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\define\N{\bold N}

\centerline{解析学IV 小テストNo\. 12}
\medskip
\rightline{2000年6月27日}
\rightline{河東泰之(かわひがしやすゆき)}
\rightline{{\tt e-mail: yasuyuki\@ms.u-tokyo.ac.jp}}
\rightline{{\tt https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/\~{}yasuyuki/}}

\bigskip
時間は午後1時から午後2時半までの90分です.

\bigskip
解答は別紙に書いてください.学生証番号,氏名を一番上に
書いてください.解答用紙の裏面を使用してもけっこうです.
自分のノートを参照してかまいませんが,本は見ないでください.

\bigskip [1]
$(X, {\Cal B}_X, \mu_X)$を$\sigma$-finiteな測度空間,
$(Y, {\Cal B}_Y, \mu_Y)$を$\mu_Y(Y)=1$となる測度空間とし,
その直積の完備化として得られる測度空間を
$(X\times Y, \overline{\Cal B}_{X\times Y},
\overline\mu_{X\times Y})$とする.
これに対し,
$$\Cal B=\{E\subset X\mid E\times Y\in \overline{\Cal B}_{X\times Y}\}$$
とおき,さらに$E\in \Cal B$に対し$\mu_0(E)=
\overline\mu_{X\times Y}(E\times Y)$とおく.
このとき
$(\Cal B,\mu_0)$と$(\overline{\Cal B}_X, \overline\mu_X)$
は等しいか.理由をつけて答えよ.

\bigskip [2]
$f(x)$を$\R$上の実数値Lebesgue可測関数,$g(x)$を$\R$上の
実数値連続関数とする.このとき合成関数
$g(f(x))$はLebesgue可測であることを示せ.

\bigskip [3]
$f(x)$を$[0,1]$上の複素数値可積分関数とする.
次に$$g(x)=\cases
-1,&
\text{$n\le x < n+\dfrac{1}{2}$となる整数$n$があるとき,}\\
1,&\text{それ以外のとき,}\endcases$$
と定め,自然数$k$について$g_k(x)=g(2^k x)$とおく.
$$\lim_{k\to\infty} \int_0^1 f(x)g_k(x)\;dx=0$$
を示せ.


\bye