発展方程式における系統的形状解析及び漸近解析:春の学校

開催情報

開催日
2023年3月22日(水)13:00 〜 2023年3月23日(木)16:30
開催場所・開催方法
東京大学駒場キャンパス数理科学研究科棟002室 (対面開催のみ)
参加登録 (参加希望者は必ず登録をお願い致します)
参加登録フォーム (締切:2023年3月20日(月)17:00)
講演者 (敬称略)
菅 徹 (大阪公立大学)
関坂 歩幹 (明治大学)
プログラム (pdf 版はこちら)
 
2023年3月22日(水)
 
13:00〜14:30 菅 徹
Crandall-Rabinowitz の分岐定理とその応用(1)
 
15:00〜16:30 関坂 歩幹
Maslov指数と偏微分方程式への応用 I
 
2023年3月23日(木)
 
10:00〜11:30 関坂 歩幹
Maslov指数と偏微分方程式への応用 II
 
昼休憩
 
13:00〜14:30 菅 徹
Crandall-Rabinowitz の分岐定理とその応用(2)
 
15:00〜16:30 関坂 歩幹
Maslov指数と偏微分方程式への応用 III

概要

菅 徹 (大阪公立大学)
分岐理論に関する基礎として, Crandall と Rabinowitz による Banach 空間上の分岐定理と, その微分方程式への応用について解説する. 初めに簡単な例を挙げながら分岐に関する基本的な事項について述べた後, 同じく例を用いながら, 平衡解の分岐が起きるためには
・どのような条件があれば良いのか (平衡解の退化&横断性条件)
・どのように証明したらよいのか (Lyapunov-Schmidt reduction)
を探る. これらを Banach 空間上の問題にうまくあてはめることで, Crandall と Rabinowitz による分岐定理(JFA, 1971)に辿り着く. その後, 分岐定理を具体的な微分方程式に応用する. 特に活性因子・抑制因子系に対して分岐定理を適用することで, Turing 不安定化により空間パターンが現れることを示す. もし時間が許せば他の方程式に対する応用例なども紹介したい.
関坂 歩幹 (明治大学)
Maslov指数はシンプレクティック幾何学や数理物理の諸問題に現れる位相不変量である.古典的には,Sturm -Liouville型作用素やシュレディンガー作用素の固有値の順番と固有関数のコブの個数を結びつける振動定理が,Maslov指数によって特徴付けられる.近年,Maslov指数を用いた偏微分方程式や力学系のダイナミクスの解析に関する応用や一般化が行われており,背後にある幾何学的な性質を積極的に利用した解析方法が開発されている.本講演ではこのような問題の背景や動機なども説明し,反応拡散系のパルス解の不安定性への応用やEvans関数などとの関連についても紹介したい.

世話人

石毛 和弘 (東京大学)
宮本 安人 (東京大学)
三宅 庸仁 (東京大学)

備考

本会は, 以下の援助を受けております.

文部科学省科学研究費補助金基盤研究 (S) 19H05599 (研究代表者:石毛和弘)
(科研費ホームページ)