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\define\R{\bold R}
\define\Q{\bold Q}
\define\Z{\bold Z}
\define\N{\bold N}
\newsymbol\varnothing 203F
\def\limsup{\mathop{\overline{\hbox{lim}}}}
\def\liminf{\mathop{\underline{\hbox{lim}}}}

\centerline{解析学IV 小テストNo\. 4}
\medskip
\rightline{1997年5月12日}
\rightline{河東泰之}
\rightline{{\tt e-mail: yasuyuki\@ms.u-tokyo.ac.jp}}
\rightline{{\tt http://kyokan.ms.u-tokyo.ac.jp/\~{}yasuyuki/}}
\bigskip
自分のノートを参照してよい.(ただし,本は見ないこと.)

\bigskip [1]
$\R^2$において,つぎのおのおのの集合がLebesgue可測である
ことを示せ.

(1) $A=\{(x,0)\mid 0 \le x < 1\}$

(2) $A=\{(x,\sin(1/x))\mid x > 0\}$

(3) $A=\{(x,y)\mid x, y\in\Q\}$

(4) $A=\{(x,y)\mid x\in\Q\}$

\bigskip [2]
4/21の講義のように,
実数の集合$\R$の部分集合で,$\dsize A=\bigcup_{j=1}^n
(a_j,b_j]$, (disjoint union)の形のもの全体のなす
有限加法族を$\Cal F$とする.
$\R$上の単調増加関数$f(x)$を,
$$f(x)=\cases 1,&\text{$x \ge 0$のとき,}\\
0,&\text{$x < 0$のとき,}\endcases$$
と定め,この$f$を使って,4/21の講義のように$\Cal F$上の
有限加法的測度$m$を定める.
さらにこの$m$から4/21の授業のようにして
外測度$\Gamma$を作る.

このとき$\Gamma$-可測な集合は何か.具体的に決定せよ.

\bigskip [3]
$f_n(x)$, $(n=1,2,3,\dots)$を,$\R$上で定義された
実数値関数で,各$n$について,
$0\le f_n(x) \le 1 \text{\ a.e.} x$となるものとする.
この時,$0\le \dsize\liminf_{n\to \infty} f_n(x)\le 1\text{\ a.e.} x$
であることを証明せよ.

\bigskip [4] $f(x,y)$を,$\{(x,y)\mid y > 0\}$上で定義された
実数値関数で,任意の$y > 0$について,
$0\le f(x,y) \le 1 \text{\ a.e.} x$となるものとする.この時,
$0\le \dsize\liminf_{y\to 0+} f(x,y)\le 1\text{\ a.e.} x$である
と結論できるか.Yesならば証明を与え,Noならば反例を与えよ.

\bigskip\bigskip
解答は別紙に書いて下さい.解答用紙の裏面を使用してもけっこうです.

\bye