幾何コロキウム

過去の記録 ~04/18次回の予定今後の予定 04/19~

開催情報 金曜日 10:00~11:30 数理科学研究科棟(駒場) 126号室
担当者 植田一石,金井雅彦,二木昭人
備考 開始時間と開催場所などは変更されることがあるので, セミナーごとにご確認ください.

2017年05月08日(月)

16:00-17:00   数理科学研究科棟(駒場) 056号室
丸橋広和 氏 (東京大学大学院数理科学研究科(学振PD))
Parameter rigidity of the action of AN on G/Γ for higher rank semisimple Lie groups
[ 講演概要 ]
Sを連結単連結可解Lie群とし、閉多様体Mへの滑らかな局所自由作用ρを考える。ρがパラメータ剛性をもつとはSのMへの滑らかな局所自由作用でρと同じ軌道分解をもつものがすべて滑らかな写像によってρと共役になることをいう。

1990年頃KatokとSpatzierは次の定理を示した。Gを中心有限連結実半単純Lie群で、コンパクトな単純因子、SO(n,1), SU(n,1)と局所同型な単純因子をもたないもの、ΓをGの既約一様格子、G=KANをGの岩澤分解とする。このときGの実階数が2以上ならば可換群AのG/Γへの掛け算による作用はパラメータ剛性をもつ。
一方私は去年、同じ仮定のもと可解Lie群ANのG/Γへの掛け算による作用もパラメータ剛性をもつことを示した。証明には上記Katok-Spatzierの定理の他に、以前私が証明した可解Lie群の作用のパラメータ剛性の十分条件、Pansu、Kleiner-Leeb、Farb-Mosher、Reiter Ahlinによる対称空間の擬等長写像の剛性定理を使う。
講演ではANの作用の剛性定理をどのように証明するか説明する。