Seminar on Probability and Statistics

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Organizer(s) Nakahiro Yoshida, Teppei Ogihara, Yuta Koike

2009/09/30

15:00-16:10   Room #128 (Graduate School of Math. Sci. Bldg.)
矢田 和善 (筑波大学大学院数理物質科学研究科)
HDLSSデータにおけるPCAについて
[ Abstract ]
マイクロアレイデータなどに見られるように,データの次元数dが標本数nよりも遥かに大きな高次元小標本(HDLSS)データが,解析対象になる場面が増えてきている.

HDLSSデータに対して従来の統計手法を用いると,次元の呪いによって解析が上手くいかない.解決策の一つとして次元縮約法があり, その一つにPCAがある.高次元における従来型のPCAの漸近的性質は,正規性もしくは同等な仮定のもとで,先行研究が多数存在する. しかしながら,これら仮定は,HDLSSを研究する上で,厳しい制約にもなっている. Yata and Aoshimaの一連の研究は,この制約条件の枠を外すことから始まった.HDLSSにおける従来型PCAの限界は何か?推測が一致性をもつための標本数nと 次元数dの関係が,オーダー条件として明らかにされる.従来型PCAの限界を超える手法は何か?一つの実用的な方法として,クロス行列と呼ばれるデータの変換行列が導入され, この行列の特異値分解に基づいた新しいPCAが提案される.

当日は,マイクロアレイデータによる実例と,シミュレーション結果も交えながら,お話します.本研究は,筑波大学数理物質科学研究科の青嶋誠先生との共同研究です.
[ Reference URL ]
https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~kengok/statseminar/2009/05.html