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Lie Groups and Representation Theory Seminar at the University of Tokyo 2005

Date: April 19 (Tue), 2005
Speaker: Toshio Oshima (大島利雄) (University of Tokyo)
Title: 退化系列表現の Whittaker 模型
Abstract: 実半単純 Lie 群 G の既約認容表現 π を,G の極大ベキ零部分群 N  の指標 ζ からG への誘導表現に実現したものを π の Whittaker 模型と呼ぶ. G が quasi-spilt で π が退化系列表現の場合を中心に,このような実現で代数的なものと緩増加なものの重複度,K 有限ベクトルの特殊関数としての具体型などついて述べる.
普遍包絡環の Harish-Chandra 写像の Whittaker 拡張,primitive ideal,Jordan 分解,ベキ零元の Bara-Carter 理論,ベキ零共役類におけるある duality (A 型のときは,Young 図形の転置に対応),Whittaker ベクトルの積分表示などがキーワード.
Date: May 10 (Tue), 2005
Speaker: Takashi Sasaki (佐々木隆) (Yukawa Institute for Theoretical Physics, Kyoto University)
Title: Classical and Quantum Integrability in Multi-particle Dynamics
Abstract: 可解な多粒子系,Calogero-Moser (C-M) 系 および Ruijsenaars-Schneider (R-S) 系の,量子性と古典性の関係(類似性・対比)を論じる.古典系の平衡位置,そこでの微小振動の周波数は 量子系のスペクトルと密接に関係している. 平衡位置を記述する古典直交多項式系(Hermite, Laguerre, Jacobi 多項式系など)の変形を C-M 系から R-S 系への変形と関係して論じる.
Date: May 17 (Tue), 2005
Speaker: Kouichi Takemura (竹村剛一) (Yokohama City University)
Title: フックス型微分方程式の解とパンルベ方程式のヒッチンの解
Abstract: フックス型微分方程式(線形常微分方程式で特異点は確定特異点のみであるもの)で ある条件をみたすものに対し、楕円関数による表示を用いることによって、解の積分 表示ができることと、Hermite-Krichever 仮設法という方法が適用できることがわ かった。また、Hermite-Krichever 仮設法により、解のモノドロミーについても考察 することができる。この結果は、ホインの微分方程式についての結果の一般化となっ ている。
また、上記の結果の特別な場合に対してモノドロミー保存変形を考察することによ り、第6パンルベ方程式のヒッチンの解と呼ばれる2パラメータ解や関連する解が導 出される。
参考文献
Date: June 7 (Tue), 2005
Speaker: Fumihiro Sato (佐藤文広) (Rikkyo University)
Title: 概均質ゼータ関数の関数等式と球関数
Abstract: 古典的なゼータ関数論では、特殊なテスト関数に対する局所ゼータ関数(高次元化されたガンマ積分)が明示的に計算されることがポイントの一つでした。
しかし、局所ゼータ関数の明示的計算は一般には容易でなく、またガンマ関数や指数関数のみで初等的に表される保障もありません。
実際、Siegel は不定値二次形式のゼータ関数の関数等式を証明するに当たって、 局所ゼータ関数の表示に Gauss の超幾何関数が必要であることを観察しました。
概均質ベクトル空間の理論により、関数等式の証明に局所ゼータ関数の明示的計算は不要になりましたが、逆に、Siegel の観察を一般の概均質ベクトル空間に拡張してみることも意義のあることです。
    この講演では、以上のような観点から、
  • 概均質ベクトル空間のゼータ関数の局所関数等式を、 一般化された超幾何関数(球関数)の関数等式に書き換え、
  • その書き換えに基づいて、関数等式を退化主系列表現との関係で眺めてみる ことにします。
  • この見方の応用として、
  • 関数等式のガンマ行列に Euler 型のべき積分表示を与える
  • 関数等式の分解
などについて紹介しようと思います。
Date: October 18 (Tue), 2005
Speaker: Troels Roussau Johansen (University of Paderborn)
Title: Some Representations in the Plancherel Decomposition Constructed from Adjoint Orbits
Abstract: For a class of reductive symmetric spaces G/H  called compactly causal, we give a natural construction of representations of G  associated to adjoint orbits of H  in the tangent space Te(G/H), each of which appears in the regular representation of G on L2(G/H).
For rank one we are able to deduce the Plancherel decomposition, and we give a description of the projection onto the most continuous spectrum in terms of orbital integrals.
A construction due to H. Matumoto allows us to describe the most continuous part as a 'cohomological Hardy space'.
Date: December 6 (Tue), 2005
Speaker: Simon Gindikin (Rutgers University)
Title: Holomorphic language for analytic cohomology and harmonic analysis on symmeric spaces
Date: January 17 (Tue), 2006
Speaker: Noriyuki Abe (阿部紀行) (University of Tokyo)
Title: 自明な K 表現で生成される主系列表現の Jacquet 加群について
Abstract: 実半単純 Lie 群 G の Harish-Chandra 加群 U に対し,Jacquet 加群と呼ばれる Lie(G ) 加群 J(U)  が Casselman により定義された. J(U)  は次のような U の不変量と結びつくことが知られている: 行列係数の漸近挙動,主列表現への埋め込み,n-homology.
今回は,J(U)  の計算に関する手法を紹介する. またそれを自明な K 表現で生成される主系列表現に適用し, その構造を与える.
Date: January 24 (Tue), 2006
Speaker: Syu Kato (加藤 周) (University of Tokyo)
Title: C 型 affine Hecke 代数の exotic な幾何学的実現について
Abstract: 1パラメタの場合の affine Hecke 代数の表現論の記述は Deligne-Langlands 予想と呼ばれ、Kazhdan-Lusztig (-Ginzburg) によって証明された。 対して2つ以上のパラメタを持つ affine Hecke 代数に対する表現論の記述は Lusztig によって実行されたが、その記述はパラメタ比が特別な有理数の場合に制限されていた。
この講演ではパラメタ比が有理数とは限らない C 型 affine Hecke 代数の表現論を調べるのに適した多様体を導入し、その上の連接層の圏の K 群と中心指標で特殊化された2パラメタの C 型 affine Hecke 代数の間の同型を与える。
この同型により全ての2パラメタの C 型 affine Hecke 代数の単純表現は幾何学的な実現を持つことが従う。また、このような同型を通じて 2 パラメタの affine Hecke 代数の "non-critical" と呼ぶクラスの単純表現の幾何学的ラベル付けを与え、それが単射であることを説明する。
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© Toshiyuki Kobayashi