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\define\R{\bold R}
\define\Q{\bold Q}
\define\Z{\bold Z}
\define\N{\bold N}
\define\C{\bold C}
\define\ep{\varepsilon}
\def\limsup{\mathop{\overline{\hbox{lim}}}}
\def\liminf{\mathop{\underline{\hbox{lim}}}}

\centerline{解析学IV 小テストNo\. 12}
\medskip
\rightline{7/2/1996}
\rightline{河東泰之}

\bigskip
自分のノートを参照してよい.(本などは見ないこと.)

\bigskip [1] 
$f(x)$は$\R$上の可測関数で,
$\dsize\int_{\R}(1+x^2)|f(x)|\;dx<\infty$を満たすとする.
この時,$\hat f(\xi)=\dsize\int_{\R} e^{-ix\xi}f(x)\;dx$と
おけば,
$\hat f(\xi)$は$\xi$で2回連続微分可能であることを示せ.
ただし,$\xi$は実数である.

\bigskip [2]
$f(t,z)$を$t\in \R$, $z\in\C$の関数として,次の条件が満たされてい
るとする.

(1) 任意の$z\in\C$に対し,$f(t,z)$は,$\R$上$t$について
Lebesgue可積分.

(2) ほとんどすべての$t\in\R$に対し,$f(t,z)$は$\C$上
$z$の正則関数.

(3) $\C$内の任意のcompact集合$K$について,関数$g(t)$が次の条件を
満たすように取れる.

$$|f(t,z)|\le g(t),\quad(t\in\R, z\in K),\quad\quad
\int_{\R} g(t)\;dt<\infty.$$

この時,$F(z)=\dsize\int_{\R} f(t,z)\;dt$は,
$z\in\C$の正則関数であって,
$F'(z)=\dsize\int_{\R} f_z(t,z)\;dt$であることを
示せ.ただしここで,$f_z(t,z)$は$f(t,z)$を$z$で微分
したものである.

\bigskip [3] 
$(X, \Cal B, \mu)$を測度空間とし,$\mu(X) > 0$とし,
さらに$T:X\to X$を次の3条件を満たす全単射とする.

(1) $A\subset X$が$A\in\Cal B$を満たせば,$TA\in \Cal B$,
$T^{-1}A\in \Cal B$.

(2) $A\in \Cal B$について,$\mu(A)=\mu(TA)$.

(3) $A\in \Cal B$が,
$\mu(A\cap (TA)^c)=\mu(A^c \cap TA)=0$を満たせば,
$\mu(A)=0$または,$\mu(A^c)=0$である.

さらに,$f(x)$を$X$上の実数値可測関数とするとき,
$f(x)=f(Tx)\;\;\hbox{a.e.}$であれば,ある定数$c\in\R$
が,$f(x)=c\;\;\hbox{a.e.}$となるように取れることを示せ.

\bigskip
解答は別紙に書いて下さい.解答用紙の裏面を使用してもけっこうです.
\bye