談話会・数理科学講演会

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担当者 小林 俊行
セミナーURL http://www.ms.u-tokyo.ac.jp/seminar/colloquium/index.html
備考 お茶&Coffee&お菓子:15:00~15:30 (コモンルーム)

次回の予定

2018年11月30日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 002号室
三竹大寿 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
粘性解理論とAubry-Mather理論 (日本語)
[ 講演概要 ]
力学系におけるAubry-Mather理論は,偏微分方程式論の粘性解理論を導入することで相互の理論がより明瞭なものとなった.この理論は,Kolmogorov-Arnold-Moser (KAM) 理論を背景に偏微分方程式論における弱解を利用した理論ということで,弱KAM 理論と提唱された.講演者は,最適確率制御問題に現れる退化粘性HJ方程式と呼ばれるクラスの方程式に適用できるよう,弱KAM理論の一般化に取り組んできた.従来の弱KAM理論は決定論的な力学系しか扱えないため,新しい道具立てを必要とした.この点を偏微分方程式論から見直すことで決定論及び確率論を統一する一つの新しい枠組みを作ることに成功してきた.その応用として,漸近解析(長時間挙動,ディスカウント近似)ついて解決した.本講演では,関連した内容について,次の2点に焦点をおいて話す.

(i) 非線形随伴法を利用した漸近解析:非線形随伴法を利用した漸近解析として,退化粘性HJ方程式の長時間挙動,ディスカウント近似の極限に関する結果について紹介する.
(ii) 均質化問題の解の収束率 :HJ方程式の均質化問題は,1987年にLions,Papanicolaou, Varadhanによる有名な未発表論文により提唱された後,劇的に研究が進展し,大多数の論文が発表された.しかし,PDE的手法だけでは収束率について得ることは難しかった.本講演では,Aubry-Mather理論の観点から問題を見直すことで得られた収束率の結果について紹介する.