箱根幾何学研究会 2002
■ 日程: 平成14年11月8日(金)〜11月10日(日)
■ 場所: ホテル箱根アカデミー, 桃源台徒歩2分(ロープウエイで
降りたところ,芦ノ湖畔),
神奈川県足柄下郡箱根町湖尻 160,
Tel 0460-4-7811
■ 世話人 : 吉田朋好(tyoshida@math.titech.ac.jp),
二木昭人(futaki@math.titech.ac.jp)
■ 目的 : 現在の幾何学の諸テーマの中から下記の3つを選び,
太田啓史(名大多元), 後藤竜司(阪大理), 吉田朋好(東工大理工)
の3氏に大学院生向けの解説をお願いします.下に3氏の講演要旨
がありますので御覧下さい.
■ 対象 : 主に大学院生および意欲のある4年生を対象にしますが,
どなたでも参加してかまいません.旅費の援助はしますの
で, 世話人あてにご連絡下さい.なお,予算の限度に達し
次第締切らせていただきます.
■ お願い : この研究会につき,貴大学の大学院生に知らせて
頂けたら幸いです.
■ 講演内容一覧
太田啓史 Floer cohomology theory for Lagrangian intersections
and $A_{\infty}$ algebra
要旨 Lagrangian 交叉のFloer cohomologyと$A_{\infty}$ 代数に
ついてお話します。まず、Lagrangian submanifold に付随して
$A_{\infty}$ 代数を、擬正則円板のモジュライ空間を用いて幾何学的
に構成します。これは、Lagrangian submanifold の古典的な有理
ホモトピー型を $A_{\infty}$ 代数として量子変形したものと思えます。
の $A_{\infty}$ 代数を基礎として、Lagrangian 交叉の
Floer cohomology の障害理論と変形理論の幾何学的側面、
(ホモトピー)代数的側面、についてお話したいと思います。これは、
深谷賢治氏、Y-G Oh氏、小野薫氏との共同研究に基づいています。
後藤竜司 スペシャル幾何学の世界
要旨 ベルジェのホロノミーの分類によりスペシャル幾何学
(カラビーヤオ、超ケーラー、$G_2$ そして $Spin(7)$ 多様体)
の存在が予言され、 最近, このような幾何学の存在が種々の方法で
示されている。
この講演では、スペシャル幾何学について、基礎的なところから、
最近の展開まで、特に、$G_2,\ Spin(7)$多様体の
具体的な例の構成や、calibrationを使ったモジュライ空間の
構成などについて、解説する。
吉田朋好 $SU(2)-WZW$ モデルと3次元多様体の不変量の解説
要旨 共形場理論とくに $SU(2)-WZW$ モデルについて
解説し、3次元多様体の不変量への応用について
話す。共形場理論の解説は、作用素代数的な構成よりは、
指数定理と保形関数に重点を置き、どちらかといえば、
大域的、幾何学的な視点からの見方を強調する。
物理的な側面はわかる範囲でしかしないので、不充分になるかも。
3次元多様体の不変量については、幾何学的量子化との関係、
とくに準古典近似に関連したことを話す。
■ 暫定的時間割
11/8 3:00 〜 4:30 後藤
4:50 〜 6:20 太田
8:00 〜 9:30 吉田
11/9 10:00〜11:30 後藤
1:00 〜 2:30 太田
3:00 〜 4:30 吉田
8:00 〜 9:30 後藤
11/10 10:00〜11:30 太田
1:00 〜 2:30 吉田
問い合せ先 東京工業大学理工学研究科数学専攻
吉田朋好 (Tel 03-5734-2206)
二木昭人(Tel 03-5734-2201)
この集会は
文部科学省科学研究費基盤研究(A)(1) 課題番号14204002 (代表 二木昭人),
文部科学省科学研究費基盤研究(C)(2) 課題番号 13640065 (代表 吉田朋好)
による補助を受けております.
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