10:30--12:00 | 14:00--15:30 | 16:00--17:30 | |
---|---|---|---|
15日 | 三枝 | 市野 | |
16日 | 阿部 | 大島 | 木村 |
17日 | 柳田 (10:00--11:30) |
17日の講演は10:00から始まります.
[PDF]
複素数体上で基本的な道具となっているD加群の理論は,p進コホモロジーとの関連でBerthelotによって正標数の体上でもある程度構築されている. 本講演ではまずBerthelotの理論を紹介したい. この理論が複素数体上の理論と違う点の一つとしてフロベニウス構造を考えられることがあげられる. 私が最近示した(フロベニウス付きの)ポアンカレ双対の証明の概略を目標とし講演を進めたい. さらにそれを用いたいくつかの簡単な応用についても話したいと思う.
形式次数予想とは, ある種の表現論的不変量を数論的不変量に結びつける予想である. テータ対応の場合に, この予想と関手性の関係について解説し, 時間が許せば, Siegel-Weil 公式との関係についても述べる. この講演は, Wee Teck Gan 氏との共同研究に基づく.
Zuckermanの導来関手による誘導は,放物型誘導と並んで実簡約リー群の既約ユニタリ表現を系統的に構成する手段として知られている. 特に1次元表現からの誘導で得られる表現は $A_{\mathfrak{q}}(\lambda)$ と呼ばれ,既約ユニタリ表現のひとつの主要なクラスを成す. 講演では,$A_{\mathfrak{q}}(\lambda)$ を実簡約リー群の対称対に関して制限して離散分解するときに,分岐則の求め方を述べる. 明示的な分岐公式の導出は,ケースバイケースにD加群による方法と離散系列表現の交代和を用いる方法とを組み合わせて行われる.
Geiss-Leclerc-Schroerによって、複素半単純代数群 (や一般にKac-Moody群) の冪単部分群の座標環には、クラスター代数の構造が定まり、またそのクラスター代数構造は、Lusztigによる双対準標準基底との整合性が知られている。 冪単部分群の座標環の量子化と、双対標準基底との整合性について紹介したあと、Geiss-Leclerc-Schroerらの結果の量子化というべき予想について述べたい。
Rapoport-Zink 空間とは付加構造付き p 可除群の準同種写像のモジュライ空間であり,志村多様体の局所版とみなすことができる. そのエタールコホモロジーには,簡約群の局所ラングランズ対応および局所 Jacquet-Langlands 対応が実現されていると期待されている(Kottwitz の予想). この講演では,GSp(4) の Rapoport-Zink 空間にLefschetz 跡公式を適用することで,この予想に対する部分的な結果が得られることを説明する.
AGT予想とは物理学者によって提唱された, 2次元共形場理論と4次元超対称性ゲージ理論の対応, 並びにその類似のことを言います. 本講演ではその数学的なformulation (Virasoro代数の表現とインスタントンモジュライ空間の同変コホモロジー環の関連性) の話をした後, 関連する話題として, Virasoro代数のWhittakerベクトルが自由場表示を通じてJack対称函数と関連する話を紹介します.