15年度 Aセメスター 幾何学 II, 幾何学特別演習 II




幾何学 II, 幾何学特別演習 II
15年度 A セメスター
理学部数学科
担当: 河澄響矢 kawazumiアットマークms.u-tokyo.ac.jp
幾何学 II: 水曜日 9:15 - 12:00, 数理 117 教室.
幾何学特別演習 II: 水曜日 13:00 - 14:45, 数理 117 教室.
開講日: 15 年 9 月 16 日(水)

摘要:

(幾何学 II) 位相空間および位相空間対の特異ホモロジー群 について基礎的事項を解説する。関連して、基本群、 有限胞体複体、多様体の基本類、特異コホモロジーを扱う。
(幾何学特別演習 II) 幾何学のしかるべき題材、 とくに位相幾何学の基礎的な題材を選んで演習を行う。

成績および単位について:

(幾何学 II) (後述の)宿題レポート、中間テスト(10月30日を予定)および期末テストの結果を基に成績をつける。出席はとらない。
(幾何学特別演習 II) 宿題レポートの成績と黒板で「最後まで」解いた問題数によって単位の判定を行う。評価には講義の成績を加味する。

宿題レポートについて:

・ほぼ毎回一題ずつレポートを課します。
・(やむを得ない事情のある場合をのぞき)手書きにしてください。
・レポートは、A4, 片面, 複数ページのときはホチキス止めとすること。表紙は不要。
・コピーして保存する必要上、閉じてあるものは全てこちらで一旦バラバラにします。
・学年、番号、氏名は忘れずに。
・原則として問題が提出された次の回の講義のときに提出するものとします。 代理提出可です。12:20 以降の提出は認めません。
・やむを得ない事情のあるときは、その理由をレポートに書き添えて、 締切の前日の午後4時までに数理棟2階主任室 II の河澄の郵便受けに提出してください。
・主任室 II は数理教職員以外立ち入り禁止なので、 必ず、室内にいる教職員に声をかけてください。
・数理棟 主任室 II の開室時間は平日 10:30 から 17:00 までです。 それ以外の時間にはレポートは提出できません。

参考書:

ホモロジー群に関して:
1) 中岡 稔 「(復刊)位相幾何学 ─ ホモロジー論」 (共立出版) (生協書籍部に参考書として注文してあります。)
2) J.W. Milnor and J.D. Stasheff, `Characteristic Classes' (Princeton UP, New Jersey, 1974) の中の
Appendix A: Singular Homology and Cohomology
基本群に関して:
3) 松本 幸夫 「トポロジー入門」 (岩波書店)
全般に渉って:
4) 服部 晶夫 「位相幾何学」 (岩波書店)
5) Allen Hatcher, `Algebraic Topology' (Cambridge UP, Cambridge, 2002)

東京大学 OCW に 2004 年度に行った講義の 手書きノートが あります。

目次および配付プリントの pdf files: 東京大学内部だけから見ることが出来ます。

註: 受講者以外の方がこのプリントによっていかなる不利益を得ようとも、当方は一切、責任を負いません。
著作権はすべて河澄響矢に属します。一切の転載転用を禁止します。


プリントの訂正表はこちらです。

I. ホモロジー群とはどういうものか?
1. 弧状連結成分. 15 年 9 月 16 日
2. 0 次元ホモロジー群.
3. ホモロジー群とはどういうものか?15 年 9 月 30 日
4. 球面の写像度. 15 年 10 月 7 日

II. ホモロジー群をつくる.
5. 特異ホモロジー群の定義. , 15 年 10 月 14 日
6. 特異ホモロジー群のホモトピー不変性.
A. 非輪状モデル定理と立方体的特異ホモロジー群.
7. ホモロジー完全列. 15 年 10 月 21 日
8. Mayer-Vietoris 完全列.

III. 基本群とホモトピー群. (前半)
9. 基本群の定義とその基本的な性質.15 年 10 月 28 日
B. van Kampen の定理.15 年 11 月 4 日, p.22,p.25.

IV. 空間対についてホモロジー群を考える.
10. 空間対のホモロジー群.
11. 写像度の局所化.15 年 11 月 11 日, p.7p.10
12. オイラー数と有限胞体複体.15 年 11 月 18 日,p8p9
G. コンパクト位相多様体についての補足. 15 年 11 月 25 日
13. 多様体の基本類. 15 年 12 月 2 日 p3p8

III. 基本群とホモトピー群. (後半)
C. ホモトピー群の定義と基本的性質.
D. 対のホモトピー群と対のホモトピー完全列.
E. ファイバー空間. 16 年 1 月 6 日, p3p8
F. 被覆空間の分類定理. 15 年 12 月 9 日

日付は飽くまでも目安です。変更の可能性があります。10月30日は中間テストです。

中間テストについて:

以下の要領で中間テストを行います。

時間: 10月30日(金)9時15分から12時00分まで
場所: 117 教室(いつもの講義の教室)
範囲: \S8. Mayer-Vietoris 完全列 まで
持込: 筆記用具以外持込禁止
備考: 午後の演習は休講とします。

補講の追加のお知らせ:

授業回数の減少にともないホモトピー群に関する補講を
以下の要領で追加します。

時間: 16年1月 6日(水)
(前半)10時00分から12時15分まで
(後半)13時00分から14時30分まで
場所: 数理 117 教室(いつもの講義の教室)
内容:
C. ホモトピー群の定義と基本的性質.
D. 対のホモトピー群と対のホモトピー完全列.
E. ファイバー空間. 16 年 1 月 6 日, p3p8


補講のおしらせ:

学期中に話せない事項について、以下の要領で補講を行います。

期日:16年2月18日(木)、19日(金)、22日(月)、23日(火)。
時間:毎日1限(9:00-)から4限(-16:10)まで。(毎 日終りが 10 分ほど延長するかもしれません。)
場所:数理 117 教室。
内容:以下の目次を予定しています。

V. ホモロジー群の係数をとりかえる.
14. アーベル群に係数をもつホモロジー群.
15. ホモロジーの普遍係数定理.
16. アーベル群に係数をもつ特異ホモロジー群の基本的性質.

VI. ベクトル束.
17. ベクトル束.
18. ベクトル束の準同型定理.
19. ベクトル束の演算.
20. ベクトル束のひきもどし.

VII. 特異コホモロジー群.
21. 特異コホモロジー群の定義.
22. コホモロジーの普遍係数定理.
23. 特異コホモロジー群の基本的性質.
24. 有限胞体複体における Euler 類.

VIII. 積
25. カップ積とキャップ積.
26. 直積空間のホモロジー.

IX. ポアンカレ双対定理とその応用.
27. ポアンカレ・レフシェッツ双対定理.
28. 多様体上の交叉形式.
29. ベクトル束のトム類とオイラー類.


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