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\def\lan{\langle}
\def\ran{\rangle}

\centerline{2008年度数学I期末テスト}
\medskip
\rightline{2009年2月13日}
\rightline{河東泰之(かわひがしやすゆき)}
\rightline{数理科学研究科棟323号室(電話 5465-7078)}
\rightline{e-mail yasuyuki\@ms.u-tokyo.ac.jp}
\rightline{{\tt https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/\~{}yasuyuki/}}
\bigskip

このテストは,ノート,本,コピーなどすべて持ち込み可で行います.
途中の計算,説明などをきちんと書いてください.
答案用紙は1枚両面です.それに収まるように書いてください.
電卓等は使用禁止です.

\medskip [1]
(1) $f(x)=\log\dfrac{1+x^3}{1-x^3}$ を $x=0$ の周りで Taylor 展開
して得られる整級数を求めよ.

(2) (1) の整級数の収束半径を求めよ.

\medskip [2] 次の重積分の値を求めよ.
$$\dsize\int_D (x^2+y^2)\;dx\;dy,$$
ただし,$D=\{(x,y)\mid a^2x^2+b^2y^2 \le 1\}$,
$a > 0$, $b > 0$ である.

\medskip [3]
(1) $t > 0$ に対し,
$$f(t)=\int_{-\infty}^\infty \frac{e^{-tx^2}}{1+x^2}\;dx$$
とおく.この広義積分が収束することを示せ.

(2) 上の $f(t)$ は微分可能であることを示せ.

(3) 上の $f(t)$ に対し,
$\sqrt{t}(f(t)-f'(t))$ を求めよ.

\medskip [4]
平面上のすべての点 $(x,y)$ で定義された $C^\infty$-関数
$f(x,y)$ で次のすべての条件を満たすものの例を一つ挙げよ.
条件を満たしていることの根拠をきちんと示すこと.

(1) $\dfrac{\partial f}{\partial x}(x,y)=
\dfrac{\partial f}{\partial y}(x,y)=0$ となる点は無限個ある.

(2) (1) の点のそれぞれは,極値,鞍点のいずれかである.

(3) 極大値を取る点,極小値を取る点,鞍点のいずれも無限個ずつ持つ.

\medskip [5]
次のそれぞれの関数について極値をすべて求めよ.

(1) $f(x,y)=x^3-3xy+y^3$.

(2) $f(x,y)=xy(x^2+y^2-1)$.

\bye