平成30年11月17日(土)15:00--16:00 平成30年11月18日(日)11:30--12:30 東京大学大学院数理科学研究科大講義室 |
Abstract
今回の講演では閉リーマン多様体の中の極小閉超曲面の存在について述べる。このような超曲面は面積汎関数の臨界点であり、従って、古典的な閉測地線の理論(Birkhoff, Morse, Lusternik, Schnirelmannらによる)の高次元への一般化と見ることができる。この方面での最良の結果は、最近までは1965年のAlmgrenの仕事、1981年のPittsの仕事で、それは、任意の閉リーマン多様体の中に少なくとも1つは極小閉超曲面が存在するというものであった。
今回の講演では、ここ数年間にAndre Neves氏と共同で開発した方法について論じ、変分法の視点からこの問題に迫る。この考え方はこの分野に劇的な進展をもたらし、極小超曲面が豊富にあるという発見に至った。