの表示をしない(Direct outerjump)。

パラメータファイルでは、上記の数字で指定します。


-J:

-J:<num> のように数字<num>を指定すると、
jfmファイルから計算した値よりもフォントの高さの<num>/1000倍だけベースラインの下に来るように位置を調整します(cf. Property Sheets->[JFont2])。

デフォルトの値は0です。負の値も許す整数で指定します。


-JC:

和文フォントの文字の置き換えを設定します(
Property Sheets->[JFont2])。

-JC:<number>:<new_code>=old_code[y|t]:...:new_code=old_code[y|t]

\system<number>には、変換する文字の(定義の)総数を10進数で与えます。\system<new_code>, \system<old_code>は4桁の16進数で、JIS codeが \system<old_code>の文字を \system<new_code>に変換します。

デフォルトでは、縦書文字、横書文字の両者ともに変換しますが、
y を指定すると横書文字のみ、t を指定すると縦書文字のみ変換します。
先頭から探して、最初に見つかった変換だけが有効です。


-L:

8文字を越えるフォント名を切り詰める方法を定めます。ファイル名の長さの制限のため、MS-DOSで用いられていました(
Property Sheets->[Font])。
Windows95/NTでは、切り詰めをしないのがデフォルトです。lcircle10 の場合

2(Cut no part): lcircle10 -> lcircle10
0(Cut last part): lcircle10 -> lcircle1
1(Cut middle part): lcircle10 -> lcirle10

整数型の変数なので、パラメータファイルでは上記の数字を指定します。


-LM:

紙面左端の印字不能領域の幅を表します。長さで指定する
パラメータです。

これにより、プリンタとそのドライバ固有の印字位置の横方向の補正を行います。一時的な調整は、-OX: で行います。(cf. Property Sheets -> [Printer])


-log:

dvioutのエラーやWarningなどの情報を記録するログファイルのパス名を指定します(
Property Sheets->[System])。

単に + とすると、dviout.exe の存在するディレクトリに dviout.log というファイル名でログファイルが作成されます。一方、- とすると、ログファイルは作成されません。メニューバーからもこの設定は変更可能です。


-mag:

縦横のサイズの変換を行いますが、指定をしない場合は、dviファイルに書かれた \magstep の値を用います(
Property Sheets->[Resolution])。

\magstep が m であったとすると、サイズは 1.2^m 倍され、フォントの解像度も、それに応じて変換されたものが探されます。

パラメータファイルでは、0, 1,...,9 でmagstepの値が指定でき、-1 でデフォルトを表わします。magstep halfは、-half=+ と指定します。

[Resolution]プロパティーシートでは、現状にかかわらず常に default と表示されます(誤って特定の magstep を起動時に設定してしまうのを避けるためです)。 現在の mag の値は、Help -> Information で知ることが出来ます。


-mode:

current mode を変更し、そのモードのパラメータRegistryから読んで設定します。mode の値を 0 から 9 までの数字で指定します。

ツールバーから Option->Mode... で変更するのと同様の効果を持ちますが、(現在表示中ならば)次の表示から有効ですので、表示中のもを再表示(ReNew)すれば、変更したパラメータが使われます。

起動時のコマンドパラメータ、あるいは、DDE通信でのみ、このパラメータが使えます。起動時のデフォルトは、Property Sheets->[REGISTRY]で行いますが、それと異なる mode で起動したい場合などに用いることができます。


-multi:

同時に起動可能なdvioutの最大数(
Property Sheets->[System])。正の整数で指定します(cf.no more dviout)。


-ntt:

-ntt の指定で、dvioutがサポートするアスキーpTeX用の和文フォントを、NTTjTeXでタイプセットされたdviファイルからも利用できるようになります(Property Sheets->[JFont2])。ON/OFFを指定するパラメータです。


-nttF:

オプション
-ntt:によって、NTTjTeXの和文フォントをアスキーpTeXの日本語フォントで代替する場合、\jfontによって、新たに和文フォントを追加定義したときには、追加した和文フォント名をdvioutにも教える必要があります。

これには、以下のようにオプション-nttF: を用います(Property Sheets->[JFont2])。

-nttF:
<jfm_file_1>=<追加_font_1>;<jfm_file_2>=<追加_font_2>;...

このオプションの場合、ポイント数(10や12など)や解像度(118や360など)を含まない名前を指定することに注意してください。


-OX:

横方向の出力位置の補正の設定(
Property Sheets->[Paper])。長さで指定するパラメータで、負の値も可。


-OY:

縦方向の出力位置の補正の設定(
Property Sheets->[Paper])。長さで指定するパラメータで、負の値も可。


-renew:

「dviout以外のWindowに移動し、再度dvioutのWindowに戻ってきたとき、表示中のdviファイルが書き変えられていないかどうかチェックし、書き換えられていれば、表示を自動更新する」という機能を設定できます(
Property Sheets->[System])。ON/OFFを指定するパラメータです。


-RM:

紙面右端(Landscapeのときは、上端)の印字不能領域の幅を表します。長さで指定する
パラメータです。(cf. Property Sheets -> [Printer])。


-S:

Windows95の和文TrueTypeフォントのようなJXL4以外の和文フォントを用いるとき、その大きさを調整します。
default は 1000 で、設定した値に比例した大きさに調整されます(cf.
Property Sheets->[JFont2])。たとえば、950 とすると、5%の縮小です。正の整数で指定します。


-scale:

Display -> View1,...,View4 の4種類の画面の表示モードを設定します。
Property Sheets -> [Display] で設定できます。

-scale:<x1>:<y1>:<z1>:<x2>:...:<y4>;<z4>

として設定できる(パラメータファイルでの指定も同様)。<x1>:<y1>:<z1>は、View1 に対応し、そのほかも同様である。この3つの数字の意味は、-BMP: の時と同様で、横方向の縮小率、縦方向の縮小率、ガンマ補正(+画面反転)を表す。


-sdpi:

文字列サーチHyperTeXで文字列に色付けを許可する最大の解像度(gray scale込みのdpi)を指定します(Property Sheets->[Search])。正の整数を指定します。

メモリーの消費を押さえるのが目的で、デフォルトは150となっています。

なお、ルーペでみた画像は、この色付けがなされません。


-search:

文字列サーチで見つかった文字列の表示形式を指定します(Property Sheets->[Search])。

-search:modeとしたとき、

mode & 0x8000 = 0: box 全体、または、その中の文字、または枠に色をつける
mode & 0x8000 = 0x8000 この時は色付きの線を引く(通常、mode & 0x80 = 0x80)
このときさらに
(mode & 0x4000)?: 縦書きのとき、線を右側にする?
(mode & 0x2000)?: 横書きのとき、アンダーラインでなくオーバーライン?
(mode & 0x1000)?: 横書きのとき、アンダーラインを下部に?

mode & 0x02 = 0 : fill box
2 : draw boundary

mode & 0x0c = 0 : or color
4 : set color
8 : reverse (ignore : mode & 0xf0)

mode & 0x80 = 0 : background
0x80 : forground

mode & 0xf0 =
color box (with gray characters in black)
0x00: original 0x10: yellow box 0x20: magenta box
0x30: red box 0x40: cyan box 0x50: blue box
0x60: green box 0x70: black box

color characters (gray scaled with a white background)
0x80: black char 0x90: blue char 0xa0: green char
0xb0: cyan char 0xc0: red char 0xd0: magenta char
0xe0: yellow char 0xf0: while char

mode & 1 は、無視される
mode = 0xf0 は、文字列が消されることを意味する
反転モードでの色は、補色になります。

以上は、-hyper: の場合も同様です。

mode & 0x100 = 0: サーチされた文字列の色付けは、一つずつ
!= 0: そのページで見つかった文字列全部を色付けする

mode & 0x200 = 0: マウスカーソルは移動しない
!= 0: マウスカーソルは、サーチされた文字列を指す


-sFont:

文字列サーチ文字列コピーで(グラフィック文字のフォントなど)無視するフォントを指定します(Property Sheets->[Search])。

複数のフォント名を ; で区切って指定します。これらは前半と後半の2つのブロックに分け、そのブロックは空白で区切ります。前半は無視するフォント、後半は大文字の A から Z までのコードのみを通常の文字とみなし、あとは無視するものです。

フォント名の末尾は、* として省略することができます。このときは、区切り記号の ; は省略できます(lasy*と指定すると、lasy8, lasy10などが該当)。たとえば

-sFont:cmex*lasy*line*lcircle* cmsy*cmbsy*


-spi:

Susieという画像表示ソフトがフリーに提供されており、対応する画像フォーマットに応じたDLLがSusie plug_inとして、各種開発されています。

dviout for Windowsでは、このSusie plug_inを使って各種の画像を取り込むことができます。-spi: で、このplug_inの存在するディレクトリを指定します。デフォルトは、起動したdvioutの存在するディレクトリです。

JPEG/TIFF/GIF/PCD画像に関しては、-spi:の設定の他、dvioutの存在するディレクトリ、Windowsディレクトリ、PATHの通ったディレクトリも探します。


-t:

一度に何ドットずつスクロールするかの設定です(
Property Sheets->[Display])。

この値を大きくするほど、スクロールは高速になりますが、スクロールが滑らかでなくなります。正の整数を指定します。


-TEXFLI:

FLIフォントライブラリを使用するとき、-TEXPK: でフォントライブラリ名の可変部を ^f で表現して指定し、-TEXFLI: にその可変部分を列挙します(Property Sheets->[Font2])。


-TEXFONTS:

欧文TrueTypeフォントを旧来の方法で用いる、あるいは、PKフォント存在しないがtfmファイルが存在する場合にそこを正しい大きさの空白で置き換える、などを行う場合、これによってtfmファイルおよびjfmファイルの存在するディレクトリ名を指定します(Property Sheets->[Font])。

-TEXPK:と同様な意味で ^r ; \\ を用いることができます。


-TEXKNJ:

MS-DOS版のdvioutで用いられていたディスク上の
ビットマップ和文フォントを利用する場合には、MS-DOS版と同様に -TEXKNJ: でそのフォントを指定します(Property Sheets->[JFont2])。ファイル名には各フォントの横のドット数が含まれていなければなりません。
-TEXKNJ: では、そのドット数を ^d で指定します。

指定の仕方は、例えば

-TEXKNJ:
c:\font\jfont\^s^d.pk;c:\font\jfont\kanji.^d

のようにします。

TEXKNJ: の中に ^s があると、それは対応するjfmファイルのファイル名から拡張子(.tfm)を除いた部分の、さらに後ろから数字を除いた文字列に置き代わります。

例えば、goth5.tfm, goth10.tfm などのときは、^s には、goth が代入されます。先程の例の最後の部分は c:\font\jfont というディレクトリにgoth.24, kanji.24, kanji.32, kanji.48 などの和文フォントが存在するときの指定です。


-TEXPK:

欧文のPKフォントなど
フォントグリフファイルの所在を指定します。アスキーのpTeXを使うときは、和文のjfmファイルフォントメトリックファイル)の所在もこれで指定します(Property Sheets->[Font], -TEXPK の設定例)。

指定では、^ または % と、その次の一文字との組み合わせで、それぞれ以下の特別のものに置きかえられます。以下の ^ % に変更可能です。
^r
-TEXROOT: で設定した文字列
^s
フォント名(cmr10, min10など)
^d
dpi(dots per inch)の値
^l
dpiの5倍の値
^g
GTHフォントライブラリ、あるいは、FARフォントライブラリを示す
^t
FLIフォントライブラリの可変部を示す
^x
dvioutのインストールされたディレクトリ
\\
任意のディレクトリ名の列(kpathseaの機能)
;
複数の指定をする場合の区切り。先に書かれたものが優先


-TEXPKD:

PKフォントに対し、各文字のラスターの位置などを所在を記録したインデックスファイル(pktopkdを用いる)を作成し、それを
-TEXPK:で指定して用いることができます。

-TEXPKD: で、実際のPKフォントの所在をルートからのパスの一部で指定して、インデックスファイルに書かれた相対ディレクトリパスと合わせて用いられます(Property Sheets->[Font2])。

・64K byte以上のサイズの大きなPKファイルを使う場合
・PKファイルを多数使うDVIファイル(例えば、NTT版のJTeXでタイプセットしたもの)を扱う場合

などに MS-DOSで用いられました。


-TEXROOT:

-TEXPK:または -TEXFONTS:^r または %r という文字列があると -TEXROOT: で設定した文字列 が代入されます(Property Sheets->[Font])。

共通のルートからのパス名を設定しておくとよいでしょう。


-TM:

紙面上端の印字不能領域の幅を表します。長さで指定する
パラメータです。

これにより、プリンタとそのドライバ固有の印字位置の縦方向の補正を行います。一時的な調整は、-OY: で行います。(cf. Property Sheets -> [Printer])


-tpic:

tpic specialsのコマンドを有効にするかどうか、また、有効にした場合、曲線描画についてBezier曲線を用いる(これがデフォルト)か、spline曲線を用いるかの指定します(Property Sheets->[Graphic])。

整数型のパラメータなので、パラメータファイルで指定するときは、上記をそれぞれ順に0, 1, 2 の数で指定します。


-ttf:

欧文TrueTypeフォントの使用につき、それをコントロールします(Property Sheets->[Font2])。非負の整数で指定します。

-ttf:0 欧文TrueTypeフォントの使用を禁止する。

-ttf: <num> <num>が正の整数のとき、<num>dpi未満のフォント(-TEXPK:^dに対応)には欧文TrueTypeフォントの使用を禁止する。

dviファイルで使われているフォントで

-ttf:の値が正で、^dの値が-ttf:の値以上
・TEXPK:でそのフォントのtfmファイルが見つかる
・Peoperty Sheets->[WinJFont]で、そのフォントと欧文TrueTypeフォントとの対応が設定されている

の全てが満たされたときのみ、対応する欧文のTrueTypeフォントが使われます。

[Font2][Flush]ボタンを押さないと有効にはなりません。押さないと過去に使われたフォントの記録がそのまま用いられるからです。


-varf:

オプション-varf: をONにすることにより、固定サイズの和文ビットマップフォントに無段階の縮小/拡大を行なうことで、スケーラブルフォントとして用いることができます。
また、オプション
-e: によって全体の拡大/縮小を行った場合には、固定サイズの欧文フォントに対しても同様な調整を行います。ON/OFFを指定するパラメータです。(Property Sheets->[Font2])

基礎になるフォントは、このオプションをつけなかった場合に用いられるフォントです。

和文フォントに対しては、jfmファイルを読んで、それに該当する縦横のサイズになるように縦方向と横方向を個別に拡大/縮小するので、平体や長体にも対応できます。

なお、-F: による代替フォントでサイズが異なった場合に、それを調整するには -FB: を用います。


-VC:

dviファイルから読み取ったテキストの高さを文書の縦幅と考え、設定してある紙面の縦幅をき基準に文書の縦方向のセンタリングを指定することができます(
Property Sheets->[Paper])。長さで指定するパラメータです。


-VS:

縦方向のセンタリングを指定したとき、そのセンタリング後に行う縦方向の移動を定義することができます(
Property Sheets->[Paper])。ON/OFFを指定するパラメータです。


-vfn:

WindowsのTrueTypeフォント、書体倶楽部形式のフォントなどを用いるとき、それのコンフィギュレーションファイル(デフォルトのファイル名は dviout.vfn)をフルパス名で指定します(
Property Sheets->[JFont2])。

[WinJFont]での指定と併用はできませんので、Windowsの和文TrueTypeフォント以外の書体倶楽部形式フォントを使用するときのみ指定してください。


-Wshow:

不足した欧文フォントを作成するときのMETAFONTの起動や、PostScriptの画像表示で
Ghostscriptを起動するとき、通常新たなWindowsを開かず、最小化した状態、すなわちタスクバーのみで示されます。

このスイッチをONにすると、実際にWindowsが開かれ、それは起動したものが終了するまで続きます(Property Sheets->[System])。タスクバーの状態になると起動したプログラムが止まってしまう場合に、このスイッチをONにします。


-y:

Property Sheets->[Paper]で、用紙サイズと向きを指定します。dviout.par などのパラメータでは

-y:<youshi>[P:L]により指定します。

<youshi> = A3, A4, A5, B4, B5, H, Legal, Letter

それぞれ、A3, A4, A5, B4, B5, はがき, Legal, Letter, のサイズです。

<youshi> = F<width>:<Height> により、縦横の長さで指定することもできます(長さ <width> は、12.5cm, 123mm などと書けます)。

<youshi>の後の P , L は、用紙の縦置き、横置き、を表します。


-virtual:

Virtual font使用の ON/OFFの指定。

Virtual font内での縦書きは未対応。Virtual font内でのspecialは無効。
などのいくつかの制約がある。テスト段階なので、問題点がある可能性がある。


用語集

dviout
目次
  仕様
  配布
  dviout User's 倶楽部
  知られている不都合箇所
  Make Help
  補記
  アンインストール
  プレビュー
  パラメータのリスト
  パラメータの設定例
  プロパティーシート
  HyperTeX
  文字列サーチ
  文字列コピー
  移動
    他のファイル
    ページ番号
  起動と終了
    no more dviout
  他のプログラムとの連携
    DDE使用例
  インストール
    解像度の設定
    フォントのパスの設定
      -TEXPK の設定例
    表示スケールの調整
    印字位置の調整
    dviファイルのdvioutへの関連付け
    パラメータの自動インストール機能
  印刷
    ページのSelection
    縮小/拡大印刷機能
    ページ毎のポーズ機能
    袋綴じ印刷
      印刷オプションの使用例
    印刷のページの順番
    印刷データ出力中でのキャンセル
    ジョブの統一/分割
    dviprtによる印刷
      -dviprt の設定例
      CFGファイル
      LBP用ドライバ
      プリンタの制御コードの取り込み
ユーザインタフェース
   メニューバー
    File Menu
    Jump Menu
    Search Menu
    Display Menu
    View Menu
    Option Menu
    Help Menu
  情報表示
    ファイルと表示に関する情報
    フォント情報
    バッファ情報
    キー機能一覧
    パラメータ一覧
    パラメータの設定値の出力
Property Sheets
  [CONTENTS]
    [Save]
    [Restore]
    [OK]
    [Cancel]
    [Apply]
    [Help]
    [Default]
    current mode
  [Display]
    ガンマ補正
    gray scale
    HVscale
    reverse Display
  [Resolution]
    dpi
  [Font]
    [Guess]
      [Guess]の仕様
    存在しないフォントへの対処
    フォントグリフファイル
    フォントメトリックファイル
    tfmファイル
    jfmファイル
    FLIフォントライブラリ
    欧文TrueTypeフォント
    inch
    GTHフォントライブラリ
    FARフォントライブラリ
    フォントのチェック
      cmr10
      line10
      msam10
      lcircle10
      eufm10
      min10
      tmin10
    -F の指定
  [Font2]
    フォントの自動生成
      フォント作成のテンプレート
  [WinJFont]
    [WinJFont]のTrueTypeフォント
    [WinJFont]のH scale
    [WinJFont]のV scale
    [WinJFont]の[Define]
    [WinJFont]の[Remove]
    [Change Font]
    [Add Font]
    [WinJFont]のjfm/tfm
    [WinJFont]の平体
    [WinJFont]の斜体
    [WinJFont]の向き
    [WinJFont]のH position
    [WinJFont]のV position
  [JFont2]
    -ntt の指定
  [Key]
    [Key]のDefine
    [Key]のClear
    [Key]のSearch
    [Key]のAll Clear
    [Key]のFunction
    [Key]のKey
  [Search]
  [HyperTeX]
    HyperTeX specials
  [Loupe]
  [Graphic]
    BMPファイル
    tpic specials
      tpic specialsのコマンド
      tpic specialsの拡張
    画像データファイル
      画像データファイルのspecials
      PostScript specialのパラメータ
      PostScript specialの使用例
      Ghostscript
    カレントディレクトリ
  [Printer]
  [Paper]
  [System]
  [REGISTRY]
    Registry
    Selected mode
      Current Name:
      Current mode:
      Default mode:
      Current Print:
    [Auto Load]
    [Ignore]
    [REGISTRY]での[Save]
    [REGISTRY]での[Restore]
    [REGISTRY]での[All Set]
    [REGISTRY]での[All Clear]
    [REGISTRY]のリストボックス
Q&A
パラメータ
  -A:
  -area:
  -base:
  -bb:
  -bf:
  -BM:
  -BMP:
  -box:
  -br:
  -bright:
  -Browser:
  -button:
  -c:
  -cmode:
  -color:
  -dpi:
  -dpiv:
  -dviprt:
  -e:
  -F:
  -FB:
  -file:
  -Fkeep:
  -g:
  -gbox:
  -gclip:
  -gdat:
  -gen:
  -gfit:
  -GIF:
  -gow:
  -GS:
  -gsize:
  -gsx:
  -hbuf:
  -HC:
  -hname:
  -href:
  -HS:
  -hyper:
  -hyperoff:
  -J:
  -JC:
  -L:
  -LM:
  -log:
  -mag:
  -mode:
  -multi:
  -ntt:
  -nttF:
  -OX:
  -OY:
  -renew:
  -RM:
  -S:
  -scale:
  -sdpi:
  -search:
  -sFont:
  -spi:
  -t:
  -TEXFLI:
  -TEXFONTS:
  -TEXKNJ:
  -TEXPK:
  -TEXPKD:
  -TEXROOT:
  -TM:
  -tpic:
  -ttf:
  -varf:
  -VC:
  -virtual:
  -VS:
  -vfn:
  -Wshow:
  -y: