弦楽器では、弦を短くするにつれて音が高くなります。 同様に、閉リーマン面上のラプラシアンの固有値はタイヒミュラー空間上の 関数として必ず変動することが知られています。 後者は局所的に同じ曲がり方をしたリーマン多様体(双曲幾何)を舞台にしたものですが、 相対性理論のローレンツ幾何やそれを 一般化した不定値計量をもつ空間では何が起こるでしょうか? そもそも、不定値計量をもつ幾何で、大域解析の舞台となる、良い空間は存在す るのでしょうか。この談話会では、
に関しての最新の話題を、3次元の反ドジッター多様体をモデルにしながら、 とりあげてみたいと思います。
- (局所から大域へ)閉じた空間が存在するか?
- (スペクトル理論)変形すると音程は必ず変形するのか?
談話会は学部の4年生や修士課程の学生さんにも、ある程度理解できるように話 す予定です。
© Toshiyuki Kobayashi