担当 平地健吾 ([my last name]@ms.u-tokyo.ac.jp) TA 千葉 優作 清水 英司
●7月11日の講義
・ペー関数のみたす微分方程式 ・ペー関数の微分の零点は半周期であり、半周期でのペー関数の値は相異なる ・モジュラー関数 λ の定義 ・モジュラー群の生成元と基本領域 ・モジュラー関数は C-{0,1}への全射等角写像であることの証明
●7月4日の講義
・離散加群の基底は高々2であることの証明 ・楕円関数の性質(正則なら定数;基本領域上の留数の和は0;次数の定義;次数は2以上) ・部分分数展開 ・ぺー関数の級数による定義、その収束性の証明。
●6月20日の講義
・Δ-{0}の閉曲線のホモトピー類は整数と対応する。 ・Δ-{0}上での解析接続の構造:ある閉曲線のリフトが閉曲線であれば 分岐点であることを証明した。 ・Picardの小定理の証明のあらすじ。モジュラー関数λの性質の説明。 (λの構成は楕円関数の項でおこなう)。
●6月13日の講義
・前層から層( = 層空間 = 先週定義した位相空間としての層)を構成する方法を説明。 ・曲線に沿った解析接続を定義し、その一意性を証明。 ・ホモトピーを定義し、モノドロミー定理の証明を与えた。 ・定数でない整関数の逆函数として大域的解析函数が定義されることを証明。 これで Log z, √z などが解析函数として定義されることがわかる。
●6月6日の講義
・Weierstrass による解析接続の理論。関数要素の直接解析接続の列として解析接続を定義しWeierstrass の意味での解析関数の定義を与えた。 ・アーベル群の層の一般的な定義のあと、正則関数の芽の層を定義し、その連結成分として 大域的解析関数を定義した。この解析関数は上記の Weierstrass の意味での 解析関数と同じものであることを証明した。
●5月30日は中間試験
●5月23日の講義
・Green関数の双正則写像による不変性 ・多重連結領域は円環からいくつかの同心円弧を除いた領域と双正則同値になることを証明した ・証明は基本的には Ahlfors の教科書に沿ったが、主値積分を用いた議論は位相幾何的な 議論で置き換えた
・劣調和関数, Perronの方法によるのDirichlet問題の解法 ・Barrierの存在 ・グリーン関数の定義とリーマン写像との関係
・調和関数の平均値の性質と最大値の原理 ・Poissonの公式と円板でのDirichlet問題の解 ・Harnackの不等式、Harnackの定理
・正則写像が境界まで連続に拡張され境界をJordan閉曲線にうつせば、双正則になる ・鏡像の原理 ・単位円板を多角形にうつす等角写像: Schwarz-Christoffel の公式
・穴のない領域と単連結領域の同値性の証明 ・双正則写像の境界挙動(ジョルダン領域の間の双正則写像は境界まで同相に拡張できることの証明)
・正規族の定義:複素領域から距離空間への連続写像の族で一般的に考える ・複素領域から距離空間への連続写像のなす集合に距離を定義し、完備距離空間にする ・正規族であることと相対コンパクト性は同値 ・Ascoli-Arzelaの定理 ・Montelの定理の証明 ・すべての正則関数が原始関数をもつような領域を解析的単連結領域と定義し、 解析的単連結性が(位相的)単連結性と同値であることをRiemann の写像定理を用いて示した。 ・閉曲線が0とhomologusであることの定義を(回転数を用いて)与え、homologically trivialな領域を定義した。 ・0とhomologusである閉曲線にたいするCauchyの積分定理の証明(有界領域のときのみで時間切れ); この定理からとくにhomologically trivialな領域は解析的単連結であることがわかる
・等角写像は微分が消えない正則関数である。 ・Riemannの写像定理の証明; Schwarzの補題、Montelの定理、Hurwitzの定理を用いた。Montelの定理の証明は来週