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MS-DOS, MS-Windows における
TeX のインストール


May 1, 1996/Feb. 28, 1997

誤りや補足すべき点があればお知らせ下さい --> ftp-admin@akagi.ms.u-tokyo.ac.jp

京大の淺山和典氏によるパッケージ(ptx214-*.zip)を使って TeX をインストールする手順について述べます。

参考: 奥村さんによる解説 もあります。

Windows95/98/NT の場合は、より新しいバージョンの インストールの解説 を御覧下さい。


1. 必要なハードウェアー
2. 必要なファイルと作成される TeX
3. インストールの準備
4. 必要なファイルの取得
5. ファイルの展開
6. 補足
6.1. 旧版のTeXを作成する場合
6.2. AMS-TeX
6.3. AMS-LaTeX
6.4. その他
7. 実際の作業

このTeXのインストールが終了後、dviout for Windows と、それで用いられる フォントとをインストールする手順については、 ここ をクリックしてみてください。


LaTeX2eは、改定が進行中であり、1年以上前の版を使ってフォーマットファイル を作成しようとすると、Warningのメッセージが出ます。これを無視しても、正常 にフォーマットファイルが作成できます。

1996年12月版の LaTeX2e のほか、いくつかの改定もなされました。対応する pLaTeX は、Ver 2.15となり、 関連する各種実行ファイルも作成されつつあります。これらが安定した状態になれば、 ここの内容も、そちらに移行したいと考えています。


1. 必要なハードウェアー

Intel i386(SX) 以上の CPU をもつ IBM PC および NEC PC-9801 の MS-DOS または、MS-Windows 環境で利用できます。

このパッケージ ptx214-*.zip に付属のプログラムは、DPMI サービスが利用 できる環境(たとえば、通常の MS-Windows の環境)でのみ動作しますが、付属 の DPMI サーバを用いることによって、VCPI または XMS でも動作させることが 可能です。

Windows 95 の long file name に対応していますが、Windows NT の同機能に は未対応です。

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2. 必要なファイルと作成される TeX

作成されるバージョンは、 kpathsea-2.6 対応の TeX 3.1415, LaTeX2e(December 1995), pLaTeX 2.14(March 1996) です。

マクロセット コマンド名必要なファイル
plain TeX plain 1, 3, 5
拡張 plain TeX eplain 1, 3, 5
LaTeX2e latex 1, 3, 5, 7
AMS-TeX 2.1 amstex 1, 3, 5, (10)
AMS-LaTeX 1.2 latex 1, 3, 5, 7, 11
ASCII 日本語 plain pTeX ptex1, 2, 5, 6
ASCII 日本語 pLaTeX2e platex1, 3, 5, 6, 7, 8
日本語 AMS-TeX amsptex1, 2, 5, 6, (10)
日本語 AMS-TeX(amsppt.sty) amsppt1, 2, 5, 6, (10)
日本語 AMS-LaTeX 1.2 platex1, 2, 5, 6, 7, 8, 11
plain METAFONT mf 1, 4, 5
CM METAFONT cmmf 1, 4, 5
以下旧版
旧版の ASCII 日本語 TeX altex209 1, 2, 5, 6, 13, 14
旧版の ASCII pLaTeX pltex2091, 2, 5, 6, 13, 14, 15
旧版の ASCII LaTeX latex2091, 2, 5, 6, 13, 14
AMS-LaTeX 1.1 amsl2091, 3, 5, 6, 12, 13
日本語 AMS-LaTeX 1.1 amspl2091, 2, 5, 6, 12, 13, 14
日本語 AMS-LaTeX 1.1(ymt版) amsjl2091, 2, 5, 6, 12, 13, 14, 16

0. ptx214-0.zip(73K)
移植のためのソースコードの差分
1. ptx214-1.zip(763K)
DPMI サーバ、ユーティリティ、ドキュメント、設定ファイル などが含まれていますので必ず入手する必要があります。
2. ptx214-2.zip(512K)
ASCII pTeX のパッケージです。pTeX 本体の他に JBibTeX、 mendex などのツールも含まれています。
3. ptx214-3.zip(512K)
オリジナルの TeX です。TeX 本体の他に WEB 言語の処理系、 BibTeX などのツールも含まれています。
4. ptx214-4.zip(761K)
METAFONT 本体及びフォントユーティリティです。gftopk など のツールはここに含まれています。

5. lib-6.9.tar.gz, または lib-69.tgz(2773K)
TeX ライブラリ。TeX のフォント、マクロなどが含まれています。必須です。
6. plib-sj.tar.gz, または plib-sj.tgz(125K)
pTeX ライブラリセット。pTeX 関連の フォントやマクロが含まれています。日本語版には必須です。
7. base-9512.tar.gz, または base9512.tgz(783K)
LaTeX2e の基本パッケージ。 LaTeX2e や pLaTeX2e を利用する場合にのみ必要です。
8. pl9603s.tar.gz, または pl9603s.tgz(132K)
pLaTeX2e を利用する場合にのみ必要です。
9. LaTeX2e の December 1995 版用の dc font(510K)
dc font を使う場合は、7. に合わせて更新する必要があります。

10. amstex.tar.gz, または amstex.tgz (117K)
AMS-TeX 2.1d (June 1995)版
5. に含まれるものより、amsppt.sty が新しくなっています。
11. amslatex.tar.gz, または amslatex.tgz(337K)
AMS-LaTeX 1.2 のパッケージ
12. amsltx11.tar.gz, または amsltx11.tgz(374K)
AMS-LaTeX 1.1 のパッケージ

13. LaTeX 2.09 のマクロ・ライブラリ(259K)
14. ASCIIの LaTeX 2.09 用の日本語マクロ・ライブラリ(110K)
15. ASCII−インプレス の LaTeX 2.09 用の pLaTeX日本語マクロ・ライブラリ
16. nfss1jp.lzh(248K)
AMS-LaTeX 1.1 の日本語化キット(by ymt)

17. plain TeX のマクロ集(2127K, April 30, 1996 from CTAN)
18. LaTeX2e のマクロ集(7815K, April 19, 1996 from CTAN)
以下は、その中身を分割したもの
latex_2e.base.tar.gz(783K, 上の 7. と同じ)
latex_2e.packages.tar.gz(1293K)
latex_2e.contrib.tar.gz(5135K)
latex_2e.unpacked.tar.gz(142K)
latex_2e.doc.tar.gz(142K)
19. LaTeX 2.09 のマクロ集(7267K, April 19, 1996 from CTAN)

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3. インストールの準備

ここでは、Windows 95 がインストールされているパソコンの場合を述べます が、他の場合もほぼ同様です。操作はすべて DOS窓(MS-DOSプロンプト)で行い ます。

まず、TeX のシステムをインストールするドライブ(or ディレクトリ)を決めます。 これからインストールする TeX のシステムは、その下に作成される ptex のディレク トリの下に作られます。

十分な空きのあるハードディスクのルートディレクトリの下の a:\ptex とか c:\ptex にインストールするのでよいと思われます。たとえば、Windows 95 を 使っていて c:\ptex の下にインストールするとしましょう。ただしそこに、古い バージョンが入っている場合、上書きしてインストールするのは、エラーの元とな りますので、十分な知識がある場合以外は避けた方がよいでしょう。

以下、圧縮されたファイルは a:\ にあり、c:\ptex にインストールするとして 操作を書きますが、それ以外のときは、A:\ と C:\ を適当に置き換えて読んで ください。

実行ファイルは、C:\ptex\bin に入り、各種環境の設定ファイルは、 C:\ptex\tex.env となるので、起動時に実行される autoexec.bat の PATH= の 最後に C:\ptex\bin を加え、環境変数 TEXENV を C:\ptex\tex.env に設定し ます。具体的には、例えば

     PATH=%PATH%;C:\ptex\bin
     SET TEXENV=C:\ptex\tex.env
を、autoexec.bat の最後の部分に付け加えておけばよいでしょう。

また、autoexec.bat で TeX 関連の環境変数

     TEXMFCNF, TEXINPUTS, TEXFORMATS, TEXPOOL, TEXFONTS, MFINPUTS,
     MFBASES, MFPOOL, BIBINPUTS, BSTINPUTS, TEXEDIT, MFEDIT, MFTERM
が設定されていたら、それらをすべて削除してください。

このような準備が完了したら、その変更を有効にするよう、再起動します。

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4. 必要なファイルの取得

2.で述べてある必要なファイルをすべて持ってきます。 ftp で持って来られる場合は、たとえば
     ftp akagi.ms.u-tokyo.ac.jp
として、Anonymous ftp で入ると、そこの pub/TeX/dos-win などに入っています ので、そこに cd で移って
     cd pub/TeX/dos-win
     binary
としてバイナリモードの状態で、
     get ptx214-1.zip
などとすればよいでしょう。

これらには、多くのファイルが圧縮されてまとめて入っていて、それを元に戻す必要 があります。そのためのプログラムも、ptx214-1.zip などと同じ場所にあります ので、それも持ってきてください。 unz512xn.exe というファイルです。そのほか gzip, tar, lha などの書庫管理プログラムもあると便利です。

     get unz512xn.exe
これは、Windows 95(上の DOS)あるいは、Windows NT の場合で、Windows 3.1 や、単なる MS-DOS の場合は、 unz512x3.exe を持ってきてください。

unz512xn.exe(Windows95 の場合)のあるディレクトリ(ここでは、A:\ と仮定 しています)に移り、unzip.exe を得て、それをパスが設定されたディレクトリ (仮に c:\bin とする)にインストールします

     cd A:\
     A:
     unz512xn.exe
     copy unzip.exe c:\bin
を実行してください。unzip.exe という実行ファイルと、それのドキュメント unzip.doc それに、unzipsfx.exe とそれのドキュメントが得られます。

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5. ファイルの展開

インストールすべきドライブが c:\ の場合(このとき、c:\ptex の下にインスト ールされる)、
      unzip A:\ptx214-1.zip -d C:\
を実行します。c:\ptex というディレクトリが作成され、その下にいくつかのファ イルが展開されているはずです。その他の ptx214-?.zip というファイルも同様に 展開します。
      cd c:\ptex
      c:
として、c:\ptex に移動すると、そこに *.sj というドキュメントがあり、以降の インストールの仕方が丁寧に書かかれています。特に
      readme.1st : 全体の説明
      archive.sj : 各種実行ファイルやライブラリの展開の説明
      install.sj : TeX や METAFONT 本体のインストール
      format.sj  : 各種のTeX(のフォーマットファイル)の作成
の順に読んで下さい。書いてある通りに実行していけば、インストールが完了する ので、最初にざっと全体に目を通し、不明な点が無いことを確認して、そこに書か れている通りに間違いなく、省略することなく実行してください。不安な場合は、 上記3つの *.sj を印刷し、それを参照しながら行うとよいでしょう。

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6. 補足

いくつかの TeX についての補足。

6.1. 旧版のTeXを作成する場合

LaTeX 2.09 のマクロファイルは、c:\ptex\texmf\tex\latex209 に入れます。 そのファイルが、たとえば a:\macros.tgz と、まとまっていれば
      cd c:\ptex\texmf\tex\latex209
      djtar -x a:\macros.tgz
と展開しておきます。
また、日本語版の場合は、そのマクロファイルが a:\jmacros.lzh にまとまっていれば、それを c:\ptex\texmf\tex\pltex209 に展開 しておいて下さい。
      cd c:\ptex\texmf\tex\pltex209
      lha e a:\jmacros

6.2. AMS-TeX

英語版の AMS-TeX 2.1c は、format.sj に書いてある方法で作成できます。 現時点で、Version 2.1d が存在し、amsppt.sty のみが変更されているようなの で、最新版に変えたい場合は、新しい AMS-TeX のファイルを c:\ptex\texmf\tex\ams に入れてください。

日本語対応の AMS-TeX で、しかも amsppt.sty を取り込んだものを作成するには 以下の中身のファイルを作成(or コピー)し

% --------------------------- cut here ----------------------------------
\input ptex
\input amstex
\input amsppt.sty
\font\preloaded=eufm6
\font\preloaded=eufm8
\font\preloaded=msam6
\font\preloaded=msam8
\font\preloaded=msbm6
\font\preloaded=msbm8
\def\documentstyle#1{\immediate\write16{The documentstyle is fixed to amsppt.}}
\dump
% --------------------------- cut here ----------------------------------
c:\ptex\texmf\tex\ams に amsppt.ini という名前で入れます。そのあと
       dumpptex amsppt amsppt.ini
とすると、amsppt という実行ファイルが作成されて終了です。 なお、上記の \font で始まる行は無くてもかまいませんが、私の好みです。また、 amsppt.sty を含めない場合は、上の \input amsppt.sty の行と、\def で始まる 行を削除したものを用います。

6.3. AMS-LaTeX

LaTeX2e をインストールした場合、AMS-LaTeX は LaTeX の文書形式の一つと見なさ れるので、たとえば、c:\ptex\texmf\tex\latex\amslatex というディレクトリ に、 amslatex.tgz に含まれるファイル(AMS-LaTeX 1.2)を入れておけば良く (実際には、amslatex.tgz の amslatex/inputs の中のファイル のみで十分)特別のフォーマット・ファイルを作成する必要はありません。たとえば、
      mkdir C:\ptex\texmf\tex\latex
      cd C:\ptex\texmf\tex\latex
      C:
      djtar -x A:\amslatex.tgz
とします。

AMS-LaTeX 用に書かれたファイル、例えば testart.tex を処理するのは

      latex testart
とすれば、OK です。

ここで、実行ファイル latex に代わりに ASCII pLaTeX2e の platex を用いれば、 日本語が扱えます。このとき、室政和氏の作成した jamscls.lzh を用いれば 「第2章」などのような日本語表示にすることも出来ます。 たとえば

      mkdir C:\ptex\texmf\tex\platex\amslatex
      cd C:\ptex\texmf\tex\platex\amslatex
      lha e A:\jamscls
      latex jamscls.ins
とすればOKです。

旧版の LaTeX 2.09 を元にする場合は、amsltx11.tgz が必要です。この場合は、 amsltx11.tgz に入っているドキュメントをよく読んで、dumptex でフォーマット・ ファイルを作成して下さい。

また、日本語を扱う場合は、dumpptex でフォーマット・ファイルを作る必要があり、 そのまま使う場合には、フォーマット・ファイルの作成時に、日本語が扱えるよう なキット(たとえば、nfss1jp.lzh)を利用すると便利です。

これらについては、7.8 の例を参照してください。 ただし、いくつかある日本語化の方法には、互換性がないので、 新しい pLaTeX2e による AMS-LaTeX 1.2 を使う方が良いでしょう。

6.4. その他

その他、独自のものを作成するときは、misc.sj, format.sj と kpathsea.sj などを よくお読みください。また、多くのマクロ、LaTeX のスタイルなど、TeX 関連の ファイルが CTAN に集められています。

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7. 実際の作業

Windows 95 上の MS-DOSプロンプト におけるインストールです。

7.0. djtarの代わりにgzipとgtar(GNU tar)を用いる
  djtar -x foo_1.tzg
  djtar -x foo_2.tar.gz
などの展開がうまくいかないことがあるようです。
このときは、 gzipgtar(GNU tar) を用いて、それぞれ
  gzip -d foo_1.tgz
  gtar xvf foo_1.tar
  gzip -d foo_2.tar.gz
  gtar xvf foo_2.tar
のようにすることができます。

7.1. unzip.exe と ドキュメント *.sj などの取り出し
unzip512xn
unzip A:\ptx214-1 -d C:\
copy unzip.exe C:\ptex\bin
7.2. autoexec.bat の書き換え
  PATH に C:\ptex\bin を加える
  set TEXENV=C:\ptex\tex.env
7.3. 再起動

7.4. 淺山氏の TeX の実行ファイルのセットをインストール
unzip A:\ptx214-2 -d C:\    ; アスキーpTeX をインストールする場合  

unzip A:\ptx214-3 -d C:\    ; 元来の TeX をインストールする場合

unzip A:\ptx214-4 -d C:\    ; METAFONT をインストールする場合

C:
cd C:\ptex

djtar -x A:\lib-69.tgz      ; TeX, METAFONT の基本ライブラリ
; gzip -d A:\lib-69.tgz
; gtar xvf A:\lib-69.tar
7.5. pLaTeX2e(最新の日本語対応LaTeX)などのインストール
djtar -x A:\plib-sj.tgz     ; アスキーpTeXに必要
; gzip -d A:\lib-sj.tgz
; gtar xvf A:\lib-sj.tar

cd texmf\tex\latex2e        ; LaTeX2e のインストールに必要
del base\*.*
del misc\*.*
rmdir base
rmdir misc
djtar -x A:\base9512.tgz    ; LaTeX2e ライブラリのアップデート
      ; なお、サブディレクトリの作成に失敗して、この展開がうまく行かないこと
      ; があった。djtar -t a:\base9512,tgz として、実際に展開された
      ; ものと比較すればわかる。以下のように long file name に対応した他の展
      : 開のための tool を使ってもよい(cf. archive.sj, misc.sj)。
; gzip -d A:\base9512.tgz
; gtar xvf A:\base9512.tar

cd base
del hyphen.tex
attrib -R
initex unpack.ins          ; TeX のインストール準備完了
    止まったら y で答える(2回尋ねられる)

cd ..\platex2e

djtar -x A:\pl9603s.tgz    ; pLaTeX2e に必要
; gzip -d a:\pl9603s.tgz
; gtar xvf a:\pl9603s.tar

cd 9603
iniptex plcore.ins         ; pLaTeX2e のインストール準備完了

dumptex  tex  plain.tex    ; plain TeX のインストール完了
dumpptex ptex ptex.tex     ; 日本語対応 plain TeX のインストール完了
dumpptex platex platex.ltx ; 日本語対応 pLaTeX2e のインストール完了
dumptex  latex  latex.ltx  ; LaTeX2e のインストール完了
dumptex  etex plain.tex eplain.tex ; 拡張 plain TeX のインストール完了

dumptex  amstex amstex.ini ; AMS-TeX のインストール完了

dumpptex amsptex ptex.tex amstex.tex ; 日本語対応 AMS-TeX のインストール完了

cd \ptex\texmf\tex\latex

djtar -x A:\amslatex.tgz   ; AMS-LaTeX 1.2 のインストール完了
; gzip -d a:\amslatex.tgz
; gtar xvf a:\amslatex.tar

LaTeX2e の dc font を使う場合は、dc font を更新する。それの入った ファイルが A:\font.dc.tar.gz のときは、以下のようにする。
cd \ptex\texmf\fonts\public

djtar -x A:\font.dc.tar.gz
; gzip -d a:\font.dc.tar.gz
; gtar xvf a:\font.dc.tar 

LaTeX2e を使う場合は、LaTeX2e のマクロライブラリ、特に packages/ を インストールするとよいであろう。たとえば、ltx_pack.tgz という名前の ファイルとすると、

cd \ptex\tex\texmf\tex\latex2e

djtar -x A:\ltx_pack.tgz
; gzip -d A:\ltx_pack.tgz
; gtar xvf A:\ltx_pack.tar

cd tools
latex tools.ins
cd ..\graphics
latex graphics.ins
などとすればよい。

LaTeX2e で処理可能な文章は,それを日本語化した pLaTeX2e で、通常はそのまま処理可能 なので、実行ファイル platex を作成したら、latex は不要かも知れません。 一方、英文のみの文章を、日本語化されたアスキーの TeX と、元来の TeX で処 理した場合とでは、空白の空き具合などで微妙な差がでることがあります。 このようなことが問題になる場合は、日本語版(たとえば platex)のみならず、 日本語化しない版(たとえば latex)も作成しておくとよいでしょう。

\ptex\texmf\tex\platex2e\9603 にある jusrguid.tex は、新しい LaTeX2e システムに含まれる usrguide.tex を日本語に訳したものです。旧来の LaTeX のユーザを対象に書かれ ていますので、LaTeX2e を知るのに役立つでしょう。

platex jusrguid
その他にも、LaTeX2e の新しいフォント選択機能を解説した fntguide.tex の日本語 訳 jfntguid.tex や、pLaTeX2e の標準クラスを解説した jclasses.dtx、 さらに pLaTeX のソース(よってコマンド)を解説した pldoc.dtx などがあり、platex で *.dvi に変換出来ます。
なお、jclasses.dtx のチェックサム情報が誤っているため、先頭にある
  % \CheckSum{3820}
  % \CheckSum{3849}
に変更しないと
  platex jcalsses.dtx
と処理した時、エラーとなります。

なお、アスキーの pTeX についての情報はこちらです: http://www.ascii.co.jp/pb/ptex/

7.6. 日本語AMS-TeX で、amsppt.sty を取り込んだものの作成

以下の中身の C:\ptex\texmf\tex\ams\amsppt.ini というファイルを作成

%--- amsppt.ini ---
\input ptex
\input amstex
\input amsppt.sty
\font\preloaded=eufm6
\font\preloaded=eufm8
\font\preloaded=msam6
\font\preloaded=msam8
\font\preloaded=msbm6
\font\preloaded=msbm8
\def\documentstyle#1{\immediate\write16{The documentstyle is fixed to amsppt.}}
\dump
%--- end of amsppt.ini ---
その後に

dumpptex amsppt  amsppt.ini    ; 日本語対応 AMS-TeX with amsppt.sty の
                               ; インストール完了

7.7. 旧版の LaTeX 2.09 関連のインストール
  C:\ptex\texmf\tex\latex209 に、LaTeX 2.09 関連のマクロを入れる

cd \ptex\texmf\tex\latex209

djtar -x A:\macros.tgz
; gzip -d A:\macros.tgz
; gtar xvf A:\mactor.tar 

  C:\ptex\texmf\tex\pltex209 に、アスキー日本語LaTeX 2.09関連のマクロを入れる

cd \ptex\texmf\tex\pltex209
lha e A:\jmacros

dumpptex alatex209 jlplain.tex ; 旧版アスキー日本語LaTeX 2.09のインストール完了
dumptex  latex209  lplain.tex  ; LaTeX 2.09 のインストール完了

  C:\ptex\texmf\tex\pltex209 に、アスキーとインプレスの LaTeX 2.09用の
  platex.tex, plfonts.tex, plplain.tex などを入れる(インプレスの TeX for Windows
  に付属している)。

dumpptex platex209 plplain.tex ; 旧版の pLaTeX のインストール完了
7.8. 日本語AMS-LaTeX 1.1(旧版)のインストール
  C:\ptex\texmf\web2c\texmf.cnf に次の3行を追加

  TEXINPUTS.amsl209 = $latex209_inputs
  TEXINPUTS.amspl209 = $platex209_inputs
  TEXINPUTS.amsjl209 = $platex209_inputs

  作業用のディレクトリ、たとえば、c:\tmp を用意して、そこに移って作業。

mkdir c:\tmp
cd c:\tmp
c:

djtar -x A:\amsltx11.tar.gz
; gzip -d A:\amsltx11.tar.gz
; gtar xvf A:\amsltx11.tar

mkdir C:\ptex\texmf\tex\latex209\amslatex
copy inputs\*.* C:\ptex\texmf\tex\latex209\amslatex
copy fontsel\*.sty C:\ptex\texmf\tex\latex209\amslatex

  ここで、latex209 がインストールされていれば

  cd doc
  latex209 amslatex
  latex209 amslatex
  latex209 amslatex

  によって、AMS-LaTeX 1.1 の説明書(インストールの詳しい説明あり)が作成
  される。

cd c:\tmp\amsltx11\latex
copy ..\fontsel\lfonts.new lfonts.tex
copy ..\fontsel\fontdef.ori fontdef.tex
    ; ..\fontsel\fontdef.ori, \fontsel\fontdef.max, fontdef.ams から選択

copy ..\fontsel\preload.ori preload.tex
    ; ..\fontsel\preload.ori, \fontsel\preload.med, fontsel\preload.min
    ; から選択
 
copy ..\fontsel\basefont.tex xxxlfont.sty
    ; ..\fontsel\basefont.tex, ..\fontdef\newlfont.sty から選択

  そのあと、次を実行する。

dumptex  amsl209    lplain.tex  ; AMS-LaTeX 1.1 のインストール完了

dumpptex amspl209   lplain.tex  ; 日本語AMS-LaTeX 1.1 のインストール完了
                                ; 日本語を使うには、マクロが必要

  nfss1jp.lzh(by ymt)の日本語化キットを利用する場合は、上記の dumpptex の
  実行をせずに、C:\ptex\texmf\tex\pltex209\amslatex というディレクトリを作
  成し、そこに、nfss1jp.lzh を lha で展開して入れる。

cd c:\tmp\amsltx11\latex
lha e a:nfss1jp

mkdir C:\ptex\texmf\tex\pltex209\amslatex
copy *.sty C:\ptex\texmf\tex\pltex209\amslatex

dumpptex amsjl209 njlplain.tex  ; 日本語AMS-LaTeX 1.1 のインストール完了

  とすればよい。

7.9. METAFONT のインストール
dumpmf   mf plain.mf modes.mf         ; plain METAFONT インストール完了

dumpmf cmmf plain.mf cmbase.mf modes  ; CM METAFONT インストール完了
                                      ; mf があれば cmmf は無くてもよい
7.10. 起動を高速にするため

\ptex\texmf\tex 以下のファイルから、kapathsea に従って、読み込みファイルを 検索します。多くのマクロ・ライブラリをインストールすると、検索に時間がかかる ことがあります。

\ptex\texmf\tex\ 以下のディレクトリに入っている読み込みファイルで、 通常使われるものは、 *.cls, *.clo, *.sty, *.fd, *.def, *.cfg, *.ltx, *.ist および *.tex の一部で、 これらを生成するのに使われる *.dtx や *.ins それに、ドキュメントの *.txt や、 解説を書いた *.tex は使われないので、\ptex\texmf\tex 以外の別の所に移すか、 削除することができます。

また、kpathsea の設定を工夫することも有効でしょう。 これについては、misk.sj, kpathsea.sj などを御覧下さい。特に

cd \ptex\texmf
ls-r > ls-R
とすれば、\ptex\texmf\ls-R に、存在するファイル名を書いたファイルが作成 され、それが参照されますので、読み込みファイルのサーチが速くなることが期待 されます。

なお、付属の *.tex の多くは役に立つ内容が書いてあり、また正しくインストール されたかどうかのチェックにも有効なので、dvi ファイルに変換しておくとよいで しょう。

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以上です。