解析学火曜セミナー

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開催情報 火曜日 16:00~17:30 数理科学研究科棟(駒場) 156号室
担当者 石毛 和弘, 坂井 秀隆, 伊藤 健一
セミナーURL https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/seminar/analysis/

2011年11月08日(火)

16:30-18:00   数理科学研究科棟(駒場) 128号室
寺澤 祐高 氏 (東京大数理(日本学術振興会特別研究員PD))
確率的摂動項を持つ冪乗法則流体方程式の弱解の存在と 一意性について (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
本講演では、非圧縮性非ニュートン流体の運動を記述する
偏微分方程式に加法的確率的摂動項を加えた確率偏微分方程式 の弱解
の存在と一意性について考察する。 非ニュートン流体としては、粘性
が変形速度テンソルの大きさの冪乗 の形で依存する冪乗法則流体を考
察し、確率的摂動項としては 有色雑音を考察する。 Necas-Malek-
Ruzicka('93)において、確率的外力項を伴わない、 決定方程式に関し
て示された弱解の存在と一意性の主張を、 確率的摂動項を持つ方程式
に対して示す。 解の存在の証明は、ガレルキン近似によって得られた
解の列に対して、 伊藤の公式、Birkholder-Davis-Gundyの不等式など
により、 解の列のコンパクト性を示すこと及び、解の部分列が収束し
、 その収束先が方程式を弱い意味で満たすことを示すことでなされる。
なお、本講演は、吉田伸生氏(京都大学)との共同研究に基づく。