Infinite Analysis Seminar Tokyo

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Date, time & place Saturday 13:30 - 16:00 117Room #117 (Graduate School of Math. Sci. Bldg.)

2008/11/22

13:30-16:00   Room #117 (Graduate School of Math. Sci. Bldg.)
桂 法称 ((理化学研究所)
理化学研究所) 13:30-14:30
Quantum Entanglement in Exactly Solvable Models
[ Abstract ]
近年、量子情報論的な観点からの量子多体問題の研究が盛んに行われている。
特に基底状態におけるentanglementのvon Neumann(entanglement) entropyなどの
指標を用いた特徴づけが盛んに議論されている。これらの研究において可解模型
は、この新しく導入された指標が量子多体系の基本性質を正しく反映しているか
をテストする一種の実験室として重要な役割を果たしてきた。セミナーでは、
先ずentanglement entropyの定義などについての簡単な説明を行い、その後私が
主に行ってきた以下の幾つかのテーマについてご紹介したい。
1. Affleck-Kennedy-Lieb-Tasaki modelのvalence bond solid基底状態におけるenta
nglementと端状態
2. Calogero-Sutherland modelにおける粒子間entanglementと排他的分数統計
3. Bethe ansatz波動関数の行列積表示
尚、本研究は初田泰之(東大理), 平野嵩明(東大工)、丸山勲(大阪大)、初貝安弘(筑
波大)、Ying Xu, Vladimir E. Korepin(SUNY at Stony Brook)各氏との共同研究に基
づくものである。
尾角正人 (阪大基礎工) 15:00-16:00
非例外型KRクリスタルについて
[ Abstract ]
KRクリスタルとはアフィンリー環gのディンキン図の0以外の頂点と
正整数に付随して定義される量子アフィン代数の特殊な有限次元
表現(KR加群)の結晶基底である。KRクリスタルの存在は非例外型
の場合には昨年確認された。今年になって、それらの結晶グラフの
構造が組合せ論的に具体的にわかる進展があったので、そのこと
についてgが$A_{2n-1}^{(2)}$と$C_n^{(1)}$の場合にお話したい。
また、組合せ論的に与えた結晶グラフが、なぜ表現論的に存在が
わかった結晶基底のグラフと一致するかについての証明の概略に
ついても触れたい。