東京大学 / 数理科学研究科 / 講義

複素解析学 II+演習(2011年4月開講)

Last updated 2011/7/19

Cauchy

担当 平地健吾 (hirachi@ms.u-tokyo.ac.jp)  
TA  久本智之
   松本佳彦

このページでは複素解析学IIの講義情報をのせます。

参考書は Lars Ahlfors 著 Complex analysis またはその和訳

場所:117教室
時間:火曜2限 10:00〜12:15(演習は3限13:00〜14:30)


7月19日の講義内容(最終回)

・複素領域ではCauchy-Riemannの方程式が解をもつことをRungeの近似定理を用いて証明
・Cauchy-Riemannの方程式の解をもちいて,Weierstrassの定理(零点を指定して正則関数を作る)および 補間定理(離散的な集合上での関数を正則関数に拡張する)を証明した
・1/sin^2 zおよび1/sin zの部分分数展開の ・新しい演習問題はありません.
・第11回のレポートの解答例はこちら(pdf)
・第12回のレポートは数理の教務窓口で後日返却します(掲示を出します).
7月12日は休講

7月5日の講義内容

・Rungeの近似定理の証明
・正則関数に関する凸包を用いて領域を内側からRungeの定理の仮定をみたすコンパクト集合の列で近似する方法 ・演習問題のファイル pdftexファイル;
6月28日の講義内容

・Mittag-Lefflerの定理とクザンの第1問題
・クザンの第1問題とCauchy-Riemannの方程式が解をもつことの同値性の証明
・演習問題のファイル pdftexファイル;
6月21日の講義内容

・離散加群の基底は高々2であることの証明
・楕円関数の性質(正則なら定数;基本領域上の留数の和は0;次数の定義;次数は2以上)
・ぺー関数の級数による定義、その収束性の証明
・ペー関数のみたす微分方程式
・ペー関数の微分の零点は半周期であり、半周期でのペー関数の値は相異なる
・演習問題のファイル pdftexファイル;
6月14日の講義内容

・曲線に沿った解析接続を定義し、その一意性を証明
・ホモトピーを定義し、モノドロミー定理の証明を与えた
・定数でない整関数の逆函数として大域的解析函数が定義されることを証明。 これで Log z, √z などが解析函数として定義されることがわかる
・有理型関数の周期の定義,例:Jacobiの楕円関数
・演習問題のファイル pdftexファイル;
6月7日の講義内容

・Weierstrass による解析接続の理論。関数要素の直接解析接続の列として解析接続を定義しWeierstrass の意味での解析関数の定義を与えた。
・正則関数の層を定義し、その連結成分として 大域的解析関数しいくつかの例を説明。
・演習問題のファイル pdftexファイル;
5月31日の講義内容

・Barrierが存在する領域ではDirichlet問題の解が存在する
・グリーン関数の定義とリーマン写像との関係
・Green関数の双正則写像による不変性とリーマン写像との関係
・演習問題のファイル pdftexファイル;
5月24日の講義内容

・Barrierが存在する領域ではDirichlet問題の解が存在する
・Green関数の双正則写像による不変性とリーマン写像との関係
・演習問題のファイル pdftexファイル;
5月17日の講義内容

・鏡像の原理;実解析的な曲線に関する鏡像も考える
・Schwarz-Christoffelの公式の証明
・長方形を円に移す双正則写像の積分表示 ・正則写像が境界まで連続に拡張され境界をJordan閉曲線にうつせば、双正則になる
・演習問題のファイル pdftexファイル;
5月10日の講義内容

・双正則写像の境界挙動(ジョルダン領域の間の双正則写像は境界まで同相に拡張できる;一般の場合の証明は位相的な準備が煩雑なので境界がC^1の場合に限って証明を与えた)
・Schwarz-Christoffelの公式;証明は来週
・演習問題のファイル pdftexファイル;
4月26日の講義内容

・閉曲線が0とhomologusであることの定義を(回転数を用いて)与え、homologically trivialな領域を定義した。
・0とhomologusである閉曲線にたいするCauchyの積分定理の証明; この定理からとくにhomologically trivialな領域は解析的単連結であることがわかる
・穴のない領域と単連結領域の同値性の証明
・演習問題のファイル pdftexファイル;
4月19日の講義内容

・全ての正則関数の原始関数が存在する領域を解析的単連結領域と定義した
・解析的単連結領域は双正則同値で保たれる
・Riemannの写像定理の全射性の証明 (単連結でなく解析的単連結の仮定で証明した)
・正規族の定義:複素領域から距離空間への連続写像の族で一般的に考える
・正規族であることと相対コンパクト性は同値
・Ascoli-Arzelaの定理
・Montelの定理の証明
・単連結性と解析的単連結性は同値であることの証明(ホモトピー型のCauchyの積分定理を使うがこれは次週証明)
・演習問題のファイル pdftexファイル;
4月5日の講義内容

・全単射正則関数の逆写像は正則
・双正則同値な領域の例
・Riemannの写像定理の証明 (単射性の証明まで); Schwarzの補題、Montelの定理、Hurwitzの定理を用いる。
・単連結性の定義は同値なものをいくつか挙げた;同値性の証明は後回し
・演習問題のファイル pdftexファイル;

講義日程
4月 5,12は東京大学記念日のため全学休講,19、28
5月 10,17,24、31
6月 7,14,21,28
7月 5,12、(19、26)

補講・試験期間は9月?日〜9月?日
複素解析学Iで学んだ事柄はこちら