東京大学 / 数理科学研究科 / 講義

数学III (Aコース)
(2005年10月〜2006年1月) Last modified: 2006/1/11


担当 平地 健吾 (研究室は数理科学研究科521)
Text book このページでは数学II (Aコース; 1年生理 II, III) の講義メモをのせます。

教科書は夏学期と同じく「微積分」難波誠著、裳華房 (4章〜6章)

場所:741教室
時間:水曜1限 9:00〜10:30

2月1日の1限に補講を行います (742教室;いつもの講義室の隣)

・ベキ級数の係数と微分の関係
・関数のテイラー展開の可能性について十分条件
・広義積分の定義と収束の判定法
・ガウス積分とガンマ関数
・期末試験の範囲は広いので以下のように出題する予定です(講義でも説明しました):
必修問題として出題する部分: 4.1〜4.4 (偏微分の計算と極値の判定) 5.2, 5.3 (重積分の計算)
選択問題として出題する部分: 4.5, 4.6, 6.1〜6.3, 3.5
必修部分がそれなりに解ければ合格です.

1月18日の講義内容

・ベキ級数の収束半径
・ベキ級数の項別微分と積分
・指数関数、対数関数のベキ級数展開
1月11日の講義内容

・級数の積の計算と指数法則
・関数列の各点収束と一様収束
・連続関数列の一様収束極限は連続であることの証明
・極限と微分,積分の順序交換
・レポート問題のpdftex ファイル 提出期限はこの講義の期末試験の開始時間

12月21日の講義内容

・級数の収束と発散の定義と例
・幾何級数,調和級数;積分を用いた収束の判定法
・コーシーとダランベールの収束判定法
・絶対収束する級数は和の順序を変更してもよい
・「n-s log nの和の収束の判定で計算ミスがありました」と書きましたが再確認してみるとミスではないようです (板書で間違えたかも?).

12月14日は休講

12月7日の講義内容

・フビニの定理の使い方:偏微分の順序交換が可能であることの証明
・回転体の体積
・重積分の変数変換
・局座標をもちいた重積分の計算; ガウス積分の計算
11月30日の講義内容

・重積分の定義とダルブーの定理
・区分的C1境界をもつ有界閉領域上の連続関数は可積分であることの説明
・フビニの定理:重積分を逐次積分で計算する方法
・重積分の計算例(間違った図を書いたので,来週もう一度)
11月16日の講義内容

・ラグランジュの未定常数法(条件が一つの場合の証明)
・例題:x^4+y^4=1上での関数の最大,最小
・例題:球面上での一次式の最大,最小
・ラグランジュの未定常数法(条件が複数ある場合;証明は略)
・例題:二つの放物線の間の最短距離
11月9日の講義内容

・例題:周長が一定の三角形で面積が最大になるのは正三角形であることの証明
・陰関数定理(証明は陰関数の存在のスケッチのみ)
・例題:f(x,y,z)=0で定義される曲面の接平面の方程式
・逆写像定理(証明は省略)
11月2日の講義内容

・二次斉次式が原点での挙動の分類
・ヘッセ行列を用いた極値の判定条件
・一般次元でのヘッセ行列の固有値と極値の関係
・例題: x^4+y^4-2x^2 yの極値を求める
・例題:周長が一定の三角形で面積が最大になるのは正三角形であることの証明(式の導出まで)
10月26日の講義内容

・平均値の定理とテイラーの定理
・極値をとる点では1階微分が消える
・二次斉次式のグラブの形の分類
10月19日の講義内容

・ベクトル値多変数関数の全微分とJacobi行列の定義
・Chain rule の証明と計算例
・局座標をもちいたラプラス作用の表示の計算
10月12日の講義内容

・Kが閉集合であることとKの収束部分列の極限はKに属することは同値
・有界閉集合上の連続関数の最大最小値の存在証明
・(高次)偏微分の定義と計算例
・C^1関数は全微分可能であることの証明
・C^2関数は偏微分の順序交換が可能である(証明は重積分まで保留)
10月5日の講義内容

・2変数の関数とそのグラフ
・平面上の距離と2変数関数の極限
・開集合、閉集合、有界性の定義
・Bolzano-Weierstrassの定理の証明
・最大最小値の存在定理(証明は来週)

講義日程
10月 5,12,19,26
11月 2, 9,16,30
12月 7,14,21
 1月11,18
付記:補講期間は1月31日と2月1日
・12月14日は休講の予定