ラングランズ・プログラムの数論的応用
M. Harris
Abstract:
この解説論文は,ラングランズの関手性予想と,その代数体の
ガロワ表現の数論への応用への入門である.
非常に多くの数学者たちの業績により,安定跡公式はエンドスコピー
に対してラングランズ関手性を証明できる形に,現在ほぼ確立されている.
はじめの2節でこれらの進展を解説する.最終節では,
志村多様体によって保形形式に結びつく進ガロワ表現の整合系を扱う.
ラングランズ関手性の数論への関わりを描写するため,論文の終わりでは,
最近バーネット・ラム,ゲラーティ,テイラーと著者によって証明された
楕円保形形式の佐藤テイト予想について紹介する.