「有限群の線形表現」の輪講
形式
- 読む本:Jean-Pierre Serre 著、岩堀長慶・横沼健雄 訳「有限群の線形表現」(原著のReprésentations Linéaires des Groupes Finis (2me ed.)と英訳のLinear Representations of Finite Groupsも可)
- メンバー:塚本泰三(代表者)、米田武史、山本啓之、山下真
- 期間:2004年度冬学期
- 時間帯:毎週水曜日の15:00 - 16:30
- 場所:数理棟426号室
- 発表用の言語:日本語
- 用語:日本語主体に英語併用
この輪講のルール
- 発表中の発表者への質問は話の腰を折って聞く
- 質問のやり取りを始めるときとルール違反の指摘をするとき以外は相手の話を途中でさえぎらない
- 定理(theorem)と命題(proposition)の番号は教科書にあわせる
今までの記録
- 8月30日:準備のはなしあい
- 第一回 (10月6日)
発表者:山下真
範囲:はじめから1.5節の前半(ベクトル空間のテンソル積)まで
内容:
- 群の表現
- 有限群のC上の表現の固有値
- 表現の準同型・同型
- 部分表現・表現の直和
- 定理1:有限群のC上の表現の部分表現は直和因子であること
- 既約表現
- 定理2:有限群のC上有限次表現は既約表現の直和になること
- ベクトル空間のテンソル積
- 第二回 (10月13日)
発表者:塚本泰三
範囲:1.5節の後半(表現のテンソル積)から2.1節の前半(命題2)まで
内容:
- Hom(V1, W1) ⊗ Hom(V2, W2) -> Hom(V1 ⊗ V2, W1 ⊗ W2)
- 表現の対称積と交代積、それらの基底
- V* ⊗ W = Hom(V, W)(有限次元の場合)
- 有限次元ベクトル空間の自己準同型の跡
- 有限群の有限位数表現の指標
- 命題1:指標の初等的な性質
- 命題2:表現の直和やテンソル積の指標
- 第三回 (10月20日)
発表者:山本啓之
範囲:2.1節の後半(命題3)から2.3節の前半(定理3まで)
- 命題3:対称積と交代積の指標
- 与えられた表現の双対表現とその指標
- HomC(V1, V2)上の表現とその指標
- 命題4:Schurの補題、Burnsideの定理
- CG上のエルミート形式(φ|ψ)
- 定理3:C上の規約指標の正規直交性
- 第四回 (10月27日)
発表者:米田武史
範囲:2.3節の後半(定理4)から2.3節の終わり(定理5)まで
- 定理4:与えられた表現に含まれる既約表現の数を指標から求めること
- 表現が同型であることと指標が等しいことの同値性
- 定理5:指標が既約であることとその指標χが(χ|χ) = 1を満たすことの同値性
- 集合への左からの作用から置換表現をつくること
- 第五回 (11月10日)
発表者:山下真
範囲:2.4節(命題5)から3.1節(定理9)まで
- 命題5:正則表現の指標、既約表現は正則表現にその位数の数だけ含まれること
- 類関数
- 命題6:類関数を係数にして表現を足すと定数倍写像になること
- 定理6:既約表現の双対指標たちが類関数の空間の正規直交基底になること
- 定理7:Gの既約表現の数はGの共役類の数と同じであること
- 定理9:Gが可換群であることとGの既約表現の位数がすべて1であることの同値性
- 命題7:共役類の特性関数を指標の線形結合で表す
- 純型表現
- 定理8:表現の純型成分への分解の一意性
- 純型表現の既約な部分表現への分解
- 第六回(11月17日)
発表者:塚本泰三
範囲:3.2節から6.1節の前半まで
- 2つの群の直積
- Giの表現(Vi, ρi) (i = 1, 2)の外部テンソル積V1 ⊠ V2
- 定理10:G1の既約表現とG2の既約表現の外部テンソル積は直積群の既約表現になり、逆に直積群の既約表現はこのような形のものでつくされていること
- 可換環KについてのK代数
- 可換環Kについての群環K[G]
- 単純加群、半単純加群
- 半単純加群の特徴づけ
- 環Rが左R加群として半単純であることと、すべての左R加群が半単純であることの同値性
- 半単純環
- 第七回 (11月24日)
発表者:山本啓之
範囲:6.1節の後半(命題9)から6.2節のおわり(命題11)まで
- 命題9:標数0の体Kと有限群GについてK[G]が半単純であること
- Gの既約表現類を(Wi)1≤i≤hとして環の準同形ρ: K[G] → ∏iEndCWi
- 命題10:ρが環の同形を与えること
- 命題11(Fourier逆公式):ρの逆写像
- 第八回(12月1日)
発表者:米田武史
範囲:6.3節
- (群)環の中心
- K[G]の中心が共役類で基底づけられること
- 命題12:C[G}の中心は既約表現において定数倍写像になること、その比率
- 命題13:Cent C[G]とChの間の同型(hはGの既約表現の数)
- 第九回(12月15日)
発表者:山下真
資料:「普遍性と随伴関手について」
範囲:7章
- 右R加群Eと左R加群Fのテンソル積
- 係数の制限
- 補題:係数拡大加群(誘導表現)の存在と一意性
- 双加法形式<-, ->G
- 定理13(Frobenius reciprocity):<Ind W, V>G = <W, Res V>H
- 命題20:誘導表現の指標
- Ind W ⊗C V = Ind(W ⊗C Res V)
- 両側剰余類(H\G/H)
- 命題22:Res Ind Wの構造
- 命題23(Mackey's irreducibility criterion):Ind Wが単純になることの特徴づけ
- 第十回(12月22日)
発表者:塚本泰三
範囲:9章
- R(G) = ⊕i ZχiやFC(G) = ⊕i Cχiが類関数環CCl Gの部分環になっていること
- 部分群H ⊂ Gについて、Res: R(G) → R(H)
- 定理17(Artin):XをGの部分群の族としたとき、「Xに属する部分群の共役たちの合併がG全体になる」ことと「⊕H∈X IndH: ⊕H∈X R(H) → R(G)の像が有限指数であること」の同値性
- エルミート形式付きCベクトル空間たちV、Wの間の線形写像の随伴、単射性と全射性の関係
- 巡回群Aについて類関数θA(x) = 1(xがAを生成するとき)、0(それ以外)
- 命題27:|G| = ∑A IndA θA(AはGの巡回部分群をわたる)
- 命題28:任意の巡回群AについてθA ∈ R(A)
- 群H ⊂ G ⊂ KについてIndKG IndGH = IndKH
- Im IndA = Im IndsAs-1
- 第十一回(1月13日)
発表者:山本啓之
範囲:8.1節の前半
- 命題24:有限群Gとその正規部分群A,Gの既約表現Vについて、(a)ResA Vは純型、か、(b)Aを含むGの真の部分群Hとその既約表現V0でVを誘導するものがある、のいずれかが成り立つこと。
- 第十二回(1月26日)
発表者:米田武史
範囲:8.3~8.4節
- p群
- p群Gが有限集合Xに作用しているとき|X| = |XG| (mod p)であること
- 有限群のp-Sylow群
- 定理15(Sylow):任意の有限群Gと任意の素数pについてGのp-Sylow群が存在し、Gのp部分群はGのあるp-Sylow群に含まれ、Gのp-Sylow群たちは互いに共役であること
- 試問(2月14日)