談話会・数理科学講演会

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担当者 足助太郎,寺田至,長谷川立,宮本安人(委員長)
セミナーURL https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/seminar/colloquium/index.html

2010年03月12日(金)

15:00-17:30   数理科学研究科棟(駒場) 050号室
お茶&Coffee&お菓子: 16:00~16:30 (コモンルーム)
岡本和夫 氏 (東京大学大学院数理科学研究科) 15:00-16:00
ガルニエ系の数理
[ 講演概要 ]
ガルニエ系は,パンルヴェ方程式の拡張であり,完全積分可能な多時間ハミルトン系として与えられる。これは2階線型常微分方程式のホロノミック変形を与える非線型完全積分可能な偏微分方程式系であり,講演の対象である2次元系では,8つのタイプの基本形がある。ガルニエ系の研究は,初期値空間やソリトン方程式系の相似簡約などの立場から行われているが,材料が揃ってくれば,一般リーマン・ヒルベルト対応を経由して考察することが自然であるし,数学的であるだろう。パンルヴェ方程式の場合もそのような方向に進んでいる。一方,パンルヴェ方程式については,そのハミルトニアンの満足する非線型常微分方程式が,アフィンワイル群の対称性など数学的な材料を与える上で一定の役割を果たした。ガルニエ系についても,そのハミルトニアンについての非線型偏微分方程式系を具体的に書き下すことは,意味のあることと信じているが,未完である。この話題について,部分的な結果を紹介する。
森田茂之 氏 (東京大学大学院数理科学研究科) 16:30-17:30
特性類と不変量を巡る旅
[ 講演概要 ]
40年近くの間,さまざまな幾何構造に関する特性類と不変量の研究を続けてきた.葉層構造やリーマン面のモジュライ空間の特性類,そして3次元多様体の位相不変量等である.これらについて振り返りつつ,これからの目標をいくつかの予想を交えてお話ししたい.