2016年度公開講座

東京大学大学院数理科学研究科
数物フロンティア・リーディング大学院


2016年度公開講座 「 数学のからくり 」

日時:2016年11月26日(土)13:30~17:00 
場所:東京大学駒場キャンパス 数理科学研究科棟・大講義室
最寄駅:京王井の頭線「駒場東大前」
アクセス: https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/access/index.html

※当日は,東京大学駒場キャンパスにて「第67回駒場祭」開催中です。

講師: 金子昌信、坪井俊、神保道夫

プログラム

12:30

開場

13:30-13:35

河野 俊丈 研究科長挨拶

13:35-14:35

金子 昌信(九州大学)

 『 数のからくり ― 素数をめぐって ― 』 

その名前が示すように,素数は,数の世界の素(もと)となる基本的な構成元素のようなものです。紀元前に書かれた書物,ユークリッドの「原論」の中に,素数が無限にあることの厳密な証明が書かれています。素数については,現代数学最大の難問とも言われるリーマン予想のような関わりの深い未解決問題があったり,情報セキュリティーなど現実社会に直結する応用が考え出されたり,話題には事欠きません。2000年以上の長きにわたり数学者を惹きつけてやまない素数のあれこれについて,わかりやすくご紹介しようと思います。

 

14:45-15:45

坪井 俊(東京大学)

『 図形のからくり ― ぴったりはまる図形~なんでそうなるのだろう ― 』

「図形」という言葉を聞くと,小学校の算数や中学校・高等学校の数学での幾何との出会いを思い起こされる方も多いと思います。図形については,幾何的にみることで,数式を使わなくても分かる事柄がいろいろとあります。ここでは,皆様がよく目にしているかもしれない,そんな図形をいくつか取り上げ,そこに現れる不思議さを紹介したいと思います。謎解きを一緒に楽しみましょう。

  

16:00-17:00

神保 道夫(立教大学・東京大学名誉教授)

『 波のからくり ― ソリトンと佐藤理論 ― 』

よせては返し,返しては崩れる水の波。そのなかで衝突後も崩れずにつたわってゆく特異な波をソリトンとよびます。ソリトンの数理的研究は半世紀前に始まって急速に進展しました。そのからくりを追って,新たな不思議がいくつもうまれていきます。そして,ついに,背後にある巨大な図形に行き着くまで,およそ15年の研究の歩みを紹介します。

  

*対象:高校生,大学生,教員,数学に興味のある一般の方.

*入場無料.事前登録不要.

お問合せ先:〒153-8914 目黒区駒場3-8-1 東京大学大学院数理科学研究科

公開講座世話人 松尾 厚