東京無限可積分系セミナー

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開催情報 土曜日 13:30~16:00 数理科学研究科棟(駒場) 117号室
担当者 神保道夫、国場敦夫、山田裕二、武部尚志、高木太一郎、白石潤一
セミナーURL https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~takebe/iat/index-j.html

2006年04月15日(土)

13:30-16:00   数理科学研究科棟(駒場) 117号室
坂本 玲峰 氏 (東大理) 13:30-14:30
Crystal interpretation of Kerov-Kirillov-Reshetikhin bijection.
[ 講演概要 ]
Kerov-Kirillov-Reshetikhin bijection とは、フェルミ型公式の 証明に関して 1986 年に導入された組み合わせ的な写像であり、 rigged configurations と highest paths の間の全単射を与える。 この写像を、結晶基底の組み合わせ R 行列のみを用いた代数的な 形式に書き直すことができる [1,2]。証明には、アフィン組み合わせ R 行列の構造を rigged configurations に導入することが必要となる。 これらの結果は箱玉系と呼ばれるソリトンセルオートマトンの 逆散乱形式ともなっている。

REFERENCE:
[1] A.Kuniba, M.Okado, R.Sakamoto, T.Takagi, Y.Yamada, "Crystal interpretation of Kerov-Kirillov-Reshetikhin bijection" Nuclear Physics B 740 (2006) 299-327, math.QA/0601630.
[2] R.Sakamoto, "Crystal interpretation of Kerov-Kirillov-Reshetikhin bijection II. Proof for sl_n case", math.QA/0601697.
塩田 翠 氏 (東大数理) 15:00-16:00
ダブルアファインヘッケ代数と楕円ヘッケ代数について
[ 講演概要 ]
ダブルアファインヘッケ代数と楕円ヘッケ代数の比較について話します。 楕円ヘッケ代数は、マーキング付き楕円ルート系のディンキン図形から 生成元と関係式を読み取って定義される代数です。マーキング付き楕円 ルート系は、2つのアファインルート系を部分ルート系として含むので そのヘッケ代数がダブルアファインヘッケ代数と何かしらの関係がある ことは想像がつきます。ここでは、楕円ヘッケ代数がダブルアファイン ヘッケ代数の部分代数になっていること、およびダブルアファインヘッケ 代数を楕円ヘッケ代数上の加群と見たときの自由基底について説明します。