Mathematical Biology Seminar

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2006/10/06

16:30-17:30   Room #123 (Graduate School of Math. Sci. Bldg.)
石井 太 (国立社会保障・人口問題研究所)
人口指標の精度について
[ Abstract ]
近年の急速な少子化の進行に伴い、出生率の動向への関心が高まっている。しかしながら、その指標が注目され、様々に論じられる中に、指標の持つ精度を度外視した議論なども見受けられる。人口統計は人口分析の中心となるデータソースであり、人口指標の精度は重要な問題であるが、わが国においてはこれまで比較的精度の高い人口統計が取得されてきたこともあり、それほど重視せず、確定的なものと捉えがちな傾向があったように思われる。一方では、近年、統計調査環境の悪化などもあり、各々の人口指標についてどこまで詳細な議論が可能なのか、指標の精度について理論的・実務的な観点からより深い認識を持つことが必要となってきている。
本報告では、出生率での具体例を中心に、さまざまな誤差の発生要因に応じた人口指標の評価について提示することとしたい。