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\def\lan{\langle}
\def\ran{\rangle}

\centerline{2008年度数学I演習小テスト(1)}
\medskip
\rightline{2008年4月17日}
\rightline{河東泰之(かわひがしやすゆき)}
\rightline{数理科学研究科棟323号室(電話 5465-7078)}
\rightline{e-mail yasuyuki\@ms.u-tokyo.ac.jp}
\rightline{{\tt https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/\~{}yasuyuki/}}
\bigskip

このテストは,ノート,本,コピーなどすべて持ち込み可で行います.
途中の計算,説明などをきちんと書いてください.
答案用紙は1枚両面です.それに収まるように書いてください.

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[1] (1) $0.999\cdots=1$ であることを示せ.

(2) 角度を測るのにラジアンという単位を使う利点は何か.説明せよ.

(3) $\sin x$ の微分は $\cos x$ であることを示せ.

(4) 自然対数の底 $e$ とはどのような数か.定義を述べよ.
(いくつか定義の仕方があるが,どれでも一つ述べればよい.)

\bigskip [2]
(1) $\alpha$ を0でない複素数とする.$z^2=\alpha$ となる
複素数 $z$ はちょうど2個存在することを示せ.

この二つの $z$ をあわせて $\pm\sqrt{\alpha}$ と表すことにする.
また,$\alpha=0$ のとき,$\pm\sqrt{\alpha}$ は0を表すとする.

(2) $\alpha,\beta,\gamma$ を複素数とし,$\alpha$ は0でないとする.
複素数 $z$ についての2次方程式 $\alpha z^2+\beta z+\gamma=0$ の解は
通常の公式 $z=\dsize\frac{-\beta\pm\sqrt{\beta^2-4\alpha\gamma}}{2\alpha}$
で表されることを示せ.

\bigskip [3]
$n=1,2,3,\dots$ に対し,数列 $a_n, b_n, c_n, d_n$ を次のように定める.

$$a_n=n^3, \quad b_n=2^n, \quad c_n=n!, \quad d_n=n^n.$$

このとき,次のそれぞれの極限を求めよ.理由をきちんと示すこと.

$$\lim_{n\to\infty} \frac{a_n}{b_n},\quad
\lim_{n\to\infty} \frac{b_n}{c_n},\quad
\lim_{n\to\infty} \frac{c_n}{d_n}.$$

\bigskip [4] 平均値の定理を述べ,その証明の概略を述べよ.

\bye