丸山祐造(東京大学・空間情報科学研究センター)
 
線形回帰モデルにおけるベイズ型変数選択規準
 
線形回帰モデルの変数選択規準を考える.ベイズ理論の下では,適当な事前分布に対する周辺密度がそのまま選択規準となり,通常はMCMC等計算機集約的な手法で扱われる.今回は,正規線形回帰モデルに対して周辺密度(つまり多重積分)が解析的に綺麗に計算できるようなうまい事前分布を与え,結果として得られる選択規準の性質を議論する.特に古典的な設定(n>p)の場合だけでなく,近年流行の設定(n<p, n<<p)にも対応しているのが興味深い.