Discrete Series Representations for (Non-symmetric) Homogeneous Spaces of Reductive Type,
Lie Groups and Representation Theory Seminar, the University of Tokyo, Japan, 10 December 1996.

「簡約型等質多様体の離散系列表現」
リー群論・表現論セミナー,東京大学,1996年12月10日

G を実簡約リー群,H をその閉部分群であって G において簡約とする.例えば,(G,H) = (GL(n,R), SO(p,q)), (Sp(m,R), GL(n,R)) などがその典型例である.このとき,等質多様体 G/H には G-不変測度が存在する.この測度に関して,G/H 上の2乗可積分関数のなす Hilbert 空間 L2(G/H) は自然に G のユニタリ表現となる.L2(G/H) の閉部分空間に実現される G/H の既約ユニタリ表現を「等質多様体 G/H の離散系列表現」と言う.

群多様体や半単純対称空間の離散系列表現の存在条件は,Harish-Chandra,Flensted-Jensen,大島-松木などによってランクによる判定条件が知られているが,もっと一般の簡約等質多様体については,不定値 Stiefel 多様体など,ごく限られた場合を除いて,離散系列表現が存在するかどうかは知られていない.

セミナーでは,飯田,松木氏によって研究されている2つの involutions によるリー群の両側分解の幾何を用いて軌道空間上の調和解析を考察する.ユニタリ表現の「離散分解可能な分岐則」の結果を用いることによって,離散系列表現を持つ非対称な等質多様体について 多くの新しい例が得られることを話す.

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© Toshiyuki Kobayashi