井原 茂男 氏 講演概要

『 生物医学と数学の融合 -革新への期待- 』

現代の数学は学問としての数学であるだけでなく、無限の応用の可能性を秘めています。数学は現実の世界を抽象化することで大きな進歩を遂げてきました。そのため数学は、現実の世界を取り扱い、応用に重点をおく工学や医学とは大きくかけ離れた存在になっているように思われていました。しかし、現実的な問題をより深く理解するためには抽象的な数学を使うと大変便利です。最近では特に数学と他の分野との癒合への期待がたかまっています。

現在の生物学および医学の分野では、遺伝子や蛋白質の性質を調べることが多くなってきました。そのため実験で得られた膨大なデータについて、大規模な数理解析が必要になっています。今回の公開講座では、数学との融合を進めているいくつかの研究事例をご紹介し、現状と将来への期待をお話ししたいと思います。