2015年度公開講座

東京大学大学院数理科学研究科
数物フロンティア・リーディング大学院


2015年度公開講座 「 生命のダイナミクスと数学 」

日時:2015年11月21日(土)13:20~17:00 
場所:東京大学大学院数理科学研究科棟・大講義室
最寄駅:京王井の頭線「駒場東大前」
アクセス: https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/access/index.html

講師: 栗原裕基、井原茂男、小林 亮

プログラム

12:50

開場

13:20-13:30

坪井 俊 研究科長挨拶

13:30-14:30

栗原 裕基 (東京大学大学院医学系研究科・教授)

 『 からだのかたちづくりを科学する 』 

講演概要
我々のからだのさまざまなパーツは、受精卵からの発生過程で細胞の増殖や分化、遊走などの複雑な活動によってかたちづくられていきます。からだの中の形態パターンが細胞の集団運動によってどのように形成されるのか、木の枝のように広がる血管のでき方を中心に、実験科学と数理科学の融合研究の成果を紹介します。

 

14:45-15:45

井原茂男(東京大学先端科学技術研究センター・大学院数理科学研究科・教授,生物医学と数学の融合拠点・拠点長)

『 生物医学と数学との融合 -革新への期待― 』

講演概要
現代の数学は学問としての数学であるだけでなく、無限の応用の可能性を秘めています。数学は現実の世界を抽象化することで大きな進歩を遂げてきました。そのため数学は、現実の世界を取り扱い、応用に重点をおく工学や医学とは大きくかけ離れた存在になっているように思われていました。しかし、現実的な問題をより深く理解するためには抽象的な数学を使うと大変便利です。最近では特に数学と他の分野との癒合への期待がたかまっています。
現在の生物学および医学の分野では、遺伝子や蛋白質の性質を調べることが多くなってきました。そのため実験で得られた膨大なデータについて、大規模な数理解析が必要になっています。今回の公開講座では、数学との融合を進めているいくつかの研究事例をご紹介し、現状と将来への期待をお話ししたいと思います。

  

16:00-17:00

小林 亮(広島大学大学院理学研究科数理分子生命理学専攻・教授)

『 生物と数学とロボットと -理学の眼と工学の眼- 』

講演概要
生物は物理的な存在であると同時に、合目的的な存在であるという二面性をもっています。このような対象を記述し理解するにはどうすればいいでしょう。今回は、数理モデルとロボットを作りながら、生物を理解しようというアプローチを照会します。

  

*対象:高校生,大学生,教員,数学に興味のある一般の方.

*入場無料.事前登録不要.

お問合せ先:〒153-8914 目黒区駒場3-8-1 東京大学大学院数理科学研究科