\magnification=\magstep1 \documentstyle{amsppt} \baselineskip 14pt \nopagenumbers \define\R{\bold R} \define\Q{\bold Q} \define\Z{\bold Z} \define\N{\bold N} \define\e{\varepsilon} \newsymbol\varnothing 203F \centerline{解析学IV 小テストNo\. 5の簡単な解説} \medskip \rightline{1997年5月26日} \rightline{河東泰之} \bigskip [1] たとえばCantor setと$\Q$の和. \bigskip [2] $C$の元$x$を0, 2だけを使って2進小数展開します. そして$n$桁目が0, 2のいずれであるかに応じて$y_n=0, 1$と定め, $f(x)=(y_n)\in X$で,$f:C\to X$を定めます.これが全単射であること は簡単にわかります.あと,位相の定義をよくながめて,$f$も$f^{-1}$ も連続であることを示します.(こちらはそんなに簡単ではありません.) この$X$は,離散位相空間$\{0,1\}$の,位相空間としての無限直積 と言われるものです.この結果は直接はLebesgue積分とは関係ありま せんが,Cantor setの有名な性質なので出してみました. \bigskip [3] 0に収束する数列$\{t_n\}_n$を取って $\{f_{t_n}(x)\}_n$を考えるのが一番楽でしょう.授業でもう少し説明します. \bigskip [4] $n$次元です. \bigskip 配点は各問25点です. 最高点は98点(1人),平均点は34.5点でした. \bye