2014年度冬学期全学自由研究ゼミナール
インターネットガバナンスのゆくえ
時限/教室 火曜5限/515教室
担当教員 一井信吾(数理科学研究科)
授業の目標、概要
今や社会生活や経済活動に不可欠のインフラとなったイ
ンターネットは、いうまでもなくグローバルなネットワー
クです。Webサーバが世界中のどこにあろうと、クリック
一つでコンテンツを表示できます。どうしてそんなことが
できるのか、不思議に思わないでしょうか?それを支え
いるのは、一つには様々な工夫が積み重ねられてきた技術
ですが、他方、たくさんの組織や企業、さらには国家や国
際組織など、競争と協調(と時に対立)を通じて作り上
げてきた秩序があることを忘れることはできません。この
ような秩序を形成・維持する活動のことをインターネット
バナンス(Internet governance)と呼んでいますが、実
はこれは、例えば郵便や従来からある電話(含携帯電話)
が世界中につながる仕組みとはかなり異なっています。イ
ンターネットの(短いけれどそれなりにいろいろなことが
あった)歴史を反映したガバナンスの仕組みや問題点を調
べ、今後インターネットをどのように発展させていけば
いのか、そのために私たちは何をすべきなのかを考えてみ
たいと思っています
授業のキーワード
インターネットガバナンス、ドメイン名、IPアド
レス枯渇、ネットワーク中立性、情報セキュリ
ィ、技術標準化
授業計画
以下の内容を予定しています(2以降は順不同)が、受講者の興味関心、及
び現在進行中の事態のなかで突発的に発生した事象などに対応して変更す
可能性があります
1. イントロダクション インターネットの現状の概要、技術的な背景、ガ
バナンスに関連する主なプレイヤー(国内・国際組織等)について。
2. メイン名 インターネットガバナンスが大きく意識されるようになっ
たきっかけである、ドメイン名をめぐる紛争やその解決策について。
3. IPアドレス枯渇とIPv6 インターネットの発展を大きく制約し、その解
決が喫緊の課題であるIPアドレス枯渇とIPv6への移行について。
4. ネットワーク中立性 インターネットを利用したビジネスが拡大するに
つれて深刻化してきた、ネットワーク自体にかかる費用を誰がどのよう
に分担するのか、費用負担の有無によって利用を制限しよいかどうか
という問題について。
5. インターネットの普及と拡大 発展途上国への普及や、いわゆるデジタ
ルデバイドの問題について。
6. セキュリテ マルウェア、フィッシング、なりすまし、不正アクセス、
チャイルドポルノ等、インターネットの不正な利用への対策について。
7. 技術開発と標準化 インターネットの今後の発展を担保するために必要
な、技術の開発と標準化の体制について。
授業の方法
授業計画に示した「イントロダクション」は主として講義形式で解説します。(2∼3
回を予定)
その後は、トピックに関係した資料を配布し、それに基づいた受講者の報告を中心に
議論を進めます
成績評価方法
授業への参加状況(発言がなければ欠席と同
じ) 50%
期末レポート 50%
60%以上を合格とします
履修上の注意
使用言語は原則として日本語としますが、配布する資料の多くは英語のものに
なる見込みです
学習上のアドバイス
資料をしっかり読んで、報告や議論を積極的
に行ってください。
関連ホームページ
http://www.ms.u-tokyo.ac.jp/ichii/ig2014/ (このページ)
https://itc-lms.ecc.u-tokyo.ac.jp/ (ITC-LMS: レポート提出用等に利用する予定)
http://ig2014winter.tumblr.com/ (参加者専用:パスワード保護)