応用解析セミナー

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開催情報 木曜日 16:00~17:30 数理科学研究科棟(駒場) 002号室
担当者 石毛 和弘

2018年10月04日(木)

16:00-17:30   数理科学研究科棟(駒場) 118号室
山本 宏子 氏 (東京大学)
いくつかの微分方程式に対する反応拡散近似 (Japanese)
[ 講演概要 ]
本研究は,二宮広和氏(明治大学),田中吉太郎氏(はこだて未来大学)との共同研究に基づく結果を含んだものである.反応拡散系は連立の非線型放物型方程式で表され,化学反応系や燃焼系,生物系など,多くのモデル方程式に現れる.本研究では,反応拡散系の解の大域的挙動や方程式のクラスを調べることを目的として,反応拡散系により近似可能な方程式系を考察する.この近似は反応拡散近似と呼ばれる.例えばD. Hilhorst, R. van der Hout, L. A. Peletier(1996)により,単純な二成分の反応拡散系の解は,一相Stefan問題の近似解になることが示された.また非線型拡散問題に関しては,交差拡散系と呼ばれる準線型放物型方程式の解の近似を行った飯田-三村-二宮(2006)や,多孔性媒質方程式などの退化する非線型拡散問題の解析の難しさを解消した村川(2007)などの結果が知られている.本講演では,ある非局所発展方程式と半線形波動方程式の反応拡散近似に関する結果を報告する.